読まれた方には不愉快な思いをさせ申し訳有りませんでした。
また、今まで新規投稿時は「IF 総武道高校ラノベを考えるのは間違えている。」の前に持ってくるようにしていましたが、新しいものが前に来てしまうため、今回より最後に追加させていただきます。
「また持ってきたのか、材木座」
「左様、今回は我に馴染みのない場所を出してみたのだ、文章でどこまで説明できるか試してみたくてな」
「良いのではないかしら、自分で色々試してみて私たちが批評すれば良いのだから」
「中二、今回は誰が出ているの?」
「ああ、八幡と生徒会長殿と生徒会長殿の母上だ」
「私ですか、どんな内容なんですかね」
「生徒会長殿の家が出てくるのだが、商売をしているって設定なのでそこは突っ込まないようにお願いしたい」
「まあ、創作なんで良いんじゃないですか」
「では雪ノ下殿、お願いします」
読んでみると、何時もの一色さんより八幡への接触が多いわね、このラノベだと自分から押し当てているようだし。でも内容はまあ問題ないわね。
「内容については、まあ問題ないようね。ではみんなで読みましょうか」
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(ここから材木座の小説)
今日は母親に連れられて親戚の家にお邪魔していた。土曜日なのに父親はいつも通り仕事で小町は朝早くから遊びに行ったため、なぜか俺が連れられてきた。俺が来た意味あるの?母親達が話している中、俺は出されたお菓子を食べているだけだし。
「八幡くんってかなり髪の毛伸びてない?まだ私たち話しているし、切ってきたら?」
「この辺の床屋知らないので、良いですよ」
「近所に良い美容院があるのよ、もし良かったら予約するけど」
「美容院って女性客が多いですよね、やですよ」
「そこは奥さんが一人で趣味でやっているだけなんで、ほとんど他のお客さんいないのよ。若いからカットも恰好よくしてくれるしね」
美容院か。事前予約がいるし、女性客が多くて今までは躊躇していたが、一人でやっているのであれば、良いかもしれない。喋りたくなければ寝たふりすれば良いだけだし。こっちに来ることもあまり無いから今回だけだしな。
「じゃあ、お願い出来ますか」
「ちょっと、待っててね」teltel
「めずらしいわね、あんたが行きたいって言うなんて」
「美容院には興味があったんだよ、女性客が多くて気が引けてたけど」
「八幡くん。今空いているって言っていたから、予約入れといたわよ」
「すみません、どこに有るんですかね」
「家の裏なんで、直ぐわかるわよ。比企谷で予約してあるから名前言ってね」
「分かりました、じゃあ母さんちょっと行ってくるわ」
「はーい」
俺は親戚の家を出て裏手にあるという美容院を目指した。そちらにいくと確かに美容院は有ったが、俺が考えているのとは大きく違った。美容院ってセットしているのが歩道から見えるようにガラス張りになっていて、客と店員が仲良く会話しているのを想像していたが、ここの美容院は家に増築した形の店舗で外から中の様子は見えない作りになっている。趣味でやっているってことだから、そこまで客を増やすことを考えてないのだろう。まあ、始めての美容院なんで俺にとってはこっちの方が好感がもてるけど。外からカットしているのを見られるとか罰ゲームだろ、あれ。そう思いながら俺は店舗に入って行った。
「いらっしゃいませ。貴方が予約くれた比企谷君?」
「あ、は、はい。そうです」
やばい、ちょっと見惚れてしまった。綺麗な人だな、30代?もっと上の人が趣味でやっていると思った。何か急に緊張してきた。こんな綺麗な女性に髪の毛を切ってもらうなんて、初めてだし。
「比企谷君は美容院始めて?」
「は、はい、今日初めてです」
「そうなんだ、家を選んでありがとうね」
「いえ、よろしくお願いします」
「そんなに緊張しなくて良いわよ」
「じゃあ、髪の毛洗うんでこちらに座って」
「はい」
うん?洗面に向かって逆に椅子が置いてある。仰向けに寝るのか?床屋だとカットするところで前に洗面があって前かがみになるが、こういうところが床屋とは違うんだな。
俺が仰向けになると、一言声をかけられ顔にガーゼをかけられた。ああ、こうやって目が合わないようにするんだ。洗ってもらっている最中、目が合うと恥ずかしいしこうやって貰えるのはいいな。
「じゃあ、比企谷君。ちょっと待っててね」
「あ、はい」
そう言うと、店員さんは家の方に行ったようだ。まあ時間もあるし、この体制結構気持ちいいんで、いくらでも待っているけど。そう考えていると直ぐに帰って来たが、気配が二人になっている気がする。
「じゃあ、髪の毛洗いますね」
「はい」
何か聞いたことがあるような声だな、若そうだし。頭を洗い出してくれたが、指使いが上手くて凄い気持ちいい。なんだかこのまま寝てしまいそうになる。
「襟足洗うのに頭、あげますね」
そういうと頭を抱えてくれたのだが、なんか柔らかいものが顔に当たっている。凄い良い匂い、ヤバい、気持ちよくて反応してしまう。美容院ってこんなサービスあるの?仰向けで寝ているから本当にヤバい!!早く終わってくれ!!でも、もうちょっと味わいたい。高校生だからしょうがないじゃん!!
でもこの匂い、嗅いだことがある。俺の好きな子の匂いに似ているんだ。そう思うと俺は瞬く間に反応してしまっていた。
あくまでも自然になるように股間の前に手を持っていき、手を組んでいるようにして見られないようにしたが、バレていないよね?
「じゃあ、さげますね」
凄い良い匂いだったし、柔らかいものが顔に当たっていたしで、顔が赤面している。かゆいところはないかとか色々いわれたが、まともに答えられず、すべて「はい」って言っていた。
「終わったので、ガーゼ外しますね」
そう言ってガーゼを外してくれ、俺は目を開けたのだが
「い、いろは!?」
「はい、先輩。どうでした、私が髪の毛洗ったんですよ」
「え、じゃあ...」
そういうとまた、赤面してしまった。さっき顔に柔らかいものが当たっていたのって、いろはの...
「どうだった?いろはにも手伝わせているんだけど、まだ慣れていないのよね」
「ここの美容院って、いろは..さんの家だったのか」
「先輩、いつも通りいろはで良いですよ」
「いや、それは」
「じゃあ、こっちに移ってくれる?先輩君」
「はい....先輩は止めてください」
「良いじゃないですか、先輩。私も手伝いますよ」
「いや、いいから家に戻っててくれ」
「へー、そんなこと言うんですか」
そう言うといろはは俺の耳元に顔を寄せてきて
「大きくしてたの奉仕部で言ってあげますよ」
「な!?...いろはさん、お願いします」
「はい!!先輩!!でもいつもどおり名前で呼んでくれないと駄目ですよ」
「..分かった、いろは」
髪型は俺の意見は聞いてもらえず、いろはが決めていた。まあ全体に短くしてくれってことしか言ってないから、いろはに決めてもらって助かったけど。
さすがにカットは母親がやってくれたのだが、母親からの質問攻めで俺の精神はボロボロになっていた。なんで生徒会長やることになった経緯を知っているの?その後のクリスマスイベントの事も知っていたし。
いろはは母親と仲が良いんだろうな、色々話をしているのだろう。でも俺のこと持ち上げすぎじゃない?俺の事、どういう説明をしているんだ?
カットが終わったあと、また髪の毛を洗ってくれるということで移動したのだが
「お願いします、一色さんが洗ってください」
「ごめんね。私、おトイレ行きたいんだ。いろはが洗ってくれるんでいいでしょ」
「先輩、私がやりますよ。じゃあ、またガーゼかけますね」
そう言うといろははガーゼを顔に掛け洗い出した。まずい、手は既に股間の前で手を合わせる体制にした。母親はいろはに「家の方に行ってくる」と伝え、移動していったようだ。
「先輩、気持ちいいですか、ガーゼ取りますね」
「なんでとるの?顔に水が当たるんだけど」
「先輩の顔、なかなかこんなに近くでみれないじゃないですか」
そう言うといろははシャワーをとめた。
「先輩、目を開けてください」
「!?か、顔が近い!?」
何時のまにか、いろはの顔が目の前にあり、俺はテンパっていた。
「先輩って良い匂いしますね」
そう言って、顔を移動し俺の首筋の匂いを嗅ぎ出した。
「い、いろは。まずいから離れてくれ!!」
その後もいろはは俺の胸に顔を乗せ匂いを嗅いでいたり、俺のお腹の上に手をはわせたりしていた。
「まあ、今日はお客さんですから、ここまでにしておきます」
その後、髪の毛を洗ってくれたのだが、襟足を洗うときまた胸に顔を埋めさせられたため、かなり赤面してしまった。匂いは存分に堪能させてもらったけれど。
「い、いろは。その、わざとやっているのか?」
「ええ、でも先輩だけですよ。こんなことするのは..先輩、私の気持ち気づいていますよね」
「..ああ、今までお前の早口も全部聞き取っていたんだが、気づかないふりをしていた。その、なんだ。...いろは、俺と付き合ってもらえないか」
「はい!!先輩!!」
美容院で髪の毛を洗ってもらっている途中での告白という、訳の分からないシチュエーションだったが、俺にも彼女が出来たようだ。
ヒゲを剃ってくれたあと、いろはが母親を呼び、髪の毛を微調整したあと、いろはがワックスでセットしてくれた。セットの仕方を教えてくれたのだが、「明日からこの髪型にするように」と脅された。
「じゃあ、先輩。これ会員証ですので、また来てくださいね。家に遊びにきたついででカットしますよ」
「いや、遠いんで、多分来れないかな」
「ふーん、彼女にそんなこと言いますか」
「え、いろは?先輩君と付き合っているの?」
「うん、ついさっきね」
「へー。じゃあ、いろはの彼氏価格でタダでやってあげるんで、また来てね」
「いや、それは申し訳ないんで」
「先輩君。また来てくれないと泣いちゃうぞ」
「お母さん!!何言っているの?大体お母さんの先輩じゃ無いでしょ!!」
「だって私も先輩君と色々お話ししたいしぃ。..先輩、駄目ですかぁ?」
さすがいろはの母親だけ有って、あざとい、上目遣いも甘え声もいろはの上位互換だ。
「..また来させていただきます」
「..先輩、もしかしてお母さんが目当てですか?」
「そ、そんなわけないし!!」
「ありがとうね、せんぱいくん!!」
「止めてください、一色さん」
こうして俺の美容院デビューは幕を閉じた。
(ここまで材木座の小説)
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「な、な、なんで私が胸を押し付けないと行けないんですか!!」
「い、いやこれはラノベの中の生徒会長殿なので」
「あと、先輩がお母さんにデレているじゃないですか」
「綺麗な母上という設定なので」
ブーブー
一色さんは材木座君にいろいろ文句を言っているのだけれど、私たちも批評をしないと行けないわね。
「材木座君、美容院ではカミソリを使えないので、髭を剃る事はでないのよ」
「そうですか、知りませんでした」
「うん、でも後は大体あっているんじゃないかな、ガーゼは目が合わないようにしているのもあるけど、水が当たって化粧が崩れないようにしてくれるんだよね」
「男には判らぬことだな」
「材木座、この話だといろはが痴女みたいだな」
「好きな異性が無防備に寝ているのだぞ、ちょっかいを掛けたくなるではないか」
「いや男がそれやったら、警察の世話になるぞ」
「女子からやって貰いたいではないか」
「..お前の性癖はいいから」
「ヒッキーもやってもらいたいの?」
「...いや、俺は良い」
「さっきの間は何だったのかしら」
「でもこのラノベだと、いろはちゃんが痴女だよね」
「そうね、チジョハさんね」
「..雪ノ下先輩、もしかして先日のこと、怒っています?」
「何を言っているのかしら。私はこのラノベを読んで、一色さんが痴女の振る舞いをしているので、「チジョハさん」と呼ばせてもらっただけよ」
「雪ニャン先輩、それは辞めてください」
「あ、あなたは何を言っているのかしら」
「まあまあ、雪ニャンもチジョハちゃんも良いじゃん。お互いそうやって呼び合えば」
「「いや(よ)(です)」」
「..一色さん、今までどおりにしましょう。お互いのためよ」
「そ、そうですね」
「では次のラノベを読んでもらってもよいか」
材木座君がうち切ってくれて正直助かったわ。これ以上「雪ニャン」って呼ばれるのは恥ずかしいもの。