魔法少女リリカルなのは~絆紡ぎし神王となりしもの~   作:Aura

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お気に入り70件ありがとうございます!

投稿が遅れて申し訳ありませんでした。

次回は出来るだけ早く投稿させて頂きます!




魔法の呪文はリリカルなの?

~Side ジャンヌ~

 

「ところでアレは具体的にはどう言う物で、どうすれば収まるの?」

 

今なおバインドのチェーンを少しずつ千切り、クリスタルケージの内部で暴れているアレをどうにかしないとこの辺一帯にとんでもない被害が出ることは容易に想像出来る。

 

『それについては私が説明します』

 

「にゃ!? と、突然杖が喋り出したの!?」

 

突然なのはの持つレイジングハートとか呼ばれていた杖の先端の赤い宝石が点滅し、無機質な女性の声で喋り出し、またなのはが慌てているけれど今は無視。

 

『あれらは生き物ではありません。ロストロギアの異相体、簡単に言うと魔力の塊の化け物です 。今は時間がないので説明を省きますが、あれらを封印するためには接近による封印魔法の発動か、大威力魔法が必要です』

 

「つまりボクが時間を稼ぐのと周りに被害が出ないようにあれを空中に打ち上げればいいかな?」

 

『はい。後はマスターが何とか出来るはずですよ?』

 

「と、突然そんな事言われても...」

 

『このままでは魔法とは無関係な一般人やバインドで抑えてくれている彼女に危険が及びますよ?』

 

「そんなの嫌なの!」

 

『マスターなら出来ます。マスターが思い描く強力な一撃をイメージしてください』

 

「本当に出来るのかな?」

 

『はい。まずは心を落ち着かせてください。そしてそして胸の奥の熱い塊をイメージし、魔力の流れを自覚してください。』

 

「胸の奥にある熱い塊....」

 

どうやらなのはは覚悟を決めたみたい。

 

それなら今やるべきことは一つ!

 

「クリスタルケージ解除! ファンネル起動!」

 

『Crystal Cage Off. Funnel Awaken.』

 

シエルに指示を出すと機械音声と共にクリスタルケージが解除されると背中の6枚の羽が全て分離し、一直線に黒い塊へと飛び、それぞれの色の魔力弾が今だに縛られて動けない塊へと降無数にり注ぐ。

 

『マイ・ロード。ショートワープの座標セット及びベルカからミット式にアレンジを加えたミストルティン・ツヴァイのチャージ完了いたしました。』

 

「ありがとう! 後はなのはを待つだけだね!」

 

ベルカの術式の中に相手を石化させて動きを封じる事が出来るミストルティンと呼ばれる術式を偶々レイと結構前に見つけたボクは何かあった時に使えないかとシエルに相談した結果出来上がったこの術式は射程が約2倍、本来は生体細胞を凝固させる作用を魔力を凝固させる作用に変更することに成功した。

 

これにより対魔導士や騎士戦闘になってしまったり、今回のようなロストロギアの異相体などに対して足止めにはこれ以上ないってレベルの仕上がりになっている。

 

「でも、まさかファンネルで撃てるなんて思わなかったけどね!」

 

『やりすぎなくらいが丁度いいんですよ。マイ・ロード』

 

「絶対そんな事ないからね!」

 

そう、元々はシエルが座標を指定してボクが呪文詠唱して発動する予定だったのにシエルが『これじゃあ幾ら射程が2倍でも時間がかかりすぎて使い勝手が悪すぎますね』って理由でファンネルに搭載されているカートリッジで魔力にモノを言わせて発動できるように更に魔改造したんだよねぇ(遠い目)

 

『こちらの準備が整いました』

 

「何時でも大丈夫なの!」

 

「は~い! それじゃあ終わらせようか!!」

 

『Short Warp』

 

まずはなるべく被害がなさそうな高さに転送したから....

 

「我が元に来たれ、やどりぎの枝。銀月の槍となりて、穿ち貫け。石化の槍、ミストルティンツヴァイ!」

 

『Mistilteinn Zwei』

 

3つのファンネルから放たれた光の槍が突き刺さり、刺さった場所から急激に石化しはじめる。

 

「なっ!? 砲撃魔導士!?」

 

なのはにレイジングハートと一緒に説明していたフェレットがなのはの杖の形状が変わったことに驚いているけれど....あれって凄いことなのかな?

 

「あとは任せたよ!」

 

「はいなの!」

 

(なんかフェレットがなのはが魔法陣を足元に展開して魔力をチャージしている光景に驚いているけれど...今はとっととあれを封印しちゃいたいから無視無視っと)

 

~Side Out~

 

~Side なのは~

 

やっぱりジャンヌちゃんは凄いの!

 

私も同じように魔法が使えるはずなのにレイジングハートに教わってるけれど上手くできないし、ジャンヌちゃんと同じ力があっても私は同じ世界を見ることは出来ないのかな?

 

(強力な一撃なんてよく分からない。だけれど誰にも負けない不屈の心と同じくらい優しくて温かい力を持っている人なら知ってるの!)

 

私は目を閉じ、イメージするのはあの日の病室で見た白銀の髪が光に照らされ、七色の輝きを放ちながらお父さんを助けてくれたジャンヌちゃん。

 

いつも私達を助けてくれる。

 

いつも私達が怪我をしたら治してくれる。

 

だけれど私はジャンヌちゃんに何も返すことが出来ていないの!

 

今だってジャンヌちゃんが抑えてくれなければきっとあっという間にやられちゃっているの。

 

あの小さな背中で懸命に守り続けてくれているジャンヌちゃんを一番近くで支えたいの!

 

だから私に力があるのなら.....

 

私にもジャンヌちゃんと同じ魔法の力があるのなら.....

 

何時か私もあの時のジャンヌちゃんの様に誰かの為に助ける事が出来るをください!

 

『Shooting Mode. Set up.』

 

「なっ!? 砲撃魔導士!?」

 

あの時のジャンヌちゃんの光はまるでスターダストのように綺麗だったの!

 

私は隣に並び立てられるように私自身が真っ暗な道でも道を教えてくれる星の光のように誰かの道しるべになれるようになりたいの!

 

でも、今の私にはまだまだ出来そうにないけれど....

 

「あとは任せたよ!」

 

「はいなの!」

 

それでも今できる私の全力全開でジャンヌちゃんに褒めて貰うの!

 

「これが今の私にできる全力全開!」

 

レイジングハートを4つの魔法陣が取り巻く。

 

『Divine Buster』

 

そして杖の先端から一気にピンク色のビームのような物がジュエルシードめがけて飛んでいって飲み込むと不気味な青い色を放つ宝石が中に浮いているの。

 

「はっ!? い、今です!」

 

自然と頭の中に浮かび上がってくる呪文を詠唱する。

 

「封印すべきは忌まわしき器。ジュエルシード!」

 

『sealing mode. set up.』

 

するとまた少しだけレイジングハートが形を変えるの。

 

『stand by ready.』

 

「リリカルマジカル。ジュエルシード、シリアル21。封印!」

 

『sealing. receipt number XXI.』

 

何とか無事に封印に成功したみたいで浮いていた地面にジュエルシードが落ちる。

 

(よ、よかったの.....)

 

安心したせいか身体から力が抜け、目の前が真っ暗になる。

 

(あ、あれ? どうしちゃったんだろう...)

 

疑問に思いながらも私は目を閉じ、崩れ落ちる。

 

最後に見た光景はジャンヌちゃんが涙を流しながら必死に叫ぶ姿だった。

 

~Side Out~

 

~Side ジャンヌ~

 

無事にジュエルシードを封印できたことに安堵し、なのはに声をかけようと振り返ると丁度なのはが崩れ落ちる寸前でボクは目の前が涙でかすむけれど大慌てで抱きとめる。

 

「なのは! しっかりして!」

 

『どうやら魔法を使用するのが初めてだったにもあれだけの魔法を連続で使用してしまったことによる疲労ですのでこのまま寝かせておけば朝には目を覚ますでしょう』

 

『だけど失った魔力は補充しておいた方が治りは速いよ?』

 

「こ、こういう場合ってノリで作ったMPポーションでいいの? ボクに出来ることなら何でもするよ!」

 

『それで大丈夫だと思います』

 

レイやシエルとどうしようかと話していると遠くの方からサイレンの音が聞こえる。

 

「とりあえず話しは後にしてここから離れませんか?」

 

「そ、そうだね!」

 

その後高町家の人にバレないようになのはの部屋にフェレットを肩に乗せ、なのはをお姫様抱っこして転移した。

 

結果から言えば行きの段階でバレていたみたいでお叱りを受けちゃったけれどなのはが疲れで寝ているのと翌日に改めてフェレットからの説明を聞いた後に何があったのかを話すって事で見逃してもらいました。

 

「とりあえずなのはにポーション飲ませなきゃいけないんだけれど....口移ししかないかぁ//」

 

そうなのです! 現在飲ませようにもなのはは寝ているから飲ませようと思うと口移しで半ば強引に飲ませないといけないんだよね//

 

『それしかないですね』

 

『はいはい! フェレット君はあっちに向いてようね!』

 

「は、はい!//」

 

とりあえずポーチからRPGをやってて再現できないかと作ってしまったMPゲームポーションの小瓶を取り出し、口に含む。

 

(同性ってわかってはいるんだけれど前々世や前世では恋愛どころかキスすらしたことがなかったのになのはにはファーストキスを奪われたせいで変に意識しちゃうんだよね//)

 

自分でも耳まで真っ赤になっていることが分かるくらい真っ赤になりながらもMPポーションの小瓶の栓を抜き、口に含んでからなのはの上体を起こしてから口移しで少しずつ飲ませていく。

 

「ッ!?// んぅ~~~!?//」

 

寝ていたはずなのに飲ませている途中で起きてしまったせいでなのはが真っ赤な顔で暴れそうになるけれど何とか抱き締めて暴れないようにしながら口に含んで分を全て飲ませ終える。

 

「そ、その~....ご、ごめんね?//」

 

「だ、大丈夫なの// ......寧ろ凄く嬉しい//」(ボソ)

 

「ん? 何か言った?」

 

「な、何でもないの!!//」

 

最後の方は小さくつぶやいたみたいで聞こえなかったけれど気にしていないみたいだからとりあえず大丈夫かな?

 

「と、とりあえず話しは変わるのだけれどなのはに一言だけ言いたいんだけれど...いいかな?」

 

「?」

 

「もう、あまり無茶しないでね? なのはが倒れた時...凄く心配したんだらね?」

 

「あぅ...ごめんなさいなの」

 

「反省してるのならこれ以上は言わないけれど次からは気をつけてね?」

 

「はいなの!」

 

「それじゃあ今日はもう、遅いから一緒に寝る?//」

 

「うん//」

 

『それでは我々も今日は一度寝ましょうか?』

 

「そうだね」

 

『おやすみ! お姉ちゃんたち!』

 

「「おやすみなさい(なの)!」」

 

こうしてなのはの初めての戦闘やジュエルシードの封印など色々と騒がしい一日が終わり、ボクたちはそれぞれ眠りについたのでした。

 

(あっ! フェレットの名前を聞くの忘れてたけれど...明日でいいかな?)

 

~Side Out~

 




書いてる途中で「あれ? なのはが決意させるには十分な理由があったような...」と気がついたので始めからでも決意を固めることが出来ると思い、いきなりぶっ放させました!

ですが初戦だったこともあり流石にいきなり高火力だと矛盾が出るので石化した異相体を砕くことが出来る程度の火力と封印魔法の二段構えにしました。

反省と後悔もしていますがこういう感じの原作よりもいきなり主人公が強い二次小説も偶にはありかな?程度に許していただけると幸いです!

これに伴い原作キャラ強化タグを付けることにしましたのでよろしくお願いします!


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