機動戦士ガンダム 「堕落の反逆者達へ~」   作:ヅダ神様

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敗走

「ドズル閣下が戻られたぞ!」

屈辱の敗北と一部の連邦艦隊からの追撃を受けながら撤退する不安と焦燥感により絶望に包まれていたソロモン防衛隊は、ドズル・ザビの帰還と言う吉報によって息を吹き返した

 

「ふん、俺が少しいないだけでその様とはな…何を狼狽える事がある!。この俺が指揮を執るのだ、拭抜けている暇などありはしないぞ!?」

そしてドズル・ザビ指揮の元、秩序と指揮を回復させたソロモン防衛隊は、逃げる敵を一方的に追撃すると言う勝者の立場に完全に油断しきっていた連邦艦隊に反転攻勢を掛ける

 

「続けぇ!!」

アナベル・ガトー大尉指揮の元、防衛隊の中から稼働可能な機体のみをかき集めて結成された決死隊は、想定していなかった敵のもう反抗を前に足並みを崩し、半ば烏合の衆と化した追撃部隊を蹂躙した。そもそもティアンムを始めとした主だった第2連合艦隊の幕僚は全てビグ・ザムとドズルの活躍により全員戦死し、またサイド4方面の艦隊もワッケイン以下主だった指揮官のほとんどが戦死していた。つまり連邦軍の頭は完全になくなっていたのである。おまけに両艦隊とも戦力の多くを喪失し、ティアンム艦隊に至ってはビグ・ザムの特攻による蹂躙を受けてパニック状態となっており、本来であれば追撃など出来る訳が無いのだ。しかし一部の部隊はジオン憎し、あるいは手柄などのために撤退するソロモン防衛隊に対してバラバラに追撃を開始したのだ。

 

「落ちろォ!!」

急遽乗り換えたリックドムに乗り換えた私は、左手に持ったMMP80でGMの胴体に3発撃ちこんでパイロットだけを殺し、そのまま頭を掴んで突出したサラミスのブリッジ下に叩き付け、そのままヒートサーベルでGMごとサラミスに突き刺し、そのままサラミスから離れる。サラミスはメインブロックへ突き刺されたさーべルのダメージと、GMの爆発を食らい爆沈。そのままジャイアントバズでキッチリ4発で敵艦を2隻仕留め。続けざまに最後の一発をマゼランのエンジン部に撃ち込み破壊し、そのまま対空砲火をマゼランの左側面から天頂方向、そして右側面から艦艇部にまわりこむようにして躱しつつMMP80の玉が尽きるまでばら撒いて撃破し、右肩のシールドバックラー裏のマガジンを取りだして空になったマガジンと交換しつつバズを背中にしまい、臀部のアタッチメントから予備のマシンガンを取り出し構える。既に完全に攻守の入れ替わった連邦の追撃部隊は駆逐され。ドズル閣下からの撤退命令を受け。味方は我さきに母艦へと撤退を始め。私もファルシオンに撤退する

 

 

 

 

ソロモン攻略戦の結果は、宇宙要塞ソロモンの攻略と言う戦略目標を達成した連邦軍であったが、戦術面では想定をはるかに上回る量の損害をだし、本来出すはずは無かったルナツーの駐留艦隊に出撃を命じる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方ズム・シティでは、ギレン・ザビが副官からの報告を聞きつつ

 

「…まさかドズルが生き残るとはな」

と、内心想定外の事態に若干不機嫌になっていた

 

「はい、既にドズル閣下以下、宇宙攻撃軍の残存兵力はア・バオア・クーに入港し。ドズル閣下とそのご家族がサイド3へ移動中です」

と、副官のいつも通りの丁寧且つ端的な報告を受け、ギレンは右手で右のこめかみ僅かに掻きつつ

 

「ドズルを出迎える準備をしておけ、それと父上にも報告をせねばならん、謁見の準備を頼む」

と、副官に命じて下がらせると、ギレンはゆっくりと立ち上がり、ある施設との直接回線を開く

 

「お呼びですか総帥」

直接回線に応じたのはザクスだった。ギレンは

 

「ザクス、お前のモルモットは正史とはかけ離れた結果を生んでしまった、その結果がどこに波及するかは最早起こってみなければわからん。その意味が分からん貴様ではあるまいな?」

と、強い口調でザクスを試すようにそう言い放つギレンに、ザクスは

 

「はっ、全ては処置を完璧にこなせていなかった私の責任ですどのような処罰でも甘んじて…」

と、そこまで言いかけたザクスを遮り、ギレンは

 

「ザクス、私は別にお前を責める為にこうして貴重な時間を無駄にしている訳では無い。ノーマの調整はできたのか?」

と、ザクスに尋ねる。ザクスはハンカチで額の汗をぬぐいつつ

 

「も、もうしわけありません…まだ人格の強制が完全には出来ておらず…」

と、申し訳なさそうにうつむくザクスに明らかに不機嫌そうに眉間にしわを寄せ。ギレンは

 

「何としても一年戦争中に調整を完了させろ。いいな?」

ギレンの発言に、ザクスを姿勢をただし

 

「必ずや!」

と力強く応える。そのまま回線を切ったギレンは、ズム・シティの景色を見ながら

 

「面白くなって来たではないか」

と、不敵に笑うのであった


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