魔法少女リリカルなのは~絆紡ぎし神王となりしもの~   作:Aura

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UA7000と高評価していただきありがとうございます!

前回との続きとなります引き続きよろしくお願いします!






【後編】それは不思議な出会いと決意なの?

~Side ジャンヌ~

 

今日も何事もなく平和に学校が終わってなのは達は塾があるらしいから別れ、ボクは一度家に戻ると最近できるようになった仔犬モード(可愛すぎてピクピクとフェルが痙攣するまでモフリまくったボクは悪くない)のフェルを頭に乗せ、太腿に専用のホルスターに入っているレイを装着してから(いつもなら持ち歩いているけれど今回は定期メンテだった為に自室にお家いた)裏山に転移した。

 

理由はいつ、あの夢で見たフェレットに遭遇しても良いように万全の体制を整える為とは他にジュエルシードの影響が聖域全体に出ていないかの念の為の確認をする目的がある。

 

「そういえば結局このリボンになっちゃった元ジュエルシードの名前はどうする?」

 

『あ~...そういえば昨日は見て見ぬフリで決めてなかったもんね』

 

「ん~......ご主人の前々世の故郷の言葉とかで決めたりは?」

 

「いいかも! そういう事なら安直だけれど虹を意味するラルカンシエルで相性はシエルどうかな?」

 

『マイ・ロード認証:ジャンヌ・D(ダルク)・ダルキアン。術式はあらゆる場面を想定し、古代ベルカ・近代ベルカ・ミッドチルダ式採用。正式名所:ラルカンシエル。愛称:シエルを確認。これより正式名所:神剣レーヴァテイン。愛称:レイとのシステム統合を開始致します。』

 

「「『え!?』」」

 

突然シエルが起動し、女性の無機質な機械音声と共にボクの足元に3つのそれぞれの術式が展開され、七色の光を放ち始める。

 

『システムの統合を開始....完了。接続チェック開始...完了。レーヴァテインのシステム拡張開始....完了。システムの最終調整及びチェックを開始...完了。これにより以降はマイ・ロードがレーヴァテインによるセットアップすることでラルカンシエルを展開できます。また、マスターの術式はこれにより古代ベルカ以外の2つの術式を獲得いたしましたので万が一魔導士が現れた際にはミット式を使う事で怪しまれる可能性を下げる事が出来ます。』

 

光が収まり、魔法陣が消えると同時に突然の大幅な改良と言うか魔改造でレイが物凄いことになってしまったのはよく分かるけれど....

 

「えっと....もしかしてシエルって心配性だった....り?」

 

『いやいやいや! 今、聞く所そこじゃないからね! 突然の魔改造されたあたしの身になって!』

 

「ご主人は突拍子もない出来事に遭遇するとダメダメになるから諦めた方がいいよ?」(遠い目)

 

『あ~....なんか途端に文句言っても仕方がない気がしてきた』(遠い目)

 

なんだか物凄く失礼な事言われてる!!

 

『心配性とかではなくマイ・ロードの場合は一通り調べましたが色々と特殊な方のようなので自分の様なロストロギア関係で間違いく時空管理局が近いうちに現れると思います。その際に万が一にでも時空管理局のトップにマスターの存在がバレた場合は各自にモルモット行きとなりますのでその為のカモフラージュです。』

 

「あっ...やっぱりその可能性は高いんだね」

 

『まあ、お姉ちゃんがその気になれば時空管理局(笑)なんてアルカンシェル搭載された次元航行艦が何百何千万来たとしてもお姉ちゃんを倒すことは不可能だけれどね!』

 

「ご主人に魔力切れはない。だから無限に多重でプロテクションを張り続けるだけで向こうが勝手にジリ貧になるし、次元震を起こして次元断層でご主人事世界を消そうとしても世界樹が完成すれば亜空間を作ってそこに緊急テレポートすればいいし、次元震そのものを魔力で抑え込んだりしちゃっても問題ないよ?」

 

『つまり時空管理局はマイ・ロードに喧嘩を売った時点でチェックメイトです。それに時空管理局のトップのブラックな所は全て調査及び保存が完了していますし、トップが脳みそしかない存在であることと隠れ家も発見済み。やろうと思えばこちらから生命維持装置にハッキングを仕掛け、暴走させる事で感電による脳の完全破壊と施設を爆破することも可能です。』

 

さらっとボクの可愛いフェルとデバイスたちが怖い事を言う件について。(冷や汗)

 

(それにいつの間にか時空管理局の弱みを全て握っているシエルが優秀過ぎてやばいよ!)

 

(てか、トップの人って脳みそだけだったの!?)

 

色々と混乱するような自体に頭を抱えていたけれど全ての弱みを握り、トップの居場所が分かっているのなら...

 

「そ、そういう事なら大丈夫なのか....な?」

 

「大丈夫と言うよりも...」

 

『お姉ちゃんに勝てる人どころか傷を負わせる平気なんて...』

 

『そんなモノがあったら今頃次元世界全てが消滅しています。』

 

「「『『デスヨネー』』」」

 

「だよねぇ! てか、本来は補助型のはずのシエルのみでも勝てる気がしてきたんだけど?」

 

『マイ・ロードのご命令なら遂行いたしますよ? 幸い全てのファンネルに昨晩の家にカートリッジシステムを搭載いたしました。それとは別にAMF――正式名称、アンチ・マギリング・フィールド。AAAランクの魔法防御の一つで、対象の魔力結合を阻害し、フィールド範囲内での魔法の発動を困難にすると言う代物の基礎理論を偶然調べていた管理局関係の違法研究施設で見つけましたので独自に魔改造したのでS+以下の魔導士や騎士は封殺可能です。』

 

「あれ? シエルって確か射撃・近接・防御も可能だったよね?」

 

『はい。その他にハッキングや電脳攻撃なども担当しています。その他にもラ・ソフィアと呼ばれる最高の検索ツールを内蔵し、更には管理局のデータベースへのアクセス権限をバレないように取得したので正確なアナライズが可能です。』

 

「「『もう、シエルだけでいいんじゃないかな?』」」

 

そんな感じでシエルがバグデバイス化してしまったことでボクたちは色々と言いながらも夢の内容を忘れ、楽しい時間を過ごしていたせいで既にこの時にもう、手遅れな程に物語は始まっていてしまったのだと知った時にボクは後悔することとなる。

 

~Side Out~

 

~Side なのは~

 

ジャンヌちゃんと別れて塾に行く途中で不思議な声が聞こえて探してみたら傷だらけの赤い宝石を首から下げたフェレットを見つけたの。

 

アリサちゃんやすずかちゃんには声は聞こえなかったみたいだけれど結構酷い怪我をしている様で急いで病院に連れて行ったことを寝る前にジャンヌちゃんに話すと...

 

「ん~....もしかしたらそのフェレットは魔法と何か関係あるのかなぁ」

 

ジャンヌちゃんは難しい顔で何かが引っかかっているのか考え込んでしまったの。

 

その表情がいつもの優しい笑みを浮かべているジャンヌちゃんとは違っているのが心配で話しかけようとした時に...

 

『ッ!? マイ・ロード、ジュエルシードが発動しました!』

 

<聞こえますか…僕の声が…聞こえますか?>

 

「この声は!?」

 

「この声だよ! ジャンヌちゃん!」

 

突然無機質な女性の声が聞こえたのと同時に昼間に聞こえたあの声が聞こえる。

 

今度はジャンヌちゃんにも聞こえたみたいなの。

 

<聞いてください、僕の声が聞こえる貴方…お願いです、僕に少しだけ力を貸してください……僕の元へお願い…危険がもう…>

 

今にも消えそうで苦しそうな声。

 

<お願い、助けて....>

 

助けを求める声を最後に声が聞こえなくなり、堪らずに私とジャンヌちゃんは家を飛び出した。

 

どうか間に合って!!

 

~Side Out~

 

~Side ジャンヌ~

 

家をなるべくバレないように飛び出したボクとなのははシエルの案内の元でジュエルシードが発動したと思われる場所へと急いで到着するとタイミングよくフェレットがなのはめがけて飛んできたのをなのはが慌ててキャッチする。

 

「来てくれたんですね!」

 

「にゃ!? フェレットが突然喋ったの!?」

 

「いや! 今はそれどころじゃないから!」

 

そう、なぜならフェレットが走ってきたと思われる道から黒い何かがこっちに走ってきている。

 

(くっ! こんな街中だとレイは使えないし、フェルは寝ていたから置いてきちゃったからあと残っているのは....)

 

「シエル! 行けるよね?」

 

『お任せください、マイ・ロード』

 

「ありがとう! 」

 

不幸中の幸いだったのが今さっき完全なデバイスになったと思われるシエルがあったことだけれど多分初使用だからバインドとプロテクションだけにしておかなきゃ!

 

「ラルカンシエル、セットアップ!」

 

『Yes, my lord. stand by ready. set up.』

 

足元にミッド式の七色に輝く魔法陣が現れるとさっきまでは部屋着の白のワンピースだったのが純白をベースの見る角度で七色に色が変わるフリルをあしらった甘ロリ風のバリアジャケットに同じく純白に緑銀の蔦をイメージしたと思われる装飾が施された杖と七色の中で2倍ほど大きい赤色のファンネルを中心に他の6色が妖精の羽の様に背中に左右3枚ずつ配置された状態へと姿が変わる。

 

「まさか貴女は魔導士なんですか!?」

 

フェレットが何か言っているけれど今は...

 

「シエル! バインドお願い!」

 

『Chain Bind』

 

ボクが杖を敵に向けると杖の先端にミッド式の魔法陣が現れ、七色に輝くチェーンが無数に出ると逃げられないように隙間なく縛り付け、全く身動きが出来なくなる。

 

「す、すごい!? 魔力量もだけれど魔法に無駄な魔力が全く使われていないなんて...」

 

「そんな事はどうでもいいから!! とにかくあれは何? それとどうすれば止まるの?」

 

今だに逃げようとしている事から早くしないと益々被害が出ることは明白なので何か知っていると思われるフェレットに聞くしかない。

 

「そ、そうでした! 僕に貴女の力を貸してください!」

 

「ふぇ!? わ、私!?」

 

「貴女には魔法の才能が....」

 

と、どうやらなのはには魔法の才能があるらしく、フェレットがなのはをこちらの世界へと巻き込もうとしている。

 

(くっ...また、世界はボクの大切なモノを巻き込んでいく。でも、今はそれしかないのならせめてこれから先、なのはが傷つかないようにしなきゃ!)

 

なのはがこっちの世界へと足を踏み入れてしまうことへの複雑な心境で悩みこんでいるとどうやら少しずつバインドが壊されている音が聞こえたので慌てて目の前の敵に集中し、別の魔法を使う。

 

「シエル! クリスタルケージ!」

 

『Crystal Cage』

 

雁字搦めに縛り付けてある敵の足止めの為に新たなる魔法クリスタルケージを使い半透明な正四角錐檻の中に閉じ込める。

 

「これで少しでも足止めになってくれればいいんだけれど...」

 

シエルとはこれが初使用なせいで魔法自体の強度があまり高くない。

 

そのせいで3割ほどバインドの鎖がすでにちぎれてしまっている。

 

「今から起動用のパスワードを教えますので僕に合わせてください!」

 

「わ、分かったの!」

 

どうやら話がついたみたい。

 

(でも、やっぱりなのはが巻き込まれるのは納得いかないけれど...あのフェレットは才能があるって言っていたからなのはのやりたい事が見つかるかもしれないから大目にみた方が良いのかな?)

 

再び思考にふけっていると...

 

「我、使命を受けし者なり。」

 

「我、使命を受けし者なり。」

 

「契約の下、その力を解き放て。」

 

「契約の下、その力を解き放て。」

 

「風は空に、星は天に。」

 

「風は空に、星は天に。」

 

「「そして、不屈の心はこの胸に。」」

 

「「この手に魔法を!」」

 

「レイジングハート、セット・アップ!」

 

『stand by ready. set up.』

 

なのはがピンク色の光に包まれると赤い宝石のついた杖と学校の制服のような白いバリアジャケットを着たなのはがそこに居た。

 

「ん~....何だろう? 思ってたよりも凄く可愛いせいでスイッチ入りそうなんだけれど...ここで抱きついたりしちゃだめだよね?」

 

<『流石にこの状況は自重した方が良いと思うよ?』>

 

<だよね~>

 

自分の突然の変化に猫のような声を上げてオロオロしているけれど不思議と何とかなりそうな光景に笑みを浮かべ反撃の準備へと取り掛かる。

 

(願わくば、どうか今度こそ不幸な未来になりませんように...)

 

そうやって願わずにはいられない程にボクはなのはの事だけじゃなく、この世界で出会った沢山の人達の事が大好きだから。

 

しかし少女の願いとは裏腹にこの先に待ち受けるのは辛く厳しい戦の物語。

 

その現実を前に少女は果たして何を選択するのかはまた、別のお話し。

 

~Side Out~

 

 




記念すべき無印編のアニメ1話が終わりました!

色々とツッコミどころがあると思いますがご意見など貰えるとありがたいです!

それと話しは変わるのですがバグキャラとかバグデバイスとかタグに追加した方が良いでしょうか?

それでは今回はこの辺で次回予告です!

私、高町なのは
ごくごく平凡な小学三年生のはずだったんですが、何の因果か運命か魔法少女に任命されてしまいました!
でも、これでジャンヌちゃんと同じ世界を見ることが出来ると思うとなんだか嬉しいの♪
そういえば名前をまだ、聞いていないフェレットはどうしよう?

次回、魔法少女リリカルなのは~絆紡ぎし神王となりしもの~
『魔法の呪文はリリカルなの?』

な「次回もリリカルマジカル、頑張ります!」

ジャ「殆どアニメの予告だよね!」

レ『きっと作者さんが考えるのが面倒だったんだね!』

シ『その辺でメタ発言はやめましょう』

フェ「寝てたせいでご主人の役に立てなかった」(シュン)



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