やはり材木座が書くラノベは間違っている   作:ターナ

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お久しぶりです。
昔書いて自分で没にしたのを修正して載せてます。
R15で収まっていると思いますが、嫌いな方はバックしてください。

読み返して自分の頭がおかしくなったかなと思ったので、没にしてました。
むっつりなので今後の投稿もそっち方面ばかりになる可能性がありますが、問題ない方は読んでみてください。



「競女」と「葉山」

「あーあ、今日は生徒会一人かな...」

 

放課後、生徒会室に向かう途中、思わず独り言を喋っていた。今日は副会長の本牧さんと会計の稲村さんは二人とも用事があるということでお休みだし、いろはちゃんはどうせ奉仕部に遊びに行っちゃうから生徒会室には私一人だろうなあ。

急ぎの仕事はないから何もしなくて良いんだけど、一人で留守番って言ってもすることもないからなぁ。お昼寝しているわけにもいかないし何か時間を潰せることが有ればいいんだけど。

 

こういう時、彼氏でもいれば誘ってお話ししてれば良いけど、私にはそんな人居ないし誰も誘ってくれない。

本牧さんはよく分からない、以前はお出かけに誘ってくれたけど、それ以降なにもないからな。お出かけしたときも買い物に付き合ってお茶を一緒に飲んだだけだから。

 

私は生徒会室の前まで来ると、置いてある落とし物箱を見てみた。シャーペンやハンカチなど色々なものが入っている中に一つ気になるものが入っていた。

 

「人形?」

 

それは指人形ぐらいの大きさで可愛い女の子なんだけど、首が抜け掛かっているのか何だかバランスがおかしかった。私は手に取って見てみると、首が抜けるようになっているみたいで、すこし取れ掛かっているみたい。

 

スポンッ

 

私が軽く首を引っ張ってみると簡単に抜けて、中からはUSBの差し込み口が出てきた。これってUSBメモリかな。どうせ暇だし中身を確認してみようかな。落とし主が分かるかもしれないよね。

 

私は生徒会室にはいると、ノートパソコンの電源を入れUSBメモリを差し込んだ。

中身にはウィルスは無いようで確認すると、テキストファイルが幾つか置いてある。ただそのファイル名がおかしい。

「ヤンデレいろは.txt」ってものや「サバイバル.txt」って書いてあるけど、中身を確認してみるとほとんど何も書かれていなかった。

 

「ヤンデレいろは」って、いろはちゃんの事だよね。なんだろ?これがいろはちゃんのUSBメモリだったとしても、自分でヤンデレって言うとは思えないし、「サバイバル」っていうのも何がサバイバルなのか意味が分からない。中身が1行2行しか書かれてないので、内容もよく分からないな。

後は「没」って書いてあるフォルダがあるけど、こっちはどうなのかな。

そのフォルダを開いてみると幾つかまたテキストファイルが入っている。こっちは容量がそこそこあるから書き込まれているのかな。その中でよく分からない「競女.txt」って書いてあるものを私はダブルクリックしていた。

 

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(ここから材木座の小説)

 

「女王!!由比ヶ浜~!!ゆ~い~!!」

 

うぉぉぉぉ!!

 

..彼女がこのグランプリを制した由比ヶ浜結衣ちゃんね、うちと同い年なのに彼女の武器は凄い。ほとんど全身凶器だよ。

彼女は手を上げて観衆に答えていたけど、うちを見つけるとこっちに歩いてきた。そして私の全身を舐めるように観察してきている...

 

「ふーん、貴女が相模南、さがみんだね。最近頑張ってるみたいだけど、あたしとそんな身体で戦えるの」

 

結衣ちゃんはうちの身体を見て、嘲笑するかのような笑みを浮かべていた。

 

「..うちには優秀なコーチが付いている。貴女みたいに恵まれた身体じゃなくても幾らでも勝つ方法があるんだよ」

「じゃあ戦えるの楽しみにしてるよ。さがみん」

 

彼女の全身は本当に凄い。どこを取っても完ぺきな体型なんだろう、でもうちは負けない。だってうちには優秀なコーチが居るから。

 

「南、行くぞ」

「はい、八幡コーチ」

 

うちのコーチは比企谷八幡。うちは彼に鍛えられてから試合の楽しさが分かってきた。それまでは誰にも見向きもされず、プールの縁に浸かって眺めているしか出来なかった。

でも八幡コーチが鍛え出してくれてから、うちは試合に負けなくなっていた。でも八幡コーチの訓練っていうのが...

 

「南、行くぞ」

「わ、分かりました」

 

うちと八幡コーチは水着に着替えてランドという水上に浮かぶ丸いステージで向かい合っていた。八幡コーチは手をワキワキしている。八幡コーチに捕まるとうちは胸やお尻を何時もモミモミされてそれを避けるため、狭いランドの上で逃げ回るしかないんだけど、捕まったらモミモミされる。モミモミされると力が抜けてしまい、どうしても八幡コーチに取り押さえられてしまう。

 

それを避けるにはうちの胸とお尻だけで、八幡コーチをランドから落とすか倒さないといけない。でも八幡コーチは手を使って来るんで、安易な攻撃ではそのまま掴まれてしまう、だから八幡コーチを避け、死角から攻撃するしかない。でも顔を攻撃するとペロペロしてくる。どうしてもペロペロされると力が入らなくなり次の攻撃に移れなくなってしまう。

 

「あ、あぁ//に、にげれないぃ」

 

うちはランドの上でうつ伏せになったところを八幡コーチに捕まりお尻をモミペロされていた。うぅ、ち、力が入らない。でもなんとか逃げないと。

うちがジタバタしていると、うちのお尻を舐めていた八幡コーチの舌の動きがいきなり止まっていた。

そしてなぜか八幡コーチはうちのお尻をパンパンタップしてくる。

 

うちが力を抜くと八幡コーチがお尻から離れ舌をしきりに気にしていた。

 

「南、お前の尻圧は凄いな。舌が引き抜かれると思ったぞ」

「え!?」

「お前の尻圧は凄い武器になる。今から尻を鍛えるんだ!!」

「はい!!」

 

うちはそれからお尻の強化に努めた。お尻に挟み込んで締め上げ振動させる。うちにその技を身に付けさせるために八幡コーチはどんな刺激が有っても、うちが尻の技を出せるよう一杯攻撃してくる。ペロペロ攻撃とモミモミ攻撃、果ては顔を埋めペロペロ、手でモミモミされながら特訓していたので、うちは凄い量の汗を何時もかいてボトムがビチャビチャに汗が滴り落ちるぐらい濡らせながら、お尻を強化していった。

 

「よし、今日からは裸での特訓だ」

「ええっ!?う、うちが裸ですか」

「南を鍛えるために俺も裸になる」

 

今は、ランドの中央で裸の八幡コーチと向かい合っている。八幡コーチにはうちと違って足が三本あった。うちが聞くと鞭に使えるんだと言って、腰を振り出しクルクル回しだしていた。

 

戦いだすと、八幡コーチが手を伸ばして胸を攻撃してくるのを掻い潜りながら、攻撃を繰り広げていく。

 

「流石だな南。では俺は足も使わせてもらうぞ」

「はい!!」

 

八幡コーチの足技が凄い。はっきり言って素人の蹴りだけど、うちが攻撃を防ぐと第三の足をしならせ攻撃してくる。なんでうちには無いのに足がもう一つあるの!?

八幡コーチはその足を使い色々な角度から攻撃してくる。まるで鞭のように変幻自在に色々な角度から攻撃され、うちは頬を叩かれていた。

 

「す、凄い!!」

「まだまだだな、南!!もうおしまいか」

「まだ戦えます!!」

 

うちは何とか堪えたけど八幡コーチの鞭は、うちの顔や胸、お腹、お尻、太股と至るところを責めてきて打たれ続けていた。

 

こんな特訓を行いながら、うちは鍛えられていった。最近、身体の汗の量が本当に酷い、ボトムなんて毎日ビチャビチャだし、汗が塩になっているのか、白いネバネバしている汗が体中に付いていることも有る。それほど酷使しているのだろう、でもうちは弱音を吐かず訓練に明け暮れていた。

 

そのおかげでうちはトーナメントも順調に駆け上がり、とうとう決勝戦の舞台で結衣ちゃんに挑むことになっていた。

 

「南、とうとう決勝だな」

「はい。ただ今のままで勝てるのか不安です」

「そういう時は、練習して汗を流すんだ」

「はい!!」

 

でもやはり八幡コーチには勝てない、第三の足はうちの予想を超えた動きをしてくる。

対応できない、あんな攻撃に勝てるはずがない。うちは何とか立ち上がったけど、もう駄目だ。でも何とか一矢報いたい。

八幡コーチはジャンプし、うちの顔に向けて第三の足を振り下ろしてきた。うちは身体を反転させ、お尻でその足を挟み込んでいた。

 

「真剣尻刃取り!!」

「な、何!?」

「このまま締め上げます!!」

「み、南!?ま、まって。ま、不味い!!」

 

うちは八幡コーチの言葉を無視してお尻に力を入れて行った。八幡コーチはうちの尻を手で開かせようとしていたけど、うちはお構いなしに力を入れ、筋肉を痙攣させ高速に動かしていった。

 

「や、やめ!!あ、あぁぁ、イッ...ク!!..み、みなみぃぃぃ!!」

 

第三の足が痙攣しだし汗が飛び散っているのを背中に感じた。

けど、うちは力を緩めずお尻をまた痙攣させていくと、何かお尻にボールのようなものが2つ挟まってきた。

 

「グガッ!?」

 

これは八幡コーチが何か仕掛けようとしているんだ!!今までこんな攻撃されたことがない!!うちは第三の脚とボールをお尻に挟みながら今までないぐらい締め付けながら高速に動かしていた。

 

「まだまだぁ!!」

「ああぁぁおお!!」

 

八幡コーチは今まで聞いたことのない声を上げ、何度も第三の足を痙攣させ汗を飛び散らしていたけど、うちはずっと攻撃を止めずにいた。辛い、でも今緩める訳にはいかない、八幡コーチが今まで見たことのない新しい攻撃を仕掛けてくれているんだ。それはうちを認めてくれたってことだから!!

お尻が悲鳴をあげている、このまま力を抜いて楽になりたい。でもそれはうちが許せない!!この八幡コーチの攻撃をしのげれば、うちは変われる気がする!!

うちは今まで以上にお尻を高速に動かしていった。

 

「や、やめ!!...と、とめ...グ‥ガ!!あ、あぁぁ//」

 

八幡コーチは雄叫びを上げたかと思うとすごい汗をまき散らしていた。うちのお尻と背中に飛び散らせてきている。そしてボールが潰れるような感覚が伝わってきた。

 

「グギャ!?あ、ああぁぁ...ギ、ギブ...」

 

八幡コーチは負けを認めると力が入らなくなったのか、第三の足は先ほどまでの硬さを失っていた。そのまま八幡コーチはランドの上で仰向けに倒れこんで今まで聞いたことのない呼吸をしている。

 

「カヒゥカヒゥ..み、南。俺の負けだ...」

「ここまでこれたのも八幡コーチのおかげです、ありがとうございました!!」

「...が、頑張れよ」

「はい!!」

 

やった!!やっと勝てた!!うちは喜びに打ち震えていた。うちの身体は汗でベトベトになっている。八幡コーチにペロペロされたのもあるけど、白いドロっとした汗で背中とお尻と股間はベトベトになっていた。

でもここまで頑張れたのは八幡コーチのおかげだ。うちはランドを降りた後、振り返ってまだ仰向けになっている八幡コーチにお礼を言い頭を下げた。

 

キュ、キュウキュウシャヲ ヨンデ

 

八幡コーチから何か聞こえたけど、よく分からなかった。多分明日の試合で頑張って来いと言ってくれてるのだろう。

 

「明日、必ず勝ってきます!!」

 

うちはそう言うと明日に備えるため、プールをあとにいた。

 

決勝戦、戦う前に八幡コーチに活を入れてほしかったけど、会場には来ていない。

うちが探していると、八幡コーチが病院に入院したと聞こえてきた。どうしてだろう、何かあったんだろうか。

 

今日は八幡コーチがセコンドに居てくれない、入院したって言うのも気になる。

でも大丈夫。うちは昨日の特訓で自分の限界を越えたんだ、後は今までの特訓の成果を出すだけだから。

だからコーチも病院で応援してて。コーチにトロフィーを見せに行くから。

 

うちはそんな思いを抱きながら、結衣ちゃんの待つ決勝の舞台に歩み始めた。

 

(ここまで材木座の小説)

 

**************************

 

「....//」

 

これって比企谷さんのアレが潰されるって話だよね//出ているのが比企谷さんと相模さん、由比ヶ浜さんだけだけど酷い内容。

大体、第三の脚ってなんでこの話に出てくる相模さんはアレって気づいてないの!?しかもボールを潰すって...あれって何処かにぶつけただけで悶絶してる男子を見たこと有るけど、潰したらもっと大変なことになるよね!?

 

最初に由比ヶ浜さんが出てくるけど、ぜんぜん絡んでないし...た、確かに由比ヶ浜さんは全身凶器だけど。

しかも白い汗って..//あ、あれってそんなに出るものなの//ちょっと見てみたいな//もしアレなら私が比企谷さんのを...って何考えてんの//そんなこと出来るわけないじゃない//

 

これを書いた人、頭がおかしくなってるんじゃないかな?相模さんに見つかったら大変なことになるよ。

 

..もういいや、これはとりあえず忘れよう、今度はこっちを読んでみようかな。

 

私は次に「葉山.txt」って書いてあるファイルをダブルクリックしていた。葉山さんってサッカー部キャプテンの?まあ良いや。

 

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(ここから材木座の小説)

 

「葉山、本当に金出してくれるのか」

「高校の時、色々と迷惑を掛けたからな。そのためにバイトまでして準備してたんだ、君も行きたいんだろ」

「ああ」

 

俺と比企谷は同じ関西の大学に入っていた。お互い一緒の大学とは知らなかったが、同じ講義を受けた時に出会い、情報交換しているうちに一緒に居ることが多くなっていた。

俺は親の仕送りがあるため、バイトしなくても生活できるが今回は仕送りのお金は使いたくなかったため、初めてアルバイトをして自分で稼いだ金で比企谷を誘っていた。

 

「でも良いのか、2万ぐらい掛かるんだろ」

「この間も言った通り、お金のことは気にしなくていい。

ただ比企谷が経験ないとは思わなかったよ。..高校の時、あんなに魅力的な女性が周りに居たのに」

「...アイツらに手を出せるわけないだろ、俺にとって何よりも大切な存在なんだから」

 

比企谷は高校の時、誰とも付き合うことなくこの大学も黙って受けていた。卒業後すぐ逃げるように引っ越ししてきたらしい。それは俺も一緒だったのだが、まさかこの大学に比企谷が居るとは思わなかった。

誰にも報告せず携帯も番号を変え、こちらに来るときも黙ってきていた。多分彼女達は怒っているのだろう、ただ比企谷は小町ちゃんにも電話番号を教えておらず、親にも黙っておくように伝えていたので、今のところは誰からも連絡がないということだった。

 

最近一緒に居ることが多いからだろうか、比企谷は昔のことを俺に打ち明けてくれる。

誰を好きだったのかは教えてくれないが、逆に全員が大事で今でも大切に思っているということだった。

ただ彼女達に黙って来たのは流石に申し訳ないと思っているらしく、以前酒を飲みに行った時に逃げてしまったのは申し訳ないと泣いていた。

 

そんな比企谷には新しい恋愛をした方が良いと思い、大学で仲良くなった女性を紹介したが、付き合うまでは行っていなかった。

彼女達は比企谷のことを気に入ってくれていたが、彼は今は誰とも付き合うつもりは無いと言っていたので、今の所友達として接している。

そんな比企谷を俺は女遊びに誘っていた。

 

「お前こそ金なんか出さなくても言い寄ってくる女性は多いだろ、そう言った事をやらせてくれる子もいるんじゃないか」

「俺は嫌だよ。やはり好きな子とちゃんと付き合ってからしたいな。だが今は好きな子が居るわけじゃないんだが」

「それまで童貞で居ろよ」

「比企谷はどうなんだ、経験したくないのか」

「..したいからお前の誘いに乗ったんだ」

 

俺達は比企谷のアパートまで歩いてきていた。ここで時間を潰し夕方になったらソープに行こうと話していた。

 

「入ってくれ」

「お邪魔するよ」

 

比企谷は2階建てのアパートで角部屋に住んでいる。間取は2Kだったが今いる部屋には狭いが屋根裏を利用したロフトが付いている。一人暮らしには広いのだが、築年数が経っているため安いらしい。

何時も居る部屋にベッドを置き、もう一部屋には荷物を置いている。もう片方の部屋に寝ないのか聞いた時、ベッドからテレビが見れないし、もう一つTVを買うのはもったいないと言い、ほとんどをこの1室で過ごしているようだ。

隣の部屋と今いる部屋は襖で繋がっているが壁一面が襖で、取るとかなり広い部屋になる。ただ広くすると光熱費が掛かるため普段は閉めていた。

比企谷の部屋に来るのは、多くても二、三人なので襖の前にベッドを置き、隣の部屋に行きたい時はベッドの足元の方で行き来できるようにしていた。

 

今、比企谷はベッドに持たれて座り、俺はテーブルを挟んで向かい合っていた。

 

「それでどこが良いと思う」

「...ここなんかどうだ?」

 

俺達はネットで繁華街にあるソープランドを検索していた。お互いに好みの女性を見つけると画面を見せあっていた。

 

「..葉山、お前の見せてくる女性、高校の知り合いに似ている気がするんだが」

「比企谷だってそうだぞ、大体君の周りにいた女性達のような人以外を見つける方が難しいだろ...初めてだから好みな女性の方が良いからな、よく初めての女性は忘れられないって言うだろ」

「そうだな...なあ葉山、今になって緊張してきたんだが、ちゃんと出来るんだろうか」

「俺も一緒だよ。だがそういう店って全て女性に任せておけば良いんだろ」

「童貞と言って馬鹿にされないのか」

「それは無いと思うぞ、慣れているだろうし聞けば女性の扱い方とか教えてくれるはずだ」

 

俺達はお互い経験がないため、ネットで見た知識を交換していた。二人でスマホを操作していたが、先ほどからなぜか居心地が悪くなってきている。

 

..ッ!?...なんだ!?何かとんでもない殺気を感じるんだが...

 

比企谷は夢中になってスマホで検索しているが、俺は顔を上げ周りを見渡した。

..比企谷のベッドの後ろにある襖って開いていたか?1cmか2cmぐらい開いている、そう思っているとそこから身体が硬直するほどの視線を感じた。しかも一つではない、多数の視線が俺に突き刺さってきている!!

 

思わず咽て咳をしてしまい、唾をカーペットに飛ばしてしまった。

 

「何やってんだよ」

「す、すまん。ティッシュを貰うよ」

 

俺はカーペットを拭くために身体を横にし拭いていると、比企谷がもたれているベッドの下を見てしまった。

そこには俺の方をハイライトが消えた目と下げ荒んだ目で見ている女性二人が居た。

 

..ッ!?ど、どうしてここに奉仕部の二人が居るんだ!?や、ヤバイ。ここで俺がソープに連れて行ったら、俺はどうなるんだ!?...きっと行方不明か身元不明の死体として発見されるのだろう。

 

「どうしたんだ、葉山」

 

二人は口に指を当て、喋るなと俺に指示してきている。

 

「..いや、なんでもない。...だ、だがよく考えたらやはり好きな女性とエッチしたくないか」

「何言ってんだよ。千葉から逃げだして、もうあいつ等には愛想尽かされてるだろうし、ここには居ないだろ。今更どの面下げて会いに行けば良いんだ。

今日はお前が金を出して連れてくって言ったから俺はこの日のためにずっと溜め込んでいたんだからな」

 

そんなことバラすな!!ただ比企谷の言葉を聞いて俺に突き刺さっていた視線が和んでいたが、そんなのは一瞬でまた隣の部屋とベッドの下からもの凄くヤバい視線を感じる。

お、落ち着け、今はまだ大丈夫だ。何とかこの部屋から逃げる方法を考えるんだ。

 

「ハハ..そ、そうだったな..ち、ちょっとタバコ吸ってくるよ」

 

比企谷はタバコを吸わないので、俺は何時もベランダに出て吸わせてもらっていた。そこには俺が灰皿替わりに置いた蓋が付いているコーヒーの空き缶を置いてある。タバコを一本取り出し、窓に手をかけると少し開いているな、開けたまま外出していたのか不用心なヤツだ。

俺は窓から外に出てから火を付け何とか落ち着かせようと深く息を吐いていた。

 

クサイ

 

..ッ!?

 

俺がもう一度タバコを咥えたところで、ベランダの横から何かが聞こえてきた。いや、そっちを見ては駄目だ。だが怖いもの見たさだろう、まるで錆びついたロボットのような動きで俺は首を横に向けていた。

 

..ッ!?ゴホッ!!ゴホッ!!

 

俺はタバコの煙で噎せ返ってしまった。な、何でここに居るんだ!?

彼女達は死んだ目で俺のことを見ていたが手には比企谷のパンツをそれぞれが持っていて顔を埋めながら俺を手招きしてくる。

干してあったパンツを二人揃って匂いを嗅いでいるのか?色々突っ込みたいが今は言葉を発する事は出来なかった。

行きたくない、だが俺には逆らえない。俺は彼女達のほうにゆっくり近づいていった。

 

「もし先輩を連れて行ったら...潰す」

 

な、なにを!?

 

「葉山君が受けのBL本を全世界に無料開放するよ」

 

...ッ!?..コクコク

 

何て怖いことを...喉が乾いて声がでない、俺は頷くことしか出来なかった。タバコをすぐに消し二人から逃げるため部屋に入った。

ふとロフトを見上げるとそこには3人の女性が俺のことを見下ろしている。...何て目をしているんだ。もしこの後選択を誤ると俺に厄災が降り注ぐのだろう。

 

「..ひ、比企谷。やはり今日は止めないか」

「どうしてだよ、俺がどれだけ我慢してたと思うんだ。ちょっとした女の仕草で反応して治まらなくなって大変だったんだぞ」

 

ば、ばか。他の女性のことを口に出すな!!俺がそう思っていても比企谷は喋り続けている。

 

「この間も言っただろ、お前が以前紹介してくれた綾瀬や愛甲にもうちょっとで襲い掛かりそうになったからな。

あの二人危機感がないよな、気に入っている男にご飯を作りたいからって練習とか言ってこの部屋に御飯作りに来てくれたのは良いんだが、まさかそのまま泊っていくなんて。

風呂上がりに俺のTシャツと下着だけでウロウロしてるし、寝てるときシャツが捲れてお腹が見えてた時は本当にヤバかったぞ。その日、悶々として朝まで寝れなかったんだからな」

 

彼女達がお前のことを気に入ってるからだろ!?気づけよ!!それより今はそんなことを喋るな!!

 

「二人で来てくれたから襲えなかったが、一人で来られたら間違いなく取り返しの付かない事してたぞ。大体二人に言ったのお前だろ、俺を練習台にすれば良いって」

「そ、そうだな。ははっ‥あの二人にはちゃんと言っておくよ」

 

俺を出すな!!俺に向かってきているハイライトの消えた視線が辛いんだよ!!だが不味い。このままソープに連れて行ったら、俺は本当に潰されて全世界のホモに狙われるかもしれない。

 

「そろそろ良い時間だろ、早く行こうぜ、緊張しているが楽しみでしょうがないんだ」

「ひ、比企谷、行く前にシャワーを浴びたらどうだ」

「なんでだよ。ソープって身体洗ってくれるんだろ」

「..そうだが汗臭いとか思われたくないだろ。初めての女性になるのだから良い印象の方が良いからな」

「確かにそうだな、葉山はどうするんだ」

「あ、あぁ俺にも後でシャワーを貸してくれ」

 

比企谷はそう言ってからシャワーを浴びに行ったが、浴槽の扉が閉まったと同時に隣の部屋から陽乃さん、三浦さん、川崎さん、城廻先輩が出てきた。ベッドの下からは雪ノ下さんと由比ヶ浜さん。ベランダからは比企谷のパンツをいまだに顔に当てながら一色と海老名さんが入ってくる。ロフトからは相模さん、折本さん、仲町さんが下りてきていた。

 

皆が俺を蔑んだ目で見ている。俺は思わず正座し頭を下げていた。

 

「隼人さぁ、八幡君を何処に連れてこうとしてたのかなぁ」

「返答によっては本当にアソコを潰しますからね」

「葉山君どうなのかしら。もし満足のいく回答でなければ御両親に報告させてもらうわよ」

「そうだね、お金を変なことに使おうとしてるなら仕送りとかできなくしてもらうのも良いかもね」

「そんなことしなくても私が全世界のおホモ達に葉山君の住所を晒してあげるよ。そうすればそんなところ行こうなんて言わなくなるだろうから」

 

一色はパンツを顔に当てながらなんて怖いことを言ってくるんだ。雪ノ下さんは本当に両親に報告しかねない。海老名さんもパンツの匂いを嗅ぎながら何て恐ろしいことを考えてんだよ。

 

「大体、綾瀬と愛甲って誰だし」

「い、一緒の大学で抗議を受けている女性だ」

「葉山君、なんでそんな女性をハチ君に紹介しているのかな」

「どうして私達以外の女性を八幡に近づけているの。ウケないよ」

「あんた一回、思いっきり殴って良いよな」

 

川崎さんはそう言うと俺の前で拳を握りしめていた。怖い、肉体的に負けるとは思ってないが川崎さんの身に纏っている雰囲気で、とても俺には太刀打ちできる相手ではないと感じる。

 

「ひ、久しぶりに集まったんだ、良かったら今から皆でファミレスに行かないか。もちろん奢るよ」

「あーし、お腹空いてないし。それより質問に答えるし」

 

やはり無理か、彼女達はいまだに俺のことを汚物でも見るような眼で見降ろしている。

 

「葉山君、八幡君をどうするつもりだったのかな。なんでお金を出してあげてまで、そんなところに連れて行こうとしているのかな」

「うちにも教えてほしいな、どうしてお金を出して連れて行くのかを」

「そんな考えが起こらないように、いろはちゃんが言ったとおり潰そっか」

「そうだね。いろはちゃんとハルさんの言う通り、皆で潰しちゃった方が良いよね」

 

仲町さんも相模さんも目が怖い。陽乃さんなんて滅茶苦茶な事を提案してくるし、城廻先輩も二人の提案に乗って恐ろしいことを言っている。

 

「ま、待ってくれ。比企谷は皆を忘れられないと泣いていたんだ。それで寂しさを少しでも紛らわせてほしかったんだ」

「それなら私達を呼べば良かったのではないかしら、あなたなら私の実家の電話番号やここにいる何人かの携帯番号を知っているわよね」

「..それだと連絡先を知らない人に恨まれるから」

「だからって全く関係のない女を紹介したり、お金を出してまで抱かせようなんて...ウケないよ」

 

俺が何を言っても彼女達には通じないだろう、何とかここから逃げ出さないと本当にこの11人に潰されかねない。まだ童貞でそんなのは嫌だ!!なんとかならないのか。だが今は全方位囲まれていてとても逃げ出せる雰囲気ではなかった。

もう比企谷と遊びに行くのは諦めるしかないのか..

 

...比企谷、すまん。

 

「..今は俺を責めるより比企谷の相手を考えた方が良いんじゃないかな」

「どういうことだし、ヒキオの相手って」

「比企谷は3週間以上我慢しているんだ。そんな濃厚のだと一発で孕むんじゃないかな」

「「「...!?」」」

「一発で八幡の子を....ウケるし//」

「かおりは何を言ってくるのかな、私が最初だよね」

「うちが最初で良いよね!!」

「はぁ!?あんたら何言ってるんだよ。ワタシが最初だから」

「ハイハイハイ、私は今日危険日だから私が一番最初だよ」

「姉さんは何を言っているのかしら、私が八幡の最初を貰うわ」

「ゆきのんの身体だと満足しないよ。ここはおっぱいの大きさ順だよね」

「結衣先輩何言ってるんですか、先輩は年下好きですから私が一番です」

「ヒキオの最初はあーしが貰うから」

「私がハチ君の童貞を貰うよ」

「今日のために下着と精力剤を用意してきたから私が最初だよ」

 

海老名さんはそう言うと、いきなり服を脱ぎだしていた。他の女性も俺の存在を無視していきなり服を脱ぎ始めている。全員凄い下着を着けているんだが...

 

「隼人、何見てんの早く帰りなよ」

「あなたはお金を使って欲望を発散させてくればいいのよ」

「葉山君は早く出てってヒッキーの分もお金使ってくれば」

「葉山先輩はビッチと遊んできてください」

「あ、ああ。お、俺はこのまま失礼するよ」

 

助かった。俺が逃げるように部屋を出て行こうとすると、お風呂の扉が開いて比企谷が出てきていた。

 

「あれ?葉山どうしたんだよ」

「..あ、ああ、今日は帰らせてもらうよ」

「はぁ!?ソープランドに連れてってくれるんだろ!!」

 

比企谷は腰にタオルを巻いてバスルームから玄関が見える位置まで出て来ていた。比企谷は気づいていないようだが、彼の後ろには下着姿の女性が並んでいる。

俺の視線と怯えで何かが後ろにあるのに気づいたのだろう、比企谷は息を飲んで喉を鳴らしていた。そしてゆっくりと振り返っていく。

比企谷が後ろを振り返ると驚きに身体が震えていて、腰に巻いたバスタオルが取れ床に落ちていき俺に尻をみせていた。

 

「きゃ//先輩の象さんが一気に天井に反り返りましたよ//」

「八幡が私の身体で反応してくれたようね//」

「ゆきのん、あたしの身体だよ//」

「八幡君、お姉さんの身体が良いんだよね//」

「ヒキオ//すぐ反応してるし//」

「八幡君の大きいね//かおり」

「それある//あれで既成事実を//」

「あれがワタシを孕ませてくれるんだ//」

「BLも良いけど、やっぱり自分で試さないと//」

「ハチ君のアレがほしいな//」

「あれでうちの中を一杯に//」

「な、なんでここに居るんだよ、しかもそんな格好で//」

 

比企谷は裸のまま、玄関の方に後ずさりしてきたがそれより早く、陽乃さんと雪ノ下さんに腕を掴まれていた。

俺はそれを確認すると、玄関の扉をゆっくり閉めて行く。

 

「は、葉山!?」

「すまん、..俺は一人で遊んでくるよ」

「ま、まて!!俺もここから連れ出して」

「私達が貴方に一杯ご奉仕してあげるわ//」

「うん、ヒッキーが変なお店に行かなくても良いように11人で相手するよ//」

「時間制限、回数制限無しですよ、先輩//」

「葉山!?た、助けて!!あぁぁあぁぁ!!」

 

比企谷は皆に抱きつかれて悲鳴が聞こえてきたが、俺は静かに扉を閉めていた。

 

「尻を撫でるな//み、耳を舐めるな//そ、そこは//..あ、ああぁぁ//」

 

...さあ、行くか。比企谷の分が余ったんだ、店を2軒梯子するのも良いかもな。...比企谷が羨ましすぎる。比企谷よりモテてた筈なのに何で俺にはあそこまで想ってくれる女性が居ないんだよ。

俺はその夜、独りで遊びに行き時間延長してお店の女の子に欲望をぶちまけていた。

 

 

明けた月曜日

 

「...葉山」

「比企谷か、おはy....」

 

比企谷は目にクマを作っていたが大学に来ていた。その周りには顔がツヤツヤしている11人の女性を引きつれている。

皆は満足げにお腹をさすったりしているが、まさか全員が妊娠ってことないよな…

 

そして大学で比企谷の彼女は11人いると知らしめ、比企谷を気に入っていた女性達に手を引かせていた。

 

それ以来、俺は比企谷の部屋には遊びに行けなくなった。

毎日のように誰かが訪問しており、夜な夜な嬌声が聞こえてきていたから…

 

(ここまで材木座の小説)

 

**************************

 

「....//」

 

いろはちゃんが比企谷さんのパンツに顔を埋めているって//本当にやりそう...いろはちゃん比企谷さんのこと好きすぎだよね。以前、比企谷さんが私を誉めながら頭を撫でてくれた時、いろはちゃんは滅茶苦茶不機嫌になっちゃったもん。

比企谷さんにまた頭を撫でられたいな//凄く気持ちよかったけど、いろはちゃんが止めさせてきたので、ちょっとしか撫でて貰えなかったからなぁ。

 

男性って溜まっちゃうとそんなにすぐ反応しちゃうのかな、ちょっと見てみたいな//

いま一人だから比企谷さん来てくれないかな、頭を撫でてもらって抱きつけば反応がみれるのに//..って、また変な事を考えちゃってる//..い、今は押さえないと。

 

この話も酷い、葉山さんのあそこを潰すって書いてるよ//

話の中で由比ヶ浜さんが雪ノ下さんを軽侮してるよね、確かに雪ノ下さんの胸は私より小さいけど、比企谷さんは大きい方が良いのかな。私もそんなに大きくないから、比企谷さんを満足させれないのかな...って、また私おかしいこと考えている。べ、別に比企谷さんの事は優しいし、頭を撫でてくれたときは嬉しかったけど、す、好きとかそんな感情ないし//

 

でも出てくる女性は奉仕部関係の人が多い、これの持ち主って奉仕部の誰かなのかな。でも比企谷さんが自分でこんな内容を書くとは思えないし、雪ノ下さんも由比ヶ浜さんも考えにくい。

奉仕部に出入りしている人が、書いたと考えられるけど、この内容から女性じゃないよね。葉山さんでも無いだろうし男性だと誰なんだろ。

 

そう考えながら、私は次のファイルをダブルクリックしていた。

 




この後、R18の方に一つ載せる予定です。

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