「八幡、今回はSFを書いてみたのだ。後、メインではないがオリキャラも入れてな」
「パクリじゃないよな」
「....ちょっとは、似ている作品があるというかまあ、読んでくれ」
材木座君は由比ヶ浜さんと最近よく遊びにくるようになった三浦さんにラノベを渡したわ。と、言うことは私が出ているのね。
「まあ、良いんじゃないかと思うけど、中二、これって先生にも見せるの?」
「いや、先生は出していないぞ、見せる予定はない」
「ふーん、じゃあ、後で先生に見せて良い?」
「いや、それは止めてくれ。我が殺される」
「やっぱり先生じゃん!!バレたらまた怒られるよ」
「結衣、良いんじゃない。あーしらだけで批評すれば良いっしょ」
「そうなんだけどね、じゃあゆきのん、ヒッキー読んでよ」
**************************
(ここから材木座の小説)
西暦20xx年
「目覚めたか、ユキノ」
「....お久しぶりになるのかしら?ドン・シーズー」
「ああ、君は20年ほど眠っていたことになるな」
「私を起こしたということは、また敵が見つかったのね」
「着いて来たまえ」
私は冷凍カプセルを出ると掛けてあった服を羽織り、ドン・シーズーの後ろを着いて行ったわ。艦長室に入ると彼女は喋り出した。
「これは太陽系第3惑星より届いた電波に含まれていた音声だ」
『い、痛い!!』『もう許してぇ!!』『ら、らめー!!』『死んじゃうー』
「こ、これは!?」
「太陽系第3惑星では男と女が共存しているようだが、女が虐待され殺されているのだ!!」
「...それで私を起こしたと言うわけね」
「ああ、男はわれらの敵。お前に殲滅してもらわないといけないのでな」
私は小さい時からカプセルに入れられ、過去の記憶は戦艦の中での事しか覚えていないわ。でも、私と同じような女性が何人もいて私を慕ってくれている。
男は女を殺す敵、私はそう教えられ、そして今回のように電波を受信し、女が殺されている星で私たちが男を殲滅してきた。
話を聞き終わり食事を出してくれたのだけれど、またこれなのね。ご飯の上に合成肉と何かのタレを掛けただけのもの。食事は栄養補給だけ出来れば良いだけなのだけれど、私の喉は何故かこの食べ物を何時も拒むの。
私は数回、口に入れてもう要らないと伝えて自室に戻ったわ。
私たちの戦艦は第3惑星の衛星までたどり着いていた。この星ではまだ、宇宙進出は進んでいないようね。人工衛星があるぐらいで、防衛施設は無いようだし。
これなら簡単ね、私が乗る戦闘機、
私たちは宇宙空間から大気圏へ突入し、海上を駆け抜けていった。多分私たち3機の戦闘機が大気圏に突入したのは、ばれているわね。今回は視察なので良いのだけれど。
「あなたたち、男の戦闘機が来ると思うわ。気をつけてね」
「はい、お姉様」
「って、ゆーかー、楽勝でしょ」
「戸塚、材木座、気をつけろよ、女だからって気を抜くな」
「ハハ、八幡。怖気づいたか!!女だらけなら我にも彼女が出来るかも知れんのだぞ!!ははは...ぐわぁーーー」
「材木座!!」
「材木座君!!」
材木座の脱出ポッドが射出されるのが見えたが、気を失っているのか返答がない。あんな距離から射撃出来るなんて凄腕がいるようだな。
「ふ、簡単なものね。あんな長距離からの射撃を避けれないとは。所詮男なんてこんなものなのね」
「あいつか、今撃ったのは。戸塚!!俺はあのパンダカラーを追うから他を頼む」
「了解、八幡!!」
俺は
「何?私に付いて来れる男がいるのね、いいわ。相手になってあげる」
俺たちはドッグファイトを繰り広げていた。って、言っても相手の戦闘機が凄すぎてミサイルを避ける事しか出来ないけど。消耗させて何とか一太刀浴びせるしかないな。そう考えていると、またミサイルを撃ってきやがった!!俺は姿勢制御用バーニアを駆使し、すんでの所で避けていった。こんな使い方、いっつも怒られてたんだけどな。今は練習しといて良かったぜ。
「なぜ当たらないの!?」
「あっぶねー!!今のは当たると思った!!でも燃料が不味い、せめて一太刀浴びせないと。...しょうがない、アレをやるか。ヒッキー、持ってくれよ」
俺は無人島に舵をとり、低空で山を旋回中、相手の視界から消える位置でホバリング用のバーニアを最大出力で噴射した。ヒッキーの色々な所が悲鳴を上げている。俺の身体も目玉が飛び出すほどのGを受けてブラックアウトしかけたが、俺の下をパンダが通り過ぎるのが見えた。俺は一気に加速し後ろを捕らえると、ミサイルを全弾発射した。
「い、何時のまに後ろに!?あ、当たる!!..キャー!!」
相手のエンジンにミサイルが当たったが、被弾しただけで、爆発まではしなかった。何であんなに堅いんだよ。だが、エンジンが止まっているので、無人島に不時着するようだな。こっちも燃料が基地までは持ちそうに無い、俺もパンダを追って無人島に着陸した。
私はコクピットから出たのだけれど、足が折れているのか、とても立てないわね。男が戦闘機を出てこちらに歩いてくるのが見えるわ、私はこのまま殺されるのね。ヒビ割れたバイザーのため、男の顔がよく見えないけれど。私はヘルメットをとると髪の毛が垂れ下がってきた、髪留めも何処かにいってしまったわね。
男は私の顔を見て、驚いていた。多分この星にいる女性と何処か異なるのでしょうね。
私は男を睨んでいた。やはり男と女では体の作り、顔立ちは違うわね。何だか目が腐っているようだし。
「美しい...」
「..うつく..しい?くっ、殺しなさい!!」
うつくしいとはどういう意味なの?でも、ここで殺されるなら関係ないわね。
「どうして殺さないといけないんだ?」
「男は女を殺すのでしょ」
「女は愛するものだろ?キスしたり、抱きしめたり」
「愛する?キス?抱きしめる?」
「知らないのか」
私は今から殺される感覚を妹たちに送り後を託すため、脳内ネットワークをオンにしたわ。この距離だと一緒に来た2人にしか通じないでしょうけど。
「私にキスと言うものをするのね?」
「良いのか?俺、初めてなんだが//」
「早くしなさい、生き恥を掻かせるつもり?」
「..分かった、目を瞑ってくれ」
「出来ないわ。私はどのような行為なのか、見ていたいの」
そういうとその男は顔を近づけてきた。妹たちに男の虐待を知らすため、目を閉じる訳にはいかないわ。そう思っていると、私の唇に男の唇を重ねてきた。
え!?あ、あああ!!私の体を何か電気のようなものが流れ、私の体は力が抜けていく。私は目を見開いて男を眺めていたわ。その男は私の頭を抱えて咥内に舌を入れてきた。私の舌と男の舌が絡み合う。私は何も考えられなくなっていた。でもこの感覚に溺れてしまいたい。いつの間にか私は目を閉じ、自分から男の咥内に舌を絡めていた。
男は力が入らない私の体をゆっくり寝かせてくれたわ。先ほどの感覚は何だったの?怖い。あんな感覚、始めて味わったから。でも怖いのだけれど、もう一度味わってみたいと思う自分がいる。
男は私が寝ている上に体を重ねてきたわ。どうして私の心臓はこんなに音を立てて鼓動を速くしているのだろう。男は私の上に体を重ね、また唇を重ねてきたわ。そして私の胸に手を乗せて、優しく擦ってきた。
私は唇が塞がれているため。声にならない悲鳴を漏らしていたわ。
何も考えられない、この感覚は何?私は男のなすがままになっていた。
ぐーーー。
私のお腹が音を立てて空腹を知らせてきた。男は笑い唇を離して私の体から離れたのだけれど、寂しい。先ほどの行為を続けてほしい。でも男にそんなことは言えないわね。
「ちょっと待っていろ」
男はそういうと、自分の戦闘機に向かい、戻ってきたわ。手にカバンを持っているわね。
「これを食べろ、結構おいしいと思うぞ」
男は包みから何かを取り出すと私に渡してきた。私は受けとると恐る恐る口に含んだのだけれど、今まで味わったことのない味だわ。でも、もっと食べたい。
「いい顔をしているな、おいしいか?」
「おいしい?もっと食べたいのだけど」
「いっぱい食べたいと思うって事はおいしいってことだ。こっちも飲んでみろ」
そういうと、男は私に黄色い容器を差し出してきた。
「甘いけど、おい..しい」
「お、マッカンの味が分かるんだな、おいしいだろ」
「もっと飲みたいわ」
「すまん、今はそれしかないんだ。俺の名は比企谷八幡。八幡でいい、お前は?」
「ユキノ。私の名前はユキノよ」
「良い名だな、ユキノ。よろしくな」
「八幡は敵でしょ、どうしてよろしくなんて言うの?」
「俺はユキノと友達になりたい。駄目か?」
「友達はキスをするのかしら?」
「普通はしないな」
「では嫌だわ、私は八幡にキスして欲しいの」
私はなぜか八幡にお願いをしていた。
「ああ、さっきは済まなかった。ユキノが美しくて、自分を見失ってしまったんだ。本来キスや抱き合うのは愛しあう男女が行う行為なんだよ」
「八幡は私を愛してくれないの?」
その言葉を発したとき、私は悲しくなってしまったわ。八幡にキスして欲しい、抱いて欲しい、愛して欲しい。
「お互いの事、まだよく知らないだろ。ユキノは男と話すのは初めてだよな?だからまずは友達として仲良くなろう。そしてお互いが好きになったら恋人になってくれ」
その時、私達の会話を遮るように戦闘機が上空に飛来してきた。八幡の仲間だろう、私は殺されるのね。
「材木座!!お前生きていたのか!?」
「ああ、我がそう簡単に死ぬ分けなかろう」
「包帯グルグル巻で強がってもしょうがないだろ」
私は救助にきた救助用戦闘機に乗せられた。八幡が言っていた恋人とはなんだろう。私は生まれて初めて死にたくないと思っていたわ。八幡の事を知りたい、愛して欲しい。
私は捕まったが酷い扱いは受けなかった。どうしてだろう、男は女を殺すのではないの?
私は医療施設に入れられ、治療を行ってくれたわ。私の身の回りを世話してくれていたのは女性で比企谷小町と名乗って、八幡の妹だと教えてくれた。
妹とは何か分からなかったのだけれど、彼女は色々教えてくれたわ。
この星では男と女が愛し合い、小さい子供を作ること、その子供が成長してまた、他の子と愛し合い、子供を作っていくこと。
私には最初、理解できなかったが、彼女は親切に教えてくれた。
「お、お兄ちゃんにキスして胸を触られたんですか!!」
「ええ、私は何が起ったのか分からず混乱してしまったわ、でもまたキスしてほしい。抱いてほしいと思っているの」
「あ、あのお兄ちゃんが、初対面の女性に手を出すなんて。よっぽどユキノさんの事が気にいったんですね。でもユキノさん、その抱かれるってどういうことか判っています?」
「八幡がやってくれたことでしょ?」
「それはまだほんの一部です。その後、あんな事やこんな事やってって何を言わせるんですか!!」
「何を言っているのかしら、小町さん?」
「分かりました、ユキノさん。あまり良くないんですけど、これを見てください」
小町さんはそういうと彼女が連絡を行う端末で動画を見せてくれたわ。男女が裸で出ていて絡み合っていてる。え!?なにこれは!?抱き合うというのはこういうことなの!?
「分かりましたか、ユキノさん」
「....」
「ちょっと刺激が強すぎましたね、でもユキノさん。男性に抱いてほしいと言うと、こういう行為を行うことを言うんです。だから誰にでも言って良いものじゃないんですよ」
「...そ、そうなのね//」
「だからお兄ちゃんもお互いが好きになって、恋人になったらって言ったんです。以前、ユキノさんたちが、ここに攻めてきた理由を教えてくれましたけど、それも抱き合っているときの女性の言葉なんです」
「え?でも痛い、許して、死んでしまうとかは殺されるからではないの?」
「私はその音声を聞いていないので、もしかしたら間違っているかもしれません。確かにこの星ではまだ、戦争が起っており女性だけでなく、男性も殺されたりしてますから」
「だったら」
「その、抱き合っている行為を見てもらいましたけど、男性に初めて抱かれるとき、女性は痛いんです。私も経験ないので聞いた話しか出来ませんですけど、でもその内凄く気持ち良くなって、意識が飛んでしまう人もいるらしいです。比喩表現、例えと言った方が良いんでしょうね」
「では私たちは男女がいるところで男を殺していたけど、女が愛している男を殺していたの?」
「...ごめんなさい、それに付いては分からないです」
「..小町さん、ごめんなさい。一人にしてもらえないかしら」
「ええ、でも慰めにならないでしょうけど、ユキノさんは知らなかったんですから、どうしようもなかったと思います。それではまた来ますね」
私たちは愛し合っている男女の中を引き裂いていたというの?小町さんの話では男が居なければ子供を作れない。私たちはその種族を守るつもりで滅ぼしていたと言うことでは?
では私が今までやってきたことは何だったの?私は許されないことをしていたのね。涙が溢れて止まらない。私は声を上げて泣いてしまっていたわ。
「ユ、ユキノ!!大丈夫か」
「八幡!!」
私が泣いていると八幡が入ってきて抱きしめてくれた。でも、私の涙は止まらなかったわ。
「ユキノ、小町から聞いた。お前が全宇宙を敵に回しても、俺はお前の味方だ」
「八幡、良いのよ。私は許されないことをしていたわ。私は生きていてはいけないのよ」
「ユキノが死んでも、その人達が生き返るわけではないだろ。それならこんな悲しいことがこれ以上行われないように、ユキノのすべき事があるんじゃないか」
「...そうね、責めてもの罪滅ぼしとして、これ以上の殺戮を止めないと行けないわね」
「ああ、だから俺たちに手を貸してくれ」
私が八幡と抱き合っていると扉をノックする音が聞こえ、見覚えのある人達が入ってきたわ。
「ユキノ!!」
「お姉様!!」
「アイ!!アヤ!!どうして、あなたたちがここに!?」
「お姉様が脳内ネットワークを通じて送ってくれた情報で私たちは戦闘中、混乱してしまったんです。でもお姉様は送信しかしていませんでしたけど、私たちはお互い話し合って投降したんです、お姉様が味わったキスをしてもらいたくて//」
「そうなのね、ごめんなさい。混乱させてしまって」
「って、ゆーかー、ユキノのお陰でキスしてくれる人も見つかって幸せだしね//」
「ええ!?恋人が出来たと言うの?」
「私の恋人はお姉様が撃墜された材木座さんです//私たちもこの施設から出ることは許されていません。でもここで療養していますので、いつでも一緒に居られて嬉しいんです」
「って、ゆーかー、彩加ほどの男が居る分けないじゃん。でもたまにしか会えないんだけどね」
「ユキノ、彼女達が乗っていた戦闘機の操縦方法を教えてもらえないか」
「八幡、どうして」
「俺がドン・シーズーを討つ。そうすればこの戦争は終わりだろ」
「私も一緒に戦うわ、八幡と一緒に」
「ああ、よろしくな」
その後、私たちはこの戦争に終止符を打つため、話し合いを行ったわ。彼女達が帰っても八幡は私の隣に居てくれた。
「ユキノ、そ、その俺と恋人になってくれないか」
「はい、八幡。私の恋人になってください」
私たちは唇を重ね、八幡はベッドに私を押し倒してきたわ。小町が見せてくれた動画のようなことを行うと思うと、正直怖い。体が震えてしまう。
でも八幡は、私をやさしく体に触れてくれ、いつのまにか私の中から怖いと思う感情がなくなり、次第にもっと触ってほしい、求めてほしいと思うようになっていたわ。
....
...
..
.
いつの間にか私は眠ってしまったようね。朝、目を覚ますと八幡の腕に抱かれて寝ていたわ。八幡は私を抱いてくれた。確かに最初は痛かったのだけれど、幸せな痛みだわ。始めて味わった快楽に自分を見失ってしまったし。
そう考えていると、八幡も起きたようね。お互い照れながらも挨拶し、どちらからともなくキスを交していたわ。
ドン・シーズーの戦艦は私たちが始めて出会った無人島の近くにまで降りてきたようね。
「八幡、私が脳内ネットワークを使って説得をするわ」
「ああ、頼む。俺は極力戦闘に巻き込まれないようにするから」
[お願い!!話を聞いて!!]
「ドン・シーズー。あの戦闘機から私たちの脳内に語りかけてきています。話を聞かれたら」
「うるさい!!男に降伏した奴の話など聞けるか!!」
何度問いかけても、話を聞いてくれない。私は諦めそうになると、八幡が話しかけてきた。
「ユキノ、危ないが俺たちがキスしている姿を見せよう。アイやアヤのように降伏してくれる女性も要るかもしれない」
「八幡!!危ないわ。飛んでいる最中にそんなこと」
「このままだと、俺たちも殺られるぞ」
「..そ、そうね。やりましょう」
八幡は戦闘空域を一度離脱し、大きく旋回し戦艦の方に向かっていくようにして、速度を最大限まで下げていったわ。
コクピットハッチを開けると、お互いシートに捕まりキスを交わした。
そのまま戦艦に向かって飛行して行くと、私たちの回りから徐々に戦闘行為がなくなっていったわ。私の脳内には彼女達の混乱した叫びが聞こえてきているの。
「あ、ああ!!ド、ドン・シーズー!!」
「ええい、代われ!!」
ドン・シーズーが放ったバルカンの銃弾が八幡の肩を掠めていったわ。八幡が体制を崩したので戦闘機が傾くと私は空中に投げ出されていた。
ああ、私はこのまま死んでしまうのね。でも死にたくない。八幡にもっと愛して欲しかった。
私が考えていると八幡はパンさんで私を追ってきてくれたわ。駄目!!海との距離が近すぎる!!八幡も死んでしまうわ!!
八幡は私に追いつき、手を繋ぐと私を自分の膝に乗せてくれたわ。その後一気にバーニアを噴射して方向転換しようとしている。
「上がれーーー!!」
海に激突すると思った瞬間、巨大な水しぶきを上げながら、パンさんは海上を疾走していたわ。
「八幡!!無茶しすぎよ!!あなたが死んだら、私はそれこそ自分を許せないわ!!」
「ユキノのいない世界に俺が居る意味ないだろ。俺にとっては自分の命よりユキノ、お前が大事なんだ」
「ああ、八幡!!」
私はこの時、始めて人を愛すると言う言葉の意味が分かった気がしたわ。自分のことより相手を想いやること。私にとって八幡は掛け替えのない存在として自分の中で今までより大きくなっているのが分かる。
そして、私の考えが脳内ネットワークを通じて送られると、戦闘行為が鳴り止んだわ。ドン・シーズーからの攻撃以外は。私は何とか服操縦席に移動して八幡の邪魔に為らないようにしたわ。
[男など!!男など要るものか!!]
[あなたにもきっといい人が見つかるわ!!だから降伏して!!]
[うるさい!!私のことを愛してくれる男性など居るものか!!]
「ユキノ、ドン・シーズーに有効な攻撃はあるのか」
「彼女には何も効かないわ、ミサイルも効かない。どんな攻撃でも弾いてしまうの」
「次元断層ミサイルを使うしかないか」
「彼女を他次元に送るのね」
「ああ、ユキノ。戦艦の近くに居る人たちに退くよう言ってくれ」
「ええ...送ったわ」
八幡はドン・シーズーの戦艦に照準を合わせ、発射ボタンを押したのだけれど、何も反応がなかったわ、壊れてしまったのかしら。
「どうやら、発射装置がイカれたらしいな。ユキノ、シートベルトはしているか」
「ええ、でもどうするつもり?」
「ユキノ、愛している。幸せになってくれ」
「え!?八幡!!」
八幡は服操縦席の脱出ボタンを押し私をパンさんから脱出させたわ。パラシュートが開き、私がパンさんを見ていると、八幡は戦艦に特攻していったわ。戦艦を見たことのない光が包み込み、一瞬にして何もない空間になっていた。
私は言葉に成らない悲鳴をあげ、気を失ってしまったよね。気づいたときには病院だったわ。
次元断層ミサイルは設計ミスか10ヶ月後には消えた空間に再出現すると言うことだったわ。別次元の中では10分ぐらいしか感じないと言うことだけれど、八幡が帰ってくる。私はそれだけで嬉しくて泣いてしまったわ。八幡が帰ってくる日が待ち遠しい、でも死んでしまったと思っていたから何時までも待っていられるわ。
私たちは、地球の人たちに受け入れてもらえた。最初は戸惑うことばかりだったけれど、今では日々の生活に満足しているわ。でも私は隣にいてほしい人がいないから何時も寂しく感じているのだけれど。
数ヶ月後、私は戸塚君と材木座君にお願いして八幡と始めて出会った無人島に連れて来てもらったわ。
丘の上に立ち八幡が消えた空を眺めていると涙が溢れてくる。八幡と出会ってから私の中で色々な感情が芽生えていったわ。最初は戸惑いが多かったのだけれど、今ではそんな感情が嬉しく感じられる。
「八幡、私は何時までも待っているわ。元気に帰って来てください。二人で待っています」
私は大きくなったお腹を擦りながら何時までも八幡のことを想いつづけていた。
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おまけ
俺は、戦艦に衝突する寸前に脱出装置で衝突は免れていた。だが、次元断層には巻き込まれ、今、戦艦の上に降り立っていた。
近くのハッチから女性が顔を出してこちらを伺っている。他のハッチも開き、何人もの女性がこちらを伺っていた。すると一人の女性が近づいてきて、俺に話しかけてきた。
「あなたが、八幡ですか?」
「あ、ああ、そうだが」
「キスしてください!!」
その女性は俺に飛びついてきた。身構えていたので辛うじて避けれたが、その様子を見ていた他の女性達も俺たちの方に走ってきた。
「「「「「キスしてください!!」」」」」
俺は身の危険を感じ、彼女達から逃げるよう戦艦を走り回っていた。すると前に有った瓦礫が、吹き飛び中から一人の女性が出てきた。あれはドン・シーズー!!
彼女は瓦礫を吹き飛ばした後、こちらを見たかと思うとすごい勢いで走り出してきた。
「八幡!!キスさせろーーーーー!!」
俺は、戦艦の中を逃げ回っていた。
八幡が地球に帰れれるまで、後五分。彼は逃げ延びることができるか。
(ここまで材木座の小説)
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「....八幡との子供//」
「..材木座、これ思いっきりパクリじゃないか。マクロスだろ、これって」
「イノベーションを受けたと言ってくれ」
「あ、あと材木座君、おまけは不要だわ。これは蛇足ね」
「大体、今の戦闘機が若干進化しているぐらいのときに、次元断層ミサイルはおかしいだろ。宇宙にも進出していないのに次元断層なんて発想出てくるか」
「それこそ八幡。アニメに捕われすぎなのだ。もしかしたら宇宙に出る前に2次元に行ける技術が出来るやも知れぬし」
「中二、途中でバルカンで打たれる所ってナウシカだよね。後、ゆきのんを助けてパンさんを操縦している所って、もしかしてラピュタじゃないかな」
「むうう、由比ヶ浜殿がジブリ作品に精通しているとは」
「後、マクロスって優美子がよく歌っている「あーしの歌を聞け!!」ってやつじゃないの?」
「ゆ、結衣!!バラすなし//」
「え!?優美子ってマクロスの曲、歌えるの」
「...シェリル・ノームだけね。ライオンって曲が気になって姫菜に教えてもらって、「マクロスフロンティア」と「愛・おぼえていますか」を見たし。だからこのラノベってマックスとミリアの戦闘シーンって分かるし」
「優美子、よかったら一緒にカラオケで聞かせてほしいんだが」
「み、三浦殿、我もぜひ聞いてみたい」
「今から皆で行けば良いし。じゃあ、今日はアニメ縛りでカラオケだね」
「雪乃と結衣は大丈夫か」
「魔女の宅急便とかでも良いのかしら、私はあまり知らないのだけれど」
「私はレールガンとかGODKNOWSとかは歌えるよ」
「良いじゃん、皆で行って発散するし」
「八幡、嬉しいぞ。まさか我が女子とアニメの曲縛りでカラオケボックスに行けるとは!!」
「ラノベの批評が途中だったが、よかったのか」
「そんなことより、今はカラオケの方が我にとっては重要なことなのだ!!」
材木座君は興奮しているわね。鞄から光る棒を2本取り出していて、八幡に怒られてるし。
いつの間にかラノベの批評からカラオケになってしまったわ。でも部活終わりにこうやって皆で遊ぶのも楽しいわね。
でも、私は何を歌おうかしら。あまりアニメの曲は知らないし。三浦さん、由比ヶ浜さんの曲を聞かせてもらえば良いわよね。八幡もアニメの曲なら色々知っているでしょうし、教えてもらえば良いわね。
今回は自分で読んで見ても剰りにも酷かったので批評は脱線させて辞めさせて貰いました。