鎮守府のイージス   作:R提督(旧SYSTEM-R)

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どうも、SYSTEM-Rです。今回は次章突入前の閑話休題として、主役たるゆきなみ型3姉妹の内面世界に迫ってみたいと思います。こういうネタは普通にやっても面白くないと思ったので、敢えて趣向を変えてインタビュー形式にしてみました。それではどうぞ。


閑話休題・世界観設定その3
『鎮守府のイージス』ゆきなみ型3姉妹にインタビュー


 ―艦娘としてこの世に生まれ変わった時、どう感じましたか?

 

 みらい:最初は「何で自分が女の子の格好してるんだろう」って、不思議で仕方なかったですね。私は建造されたのが姉さんたちより一日早かったから、知り合いもいないし孤独で仕方なかった。でもそんな中で少佐お2人に受け入れてもらって、金剛とも友達になれて、最終的には姉さんたちにも会えて。大和に「自分たちの力が必要とされてる」って言ってもらえたのは嬉しかったです。

 

 あすか:最初に思ったのは、隣にいたゆき姉を見て「誰、この子」って(笑)。で、その後に自分も女の子になってるのに気づいて、さらにそこにみらいまで現れたもんだから正直びっくりした。岩城少将の説明も、最初はぶっ飛びすぎてて何が何やらだったし。でも、自分がこうして生まれ変わったのもきっと何かの運命だろうと思って、受け入れることにしたの。その選択の結果?今のところ正しかったんじゃないかしら?

 

 ゆきなみ:私もみらいやあすかと同じような感じでしたね。自分が人間の姿をしていて、しかも海自が存在しない現代日本なんていう世界に来ているのに、パッと見の風景はそこまで違和感はないのが逆に不思議で。でも、おかげさまで何とかうまい事やれています。支えてくださる周りの皆さんにも感謝ですね。

 

 ―艦娘としての自分の姿には満足していますか?

 

 みらい:自分のことはずっと船だと思っていたから、最初はやっぱり「これが新しい自分なんだ」って言われてもピンとこなかったんですよ。ただ、今はこの姿にも慣れてきているし、自分でも結構気に入ってます。3番艦なので姉妹の中では一番下ですけど、「綺麗なお姉さん」って褒めてもらえるのは嬉しいですね。

 

 あすか:自分の見た目には自信あり。もちろん、それを褒めてもらえるのは嬉しいし自信にはなるわね。

 

 ゆきなみ:三人とも人から羨ましがられる見た目に産んでくださって、ありがとうございますって感じですね(笑)

 

 ―深海棲艦との戦いの中で、これまで自分たちが残してきた戦果には満足していますか?

 

 ゆきなみ:「日本の盾」として一定の成果は上げられていると思うので納得はしていますが、満足はしていないって感じですかね。

 

 あすか:最低限、期待されているだけの役割は果たせているって感じかな。まだ満足できる成果ではないわね。

 

 みらい:深海棲艦の最後の一隻を仕留めない限り、自分たちの戦いは終わらないので。それまでは満足できないですね。

 

 ―かつて所属していた海上自衛隊での経験は、現在の日本国防海軍でも活かせていると思いますか?

 

 ゆきなみ:私やあすかが任されているのは「護衛」としての色彩が強い任務が中心なので、相通じる部分は多いと思っています。国防海軍司令部も、そのあたりは気を使ってくださっているかもしれませんね。

 

 あすか:海自での経験は、あたしにとっては絶対的なベースになっているものだから、大いに活用できていると思う。今は号令の体系とかも海自のやり方をかなり取り入れているし、他の子たちの艤装も徐々に現代のものに換装され始めているから、その経験が生かせる場面は今後も増えると思うな。

 

 みらい:私はイエスでもありノーでもありって感じですかね。確かに戦闘の流れとかは海自の方法論に倣うところが多いんですけど、マインドセットに関しては自衛官と軍人ではやっぱり違いもあるので。海自護衛艦の時は盾としての役割を求められていたのが、国防海軍では矛を演じざるを得ない場面もどうしてもあるんです。その時は海自時代ではなく、太平洋戦争に参加していた時の方が私にとっては参考になりますかね。

 

 ―もし可能であれば、また艦艇の姿に戻りたいと思いますか?

 

 みらい:全く思いません!!だって、女の子として過ごすのが楽しくてしょうがないんだもん(笑)

 

 あすか:艦娘のままでも、妖精さんたちがいるから艦艇だった時の感覚は疑似体験できるしね。むしろ人間の姿になったことで行動の自由度なんかは高まったし、あたしも特に船に戻りたい願望はないかな。

 

 ゆきなみ:そうね。確かに船の時にはできなかった経験も色々と出来ているので、楽しいです。ただ、平原艦長にもう会えないのはちょっと寂しいわね。海に生きる者同士として、私にとっては大切なパートナーと言える存在でしたから。

 

 ―お互いの関係性を、特に大切にしている艦娘がいれば教えてください。

 

 あすか:摩耶と川内、それと金剛かな。摩耶は一緒に満州に行った時は最初いけ好かない奴だと思ってたけど、口が悪いだけでとてもいい子だし根は熱いのよね。今は本当に大切な友達だと思う。川内と金剛はどちらも賑やかで面白い子。川内は夜になると「うるさい」ってウザがられることも多いらしいけど、2人とも一緒にいて楽しいタイプだからあたしは好きよ。

 

 みらい:まずはもちろん姉さんたち。それ以外では金剛と大和、それに秋月ちゃんですかね。金剛は国防海軍で初めて出来た友達だし、ただそこにいるだけで周りを明るくしてくれるとても素敵な友人です。秋月ちゃんは自分のことを心から慕ってくれて、何とか追いつこうと日々努力してる頑張り屋さんですね。凄く素直で可愛い子ですよ。大和は…、ただの友人と呼ぶのはちょっと何か違うかな。友達でもあり、永遠のライバルでもあり…。何か他とは違う特別な存在ですね。

 

 あすか:大和さんはああ見えて愛されキャラよね。この間、「徹甲弾をモチーフにしたぬいぐるみをゲーセンでゲットしたんだ」って大はしゃぎしてた時は、完全に少女の顔になってたし。「この子とは仲良くなれそうだ」って思った(笑)

 

 みらい:基本的に、横須賀の戦艦娘は皆「可愛いお姉さん」よね。皆、見た目は本当に大人びてて綺麗なんですけど、性格的にはむしろ無邪気で可愛い子ばっかり。そんな人たちが戦場では人一倍勇ましくなるので、そのギャップに結構感動します。

 

 ゆきなみ:そうねぇ…。私にとっては、一緒に戦う誰もが大切な戦友でありかけがえのない存在です。それでも、やっぱり自分の妹たちは特別ですね。

 

 ―非番の時はどんなことをして過ごしていますか?

 

 ゆきなみ:一人でのんびりしていることが多いですかね。読書したり、ボーっと海を眺めたりとか。でも、皆と一緒にご飯食べたりする時間も好きですよ。戦闘配置の時はやっぱり神経を使うことが多いし自分の生死にかかわるから、なんだかんだ心はすり減っていくんです。だからオフの時間はとても貴重ですね。

 

 あすか:あたしは摩耶や川内とつるんでることが多いかな。許可をとれれば外出もできるから、3人で横須賀の街に繰り出したりとかもするわよ。特に川内はいろんなお店に詳しくて、騒がしいキャラかと思いきやすっごく女子力高いのよ。羨ましいなぁ。

 

 みらい:私はその時々によって違うかな。一人でゆっくりする時もあれば、皆とわいわいはしゃぐ時もあれば。どちらもとても楽しくて、私にとっては大切な時間ですね。あ、あとお風呂!大好きです。戦闘帰りじゃない時でもしょっちゅう入ってますね(笑)

 

 あすか:確かに大切なリラックスの時間よね。…、下級兵の馬鹿どもがしょっちゅう度胸試しと覗きに来るのだけは勘弁だけど。

 

 ゆきなみ:あすかはしょっちゅう鉄拳制裁してるものね(苦笑)

 

 みらい:最終的に、彼ら全員憲兵に掴まって連行されるところまでがお約束っていう。しかも、艦娘の入渠を覗くって結構な重罪らしいですからね。流石に、戦闘配置が緊急発令されて呼びに行かなきゃいけない時なんかは、たとえ素っ裸だろうとこっちもそんなこと言ってられないですけど。

 

 ゆきなみ:平時にそこまでして見たいなら、いっそ堂々と混浴しにくればいいのにね。逆にそのくらいの根性があるなら一周回って認めるわよ、私は。そこまで開き直れる殿方が、国防海軍にどれだけいるかが見ものだけどね。

 

 あすか:もっと嫌よ!!

 

 みらい:(大爆笑)

 

 ゆきなみ:いやね、冗談よ(笑)。まぁ、どっちにしても入渠の時間が嫌いな艦娘はいないと思いますよ。一刻も早く戦線復帰してほしいと願っているであろう、提督の皆さんはどうだか分かりませんけど。

 

 ―今後の目標、目指しているものなどがあれば教えてください。

 

 ゆきなみ:国防海軍も自衛隊も、どちらもその使命は「日本とそこに生きる人々を外敵から護る」の一点に尽きます。それを果たすために推参すると決めた以上、今後とも日本にとっての守護神として頼られる存在であり続けたいですね。

 

 あすか:あたしもそこはゆき姉と同じ。出来れば、もし私たち艦娘と深海棲艦の戦いが終わったとしても、また国同士でいがみ合って戦争するような世界にはなってほしくないわね。

 

 みらい:まずは、自分たちの最大の敵である深海棲艦との戦いにケリをつけること。その為に努力は惜しみたくないと思っています。その後、自分たちやこの世界が一体どうなるか…。そこはまだ見えていない部分もありますが、最終的にはなるようにしかならないのかな、と。とにかく、今ある日常を後悔しないよう生きたいですね。

 

 ―最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

 

 ゆきなみ:今後とも3姉妹の長女として、日本の盾として頑張ります。応援よろしくお願いしますね。

 

 みらい:これからも、姉さんたちともども大暴れしますので見ててください。サミットでの国際演習、楽しみにしてます。頑張りますよ!!あ、作者さんの執筆スタイルはいつも文章量多くて読むの大変かもですけど、頑張ってついてってあげてくださいね(笑)

 

 あすか:最後にそういうメタ発言をブッコむのはやめなさい!!まぁ、こんな3姉妹だけどこれからも頑張るわ。よろしくね。




ゆきなみ姉さん、そのサービス精神を咎めることは敢えてしませんが、そんな無防備すぎる発言で憲兵の犠牲者を無駄に増やすのはやめてあげてください(懇願) あなたがそれを言うと、取り締まらなきゃいけない下級兵が増えすぎて逆に憲兵さんサイドが死にかねませんので…。

さて、それはともかくとしていかがでしたでしょうか?普段よりだいぶ分量的には軽めですが、その分「気楽に読めるもの」として楽しんでもらえるよう仕上げたつもりです。他のジパング2次とはキャラ付けがだいぶ違うかもしれませんが、少しでも3姉妹に愛着を持っていただけるなら嬉しいですね。

次回の第七章はいよいよ日米独防衛サミットが舞台です。ストーリー的にも大詰めになりますが、頑張ります。それではまたお会いしましょう。

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