やはり材木座が書くラノベは間違っている   作:ターナ

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第38話

私は日曜日の朝、八幡の家の前まで来ていたわ。昨日、小町さんに連絡したので起きてくれているはずよね。でもインターフォンを押すのは躊躇われたので、携帯に連絡したら、すぐ小町さんは玄関から出てきてくれたわ。

 

「..雪乃さん、..おはようございます」

「おはよう小町さん。どうしたの?そんなに声を押し殺して」

「このほうが雰囲気がでるじゃないですか。じゃあ、入ってください」

 

小町さんはTVでの寝起きドッキリに登場するタレントみたいに声を潜めて挨拶してきたわ。そこまでしないといけないのかしら。

今日は、姉さんが家庭教師するということなので、お邪魔させてもらったのだけれど、ちょっと早かったようね。姉さんもまだ来ていないし、八幡も寝ているようだから。

 

「雪乃さん。お兄ちゃん起こしてきてもらって良いですか」

 

小町さんはお茶を用意しながら、私に声を掛けてきたわ。本当はカマクラさんと遊びたかったのだけれど、しょうがないわね、彼はいつまで寝ているつもりかしら。私は八幡の部屋まで移動して扉をノックしたのだけれど、思ったとおり返事はないわね。

扉を開けベッドの方をみると、八幡はこちらに顔を向け横向きに寝ていたわ。そういえば、八幡の寝顔なんて見たことなかったわね。目を閉じていれば、本当に整った顔をしているわ。写真を撮りたいのだけれど、音が鳴って起きてしまうかもしれないから、止めておいた方がいいわね。

でも見ているだけではつまらないので、私は頬を突いたり頭を撫でたりしていたのだけれど、八幡はベッドの壁側にいるので撫でにくいわ。私は八幡の布団にお邪魔し彼の枕に頭を置いたのだけれど、顔が凄く近くなってしまったわ//でもこれで頭を撫でるのも楽だし、しばらくはこうしてても良いわよね。

私がしばらく頭を撫でていると、八幡の手が動き出したわ。私の背中に手を回して引き寄せようとしている。思わず声が出そうになったのだけれど、今は私が布団に入り込んでいるのだから、声を出さないようにしていると、八幡は身体を縮めて私の胸に顔を埋めてきたわ//

 

「っ//ハ、ハチマン//」

 

カシャッ、カシャッ、カシャッカシャッカシャッカシャッカシャッカシャッカシャッカシャッカシャッカシャッカシャッカシャッ

 

カメラの撮影音がしたので私が飛び起きると、小町さんがスマホをこちらに向けて満面の笑みで撮影していたわ。

 

「こ、小町さん。こ、これは//」

「良いんですよ、雪乃お姉ちゃん。小町もお義姉さんが欲しいので、早くそれを貰ってください」

「あ、あなたは何を言っているのかしら//私と八幡はまだそんな仲ではないわよ//」

「じゃあ、今からヤッちゃえば良いじゃないですか」

「や、ヤるって//」

「でも、もうすぐ陽乃さんが来ちゃうんで残念ですが時間がないですね。じゃあ小町は下に行ってます。お兄ちゃんを起こして来てくださいね」

 

小町さんはなんてことを言うのかしら、でもまさか胸に顔を埋められるなんて思っていなかったわ。後で小町さんに写真を貰わないと//

もうすぐ姉さんが来てしまうので、八幡を起こさないといけないわね。残念だけれど、これでおしまいね。名残惜しいけど、私は八幡を起こしたわ。

 

「おはよう、八幡//」

「..うん、お、おはよう。って何で雪乃が居るんだ?」

「今日、姉さんが家庭教師をするのでしょ、私も教えてもらおうと思って」

「ふーん、じゃあ着替えるんで下に降りてて貰えないか」

「分かったわ」

 

私がリビングに入っていくと、ソファーにカマクラさんが居たので、にゃーにゃー言いながら近づいて行ったのだけれど、視線を感じてそちらを見ると、八幡のご両親が食卓でコーヒーを飲んでいたらしく、私の行動を見て口を半開きにして茫然と私を眺めていたわ。

 

「..あ、あのどちらさまですか」

「お母さん、お兄ちゃんのお嫁さん候補の雪ノ下雪乃さんだよ」

「あ、あの八幡さんの嫁のって...ち、違います!!..ぶ、部活を一緒にしている雪ノ下雪乃と言います//」

「小町、こんな綺麗な人が八幡の嫁って失礼でしょ。雪ノ下ってことは陽乃さんの妹?」

「は、はい。今日、姉が家庭教師するって聞いたので、私も教えてもらおうと思ってお邪魔させてもらいました」

「家では教えてもらわないの?」

「あ、姉とは一緒に住んでいないので」

「そうなのね。まあ、ゆっくりしていって頂戴」

「は、はい。ありがとうございます」

 

ご両親の前で恥ずかしい行動をしてしまったわ。小町さんが嫁なんて言うから、私もついご両親の前で言ってしまったし//

八幡が降りてきて朝食を食べだすと、姉さんが来たようね。リビングに入ってくると私がいたのが予想外だったのか、驚いていたのだけれど、二人ソファーに座っていると何時もの笑顔を私に向けてきたわ。

 

「ふーん、雪乃ちゃん。今日はどうしたの」

「姉さんに私も勉強を教えてもらいたいのよ」

「へぇ、比企谷君と私が二人っきりになるから邪魔しに来たんでしょ」

「ち、違うわよ」

「じゃあ、夜にマンションに行くから、その時で良いでしょ」

「それでは二度手間でしょ、八幡と一緒に教えてもらえれば結構よ」

「..雪乃ちゃん。もうちょっと素直になれば良いのに」

「...」

 

素直になれれば、もっと楽に出来ると思うのだけれど、今の私にはまだ無理よ。八幡にだって未だに素直に接することが出来ないのに。でも姉さんにも態度を改める必要があることは自覚しているのよ。でも素直に接することは出来ないわ。だからもう少しはこのままで....

 

八幡が朝食を食べ終わり身支度をした後、八幡の部屋で姉さんが勉強会を始めたわ。姉さんの教え方は八幡に分かりやすいようで、すんなり受け入れているわね。私が行っている勉強会にも活用できそうだし。八幡が問題に取り込んでいるとき、私は勉強会の仕方を姉さんに教えて貰っていたわ。

 

「へぇ、雪乃ちゃん奉仕部で勉強会、始めたんだ」

「人数が多いので、結構大変なのだけれど。とても楽しいわ」

「言ってくれれば私も手伝うからね」

「ええ、その時はお願いするわ」

「!!....雪乃ちゃんなら私の手伝いなんて要らないって言うと思ったんだけどな」

「..私だけなら一人でやると言うわ。でも、そ、その友達のためよ。それなら姉さんに幾らでもお願いできるわ」

「雪乃ちゃん。良い友達が出来たね、...ちょっと羨ましいな」

「..姉さん」

「八幡、ここ違うよ。この公式使わないと」

 

姉さんには、友達は沢山居るのだけれど、そういった友達はいないのかもしれない。私も八幡と由比ヶ浜さんに出会うまでは友達なんて居なかったのだし。でも今では三浦さん達も奉仕部に来てくれて、毎日楽しく過ごせている。以前は三浦さんとは口論になることが多かったのだけれど、今では普通に喋ったりしているし。年齢は違うけど姉さんも私たちと過ごせればいいのだけれど。

 

私たちが勉強していると、小町さんが呼んできたわ。お昼ご飯が出来たと言うことで、私たちは勉強を中断しリビングへ降りていくと、私と姉さんの分も用意してくれていたわ。

 

「陽乃さん、雪乃さん。どうぞ食べてください。お兄ちゃんも早く座って」

「良いんですか、頂いても」

「雪乃さん、良いのよ。午後も勉強するのでしょ。お腹が減っていては勉強に集中出来ないわよ」

「雪乃ちゃん。用意していただいたんだから、よばれましょ」

「ええ、では頂きます」

「「「頂きます」」」

 

私と姉さん、小町さん、八幡でご飯を一緒に食べさせてもらって、せめて後片付けはさせてほしいとお願いし、私と姉さんで洗い物をさせてもらったわ。その後、コーヒーを頂いて休憩した後、勉強を再開したわ。

 

「そろそろお開きにしませんか。今日は結構、勉強しているんですけど」

「もうすぐ4時なんだね。全然気づかなかったな」

「ええ、凄く集中出来たわ」

「じゃあ、雪乃ちゃん。ちょっと休憩させて貰って帰ろうか」

 

姉さんにそう言われ、私は今日の目的を思い出したわ。そう、昨日の撮影会の写真を見せてもらおうと思って来たのだけれど、すっかり忘れていたわね。

 

「ねえ、八幡。昨日の撮影会の写真を見せてもらいたいのだけれど」

「昨日も撮影したんだ、比企谷君。私にも見せて」

「い、いや、皆に渡して、データ残ってないでしゅ...」

「...八幡、もしかしてまた、キスをさせているのかしら」

「え!?どういうこと!?私たちが撮ったとき、誰かとキスしてたの!?」

「雪乃、陽乃が誤解するだろ。ほ、頬にキスされただけですよ」

「..ふーん、キスされただけなんだ。じゃあ、私がしても良いよね」

「だ、駄目よ!!私もしていないのだし!!...あ//」

「へー、雪乃ちゃんもキスしたいんだぁ」

「だって金曜日に由比ヶ浜さんが八幡にキスしているの見せつけられたし..」

「..ふーん、比企谷君。どういうことかな?ガハマちゃんともキスしてて私たちは駄目なんだ」

「しゃ、写真だろ。こ、このパソコンに入っているから」

 

そういうと、八幡は立ち上がりパソコンの電源を入れてくれたのだけれど、これで追求を免れたつもりかしら。とりあえずは写真を確認させてもらってからね。

私と姉さんはパソコンに向かうと、八幡は飲み物を持ってくると言って、出て行ったわ。

 

「雪乃ちゃん。この後時間、大丈夫?」

「ええ、今日は撮影もして貰うつもりだったから、夜遅くても大丈夫よ」

「うん、帰り遅くなったら泊めてもらっていい?」

「良いわよ、姉さん。二人で撮影してもらいましょう」

 

そういうと、私が操作して姉さんと一緒に写真を確認しだしたわ。

まず川崎さんからね、制服で公園で撮っているようだわ。やはり川崎さんは身長があるし胸も大きくて腰もくびれているので、写真映えするわね。でも今は一人で撮影している写真は良いわ、八幡とどういったツーショットを撮っているかを確認しないと。

 

有ったわ。川崎さんは大きな木に背中を預けて、八幡は眼鏡を掛けて反対側で一緒のように木に背中を預けて、手を恋人繋ぎしているわ。こういう写真も良いわね。私は八幡と触れ合いたいと思ったので、おでこや頬を合わせていたのだけれど、この写真からはまだ付き合いだして間もない二人って感じが出てて良いわね。後はベンチに座って手を繋いでいたり、川崎さんが八幡の肩に頭を預けたり、川崎さんが膝枕してあげてるのね。

...どうして八幡に膝枕してもらっているのかしら。八幡に頭を撫でてもらって、いつもの川崎さんからは想像の付かない破顔した表情をしているし。

 

この後、城廻先輩、相模さん、一色さん、折本さん、仲町さん、小町さん、鶴見さんも撮ってもらっているのだけれど、みんな川崎さんと一緒のことをしているだけね。多分、外で撮影したのだから皆が観ていて抜けがけ出来なかったのね。

でも、いつの間に城廻先輩と鶴見さんも撮影会に加わっていたのかしら。一色さんであれば二人の事しっているから、一色さんが誘ったのかしら。

でも、折本さんと仲町さんも撮ってもらっているのね。仲町さんは折本さんに呼ばれたのでしょうけど、彼女達は二回とも撮影会に参加しているので要注意ね。

今回は外で集合写真を撮っているわ。また折本さんを中心に八幡と材木座君が横に座って、他の人たちは周りを取り囲むようにしているわね。

 

「陽乃、雪乃。コーヒーを持ってきたぞ」

「ねえ八幡。どうして城廻先輩と鶴見さん、仲町さんが居るのかしら」

「めぐりは生徒会に顔を出したとき、いろはが誘ったらしいぞ。留美は自転車で走ってて、俺たちを見かけて来ただけだ。だから公園の写真しかないしな。千佳はかおりが誘ったんだ。かおりの知り合いって、今回の参加者だと、いろはだけだろ」

 

そういうことね。鶴見さんは公園だけで、八幡の家にはお邪魔していないのね。

私が写真を捲っていくと、今度は家の中で城廻先輩が最初に撮っているのね。上は白いセーターにスカートは薄いピンクなのね、城廻先輩らしいといえばらしいのだけれど、普段着って感じね。八幡とはどういった写真を撮っているのかしら。

..え!?八幡とのツーショットの時だけビキニの水着になっているわ。城廻先輩って着痩せするのね。八幡が真っ赤になってあすなろ抱きをして頬を合わせているわ。お姫様抱っこしておでこを合わせているし。そしてこれが私たちのやっていないことね//八幡が椅子に掛けて城廻先輩が跨いで腰の上に座っているわ//お互い抱き合っておでこを合わせている//

 

「ねえ比企谷君。めぐりの抱き心地どうだった?」

「や、やめてください、陽乃。俺もいっぱいいっぱいだったんですよ」

 

では、次の写真を確認しないと行けないわね。次の川崎さんはショート丈のTシャツにデニムのショートパンツなのだけれど、このショートパンツ短くないかしら。お尻が出ているのだけれど//

でも川崎さんの良さが出ていると思うわ。彼女は身長もあってモデルみたいな体系だから、変に着飾るよりシンプルな方が恰好いいわね。

 

ま、また八幡とツーショットを撮るときに、城廻先輩のように水着になっているわ。しかも今度は八幡も上着を脱いでいるわね。は、肌と肌を合わせているじゃない//

 

「比企谷君。ちょっーと、サービスし過ぎじゃないかな」ピキッ

「..八幡。後で私たちとも撮るわよ」ピキピキッ

「は、はぃ....」

「今回、全員ツーショットの時は水着を着ているの?」

「ああ、相談して持ってきたらしいぞ」

「..そうなのね」

 

川崎さんは八幡が上半身裸以外、城廻先輩と一緒のように撮影しているわね。

 

「そ、そろそろ撮影始めないですか。帰り遅くなっちゃいますよ。お二人とも」

「大丈夫だよ、比企谷君。帰りは気にしないで」

「八幡。この後の写真、何かまずいのかしら?」

「い、いや、今まで撮ったのとそんなに変わりないので、確認しなくても良いんじゃないかなー、と」

「怪しいわね、そんなに時間掛からないから確認させてもらうわ」

 

次は一色さんね。彼女はかわいい恰好しているわ、でも今はツーショットを確認しないと。一色さんもツーショットは水着なのね。八幡も上半身裸だし。これは一色さんが考えたのね。八幡の腕枕で寝て上にシーツでバストより下を隠すように掛けて、トップスの肩紐をズラして写らないようにしているわ。見つめあっておでこを合わせている。そ、そのベッドでイチャイチャしているみたいに見えるわね//

 

「八幡。これも撮るわよ」ピキッ

「私もね」ピキッ

「はぃ」

 

相模さんはどうなのかしら。やっぱり水着を着て、一色さんと一緒のように撮っているわね。寝ている相模さんの上に八幡が四つん這いになって、一色さんと同じようにシーツで隠していて、おでこを合わせているわ。一色さんのが行為の後としたら、こちらは途中と言ったところかしら//

後の人が撮影を見ているので、皆だんだん過激になっていってるわね。この後の折本さん、仲町さんも多分、色々撮っているのよね。

 

折本さんと仲町さんは八幡とのツーショットだけ撮ったようね。シーツで寝ているときは八幡の頬にキスしているし、八幡が上ではなく下に寝て、上に折本さんが乗っておでこを合わせているわ//

...最後に立って抱き合い、おでこを合わせているのだけれど、これはこれで良いわね//八幡の腕でトップスが隠れていて、上半身裸に見えるし//

仲町さんも折本さんと一緒の構図で撮っているようね。

 

「「....//」」

「雪乃ちゃん。どうする?私、水着なんて持ってきてないよ」

「私もよ、姉さん。でも一緒の写真を撮ってほしいわ」

「..じゃあ、下着で撮るの?」

「..恥ずかしいわね」

「き、今日は終わりってことで。陽乃も雪乃も勉強会お疲れさまでした」

「..八幡、撮るわよ」

「ええ、そ、その下着で撮るのか」

「いいえ、今回は八幡から頬にキスしてもらうわ」

「?!..お、俺が雪乃にキスするのか//」

「八幡。駄目?//」

「うっ//そ、そんな上目遣いで言われると//」

「八幡からしてほしいの//」

「私もしてほしいな、八幡くん//」

「くっ//わ、分かりました//陽乃、いきなり呼び方変えないでくださいよ//」

「ぐっと来ちゃった?」

「..ええ//」

 

水着は今度で良いわね。姉さんが家庭教師するとき、私も一緒に来て撮影して貰えばいいのだし。

八幡からキスして貰えるとは思っていなかったのだけれど、頼んでみてよかったわ。私たちは書斎に移動して、写真撮影を始めたのだけれど、今からお互いキスすると思うと照れてしまうわね。本当は唇にしたいのだけれど、それは八幡がしてくれないと思うし、姉さんが居ないとき、私だけにしてほしいわ。

最初は八幡と抱き合って、おでこを合わせて貰ったのだけれど、これだけでも私は満足しそうになってしまったわ。でも昨日の由比ヶ浜さんや写真のことを思い出すとやはりキスしないとダメね。

八幡は私をお姫様抱っこしてくれて、私は八幡の頬にキスしたわ。初めてキスしたのだけれど、先ほどまで感じていた恥ずかしい感情より嬉しい感情が上回って、もっとしたくて私は八幡の首に顔を埋めて、首にも口付けをしていたわ。姉さんが私の顔が隠れて撮影出来ないって言っているけれど、今は八幡を堪能したくて顔を埋めていたわ。

 

「ゆ、雪乃。恥ずかしいからもういいだろ//」

「..ええ、本当はキスマークを残したかったのだけれど、ご両親が居るから駄目よね」

「キ、キスマークはまずいだろ//」

「じゃあ、今度は八幡からキスしてね」

「..あ、ああ」

 

八幡は私の後ろから抱きしめてくれたのだけれど、私の首に顔を埋めてきたわ。私が声を出してしまいそうだったので我慢をしていると、耳に息を吹き掛けてきたわ//

 

「あぁ//」

 

思わず声が出て仰け反ってしまい恥ずかしがっている時に、八幡は頬にキスしてきたわ。

 

「雪乃ちゃん、凄くエッチな表情になってて良いよ//八幡もタイミング良かったけど、撮っているこっちが恥ずかしいよ//」

「雪乃、すまん。やり返そうと思ってやり過ぎた//」

「..い、いいのよ。八幡//」

 

姉さんも私と同じようにしていたのだけれど、わ、私もこんなことをやっていたのよね//凄く恥ずかしいわ//

 

「八幡、ありがとう//」

「八幡くん、私もありがとうね//」

「こ、こちらこそ//」

「じゃあ、雪乃ちゃん。今日はお暇(おいとま)しようか」

「ええ、姉さん。また今度、家庭教師するとき教えてね。水着を用意しておくから」

「そうだね、なるべく土日が良いよね。じゃあ挨拶して帰りましょ」

 

ご両親は買い物に行っているそうで、私と姉さんは八幡と小町さんに挨拶をして、私のマンションに帰ったわ。

 

「今日は楽しかったね、でも今度は水着か。ちょっと恥ずかしいな」

「ええ、でも折本さん達がやっていたことを私もしてほしいわ」

「そうだね、水着用意しとかないと。チューブトップが良いかな」

「姉さんは水着似合うから良いじゃない。私は胸があまりないし」

「チューブトップで良いじゃない。雪乃ちゃん、一緒に買いに行こ。でも八幡にも着てほしいわね、撮る前に用意してもらおうね」

「ええ、じゃあ、ご飯の用意しましょうか」

 

私と姉さんは二人でご飯の用意をして、夕飯を頂いたのだけれど、私の中で今まであった姉さんへの蟠り(わだかまり)が今日一日で、薄れているように感じているわ。今はまだ、無理かもしれないけれど、姉さんと普通の姉妹のように過ごせるようになりたいの。

私は少しでも姉さんと打ち解けられるように、遅くまで姉さんと色々な事を話していたわ。

 

 

 


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