魔法少女リリカルなのは~絆紡ぎし神王となりしもの~   作:Aura

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祝 UA5000&お気に入り40突破ありがとうございます!

少し前まで4000だったと思ってたのですがまたまたいつの間にか5000を超えていた次第で大変ありがたく思います。

これからもなるべく早く更新出来るように頑張らせて頂きます!




【中編】眠り姫と恩返しなの!

~Side なのは~

 

ジャンヌちゃんが私たちを助けてくれた日から既に1週間がたったの。

 

あの時最後に見たジャンヌちゃんの表情は怒りと何処か自分を責めているような表情をしていて、嫌な予感と共に物凄く不安になって声をかけようと思ったのだけれどいつの間にか多分ジャンヌちゃんの魔法で眠らされてて起きたら自分のお部屋のベッドの上だったことから多分お父さんたちが運んでくれたのだと思うけれどとりあえず一安心した時に脳裏にジャンヌちゃんのあの時の表情が浮かび、慌ててジャンヌちゃんのお部屋に行くと、そこにはベッドで眠り続けジャンヌちゃんの姿だったの。

 

それから1週間の間ずっと目を覚ますことなく眠り続けていて、私やすずかちゃん達は沢山泣いちゃったり、交代でお見舞いに来たり、汗をかいてるジャンヌちゃんの身体を拭いたり(凄く綺麗でまじまじと見ちゃったけど看病の為だから仕方ないよね?)、ラピュセさんとレイさんがその間中ずっと喧嘩したり、ジャンヌちゃんの健康状態を調べたりと色々と大騒ぎしていたけれどそれでも全く起きないくらいにずっと眠り続けているの。

 

な「ジャンヌちゃん...まだ、起きないの」

 

ラ『改めてスキャンした結果どうやらマスターは精神世界に居るようです』

 

レ『ついでに言えば今のところ精神的にも肉体的にも異常はないからこれだけ長い時間居るって事は多分精神世界で誰かに何かを託されてるかもしれないけどねぇ』

 

な「その精神世界ってどういう物なの?」

 

突然出てきた単語にふと気になった私は二人?にいつまでも沈んだ気持ちで居てもジャンヌちゃんが起きた時に怒られそうだから気分転換に聞いてみることにした。

 

ラ『精神世界とはその名の通りなのですが簡単かつわかりやすい解釈にすると夢の中の世界ですね』

 

な「夢の中の世界?」

 

ラ『例えばなのはさんが寝て居る時に見る夢とは違って夢の中で見たことのある様なお花畑の世界で意図的に誰かに会って色々とお話ししている状態が今のマスターです』

 

な「それじゃあそのお話が終ればジャンヌちゃんは帰ってくるの?」

 

ラ『問題ないと思います。(それに何を託されているのかわかりませんが恐らく何かしらとんでもない物を渡されてついでに面白い展開になる気がしますし...)』

 

な「それなら安心なの♪」

 

と、お口では言ってもやっぱり心配な物は心配で早く目を覚まして欲しいの。

 

そして更に3日が過ぎ、今日で眠りについてから10日目なのだけれど物凄い事があって私だけじゃなくてお母さんたちまで集まって大騒ぎになった出来事があったの!!

 

なんとジャンヌちゃんのお部屋の床一面にクリスタルで出来ているような様々な色のお花が広がって幻想的なお花畑になっているだけじゃなくてジャンヌちゃんもベッドの上で黄昏色(お父さんに聞いて教えて貰ったの♪)の透明な棺のような物で眠っていたの!!

 

士「これは驚いたなぁ」

 

桃「綺麗ねぇ」

 

美「あたし...まだ、夢の中にいるのかな?」

 

恭「なんて言うか....ジャンヌは何でもありだな」

 

そう言ってたお母さん達の表情が呆れたような驚いたような変な表情で面白かったの♪

 

ラ『どうやらマスターの心境の変化によって本来は黄昏の発現と同時に消えるはずだった緑銀の魔力は消えずに変質し、黄昏とは別の新たな力を得たようですね』

 

士「その緑銀の魔力ってのはどう言う物で何か特別な力でもあったのかい?」

 

ラ『まずはそちらの説明の前に魔力変換資質と言う物が魔力には存在し、持っていない人も多いので持っている人はレアなのですが、変換資質をわかりやすく説明すると例えば資質が炎を持つ者は使用する魔法が炎系統になるので剣を使うモノなら良くあるRPGとかに出てくる炎の剣みたいな感じで扱うことも可能です。」

 

桃「つまりその魔力変換資質と言うのがジャンヌちゃんの色々な魔法に関係があるのよね?」

 

ラ『その解釈でよろしいかと。そして緑銀の魔力光は魔力変換資質は黄昏と呼ばれる変換資質のいわば劣化版でサポート系...治療・結界・捕縛などですね。これらに特化しているために魔力を使った戦闘では余り出力が出ませんが、マスターが黄昏色の魔力光に目覚めるまでの繋ぎだったのです。』

 

恭「劣化版って事はその黄昏?が目覚めた場合は相当凄いって事で良いのか?」

 

レ『うんうん! 魔力変換資質:黄昏は創造と破壊を司る反則級の資質でお姉ちゃんが望めば魔力を対価に様々な物を生み出すことも出来るし、あらゆる物を破壊することも可能だよ? あとは壊れてしまったモノを一度破壊して正常な状態に戻したりも出来るけど...その代り物に凄く扱いが難しいから劣化版で扱いを馴れてからじゃないと危険すぎるんだよ』

 

恭「ん? ちょ、ちょっと待て!? つまりジャンヌは神様が使うような奇跡を起こすことも出来るって事か?」

 

ラ『はい。それこそしっかりと扱えれば出来ない事は存在しない全知全能なんて事も理論上可能です』

 

ラピュセさんとレイさんの説明に皆、開いた口が塞がらないの。

 

途中から難しくてよく分からない所があったけど...ジャンヌちゃんは女神様って事でいいのかな?

 

ラ『絶句なさっているところ大変申し訳ないのですが...驚くのはこれからですよ?』

 

レ『そうそう♪ なんせ扱いずらいから今までリミッターが緑銀色の劣化版だったのにお姉ちゃんは何かを受け入れたことで劣化版が変質し、暁色の新たな変換資質:調和になってるからね♪』

 

ラ『正直、これ以上強くなりようがないはずだったのですが創成・破壊の両極端のみだったはずがここに来て【調和】と言う新たな資質の効果で丁度ど中間の存在が発現しました。その結果魔法攻撃やバインドに対して魔力がある限り相殺できるので防御力が上がり、攻撃力に関しては本来は現時点で扱えないはずの黄昏を自由に扱えるようになってしまったので申し分ありません。更には今まで通り補助系も今まで以上に扱えるようになりましたので攻撃・防御・補助の三拍子が揃ったオールラウンダーとなりました。』

 

美「つまり本来だったらありえない現象が起きてイレギュラーなパワーアップが起きたって事でいいのかな?」

 

ラ『はい、こんな事あり得ないはずなのです。』

 

レ『そもそも魔力光も目覚めたら黄昏色になるはずなのに虹色になっちゃったしね!』

 

な「もしかして...私が一度だけ見たことがあるジャンヌちゃんの髪の色が変わる前のあの光みたいな色なの?」

 

なんとなく白銀の髪の時のジャンヌちゃんが病室で1度だけ見る機会があった七色に光を放っている光景が私には無関係に思えなかったの。

 

ラ『そのイメージで間違いありません。正確には虹色ではなくプリズムの様にマスターの魔力を通してそれぞれの色に変わる感じです。それと話は変わってしまうのですが、どうやら(わたくし)は皆様としばしのお別れをしないといけないようです』

 

士「ん? どうかしたのかい?」

 

ラ『皆様とお話ししている間にマスターに託されるモノ達と相談した結果、私自身が一度ノルンの内部にてそのモノ達と私を統合するのでどれくらいの時間がかかるか不明なのです』

 

な「え!? しばらく会えなくなっちゃうの!?」

 

色々と私が悩んでいる間にお話が進んでたみたいでラピュセさんとお話が出来なくなってしまうらしいの。

 

ラ『時間はかかりますが二度と会えないなどという事はありませんのでご安心なさってください』

 

レ『まあ、わかりやすく言うなら携帯が古くなったから新しい機種への変更と今まで使ってた機種のデータを引き継ぎの為にお店に預けるみたいな感じだから心配はいらないと思うよ?』

 

士「それなら確かに問題ないね」

 

桃「それでもこうしてお話しできなくなってしまうのは寂しいわ」

 

恭「そうだな。ラピュセも家族の一員だからな」

 

美「珍しく恭ちゃんがデレてる!?」

 

恭「美由希、あとで特訓メニューいつもの2倍な」

 

美「そ、そんなぁぁぁぁ!!」

 

な「に、にゃはは...」

 

私もお母さんたちもラピュセさんが心配だけれどここで無理に引き止めたり、泣いてしまったりしたらラピュセさんを困らせてしまうのが分かっているから少しだけ無理に明るくしてるの。

 

ラ『そうそう。忘れていましたがしばらくマスターのお部屋では色々な現象が起きると思いますが全て魔力が結晶化したものなのでマスターが目覚めれば自然と元通りになりますのでご心配なく』

 

レ『今のお姉ちゃんは精神世界で受け入れたモノと変質した力を馴染ませる為に眠っていて、過剰魔力が漏れ出ているだけだからね♪ それと今はまだ、現実世界で目覚めていないけれどお姉ちゃんは守護獣を獲得?したらしいからそのうち突然現れるかも知れないからよろしくね?』

 

な「守護獣ってどういうものなの?」

 

また、新しい情報が増えてパンクしそうだけれどジャンヌちゃんの事だからちゃんと聞いておかないと!

 

ラ『守護獣とは簡単に説明いたしますと主を守護する動物をベースにした使い魔の事です。使い魔に関してはアニメ・漫画・ゲーム・ファンタジー系の小説に出てくる使い魔をイメージしてもらえれば大体問題ありません』

 

レ『因みにお姉ちゃんがゲットした使い魔は物凄く強い狼さんらしいけれど年齢はマスターと同じくらいで女の子だし、仔犬サイズだから多分暴れないとは思うよ?』

 

ラ『そうですね。そもそもマスターの傍に置いてさえいれば暴れるどころかきっとマスターと一緒になって寝ますね。』

 

な「ん? まだ、会ったことがないのにどうしてわかるの?」

 

ラ『詳しいことは言えませんがその守護獣がマスターと縁がある存在で態々マスターの傍にいる為に守護獣となった狼ですが忠犬みたいな子なんです』

 

レ『それに人の言葉を話すだけじゃなくて魔法も扱えるのが使い魔や守護獣って存在だから躾とかには全く苦労しないよ?』

 

ラ『唯一心配事があるとすればこの世界には守護獣が居た世界とは違い、自然が不足しているのと神聖ないわば聖域と呼ばれるような森も現在確認出来て居ませんので何処か適当な山なり森なりの一角をマスターが魔改造すると思いますので何処かそういう事をしてしまっても問題がない場所に心当たりとかありませんか?』

 

士「それなら僕達が日頃鍛錬に使っている徒歩15分程で付く裏山なんてどうかな?」

 

恭「あそこは確か月村家が一昨年くらいに買い上げてくれたおかげで人目を気にせず堂々と出来るからかなり助かってるな」

 

美「月村家の人達にはあたし達から使ってもいいか聞いておくからその辺は大丈夫だと思うよ?」

 

ラ『ありがとうございます。一応魔改造するメリットは聖域となりますので山全体の自然の活性化、食物連鎖のバランス調整、森林浴に来るだけで心身ともに癒される治癒効果など様々な恩恵を得られます。なので今まで通り鍛錬したとしても単純効率は5倍ほどに跳ね上がると思います』

 

レ『それに加えて邪な感情を持つ人間は近寄れなくなるし、絶滅危惧種?とか呼ばれる動物たちも安心して暮らせるようになるから生態系に大いに役立つはずだよ?』

 

ラ『それに加えて多分マスターの事ですから薬草関係とかを育て始めると思いますのでそれで作られたマスターお手製の薬は霊薬と呼ばれるレベルの代物に仕上がりますね』

 

高町家「........」

 

な、なんて言うかもう、なんでもありなの(遠い目)

 

士「と、とりあえずメリットしかないって事でいいのかな?」

 

ラ『そうです。それに聖域化すれば特に手を加えなくても勝手に自然の方が最適化されるように調整されますので山の管理事態をする必要性がなくなりますね』

 

レ『.....もしかしたら過去にお姉ちゃんが調子に乗ってやらかしたらしい飲むだけで身体の中の老廃物をだし、新陳代謝を上げ、美肌になれるだけじゃなくてその他にも様々な効能がある水が無限に湧く湖とか作りかねないけれどね』(ボソ)

 

桃・美「「な、何ですって!?」」

 

桃「それは本当なんでしょうね!?」

 

美「嘘だったら承知しないわよ!」

 

レ『う、嘘じゃないもん! ただ、再現するには色々と足りないものがあるから厳しいとは思うけれどそのうち気がついたら再現されてそうだから大丈夫!』

 

レイさんは小さく呟いたせいか私には聞こえなかったけれどお母さんとお姉ちゃんには何か聞こえたみたいでレイさんに必死な表情で詰め寄ってるの。

 

ラ『とりあえずメリットが多い話なのでよろしくお願い致します。それと私はそろそろこの辺で失礼させていただきますので後の事はそこの愚妹にでも聞いてください。』

 

レ『誰が愚妹だって!? そもそもあたしが妹とか初耳なんだけど!?』

 

ラ『黙りなさい、愚妹。それでは皆様また会う時までしばしのお別れです。』

 

レ『ちょ、ちょっと!? 待ちなs...』

 

ラピュセさんはレイさんの文句を無視してさっさとノルンと呼ばれる腕輪の中に入ってしまったの。

 

士「なんて言うかラピュセくんもかなり自由だよね」(苦笑い)

 

桃「多分しばらく遭えなくなるから妹のようなレイちゃんとの別れがしんみりとしないように気を使ったのでしょう」

 

恭「全く、素直じゃないな」

 

美「それを恭ちゃんが言うの?」

 

な「にゃはは、お兄ちゃんも人の事言えないの」

 

恭「美由希、しばらく特訓メニュー3倍だからな?」

 

美「ちょ、ちょっと待って!? あたしが悪かったから許して、恭ちゃん!?」

 

ラピュセさんが居なくなるまで最後の最後まで賑やかにお別れが出来たおかげでしんみりとした空気がなかったのは良かったかもしれないの。

 

~Side Out~

 

 

 

 




魔力変換資質:暁(魔力光:虹色)

能力は黄昏の破壊と創造の力上手く調整する事が可能な調和を目的とした変換資質。

また、魔力が尽きない限り調和の特性として相手からの魔法による攻撃やバインドなどを相手の魔力と同じ性質にしてぶつけることで相殺が可能になるが現段階では肝心の制御が出来るラピュセが不在でノルンは今だに停止状態なので現状完全な相殺は不可能だが威力を抑えたり、バインドや結界を脆くして破壊することは可能。

そして魔力光が虹色に変化してしまったのは調和の能力の関係上、決まった色に染まっているととっさの攻撃などに対処が一歩遅れてしまうので基本魔力光自体は透明なのだが何時でも対処や自分が望む魔法を使えるように全ての色へと変換可能にする為に例えるのならパレットに絵の具を乗せている状態になっている為に光をプリズム越しに見ると虹色の光が見えるように自分も相手も虹色に見えている為の現象。



ようやく次回にジャンヌが目覚め、設定にはあえて書かなかった守護獣が登場します!

正直、書いてる途中でこの前・中・後に分けた話って完全に蛇足じゃね?とか考えてしまいましたがとりあえず最後まで書ききる予定です!

全然戦って居ないのに強化されまくっていますがラピュセが魔改造中なので本来の力の10分の1程しかその力を発揮出来ない予定ですので戦闘ではチート過ぎてワンパンで終わるみたいな事にはなりません。


後編が終わったらUA5000を記念したジャンヌが色々とやらかす聖域作成の番外編を投稿予定です。


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