魔法少女リリカルなのは~絆紡ぎし神王となりしもの~   作:Aura

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今回からようやく原作開始となりますが全ての元凶であるジャンヌのせいで一部のストーリーが原作通りに進まずに崩壊してしまいますが後々辻褄が合うように調整していきますのでよろしくお願いします。

個人的には時空管理局はどう考えてもブラックにしか思えませんでしたのでアンチ・ヘイトタグを追加させてもらいます。


【前編】それは不思議な出会いと決意なの?

~Side ジャンヌ~

 

学年が小学三年生になってたある日、ボクは不思議な夢を見た。

 

夜空をまるで流れ星の様に21個の魔力を宿す不思議な結晶が降り注ぐ光景。

 

そして場面が切り替わり、金髪の何処かの民族衣装のような物を着た同い年くらいの少年が真っ黒い何かと魔法を使って戦闘している光景。

 

しかし少年は戦いに敗れ、傷つきながらも最後の力を振り絞りながら多分広範囲の魔力を持つ人を対象にした念話を使って助けを求め、協力してくれるように呼びかけて居たけれど傷が深いせいで結局途中で力尽き、フェレット?みたいな姿になって倒れてしまう。

 

その夢の終わりにボクが感じたことは...

 

(ああ...これは多分数日中に起こる未来の出来事なんだろうなぁ)

 

と、厄介ごとがこの町に降りかかることへの嫌悪感と町全体に魔力反応が現れたら知らせる結界とあの少年が怪我をするみたいだから正直関わり合いたくはないけれど手当ぐらいはしてあげようと起きたら薬の準備を念入りにすることに決め、ボクは再び深い眠りにつく。

 

これがこの世界の物語でボクの大切な者達を巻き込む序章でしかなかったことなどこの時のボクは知る由もなかった....。

 

 

◇3日後の夜◇

 

あの夢から3日後がたち、現在真夜中だけれど予想通り突然の22程の魔力反応を町全体に張り巡らせておいた結界により感知し、どうやら少年以外の21個中14個の魔力反応はバラバラに散らばったみたいだけれど残りの7個は裏山の湖に落ちてしまったみたい。

 

「この結界の悪い所はボクの現在の力量だと感知は出来ても具体的にどこに落ちたのかが分からない所なんだよねぇ」

 

『不幸中の幸いなのは7個の正体不明の結晶が湖に落ちたことだねぇ。あそこは個別に認識出る気聖域だし、余程の代物じゃない限りはお姉ちゃんの魔力×世界樹の魔力×湖の頭がおかしい効能=突 然 変 異 不 可 避♪だけれど悪い変化にはならないと思えるところだね!』

 

「頭おかしいとか酷い!? ちょっと色々と混ぜ混ぜして錬金しただけじゃん!?」

 

「その結果が効果を任意で選択できちゃう本当の意味での魔法薬が無限に湧き続ける湖になっちゃったのは流石に擁護できないよ?」

 

「うぐっ!! 普段素直で可愛いフェルの呆れたようなジト目にボクの精神がガリガリ削られる!!」

 

精神的大ダメージを被いながらも予めなのは以外の高町家の人達に魔法関係で何かあるかもしれないと外出の強化を得ていたので気にせず聖域の湖へと転移し、湖の傍に来ると突然不気味輝きを放つ物体がボクめがけて飛んできたので反射的にキャッチしたのだけれど...

 

「これがどういうモノか説明してくれない?」

 

突然の事で混乱しながらもキャッチしたモノを改めて見てみるとローマ数字で1、3、4、6、11、17、19と書かれた青いひし形の宝石が7個がボクの手のひらの中に存在していた。

 

『ん~と~....少し叡智にアクセスして調べてみたけれど元はロストロギアと呼ばれるオーパーツでロストロギア関係だから時空管理局にハッキングしたら最近発掘されたばかりのジュエルシードって名前のロストロギア。そして性能は欠陥を抱えた願望器だね!』

 

「レイ、欠陥ってどういう事?」

 

『どうやらそのジュエルシードは()()()願いを叶えてくれるらしいんだけれど....滅茶苦茶な方法で願いを叶えるぽいんだよねぇ』

 

「「あっ...(察し)」」

 

余りにも予想外な厄介極まりない代物にボクは天を仰ぎ、フェルは頭を抱える。

 

『しかもこれの更に迷惑な所は無意識化での願い事でも叶えるらしいから本当に制御が効かない危険極まりないよね!!』

 

「あ、危なすぎるでしょ!? なんてモノをこの町のあっちこっちにばら撒いてるの!?」

 

ボクは慌ててジュエルシードを手放したが何故かボクの前でふよふよと浮かんだままで特に起動するような気配はないから放置してレイの調べた情報の続きを聞くことにする。

 

『しかもしかも! 普通ならこんな危険な代物は時空管理局が管理するはずなのにその船が原因不明の事故に合った影響でこの町に偶然落ちたぽいし、今のところ時空管理局の回収班とかは動く気配0だね!』

 

あんまりな管理体制の雑さと行動の遅さに唖然としながら頭を抱えそうになるけれどとりあえず叡智を記す典書(ラ・ソフィア)で時空管理局とはどういう組織なのかをさくっと調べてみたけれど....

 

「.....ご主人、時空管理局は無能?」

 

フェルが呆れたような表情でそう言ってしまうのも理解出来てしまうし、それどころか....

 

「少しボクもソフィアで検索してみたけれど警察と 裁判所と軍隊が統合され一つになったような組織みたいだから相当黒い情報とか叩けば埃どころか粉塵爆発するレベルで色々と出てきそうだし、万年人手不足ぽいねぇ」

 

そう、余りにもふたを開けてみればハッキングが出来なくともこれだけ大きな組織で権力が一か所に集中し、万年人手不足とか職場環境は前にラピュセに聞いたブラック通り越して漆黒企業な気がする!

 

『あたしはラピュセの様にハッキングとかには向いてないから今さっき調べたのがギリギリばれない限界なんだよねぇ』

 

「こればかりは仕方ないよ。それでもありがとうね、レイ! あぁ~...何処かに漫画とかアニメで出てくるような高性能ハッキングツール搭載したマルチウェポンとかないかなぁ」

 

『どうせなら某ロボットアニメみたいなふわふわ飛んでファンネルみたいなビームが撃てたりするとか?』

 

「ついでにご主人は守りが甘い時があるからオートガードしてくれると嬉しい!」

 

「そこまでするなら今までの全部合わせて、ついでに勝利の剣みたいに飛び回って近接攻撃も出来るように魔力を纏う事で貫いたり、切ったり出来ると更に使いやすそうだよね♪」

 

「『それだ(ね)!?』」

 

と、何故かボクの呟いた物に反応したレイとフェルと色々とアイデアを出しながら盛り上がっていると突然ジュエルシードが七色の光を放ち始めて突然の光の眩しさにボクとフェルは目をつぶり、光が収まると成人男性の手のひらサイズにまで大きくなったそれぞれ赤・オレンジ・黄色・緑・水色・青・紫の虹の七色をイメージさせるひし形の宝石がボクの周りをふわふわとまるで前に見たアニメに出てきたファンネルの様に浮かんでいた。

 

「「『.......』」」」

 

いつまでも唖然としているのもあれなので...

 

「ねぇ、レイ。確かジュエルシードは不完全な欠陥品だって言ってたよね?」

 

色々と思うところはあるけれどとりあえず今はボクの中である推測を確認する為に少しだけ歩くと元ジュエルシードはファンネルの様にボクについて来る。

 

『.....そのはずなんだけれどね』

 

無理もないのだけれどレイでもこの事態は予想していなかったのか困惑しているみたい。

 

「あっ!! もしかして湖の謎効能と世界樹の魔力で変質してから世界樹の主のご主人の魔力に魔力に惹かれて飛び出し、キャッチされた時に偶然ご主人との間にパスが繋がってご主人が適当に言ってた願いを叶えちゃったんじゃ....」

 

「『.....あ、ありえそう』」

 

その後レイに一応調べて貰った結果は遠距離&近距離攻撃・シールド完備でハッキングと監視衛星の様に飛ばす事まで可能な完全ステルス機能搭載型万能ファンネルって事が判明しただけじゃなく、「ラ・ソフィアと同化すればさらに便利になりそうだよね!」なんて言ったせいで同化し、高性能万能型半自動支援デバイスへと更に進化しちゃってとりあえず待機状態(何故かボクが付けていたリボンと同化してブラックオパールのような宝石がついたリボンにグレードアップ)にしてボク達は無言のままその日は帰宅。

 

昔の人は口は災いの元とは良く言った物だと身に染みて分かる出来事を体験しました。(遠い目)

 

そしてこの驚きの連続と聖域内部の特性上、余程の強い魔力反応や聖域への許可を出した人以外からの念話すら届かない特性を忘れていたボクは翌日なのはが見たって不思議な夢の話題で思い出すまですっかり忘れていたのでした。

 

そしていつも通りのバスで今日は昨晩の色々とあったせいで溜まったストレスをアリサをお膝の上にのせていつもより念入りに猫可愛がりして発散していただけなのになのはとすずかに必死の形相で止められるし、アリサはアリサで耳まで真っ赤にしながらなんだかピクピクしてて名前を読んでもぼーっとしてるみたいだったけどなにかあったのかな?とか思いながらも無事に学校に到着。

 

そして今はお昼なのでいつも通り屋上でお昼を食べていたらなのはが今日の社会科の授業中に聞かれて正体は何になりたいかを聞いてきた。

 

「あたしは家が経営者だから沢山勉強して両親の会社を継ぐつもりよ!」

 

「私は機械系が好きだから工学系の大学を出て工学系のお仕事に進みたいかなぁ」

 

どうやら意外な事にアリサとすずかの二人は将来の具体的なイメージがまとまっているみたい。

 

「それじゃあジャンヌちゃんは将来のとか決まってるの?」

 

「ん~....将来の夢ねぇ。......正直やろうと思えば何でもできる気がする」(ボソ)

 

「くっ!? 実際問題あんたはテストでは必ず満点、運動はすずかと同等なのに容姿は女のあたしでも嫉妬すら起きずに負けたを認めざる負えないレベルなのが腹立たしいわ!!」

 

「それに優しいし、いざって時は頼りにもなって大きな声では言えないけれど魔法まで使えちゃうもんね」

 

アリサは悔しがりながらもすずかと一緒にうんうんと頷いてる光景が微笑ましい。

 

「まあ、将来はそのうち決めるって事で良いとして。そういうなのははどうなの? 普通に考えれば翠屋二代目だけれど?」

 

何となくまだ答えていなかった一番初めに質問してきたなのはに質問してみると...

 

「うん…それも将来のビジョンの一つではあるんだけど、やりたい事は何かあるような気がするんだけど、それがなんなのかはっきりしないんだ、私…特技も取り柄も特にないし…」

 

なんて暗い顔で言ったなのはに少しイラっとしたけれどボクよりも頭に来た人が居たようで....

 

「ばっかちん! 自分からそういう事いうんじゃないの!」

 

何を思ったのかアリサはなのはにお弁当のレモンの輪切りを投げつける。

 

「そうだよ、なのはちゃんにしか出来ないことってきっとあるよ!」

 

そして優しいすずかがアリサの援護しつつもなのはを励ますまでは良かったんだけれど...

 

「だいたいアンタ、理数系の成績はこの私よりいいじゃないの! それで取り柄が無いと言うのはどの口がいう!」

 

突然なのはを指さしたアリサはなのはに馬乗りになると口を引っ張り、なのはが色々と涙目でぐちぐち言っているけれどアリサは聞く耳を持たない。その光景をオロオロしながら見ていたすずかは流石に不味いと思ったのか...

 

「ア、アリサちゃん!? 確かになのはちゃんの言い方も悪かったけれど流石に暴力はダメだよ」

 

ボクもすずかだけだと心配だから慌てて止めに入る。

 

「まあまあ! なのはのネガティブ発言は流石にどうかとは思うけれどね? でも、ボクは知ってるんだよ?」

 

「何を知ってるの?」

 

と、アリサに引っ張られた頬を押さえながら若干涙目でなのはが聞いてくる。

 

「何って...これの事だけれど?」

 

ボクはポケットに入れていたボイスレコーダーの再生ボタンを押す。

 

【むにゃむにゃ....私...将来は...綺麗なドレスを着た..お嫁さん..になりたいのぉ】

 

「にゃぁぁぁぁぁ!!??////」

 

1年程前にいつもの様になのはより先に起きた時になんだか寝言をむにゃむにゃ言ってたから出来心でボイスレコーダーをラピュセにそっと持ってきてもらって録音を開始したら丁度いいタイミングで面白い物が録音できたので何時かなのはに聞かせてあげようと持ち歩いていたんだよね♪

 

「これでもビジョンが思い浮かばないだとかは言わせないよ?」

 

今だに頭を抱えて羞恥心で悶えているなのはが可愛かったからニッコリと笑みを浮かべながら追い打ちをかけてみる。

 

「あ、あんた...偶にとんでもない爆弾を落とすわよね。しかも物凄く楽しそうな笑みを浮かべながら更に追い打ちをかけるなんて」

 

「さ、流石にこれはなのはちゃんも悪いとは思うけれどやりすぎだと思う」

 

なんだか二人が若干引き攣った笑みを浮かべながらドン引きしてる気がするけれど今は悶えてるレアななのはを可愛がらないと♪

 

そう思ってしまったボクはもう一つの音声を流す。

 

【うにゃぁ...それで...白馬に乗ったジャn...】

 

突然悶えていたなのはがボクの持っていたボイスレコーダーを取り上げると勢いよく地面に叩きつけた。

 

「はぁ..はぁ...ジャンヌちゃん酷いの!!// 女の子の寝言を録音するなんて最低なの!!//」

 

と、ボクに顔がほんのりとまだ赤く、涙目のまま詰め寄ってくる。

 

「でも、なのはがネガティブな事を言うからいけないんだよ? それにその日に寝ぼけたなのはにファーストキス奪われちゃったし//」

 

「「「!?//」」」

 

そう、その日は録音を一通りし終えてホクホクした気分で二度寝でもしようかなぁって思って居たら突然ボクになのはが抱きつき、ファーストキスを奪われたんだよねぇ//

 

なんて少し思い出してモジモジしていたらなのはが正座させられてすずかとアリサに囲まれていた。

 

「それで...なにか遺言はあるかしら?」

 

「.....いくらなのはちゃんでも許さないよ?」

 

「.......」(ガクガクブルブル)

 

真っ黒なオーラを背負ったアリサと普段の温厚で優しい雰囲気が微塵も感じらない冷たい笑みを浮かべたすずかの姿に正座させられたなのはは真っ青に青ざめながらガクガクブルブルと震えていた。

 

とりあえずボクは下手に絡むと危険だと本能が警告していたので見なかったことにしてお昼の続きを食べ始めたけれど結局お昼休みが終るまでボクには聞こえなかったけれどずっとなのははアリサとすずかに詰め寄られていたみたい。

 

今日も色々とあったけれどこんな平和な日々がずっと続けばいいのにと思って居たのだけれど世界は何時だってボクには優しくないんだと再確認される出来事がすぐそこにまで来ていた事にボクはきっと無意識のうちに幸せな日常を壊されたくなくて無視してたんだよね?

 

~Side Out~

 

 

 

 

 

 

 

 




少し長くなりそうなので今回はここで終わりにさせて頂きますが、なるべく早いうちに後編を投稿いたしますのでよろしくお願いします。

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