魔法少女リリカルなのは~絆紡ぎし神王となりしもの~ 作:Aura
恭也さんの名前が恭介になっていましたので修正致しました。
~Side ジャンヌ~
なのはさんと手をつなぎ、なのはさんのお父さんが入院している病院へと向かっている最中に
~回想~
ラ『一通りご理解できたと思いますが
この世界の魔法やデバイスとは何かを一通り説明と叡智で調べ上げた情報を元に理解したし終えるとタイミングよく紅蓮の聖女から説明が始まる。
ラ『まずは私は元宝具で攻撃性の高い物だったのですが元は別世界の可能性のジャンヌ・ダルクの心象風景をベースにして結晶化したも物です。ですが今のマスターと別世界の可能性のジャンヌ・ダルクの心象風景とは当然全くの別物なので向こうの炎が最後の瞬間の絶望と後悔に神への信仰の祈りならマスターの炎は溢れんばかりの希望と人を守り、救いたいと言う願いと言った感じにほぼ真逆です。なので原点が違えば当然力も変わり攻撃性がほぼなくなる代わりに守りたい者を守れるだけの強固な防御力と助けたい人を精神的、肉体共に癒すことの出来る再起の力となっています。」
ジャ「それじゃあボクは仮に敵と遭遇した際に攻撃力は剣術頼りになるけれど、魔力が続く限り何度でも立ち上がる事が出来るって事認識でいいの?」
ラ『その認識で問題ありません。マスターは私の使用時は例える
ジャ「そうなんだ.....もう、何も出来ずに大切な仲間を私の目の前で次々に倒れていく光景を見続ける無力感を感じずに済むんだね。 きっとオーディンさんもそうだけれど本来紅蓮の聖女達、アームドデバイスは戦うためのモノなのにその存在である意味否定されることに等しいのにボクの為にありがとう。 キミはボクに取って最高のパートナーです。」
ラ『ッッ!?』
ボクはそっと優しく紅蓮の聖女を握り、目を閉じながらお礼の言葉を口にする。
そこまでしてでもボクの為に尽くしてくれるのにデバイスは道具だと説明されたけれどそれ以上に紅蓮の聖女はボクに取って掛け替えのないパートナーだから....。
そのパートナーの名に恥じぬようにボクは何度でも何度でも倒れずに必ず再起し、守るべき大切な人達の為に歩み続けることを決意する。
~回想終了~
パートナーへの新たなる決意を思い出しているといつの間にか病院に到着したし、高町士郎と書かれた病室の前に居た。
な「ここがお父さんの病室なの」
やっぱり怖いのか繋いでいた手に力が入り、そこから震えが伝わってくる。
ジャ「大丈夫ですよ。ボクが必ず助けてあげるから。だから折角の可愛いお顔をそんなに泣きそうなに歪めないでください。なのはさんが泣きそうな時はボクがなのはさんの涙をぬぐいましょう。なのはさんが寂しい時は傍に居てあげますから。」
ボクはそっと手を離し、優しく抱き締める。
恐怖の寒さで震える心を優しい希望の炎で温めるように、癒すように。
そうすればきっとなのはさんの心が少しは救える気がするから。
ラ『(無自覚で恐怖に震えている少女にそんな言葉をかければ例え同性でも確実に堕ちる&依存するというのに....ハッ!? まさかそれを無意識に狙ってやっていると言うのですか!? マスター、恐ろしい子!!)」
(何か今、パートナーに失礼な事と何故か戦慄された気がする!! と、とりあえず今は高町さんを助けないと...。)
ジャ「それじゃあそろそろ行きましょうか...。」
震えが収まったのを確認し優しく一度頭を撫でてから手を握り、病室の扉に手をかける。
小さな優しい少女の暗い孤独な心に希望の光の灯を灯すために...。
~Side Out~
~Side なのは~
ジャ「それじゃあそろそろ行きましょうか...。」
なのは「はいなの!」
震えが収まるまで私の事を優しく抱き締め、慰めてくれただけじゃなくて今も不安で怖がらないように、一人ではないと教えてくれるようにと温かい気持ちが繋いだ手から伝わってくる。
(今日、会ったばかりなのに不思議とずっと昔から傍に居てくれた様な気がするくらいに安心するの。それになんだか同い年位なはずなのにお母さんみたいに温かい。きっとジャンヌちゃんなら私を助けてくれたようにお父さんを助けてくれると素直に信じられるの!)
そう思いながら病室に足を踏み入れ、一歩、また一歩とお父さんが寝ているベットへと歩み寄る。
(だけれど不思議と今までお見舞いに来るときは傷だらけのお父さんがいつか居なくなってしまう気がして不安な気持ちで涙が溢れそうになったけれど今はそんな事が全然ないの!)
ジャ「確かに酷いけがみたいだけれどこれなら何とかなりそうですね。今から見せることは高町家の皆さんには仕方がないと思いますが他の人には内緒ですよ?」
優しくだけれど悪戯っぽい子のような笑みを浮かべながら私の頭を撫でてくれるジャンヌちゃん。
な「ジャンヌちゃんを信じているし、約束するの! だから...お父さんをよろしくお願いします!」
そんなジャンヌちゃんの笑みに勇気を貰った私は素直にお願いすることが出来たの!
ジャ「それじゃあ...認識阻害の解除とセットアップよ、紅蓮の聖女。」
ラ『かしこまりました。 Set Up!』
な「.....ふぇ!?」
突然何処からか女性の声が聞こえた瞬間にジャンヌちゃんがとても綺麗な炎に一瞬包まれるとその姿が一瞬にして変わっていて驚き過ぎてしばらく固まってしまったの。
白いシスターさんが着るような上着に同じく白の前開きのロングスカート。そして髪を後ろで三つ編みにして白銀の髪飾りと同じ白銀の鎧を纏っていて腰には白いグリップと鞘を纏った緑銀の剣を下げているジャンヌちゃんがそこに居たの。(FGOのジャンヌ・ダルクの衣装と剣の色違い)
な「ふぁ~...凄く....綺麗なの...」
思わず小さな声で呟いてしまうくらいに綺麗でまるで絵の中から飛び出してきた様な姿に見惚れてしまったの。
ジャ「ふふ...ありがとう♪ それじゃあ今から見せるのは魔法と呼ばれるもので少しだけ刺激が強い光景だとは思うけれどボクを信じてくれますか?」
少しだけ不安げで寂しそうな表情のジャンヌちゃんの姿にさっきまで温かった胸がチクリと痛んだ気がして思わず...。
な「絶対に大丈夫なの! だから私を信じて欲しいの!」
思わず抱きついてしまって顔が熱くなるけれど...さっきのような姿はみたくなかったの。
ジャ「...信じてくれて、慰めてくれてありがとう。それじゃあその信頼に応えられるように今の私の全力で応えます!」
ジャンヌちゃんの邪魔をしないように離れた私を安心したような、嬉しそうな顔を一瞬した後にキリっとした凛々しい顔になると凛とした綺麗な声でお父さんに向き直るとジャンヌちゃんは腰に下げていた剣を抜き、地面に剣先を少し刺した状態で柄頭に両掌を重ねた状態で乗せて目を閉じて集中してるのかな?って思っていたら剣先を中心に剣と同じような緑銀の色の三角形の魔法陣?が浮かび上がる光景を見て私は凄く驚いたの!!
ジャ「それじゃあ始めましょうか。紅蓮の聖女」
~Side Out~
~Side ジャンヌ~
ジャ「それじゃあ始めましょうか。紅蓮の聖女」
ラ『かしこまりました。Load Cartridge。』
紅蓮の聖女のからの機械音声と同時に柄頭が上に上がりそこから薬莢が排出され、地面に落ちる。
ジャ「準備は既に整い、後は成功を信じて自分を信じるだけ」
小さく呟きながら高まる緊張を抑える。もしも失敗などしてしまえば悲しむのは私ではなく期待させるだけさせておいて裏切られたなのはさんだから。
(それに折角この世界で初めて出来そうな同年代のお友達候補の為だから尚更頑張らないといけないよね)
ボクはさっきボクを信じると今日会ったばかりのはずなのに言ってくれた彼女の為にならボクはいつも以上に頑張れる気がするから....。
ジャ・ら「『我が胸に灯りし希望の聖火よ! 暗き道を絶えず歩みを止めぬ者に今一度活力を与えよ!
呪文を唱えると優しくもクリスタルのような透明感のあるオレンジ色の炎が高町さんの身体を包み、ものの10秒ほどでさっきまで包帯を巻いた痛々しい姿だったのが包帯は灰すら残さずに燃え尽き、そこには傷跡一つない姿で穏やかな寝顔を浮かべながら横たわる姿へと変わる。
Genesung Flammeの炎は傷を跡形もなく焼き尽くし、傷口や内側から活性化させる効果のある回復魔法で攻撃力は全くない代わり(炎なので包帯くらいは焼けるし、燃やすものは指定可能)に傷跡一つなく内と外から傷を治す効果がある。
(正直説明は受けていたけれどぶっつけ本番だったけど成功して良かったぁ~)
正直この魔法はかなり集中力が居るのにぶっつけ本番だったから内心かなり冷や汗を流していたけれどこの様子なら一安心できそう。
ラ『ーバイタル状況スキャン完了ー 失った体力以外は無事に完治しております、マスター。』
ジャ「そう、それじゃあ騎士甲冑の解除したらナースコールしてなのはさんのご家族を呼んでもらわないといけませんね」
ラ『そうですね。 とりあえず認識阻害を再びかけなおしておきました」
ボクの返事に同意し、騎士甲冑を解除するついでに気を利かせてくれるパートナーに内心で感謝しつつなのはさんに向き直ると...。
な「......(キラキラ)」
少しの間驚愕したいたみたいだけれどすぐに戻って、顔を真っ赤にして物凄いキラキラした眼でこっちを見てる!?
ジャ<ねえ、紅蓮の聖女。 物凄く嫌な予感がするんだけど?>
ラ<『奇遇ですね。私も普段なら『流石マスター!ハーレムに一歩近づきましたね!』なんて冗談を言えるのですが....あの子は今更ながら堕としたらいけない子だった気がします。>
ジャ<ちょっとなに言ってるか分からない...きっとこの先平穏な暮らしは出来なそうだねぇ>
ラ<『心中ご察し致します、マスター。』>
思わず遠い目になりかけた所で突然鳩尾に衝撃が!?
ジャ「な、なのはさん。どうかしましたか?」
余りの痛みに頬を引きつらせながらもなるべく笑顔で聞いてみると...。
な「ジャンヌちゃん凄いの!凄くカッコよかったの!それにお父さんも傷一つなくて...」
等々物凄い興奮した様子で思わず顔が熱くなるし、何とか落ち着かせようと思っても全く興奮冷めない様子で困っていると...。
士「...あれ....僕は一体どうしてこんな所に...」
な「ッ...お、お父さんぁぁぁ!」
さっきまで顔を真っ赤にしながらキラキラした眼で興奮しいたのが一変し、高町さんが起きたのに気がついたなのはさんは涙を流しながら上半身を起こした高町さんの胸に飛び込む。
ジャ「高町士郎さんですね? 初めまして、ジャンヌ・
とりあえず何が何だかわからずに混乱しながらもしっかりと抱きつくなのはさんを優しく撫でている高町さんに自己紹介をすることで何とか事情を説明しようと試みる。
士「あぁ、こちらこそ初めまして、高町士郎です。ところで見たところうちのなのはとあまり変わりがなさそうだけれどどういう状況下説明を頼めるかな?」
そういうと高町さんは威圧感と共に私を見極めるかの様に目を細めながらこちらを見てくる。
ジャ<高町さん、相当できる人みたいだね。>
ラ<『そのようですね。(まあ、戦闘民族高町家の士郎様ですから当然と言えば当然なんですね。)』>
(何か私の知らない事を隠されてる気がする!? まあ、それは一旦置いておいて...)
ラ「はい、実は....」
威圧感を感じるものの気圧されることなく正面から目を見て公園で出会ってからの今までの出来事を話し始める。
~Side Out~
~side 士郎~
ジャンヌと名乗るなのはくらいの少女の話によるとどうやら僕は大怪我被い、長いこと眠っていたようだ。
そして公園で孤独に涙を流していたなのはを助けただけではなく、にわかには信じられないが...魔法と呼ばれるもので僕まで助けてくれたらしい。
(正直、嘘をついているとは思えない。それにあの瞳はどこまでも強く、真っすぐで居ながら誰かを守りたい、救いたいと歩む者の物だね。)
見た感じ武術や剣術なども修めいる様で流派は違えど僕たち御神流と同じ守る為の剣のようだし信用しても問題なさそうだ。
(しかしこの子は何か抱えているようだけれど....今は家族に心配をかけたことに謝罪しないといけないね)
それから僕は泣いているなのはが泣きやむまで頭を撫で続けていると偶々やってきた看護師さんがさっきまで重傷だったのにピンピンしている僕を見て先生を大急ぎで呼びに行ったり、家に慌てて連絡した様で桃子、恭也、美由希たちが大慌てで病室にやってきてから無事な僕を見て桃子が泣き崩れ、美由紀が泣きやんでたはずのなのはと抱き合いながら泣きじゃくり、恭也はそっと腕で隠してはいるがこちらも泣いているようだ。
(どうやら僕は相当皆に心配をかけてしまったようだね。....引退してもう、二度と家族を泣かせることがないようにしないといけないね)
こうして泣き続ける家族達を眺めながらも新たなる決意を胸に、二度と同じ過ちを繰り返さないようにと胸にこの光景を刻み付けながら生きている事や最愛の家族に囲まれる幸せを噛みしめるのであった。
~Side Out~
如何だったでしょうか?
若干なのはが情緒不安定気味な気がしますが今まで一人で孤独に耐えていたことを考えると大丈夫かな?って感じで納得してくれると幸いです。
家族との絆が戻り、止まっていた時間が動き始めた高町家。
そして新たなる出会いは事件と共にジャンヌへと牙を向ける。
しかしそれは新たなる力の目覚めとなるだろう。
次回、魔法少女リリカルなのは~絆紡ぎし神王となりしもの~
『突然の出会いは事件とともになの!』
士「次回もリリカルマジカル頑張るよ」
ジャ「無理にやらなくて良いですからね!!」
士「確かに少し恥ずかしいね」
ラ「大人の男性がリリカルマジカル言っている光景も中々良いものがありますね!」
ジャ「誰か紅蓮の聖女を止めてぇぇぇ!!」