遊戯王の世界に生まれたのですがどうすればいいのでしょう?   作:火影みみみ

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ある日、濃い人たちに、であった

A月B日

 

 物は試しにとソリッドビジョンを起動してみたところ、問題なく機能しました。

 

→レスキューキャットに触れた、やったー!

 

→ほかに何かないかと説明書を読む私。

 

→『ソリッドビジョンは立体映像なので、触ることはできないよ』と優しく説明してくれるブラックマジシャンガールの絵を発見。

 

→( ゚д゚)!?

 

→(;゚Д゚)……

 

→( ゚д゚ )どういうことなの?

 

 つまりですか、あれですか。

 あれはデュエルディスクの機能じゃなくて、私の力なのですか?

 二十代さんやアキさんみたいにモンスターを実体化させることができるようになったということなのですか?

 その気になれば町中に|銀河眼の光子竜皇《ギャラクシーアイズ・プライム・フォトン・ドラゴン》と|超銀河眼の時空龍《ネオ・ギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴン》でゴジラVSキングギドラごっこができるというわけですね!

 

 あらヤダ私、危ない子。(物理的に

 

 

 

 ………それともう一つ思うことがありまして。

 ラムペンタたちと戯れたワタクシなのですけれど、あれもデュエルディスクの機能じゃないとするのならばすなわち、あの子たちも精霊だったということに!?

 

 いや、確かに全カードに少なからず精霊が宿っているのですけれども!?

 ていうか、ラムペンタ君追い回しちゃったよどうしよう!?

 

 ……とにかく、明日朝一で土下座しよう、そうしよう。

 

 

 

 

 

 あ、蟲惑魔ちゃんたちとは仲良くなりました。

 

 

 

 

 

B月C日

 

 ラムペンタ君マジ天使。

 朝一で謝ったら許してくれた。本当にいい子(ノД`)・゜・。

 

 

 

 本題が解決したので、今日あった出来事を書くことにする。

 最近日課になりつつある舞網探索、今日はとりあえず河川敷を風の吹くまま気の向くままに歩いてみたところ。

 

 

 ……小さい子供と戯れる榊遊勝さんがおられました。

 

 

 ふむ、テレビで見るより二割増しくらいでダンディなおじ様……。

 そして、彼と一緒にいるなんとなくカラーリングと髪型が似ている子供は……、息子さんかな?

 たしか、『ユウヤ』(漢字わからないけれどたぶんユウの字は遊のはず)って言ってたから息子さんっぽい。

 

 こんなところで何してるのかなあっと、少し三角座りで観察してみたところ。

 何やら『エンタメデュエル』なるものの特訓をしているらしいのがわかった。

 そういえば、遊勝さんも有名なエンタメデュエリストだったはず。

 その父親に憧れて、息子さんもエンタメの特訓をしているのかな?

 

 笑顔はいいよ、笑顔は。

 十代さんも最後はいつも「ガッチャ!」って言ってしめてたし。(覇王と二十代さんから全力で目を背けつつ

 

 それ以外には特に面白いことはなかったので日も暮れてきたことだし、早々に引き上げた私。

 

 帰るちょっと前にユウヤ君と目が合ったような気がしたけど、まあすぐに忘れると思う、子供だし。(私も日記がなかったら忘れてそう)

 

 

 

 

 

C月D日

 

 個性というものは得ようとして得るものではなく、すでに得ているものだ。

 その人物の今まで過ごしてきた環境、生まれ持った性格、周囲の人間や出会いによって培われ、金銭などでは決して買えないその人だけの宝物である。

 

 

 

 ……まあ、つまり何が言いたいかと申しますと。

 

 私、キャラ薄くない?

 

 昨日の榊親子や街のデュエリストを見ていて思ったのですが、みんなキャラがもう濃い濃い……。

 

 水泳デュエリストや料理デュエリスト、さらには武闘家デュエリストや占いデュエリストなど、もう濃すぎる人材があふれかえっているように思う。

 今話題の榊遊勝さんもエンタメという特技で皆を魅了しているみたいですし。

 世界一のデュエリストになるためにも、私だけの個性を表に突き出していくことが大切だと思う。

 

 しかし、元々が異世界生まれの私にこの世界の住人ほどはっちゃける(死語)ような人格はしていない。(学生時代……、魔眼……、中二病、うっアタマガ……

 

 私だと、どういうデュエルが似合うのだろうか?

 

 蟲惑魔を使う小悪魔系デュエリスト? ないない恥ずかしい。

 

 影霊衣を使う黒魔術系デュエリスト? 痛すぎる!

 

 しかもそれだと使うデッキが固定されるから対策されやすいし、却下。

 この世界特有のデッキを一つに絞る傾向を無視して複数のデッキを使い分けられることは強みだからなるべくそれを損なうことはしたくない。

 

 けど、それだけだと三沢君みたいに最後には空気になりそうだし……。

 出きれば周りの人を引き付けるような強烈な個性、そうでなくても印象に残るような強い個性が欲しい、切実に欲しい。

 

 ……え? 何、アトラ? 今さっき自分が書いたこと見直してみなさいって?

 

 

 

 …………ワタシ、ナニモ、ミエナイネ。

 

 

 

 いやいやいや、だってしょうがないじゃないですか、私あちら世界の出身ですし、D・ホイールと合体したり、裸で海岸を走り回ったり、かっとビングしたり、胡散臭い日本語を話すような隻眼の外国人みたいに、強烈な個性という名のアピールポイントがないと世間というものはまるで過ぎてゆく季節のように忘れ去ってしまうものなのですよ!!

 

 しかし、強烈すぎるものだと私の羞恥心が限界を超えちゃいそうですし。

 うむむ……。

 

 ん? 何、ランカ? これをお父さんの部屋から取ってきたって?

 

 

 ………………ほう( ̄▽ ̄)。

 

 

 

 

D月E日

 

 早速美田さん相手に実践してみたところ。

 

「あら懐かしい、お母さんそっくりね……」

 

 と涙ぐみながらありがたいコメントを頂きました。

 

 え? 私のお母さんってこんなのだったの?

 

 

 

 

 

 

 ――――☆――――☆――――☆――――☆――――☆――――

 

 

 

 

 その日、ミエルは朝から最高の気分だった。

 

 今日の占いだって今年一番のラッキーな日になるって出てたし。

 何より今日、運命を変える相手に出会うって占いに出ていたんだもの!

 

 占いは最高! ミエルの占いは百発百中! 外したことなんて一度もないんだから!!

 

 なのに、なのに……。

 

 

 

「どうしてこうなっちゃったのぉーーーー!!」

 

 

 

 目の前に聳え立つは壁、紛うことなき行き止まり。

 ここは知らない路地裏。人の気配なんて全然ない。

 

 ミエルがここに来てしまったのは、ちょっとした不運があって、いつもはつけているリボンをその時はたまたま手に持っていたことに始まるの。

 けど、その時不意に吹いた風がミエルのリボンを持って行ってしまって、あれよあれよという間に、遠くの方へ。

 

 当然、ミエルはリボンを追いかけたわ。

 走って走って、見失ったら占って。

 ようやく追いついてリボンを拾い上げてみれば、そこは見知らぬ路地の裏。

 

 もちろん占って帰ろうとしたわ。けどなぜか結果がおかしいの。

 右に行けばいいと出た次には左に行けばいい。

 後ろに行けばいいと出れば次には前に行けばいいと。

 結果的に元の場所へ帰ってきてしまうの。

 

「う、うぅぅ…………」

 

 帰りたい。

 帰ってご飯食べて、暖かい布団に入って寝てしまいたい。

 

 

 

 そう、ミエルが悲しみにくれて泣き出してしまいそうな時だった。

 

 ミエルが、彼女とであったのは。

 

 

 

「おやおやぁ? そこにいらっしゃるのはどちら様かしら?」

 

 

 

 バッと顔を上げる。

 

 見ればいつの間にか目の前に、ミエルと同じくらいの歳の少女がそこにいた。

 

 腰まで伸びる薄青みがかった白い色の髪に、綺麗な浅緑色の瞳を持った少女。

 

 彼女は不思議そうに首を横に傾げ、ほほに人差し指を当てている。

 

 

「まぁまぁとりあえず、そんなところで座っていてもなんですし、中に入ります?

 あまーいお菓子や、温かいココアくらいならだせますので~」

 

 

 これから、ミエルの親友とも呼べる存在になる女の子。

 

 

「ああ、申し遅れました、そういえば自己紹介がまだでしたね~、私の名前は――」

 

 

 千樹(せんじゅ)優華(ゆうか)が、そこにいた。

 

 

 

 

――――☆――――☆――――☆――――☆――――☆――――

 

 

 

 

 

☆月★日

 

 夕ご飯の買い物から帰ってみれば、裏口前に女の子が落ちていた件について。

 いや、それだけ書くと犯罪っぽいかもしれないけれど、事実そうだったし。

 

 何か知らないけれど、今にも泣きそうだったその子をとりあえず、家に上げて事情を聴いてみる。

 

 すると、飛ばされたリボンを追っていたらここについたことが判明。(アニメか、いやアニメだったわ、たぶん

 

 いつもは占い?に頼って道がわかるらしいけど、今回は働かなかった模様。

 デュエルディスクに電話の機能が付いていたはずだけれど、忘れてきたらしい。

 

 仕方ないのでいくつかお菓子を渡して、保護者さんの電話番号を聞いて家の電話からかけてみることにする。

 

 この子の両親にしては常識的な親御さんだったことにびっくり。(失礼かな? いや、でもすべてを占いに掛けるような勇気は私にはないし

 

 それにしても、よくここまでたどり着いたものだと感心する。

 ここら一帯の道は分かりづらくて美田さんでさえたまに迷うというのに。

 これもこの子の占いの成果なのかな?

 

 少しして、車で迎えに来たご両親に連れられてあの子は去って行った。

 

 

 

 

 …………あの子もご両親も、私のこのキャラ付けには無反応だったなぁ。

 

 もしかして、これもこの世界じゃ一般的?

 

 いけると思ったんだけどなぁ……、『不思議ちゃんキャラ』。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




【主人公の情報を、更新しました。】

名前:主人公→千樹 優華 

年齢:6歳 

性別:女

性格:『不思議系に見えて実は常識人』

能力:『デュエルモンスターズの精霊が見える』
   『モンスターの実体化』

交友関係:
    『美田さん』育ての親
   ☆『方中ミエル』友人 NEW


TF(タッグフォース)で例えるなら:『見た目はレイン恵、言動は成田伸子』






【おまけ】


ランカが持ってきた本:「古今東西不思議っ娘全集」

ランカ(悩んでるから助けてあげたい)

ランカ(そういえばあの使ってない部屋のベッドの下に何かあったような?

ランカ(段ボールの箱だ)

ランカ(あれ? 二重底になってる?)

ランカ(あ、何か綺麗な人間が描いてある! これでいいや!)



【おまけ②】不思議ちゃんにした理由
1、そこまで痛くないから
2、少し言動を緩くして、気軽に話すだけでいいから。
3、精霊と話していても不思議ちゃんなら許されそうだから。




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