魔法少女リリカルなのは~絆紡ぎし神王となりしもの~   作:Aura

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【後編】街は危険がいっぱいなの?

~Side なのは~

 

その日私はジャンヌちゃんとの差が途方もなく遠くに感じたの。

 

「星に願いを! 流星よ、我が敵を穿ち、消し去れ! シューティングスター!」

 

『Cartridge load. Shooting Star.』

 

転移した鏡面世界でジャンヌちゃんはフェルちゃんに指示を出して大樹の動きを妨害させている間に杖が弓へと変わったと思ったら見たこともない七色に輝く正三角形の中心には()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()が描かれた文様の魔法陣が浮かび、七色に輝く光がまるで流れ星の様に光の帯を残して消えたと思ったら物凄く大きかった大樹があっという間にジュエルシードをわずかに囲む程度の大樹の破片だけを残して消しちゃったの!

 

その後に突然の転移に混乱と見たこともない魔法で混乱しちゃってた私にジャンヌちゃんが指示を出してくれて無事にジュエルシードを封印できたけれど...。

 

(遠いよ...折角ジャンヌちゃんと同じ様に魔法を使えるようになれたのに...やっと背中が見えたと思ったけれどジャンヌちゃんは私の知らない魔法を使えたなんて知らなかったの。....まだまだジャンヌちゃんはずっとずっと先に居るんだね。私は何時になったらジャンヌちゃんの隣に立つことが出来るのかな?)

 

自分のお部屋のベッドの上でうつ伏せになりながら枕を抱え、殺気の出来事を思い出すと段々と気分が沈んで来ちゃったけれど...。

 

『ジャンヌさんが使用した術式は古代ベルカ式の魔法陣とカートリッジシステムです、マスター』

 

「...え? レイジングハートはあれが何か知ってるの?」

 

『はい。まず、マスターが使っているのは術式は遠近取り揃えたオールラウンド系のミッドチルダ式と呼ばれる術式です。そしてジャンヌさんが使うベルカ式と呼ばれるものは近接系の個人戦闘に特化しています。そしてなによりベルカ式の特徴である圧縮魔力を込めたカートリッジをロードすることで、瞬時に爆発的な魔力を得るメリットの代わりにその分制御は難しく、使いこなせる術者とデバイスは少ないなどのデメリットが存在するとシエルさんやレイさんから教えて頂きました。』

 

「ん? でも、レイジングハートは古代ベルカ仕切って言ってませんでしたか?」

 

『はい、確かにユーノさんの言う通りジャンヌさんの術式は古代ベルカ式と言いました。古代ベルカ式はその名の通り古代ベルカ時代の術式で古代ベルカ式魔法の使い手は稀少とされる為に希少技能<レアスキル>と認定される技能です。どれほど希少なのかと言うとこの術式を使う方は古代ベルカ時代から脈々と続く由緒正しい騎士の家系や王の血筋などの事が多いと言われているのですが、残念ながら幾ら由緒正しくても扱える術者が物凄く限られてしまう程に希少です。』

 

「え!? と、いう事はジャンヌさんって実は由緒正しい家系とかなんですか!?」

 

「えぇー!? でも、私と同じミッド式も使ってたよね?」

 

『いえ、シエルさんやレイさんが言うにはジャンヌさんの家系は至って普通の家庭だったそうですがジャンヌさん自身はある方々に認められ、様々な方々のお力で生まれた王との事です。』

 

「...ジャンヌちゃんが王様?」

 

『はい。シエルさんやレイさんに固く口止めされていますのでどういう経緯で王になったのかはお教えできませんがその証拠に古代ベルカの王族の血統にはオッドアイと呼ばれる特徴があります。そしてマスターも知っての通りジャンヌさんはフェルさんとのユニゾン時や先程のレイさんの使用時などに目の色がコロコロと変わりますよね?』

 

「うん、見たことあるの!」

 

『あの目の色には色々と意味があるらしいのですが王としては力の制御が不完全な為にユニゾン時やレイさんの同時使用時以外では変化はありません。その証拠に完全に制御できていれば本来の左目が紫・右目が金のオッドアイとなるらしいです。』

 

「あ、あれだけ複雑な制御をこなしているのに不完全何ですか!?」

 

『はい、それだけジャンヌさんの王としての力は規格外なレベルらしいのです。そしてジャンヌさんは5歳の頃より特訓を重ねていますのでつい最近魔法を覚えたばかりのマスターは落ち込むことはありません。それにジャンヌさんは5歳の頃と比べると総魔力量は比較にならない程増加してしまった影響で現在も厳重に自分にリミッターをかけていなければいけない何時、魔力が暴走して周りに多大な被害が出るか分からない爆弾を抱え、危険と隣り合わせで生活を送っていますのでジャンヌさんは魔力の完全制御を強制的に強いられている状況だと教わりました。』

 

「「ッ!?」」

 

知らなかった事実に頭の中が真っ白になったの。

 

「.....ジャンヌちゃんは何の才能もない私とは違って何でも出来るから特別な存在なんだとずっと思って居たけれど本当は物凄く努力していて、いつも私の知らない間に色々な物を背負って頑張っていたのに勝手に嫉妬したりしてた自分が凄く恥ずかしいの」

 

「...なのは」

 

ユーノ君が心配そうな顔でいつの間にか頬を濡らしていた涙を舐めて励ましてくれているけれど今は少しだけ考えさせて欲しいの。

 

『マスター。確かに何も知らなければ嫉妬してしまう程にジャンヌさんは様々な事が出来ますが決して一人で何とかしようとしていることは一度だってないそうです』

 

「どういう事なの?」

 

『マスターはきっと心のどこかで「私にジャンヌちゃん程の力があれば皆を一人で守れるのに!」と思ってしまったことってありませんか?』

 

「ッ!?」

 

『前に一度、マスターが寝て居る時にジャンヌさんに『それ程のお力があるのならお一人でも何とか出来ると思いますがどうしてマスターやユーノさんに協力しているのですか?』と質問をしてことがあります』

 

「え!? ど、どうだったの?」

 

『ジャンヌさんは「確かに一人でも出来るかも知れないけれどそれじゃあ何時かボクが暴走したり、一人では背負いきれない時が訪れる可能性だってあるからね♪ でも、一番の理由はボクはきっと誰よりも一人で全部背負ってその結果に訪れる悲しい結末を知っている。だからボクは一人で何でもやろうとせずに色んな人を頼って、頼られながら歩もうと決めているんだよ? だって折角同じ道を歩むなっちゃんやユー君と言う友達が居るのだからなにも何処かの物語に出てくる英雄や勇者の様になんでも一人で背負って、何でもかんでもと欲張って、無理したせいで最後は裏切りや孤独に溺れてしまう様な悲しい生き方をする必要なんてないのだから...」と、言われておりました』

 

「「....ジャンヌちゃん(さん)」」

 

『なのでマスターも一人で考え込まずマスターはまだ、子供なのですから迷惑をかけるからと遠慮せずに誰かに相談したり、アドバイスを貰う様にしてみるとどうでしょうか?』

 

「うん! もっともっと頑張って、なんでも一人で背負ったり無理したりしないで何時かジャンヌちゃんの隣で私はジャンヌちゃんのパートナーなんだって胸を張って言える程の魔導師になるの! だから私がもっともっと強くなれるように二人には無理をしない範囲で厳しく鍛えて欲しいの!」

 

「「任せて(ください)! なのは(マスター)」」

 

涙を拭いて早速強くなる為に二人と特訓メニューを考えるの!

 

~Side Out~

 

~Side ジャンヌ~

 

 

「うん! もっともっと頑張って、なんでも一人で背負ったり無理したりしないで何時かジャンヌちゃんの隣で私はジャンヌちゃんのパートナーなんだって胸を張って言える程の魔導師になるの! だから私がもっともっと強くなれるように二人には無理をしない範囲で厳しく鍛えて欲しいの!」

 

 

「....この調子なら大丈夫そうだね」

 

『マイロードは心配性ですね』

 

『お姉ちゃんは過保護だからね! 仕方ないね!』

 

「ご主人、甘々」

 

「う、うるさい!// べ、別になっちゃんの事だからそこまで心配だったわけじゃないけれど....それでもなっちゃんを見ていると英雄だった頃のボクを見ている様で何時か心が折れてしまいそうで心配だったんだよね」

 

「『『......』』」

 

「まあ、これならきっとボクの様にはならないだろうから安心かな♪ それにボクも()()()なんだから今度こそ一人で何とかしようとして失敗しないようにしないとね♪」

 

「ん? 四度目?」

 

「あれ? 三度目って言ったはずなんだけれど....」

 

「多分フェルの効き間違い」

 

「そっか...とりあえずなんとかなりそうだからボクたちは桃子お母さんのお菓子を食べに行こうか♪」

 

「わ~い♪」

 

そっとボク達はなっちゃんのお部屋の前から離れて桃子お母さんを探しに行く。

 

(どうして()は四度目なんて言ったんだろう? まあ、そのうち分かりそうな気がするから今は放置でいいかな?)

 

~Side Out~

 

 

<『そうだね。ラピュセはなにも言っていなかったからきっとラピュセが出会う前に何か秘密がありそうだだけれど当面は様子見かなぁ』>

 

 




今回はごちゃごちゃしてしまっていますがアニメ版とは違い、なのははマネージャーが持っていた所を見逃していますのでこの様な展開になりました。

そして今回少しだけ出てきたジャンヌのベルカ式の魔法陣の模様や王の話などの伏線がありますが次回のジャンヌ本人が忘れている過去編の内容になりますのでよろしくお願いします!

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