機動戦士ガンダム 「堕落の反逆者達へ~」   作:ヅダ神様

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宇宙要塞ア・バオア・クー前編

「ソロモン攻略戦から僅か2日後、ルナツーからの増援及びジャブローから打ち上げられたレビル将軍率いる主力艦隊が第2連合艦隊と合流。幾度かの妨害を受けるも、進撃を中止する事無くグラナダを無視してア・バオア・クーへ突き進み。そして…」

 

「宇宙世紀0079 12月30日21:00。ギレン・ザビは連邦との和平のために出向したグレート・デギンが合流した連邦軍艦隊の3つの内の一つがレビル率いる主力艦隊であると判断。おおむねチャージさせておいたソーラ・レイを使用し、連邦の主六艦隊と、主だった指揮官をデギンもろとも消滅させた。これにより連邦は戦力の3割と指揮系統を消失。先のソロモン攻略戦でレビルの代わりに指揮をとれるレベルの階級を持つ軍人は軒並み死んでいたため。残った若い指揮官や無能な老害では混乱しきった連邦艦隊を統制できる訳も無く、この隙を突いてジオン軍はサイド3、及び本国から抽出できるだけの戦力を抽出し、限界までア・バオア・クーの防備を固め…」

 

 

  「宇宙世紀0079 12月31日5:00」

 

……ユニットを外し、その代わりに外付けのブースターを3本、左右斜め下方向に2本、上に1本背部に取り付けられており。両手にジャイアントバズと、本来肩部に装備すべき大型シールドを装備し、そのシールドにはグフ・カスタムのシールド・ガトリングと同じガトリング砲が2丁ずつ計4丁と、シールド前面に4本ずつ計8本のグレネードランチャーが装備され、更に背中にはブースターの邪魔にならないようランドセルの左右に2丁のMMP80を装備し、腰の右側のアタッチメントにはヒートサーベル、左側にはMMP80を装備し、臀部にはビームマシンガンを装備すると言うガチガチの重装備をしたゲルググに登場し、Nフィールドの最前線に立っていた

 

「……」

スーツ越しに全身の肌をピリピリと焦がす感覚初めての感覚に、なぜか懐かしさを感じながら。私は周囲にたたずむゲルググやリックドムへと視線を向ける。乗っているのは殆ど学徒動員で召集された学徒兵や、訓練が完了したばかりの新兵ばかりで、その動きは見ているこっちが冷や冷やしてしまうほどに危なっかしく。またどこか戦場であると言う雰囲気からは大きく外れた…まるでピクニックにも似た雰囲気があった

 

「…ままならん、こんな子供たちまで戦場に駆り立てて…勝った所で何が残ると言うのだ……」

深いため息と共に視線を前に戻す。そのうち目の前をビームとミサイルが埋め尽くすのだ。その時彼らはどれだけ生き残れるのだろう…この戦闘をどれだけ生き残れるのだろう

 

「考えたところで何も変わらないと言うのに…」

再びはいたため息と共にそう溢した私の肩に、新兵のゲルググが手を置き

 

「すみません。お伺いしたい事があるのですが…」

と、直接回線でそう私に話しかけてくる新兵の顔は、不安げで、どことなく頼りなかった。私は苦笑しつつ

 

「良いぞ、何でも答えてやる」

と、返す。新兵は嬉しそうに笑いながら

 

「あ、ありがとうございます。えっと…自分はサーヴェ・ラーバ伍長であります。この度は…えっと…」

何だろう、今コンソールに写るこの新兵のおろおろとした様子を見ていると、なんだか懐かしさが込み上げて来るな…

 

「私はデスピナ大佐だ。そう固くならなくても良い。で?、私に聞きたい事とは」

 

「い、いえ。大佐は見るからに実戦慣れしてそうなので‥その…生き残る秘訣でも聴けたらと…」

と、何だか申し訳なさそうにそう言ってくるサーヴェに思わず笑いながら

 

「何だそんな事かぁ、だったら簡単だ、常に味方といる事。そして味方が観れない場所を良く観ながら前をしっかりと見る事。これができればまず死にはせん。と、いいたいところだが…」

 

「……」

 

「ふ、そう不安げになるな。戦場で絶対はないし、死なない事も無い。いいか?。戦場じゃ血気盛んな奴も、臆病な奴も皆死ぬときは死ぬ。それがこの戦場か、次の戦場かの違いなだけだ…だがら」

 

「だからこそ全力で最善を掴みとり続けるんだ。それができれば生き残れる」

直後、前方から膨大な熱量が押し寄せて来ることをコンピュータが告げ、続いてアラームが鳴り響く。私はブースターを点火しつつ

 

「あとは自分で考えろ、おら逃げろひよっ子ども!!」

と、最後の部分のみ全域通信で声を張り上げる。その声に弾かれたようにMSが退避を始め、私も目の前に迫り来るミサイルの雨を回避するために天頂方向へと飛び、艦隊が迎撃のために砲撃を開始。瞬く間にア・バオア・クーを埋め尽くさん勢いで無数の爆発が起きては消えて行く

 

「衛星ミサイル第1派が発射された。射線上の友軍は至急退避されたし」

司令部からの指示と共に送られて来た衛星ミサイルの移動ルートを見つつ、近くを通過する衛星ミサイルに飛びつき。そのままMSの発艦準備をしようとしていた敵艦隊に躍り掛かる

 

「お~らおらおらぁ!!」

敵の対空砲火を封じるために常に背後や側面などに敵艦が来るように敵艦隊の陣形の中を駆けまわり、シールドのグレネードランチャーを2発ずつエンジンに打ち込んで爆沈させ。続けざまに空になったシールドをそれぞれ一枚ずつサラミスのブリッジに叩き付け、ジャイアントバズで船の旗艦部を狙って攻撃し、撃沈させる。丁度ジャイアントバズの弾が切れたところで船に固定されたままビームスプレーガンを放って抵抗するGMへとジャイアントバズを全力で叩き付けて破壊し、誘爆で他のMSも破壊する。そのまま背部から取り出したMMP80で片端から発艦前、または発艦途中のMSだけを狙い、とにかく敵のMSの数を減らす

 

「ここで減らせばあいつらが死ななくて済むかもしれない」

その思いで必死に敵を撃破し続けるも、一機で押さえられる量などたかが知れており、抑えれていない他の缶から次々に発艦したMSがこちらを攻撃してくる

 

「くそ!、ここまでか…!」

これ以上個kの言とどまれないと判断した私は。手近なGMの残骸を盾にしつつア・バオア・クーへと飛び、追撃しようとしたGMは衛星ミサイルの第2派によりはばまれ、そのまま私はア・バオア・クーの要塞砲の射程にまで接近し、戦闘を始めた敵に背後から襲いかかる

 

「くたばれぇぇぇええええええええ!!」

叫びながらMMP80の玉が尽きるまで撃ちまくりながら敵の中を突っ切り、弾切れしたMMP80をしまい、引き抜いたヒートサーベルとビームマシンガンで敵を撃ち殺し、切り払いながら突破し、そのまま今まさに片腕の無いザクにとどめを刺そうとしていたGMを背後からヒートサーベルで一突きにして、そのまま振り抜くように投げ飛ばす

 

「早く逃げろ!、一旦下がって修理と補給を受けるんだ!!」

と、恐慌状態の新兵と思われる兵士に怒鳴るように命令し、後方へと下がらせる、そのタイミングで後方からマシンガンを放ちつつこちらに接近するGMの攻撃を避けつつ、ヒートサーベルを投擲してGMの頭に付きさし、そのまま抉るようにして胴体を真っ二つに切り裂き、そのまま後ろにいたボールの編隊へビームマシンガンをばらまいて散らし、そのまま迎撃しようと4機編隊で棒立ちのままザクマシンガンを撃ち続ける小隊に

 

「止まるなぁ!、艦砲の的になるきかぁ!?」

と、怒鳴りつつヒートサーベルをしまい、そのままザクの残骸から回収したザクマシンガンでGMに牽制しつつ動くように命じる。そのタイミングで撃ち漏らしたボールが後方へと抜け、それを追撃しようと後ろを振り向くザクの小隊に

 

「後ろの敵に構わず前だけ見てろ!!」

と、再び怒鳴るように指示しつつt、ザクを狙い打とうとしたGMの編隊にザクマシンガンをばら撒いて抑えつつ一気に突貫。こちらに矛先をむけたGMが私へと放ったビームや弾丸を上に飛んで回避し。そのままビームマシンガンで牽制しつつ、一機に飛び込み、ザクマシンガンをバットのように振りかぶってGMの頭を破壊し、続けざまに残りの2機のGMの胴体にビームマシンガンを撃ち込んで撃破し、引き抜いたビームサーベルで頭を吹き飛ばしたGMのコクピットを切り裂いて破壊、そのまま交代しようと弾幕を張るムサイ級の援護のために、ムサイに纏わりつこうとするGMに側面から攻撃を掛けて隊列を崩しつつ、通り抜けざまに2機のGMを切り裂き、1機のコクピットコアを穴だらけにしては開始、そのまま通り抜ける。この時点でビームマシンガンのエネルギー残量は12パーセント、MMP80は弾切れ、シールドは敵艦にぶっ刺した後に船ごと破壊した。機体とブースターとの連結部の損耗も馬鹿にならない。ここは…

 

「一度下がるか」

そう判断した私は後方に控えるファルシオンに向けてゲルググを飛ばす


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