東方与太噺   作:ノリさん

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どうもお久しぶりです。今月の生活費が振り込まれてなくて大ピンチのノリさんでございます。

いやぁ、試合とか帰省とかあって遅くなってしまいましたが入り切り今週中に完成でございます。

前回からの続きです。恋愛要素タグは詐欺じゃなって事です。
まぁ、仁君の恋愛要素とは言ってないけどな‼みたいなノリです。

ではさっそく本編どうぞ‼


恋する食卓~巣立ちの卵~

萃香の件どうするかいくつか考えたりしてたらあっという間に約束の時間の5時の10分前になっちゃったよ。

 

さて切り替えていきますか。あの二人が今日こそ実行に移しますように。

俺があっちに帰るまでに何とかくっついてもらわないと面白くない。

今までさんざん協力してきたんだし今日で決めちゃってくれないだろうかなぁ。

俺の考えが上手く言ってくれればいいけど、大したことは俺もやんないんだよなぁ。

ちょっと料理にテーマを持たせて、それにちょっとメッセージを添えるだけ。

 

後はあの2人次第だから何とも言えないけど。

さてそろそろ来るかな・・・・。

 

「よう!約束の時間通り来てやったぜ」

「やぁ、今回はいろいろすまないね。今日はよろしく頼むよ」

「はい、いらっしゃい。時間ぴったりで何より。じゃ、この個室に入ってくれ。一応通常営業はするけど気にせずゆっくりしていってくれ」

 

「おぉ、お前の店初めて来たけどなかなか綺麗じゃないか。この個室に入ればいいんだな?よいしょっと」

「僕も初めてだね。実にいい店だ。もっと早くに来ればよかったかもしれないな」

「そう言って貰えて何よりだよ。今日は二人のために特別仕様にしてあるから料理は順番に出していくけどまずは何か飲むか?」

「そうだな・・・・・私はこれだな」

「じゃ、僕もそれにしようかな」

「お、おそろいか。良いじゃないか、仲がよろしい事で。ただ今お持ちしまーす」

 

さてこれから本番だけど個室と言う二人きりの空間で気まずくなるがいい‼

あれ?これで気まずくなったら台無し・・・いやそんな事はないかな。うん、きっとそうだ。

とりあえず日本酒か・・・・・。そう言えばビールとかって見た事ないな。

案外ビールを売ればいい儲けになるかも?

 

いや、そんな事考えてる場合じゃない。

ここから本番なんだから余計な事を考えている暇はないな。

 

「おまたせしました~。ご注文の品とお通しのキュウリの一本漬けです」

「それじゃ香霖。飲もうぜ」

「そうだね。さっそく乾杯でもしようか」

 

「「乾杯‼」」

 

さて、素敵な出来レース。始めましょうかね。

 

 

******

 

 

カブを器にした餡かけ茶碗蒸し、鱈とチーズのホイル焼き、鶏胸肉の間に薄くからしマヨを塗って揚げたミニチキンカツ。ここまでは何とかいい感じだ。部屋の雰囲気も悪くないし、料理も好評なようだ。

勘のいい人だったら今回の料理のテーマはもうわかるかもしれない。

 

ここまでは計画通り。次はメインなんだけどもう運んじゃっていいのかな。

ちょっと聞いてみるか。

 

ガラガラガラ

 

「失礼します。メインを運んでもよろしいでしょうか?」

「はははは、やっぱりお前に敬語で接客されるのは笑っちゃうぜ」

「魔理沙、彼は仕事中なんだから仕方がないんだよ。まぁ、僕も違和感は感じるけどね」

「じゃあ普通にやるよ。運んでもいいか?」

「頼むよ。あと水をお願いしても良いかな。いったん酔いを落ち着かせたい」

「わかったよ。ちょっと待っててくれ」

 

真面目に接客してるだけなのに笑ってくるとは、俺の普段の態度がそんなに砕けてるのだろうか。

まぁ、いい。メインは簡単だけど奥が深く、さらに嫌いな人を見た事がないくらいなものだ。

 

「お待たせしました。水とメインの鍋をお持ちしました」

「おぉ、鍋か!キノコは入ってるか?」

「一応しいたけは入ってる。蓋とるぞ。あっつ。・・・一応どれも煮えているはずだし、出汁も鶏ガラで煮てあるから、すぐに食べて貰って大丈夫なはずだ。今回は鶏モモ、鶏つみれ、しいたけ、豆腐、ネギ、水菜、ほうれんそう、そしてマ〇ニーだ」

「「マ〇ニー?」」

「やっぱり馴染みはなかったか。外の世界じゃ鍋に入れる具材としては割とファンの多い物でな。簡単に言うと溶けない春雨みたいなものかな。鍋の出汁が染みて美味しいんだよ」

「初めて聞いたな。これはいい経験になりそうだね。それじゃあさっそく」

「あ、待ってくれ霖之助。悪いがまだ終わってない」

「なんだよー、まだおあずけか?いい匂いしてるから早く食べたいんだけどな~」

「そう言ってくれるのは嬉しいけど、これで最後だからもう少し待ってくれ霧雨さん。一応鶏ガラで煮てあるからそのままでも美味しいんだけど、今回はこれに付けて食べる事をお勧めするよ」

「これは?なんだか黄色いし生卵かい?」

「う~ん、半分正解かな。っこれは卵の黄身をふんだんに使ったタレだよ。出汁を混ぜながら卵が固まらないように熱するのが難しいんだけど、これを付けた方が美味しい。・・・と思うから普通に食べた後はこれを付けてみてよ。もしタレが薄くなったら新しいの持ってくるから言ってくれ。それじゃ失礼する」

 

ガラガラガラ

 

さて・・・、俺は他のお客さんの相手もしないといけないからね。

幸い今日は多くないから何とかなってるけど、あの2人の事が終わるまではこのままであってほしい物だ。

しかし・・・・・・

 

「このタレ美味しいぞ、香霖‼お前も食べて見ろよ」

「確かにこれはとれも美味しいね。あ、魔理沙、僕が鍋から好きな具を取るよ」

 

個室から声が漏れてるなんて知れたら俺は殺されるんじゃないだろうか。

 

 

 

******

 

 

 

鍋が食べ終わったようなので〆に入らせていただくとしよう。

 

ガラガラガラ

 

「お待たせしました。これが〆のうどんとさっきの卵のタレが入っている大きめの器だ」

「おぉ、器にタレが入っているって事は・・・・・」

「そうだよ霧雨さん。〆は鍋の出汁でうどんを茹でてタレに絡めて食べてもらう釜玉うどんみたいなものだよ」

「でもこの麺やけに太いような気がするのは気のせいかな?」

「いやぁ、太めの方が食べ応えがあっていいかなぁって麺切ってる時に思ったからさ。ちょっと太めにしたよ。その代わり茹でる時間は少しかかるけどね。その間は居させて貰いけど良いかな」

「良いけど・・・・ってお前麺切ってるって言ったよな?って事はこの麺は」

「そう、俺の手打ちうどんだ。慣れてないから意外と大変だったよ」

「へぇ手の込んだ事するんだなぁ」

「まぁ、ね。今回は俺なりにできる最高のもてなしをするつもりだったからね」

「なんだか今日はやけに気合が入っているんだね?どうしたんだい?」

「ま、今日の事が上手くいったらその時に話すよ。とりあえず今は料理を堪能してくれ」

「・・・わかったよ。ところで今日の料理は特別仕様って聞いたけど何が特別なんだい?」

「う~んそれを今言っても面白くないかならなぁ。デザートが終わるまで考えてみたらいいと思うぞ」

「まったく・・・・。お前はもったいぶるのが上手いやつだぜ。まぁ、しょうがないからちょっと考えてみようかな。香霖もわからないんじゃ私にもわからなさそうだけど」

「いや、それは僕の事を買いかぶり過ぎだと思うけど・・・・。せっかくだし一緒に考えてみるかい?」

「じゃ、ちょうど茹で上がったし器にうどんを移して混ぜて食べて貰えれば完成だ。お好みでネギと塩気が足りなかったらこの出汁醤油をいれて食べてくれ。それじゃごゆっくり」

 

 

ガラガラガラ

 

 

さてとここで二人に謎解きをしてもらって、落ち着いてくれればいいんだけどな・・・。

不測の事態に備えておくべきだろうけど、今の所計画通りその心配もなさそうだな。

 

さ、次は最後にデザートだ。これの後の俺のちょっとした言葉を挟めばクライマックス突入・・・・のはずなんだよなぁ。

あとは神のみぞ知・・・ではなくて神ですら知る事の出来ない領域だろうからね。

いい流れになるように祈っとくとしよう。

 

 

******

 

 

「お待たせしました。最後にデザートになります。ってどうした二人とも」

 

デザートを運んだ俺が入った個室には二人してうんうん唸っている二人の姿が・・・。

 

「いや、今日のメニューの共通点がさっぱりわからないんだぜ」

「正直何だかどれも同じ共通点があるとは言えないような気がしてね」

「なんだ、そんなに難しく考えなくてもいいのに。何を難しく考えているんだ?」

「いや、だって肉に魚にだいたいの食材話使われてただろ?私にはさっぱりだぜ」

「僕はいくつか候補はあるけど、最後のデザートを見てからさらに絞ろうと思ってね」

「それならさっそく。冷たい内に食べてくれ」

「おぉ、これは涼しげなデザートだね。鍋とかうどんとかで体が温まってたからちょうどいい」

「何か見た目は何だが茹で卵みたいだなぁ。・・・・・おぉ、香霖凄いぞ‼割ったら中ならなんか黄色い物が出て来た‼」

 

 

最後のデザートはクリームチーズで黄桃を使ったソースを包んだ物に葛餅で薄くコーティングした物だ。

名前はまだ決めてない‼って言うか決められてない‼どうしようかなんて名前にしようか。

 

 

「うん。チーズとこの桃のソースって合うんだね。思ってたよりくどくないさっぱりした味だね」

「しかも葛餅が冷えてるから尚更さっぱりと食べられるようになってる。それに葛からなんだか少し桃の感じがする・・・。よく考えられてるぜ。でもこれで最後だろ?結局何の共通点があるんだ?」

「葛に少しだけ混ぜた桃の果汁の事よくわかったね⁉霖之助はもう気が付いたみたいだな。流石に分かりやすかったかな」

「いや、案外わからなかったよ。デザートが決め手かな。そのまま目に見えた特徴だったからね」

「多分正解だ。霧雨さんはわからないかな?」

「お手上げだ・・・だな。まったくわからないぜ。と言う訳で店主、解説頼むぜ‼」

「案外諦めるの早かったな・・・」

「魔理沙はこういう考えるのはあまり得意じゃないからね」

「う、うるさい!いいから早く解説してくれよ‼」

「わかったよ。今回の料理のテーマは白と黄色だよ。霖之助と霧雨さんが食べる特別なコースだったからね。二人のイメージカラーをテーマにして作った訳だよ。割とこじつけな気がしないではないけどね」

「なーんだ、そんな事だったのか」

「う~ん、何とも予想通りの反応で何とも言えなくなっちゃったよ。まぁそんな事だけど意外と白と黄色を主役にしたコースを組み立てるのも大変だったんだよ?いろんな食材あるけどその中でこれだけの高いレベルで組み合わせるのって難しいんだ。まぁ、俺の力不足とか知識不足なのかもしれないけどね。まぁ、まさしく食材の一期一会ってやつだね」

「・・・思っていたよりもかなり大変なんだな・・・・・。でも美味しかったからやっぱりお前はすごいぜ」

「ありがとう。まぁ、もともとそこまでハズレる事はないだろう組み合わせにしたから美味しくなるのはわかっていたけどね。まぁ、食材ですら多くある中でベストマッチなるような組み合わせで料理をするのは難しいのもあるし、見つけるまでがそもそも大変なんだ。これは人間関係にも言えると思っててね。そこに自分が思うベストマッチな組み合わせがあるんだったら恐れずにやってみたらいいと思うんだ。そこで逃したらもしかしたらもう組み合わせする事さえ叶わない事もあるからね」

 

何事にもタイミングってものがある。逃すべきじゃないタイミングが。

熟れ過ぎた果実はそのままにしておいたら腐っていくだけだし、鮮度を失った魚はもちろん味は落ちる。

絶対に何事にもあるのもだ。

タイミングを逃しそうなものに「手遅れになる前にちゃんと掴み取れ‼」と発破を送るのが今回の俺がしたかった事というか役目だね。

 

「何事にもタイミングがあるんだよ。逃したら泣こうが喚こうがどうにもならないからね。だから、案外進んだ先に見出せるものもあると思う。案外失敗してもそこから見つけられるものもあるし、突き詰めていけば結構いい結果になったりもするんだよ。今日のデザートがそうだったようにね」

「今日のデザートは失敗から生まれた物だったのかい?」

「元々チーズケーキに黄桃のソースをかけて食べて貰うつもりだったんだけどね。ケーキの作り方あんまりはっきりしてなかったのに材料のクリームチーズや黄桃は買って揃えちゃったから、それならまだ和菓子の方が知識があったからそっちで何とかしようって思ってさ。結果、無事揃えてしまった材料を使って和とも洋とも言えないけど美味しい甘味が出来たって訳さ」

「へぇ、失敗から生まれた物とは思えない位美味しかったよ。やっぱり、君には才能があるんじゃないか?」

「才能ねぇ。・・・・そんな物じゃないと思うけどそこに突っ込んだらキリがないから今ツッコむのはいいや。とりあえず失敗しても頑張ってみたら案外どうにかなるって事だ。さて、俺はこの辺にしていったん下がるよ。他のお客さんお相手もあるからね。もしほかに注文があったらその時は呼んでくれ。デザートはもう一つずつあるから上手くいったら頼んでもいいぞ。それじゃごゆっくり」

 

さて俺のやれることはもうやったから後はあのお2人次第だね。さて、頑張れよ、霖之助に霧雨さん。

 

 

******

 

 

~ 個室 ~ 

 

「失敗しても頑張てみたら案外何とかなるか・・・・」

「魔理沙?どうかしたのかい?」

「いやぁ、最近ちょっと失敗したら怖くて出来てない事があってな。他の奴に世話になりっぱなしと言うか世話になってるのがわかっていてもなかなか踏み出せなくてさ」

「魔理沙もか。僕も似たようあ事があってね。お世話になりっぱなしなのにその人にいい結果を見せられずにいてね。何だか自分はこんな男だったのかと考えさせられる毎日だったんだ」

「そうだったのか・・・・。香霖と話しててもいつも通りだったから気が付かなかったぜ?」

「それは魔理沙も同じだよ。いつも通りだったから僕も全く気が付かなかった。ところで何で悩んでたんだい?」

「そ・・・それは香霖には言えない事なんだけどなぁ・・・・ってそういうお前こそ何で悩んでるんだよ?」

「いやぁ・・・それは魔理沙には言えないかなぁ・・・・って感じだったよ」

「ってお前も言わないのかよ⁉・・・って、だった?」

「そうだね。いろいろ悩んで考えて結局どうするのが一番いい結果なのかはわからなかったけど、もう考えても無駄みたいだから悩まない事にしたからね。今なら言えるさ」

「じゃあ、聞かせてくれ。香霖、お前はいったい何のことで悩んでたんだ?」

「それは・・・・長年一緒にいて最初はただ色々教えてあげてたりしてただけなんだけどそのうちなんだか気になるようになってね・・・。最初はその理由について悩んで、その理由についてわかった後もその後どうするか悩んでいてね・・・。ある男に言われたんだ、グズグズしている内に誰かに取られたらどうするんだ?それで良いのか?ってね。今まで一緒にいるのが当たり前だったから、いなくなったらなんて考えた事がなかった。そう考えたらなんだか急に焦ってしまってね。何と言うか・・・今回の事になったんだよね」

「・・・・・どういう事だ?」

「あぁ、回りくどく説明してしまうのも悪い癖かな。それじゃあ単刀直入に・・・・。

 

    魔理沙、君の事が女性として好きです。僕で良ければお付き合いして頂けませんか」

 

「へ・・・・・・・・?あの・・・えっ?」

「いや、その返事はすぐでなくてもいい。君が悩むことがあるならゆっくり考えてくれればそれでいいし、僕は返事がちゃんと返ってくれればそれでいい。ただ、断るのであればちゃんとはっきり言ってくれると嬉しい・・・ってなんでいきなり泣いているんだい⁉あ、そんなにまずい事を言ってしまったかな」

「ちがっ・・・・・うぅぅ・・・・・ひくっ・・・・」

「あぁ、困ったな。えっとどうしらたらいいんだろう・・・」

 

ガラガラガラ

 

「待たせたな‼ショータイムだ」

 

 

*******

 

~ちょっと前~

 

部屋から漏れている感じだとなんかもう上手くいきそうだね。

もうデザートの用意しておこう。

 

「あのおふたり上手くいくといいですね」

「っていてもさとりさんは読めてているでしょ?人が悪いですねぇ」

「あら、貴方にそんな事言われるなんて心外だわ。それに心と行動が一致するかはわからないでしょう?」

「酷いなぁ。その言い方だと俺が人が悪いみたいになっちゃいますよ。まぁ、心と行動が一致するかはわからないって言うのはその通りなんですけど今回は大丈夫でしょう。あ、心と行動が一致してるのは水橋さんの妬ましい連呼とかじゃないですか?」

「ふふふっ。確かに、その通りね」

 

「ふすま一枚向こうでは男女がいちゃついて妬ましいし、目の前でもいちゃつかれて妬ましいし、あぁ、もういろいろと妬ましいわ!」

 

「いちゃついてないですよ?」

「あのパルスィさん⁉いちゃついてないですからね?」

「息ピッタリじゃない。妬ましいわね・・・」

「あの・・・・今のはたまたまですから・・・ね」

「いやぁ、さとりさんとはいろいろお世話になりましたから結構息ピッタリだったりするんですかね」

「仁さん⁉」

「妬ましいわ、ほんっと~~~に妬ましいわ!このお酒お替り‼」

「ありがとうございます。って今日飲み過ぎじゃないですか?ほどほどにしておいた方がいいんじゃ?」

「なによ。久々呼び出されたたから来てみたらこんなの見せつけられて・・・。飲まなきゃやってられないわ」

「う~ん、呼ぶタイミングミスったかなぁ。まぁ、嫉妬してる水橋さんも可愛らしいとは思いますけどね。はいご注文のお酒です」

「かわっ‼」

 

 

『魔理沙、君の事が女性として好きです。僕で良ければお付き合いして頂けませんか』

 

「お?」

 

やったな。ついにやったな。

さてもう邪魔しないようにデザート運んだら、おふたりには注文がない限りは干渉しないようにしよう。

 

 

『へ・・・・・・・・?あの・・・えっ?』

『いや、その返事はすぐでなくてもいい。君が悩むことがあるならゆっくり考えてくれればそれでいいし、僕は返事がちゃんと返ってくれればそれでいい。ただ、断るのであればちゃんとはっきり言ってくれると嬉しい・・・ってなんでいきなり泣いているんだい?あ、そんなにまずい事と言っちゃったかな』

 

用意はできたけど、雲行きが怪しいのか?

何か行き辛いなぁ。よし、こいう時は近づかないのが一番だな。

ほら、触らぬ神に祟りなしって言うだろ?あれ?違う?

 

「仁さん、行ったほうが良いと思いますよ?」

「なぜ俺の考えが分かったんですか⁉」

「心が読めなくても今までの考え方を見てきたら分かります。貴方の事なので行かないでおこう。余計な事からは逃げておこうとでも思っていたのでしょう?」

「概ね正解ですね。流石さとりさん俺の事よくわかってますね」

「良いから行きなさい。ここで私の妬んだ対象に不幸が起こったら私のせいみたいで嫌だわ」

「え~、俺あんな感じの苦手なんだけどなぁ」

「良いから行きなさい。それに貴女がやりたいようにやったらいつも上手くいってるでしょ?自信持ちなさい」

「水橋さん・・・・。珍しく俺の事褒めてる?もしかして俺に惚れちゃいまし・・・・・・ちょっとその高く掲げたグラスを俺に向けるのはやめましょうか、さとりさん助けて」

「・・・・貸しひとつですよ?」

「なんでさとりさんが不機嫌になってるのかは分かりませんけどそれでいいのでお願いします。俺は個室の方に行くので」

 

撤退撤退。楽な方を選びましょう。

う~ん、なんでふたりともいきなり・・・・・。うん、わからん‼

 

『ちがっ・・・・・うぅぅ・・・・・ひくっ・・・・』

『あぁ、困ったな。えっとどうしらたらいいんだろう・・・』

 

こういう時は頼りがいのある感じで行ったほうが良いのかな?

助けに来たぜ!的な感じで。となると・・・・・二人ほど思いつく人物が出るけど。

・・・・今回はこっちで行くか。

 

ガラガラガラ

 

「待たせたな‼ショータイムだ」

 

「「・・・・・・・・」」

 

まぁ、うん、ですよね~。やっぱりそうなりますよね。

おおよそ最悪の出だしだろうけどここから巻き返すしかない‼頑張れ、俺。

 

 




いつもながら最後まで読んで頂きありがとうございました。
今回で霖之助と魔理沙編が終わるかと思ったか・・・・・もうちょっとだけ続くんじゃよ・・・・

と言う訳で次回で本当に決着です‼
20話投稿記念の企画のアンケートも近々行いたいと思っていますので、皆さんご協力よろしくお願いいたします。

今回は前書きも後書きも短いですがここまでにしたいと思います。正直湿気が多くて参ってはいますが、ペースは落とさず行けるように頑張りますよー

それではまた次話でお会いしましょう、さようならさようなら

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