バカとオリと召喚獣   作:孤独なバカ

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放課後

Dクラス戦は放課後までかかった。

姫路がDクラスの代表平賀を討ち取ったらしい。

しかし今回俺は戦後対談には参加しなかった。

俺にはあることを康太と行っていた。

「めんどくさいことになったな。」

「……(コクリ)」

今少しBクラス代表のことを調べると根本だった。

根本は卑怯者の烙印を押されていて喧嘩にナイフはデフォルト装備とか球技大会で相手に一服盛ったなど悪い噂が絶えない。さらに悪いことが重なって

「……まさか小山と付き合っているとは。」

康太の一言に力なく頷く。

Cクラスの情報係の友達に声をかけたところ正直かなり痛いところをついてきた。

絶対このことにつけこんで戦争を有利にしてくるだろう。

Fクラスは今ただでさえ先生から目をつけられている。

後二戦、これが試召戦争をFクラスが有利に進められる最後の戦争だ。

「そういえば康太今回のテスト保体結構低かったな。」

「性の問題が出たからつい書き過ぎてしまった。」

「納得。次のAクラスまでにはいつもの点数に戻しておけよ。」

「……もちろん」

「んじゃ俺らの仕事は終わりっと。さっさと帰るか。」

「……またな」

「じゃーな」

康太と別れた後作戦を考えようとするがまったく思いつかない。初めての試獣召喚戦争を行った疲れもあるだろう。ついでに島田から近くの洋菓子専門店のシュークリームの割引券もらったし甘いものかってかえるか。

おれは駅前にある洋菓子店に向かった。

 

運が悪いことは続くことである。

俺はため息をつく。

「ねぇ、ネェちゃん俺らと遊びにいかない?」

近道しようと人通りの少ない道を通ろうとしたらうちの女子の制服を着た女の子が不良3人に絡まれていた。

「えっと」

とまどっている女子生徒。たぶんあまりからまれたことがないんだろう。あきらかにかもにされるタイプだろう。

見過ごすのも悪いし助けに入るか。

「おっさんたちなにやってるの?明らかに嫌がってるじゃん。」

「はっ?」

すると完全に俺の方を見る。

「嫌がってないよなネェちゃん」

「アハハ。」

「どこがだよ。それともただのバカだからそんなこともわかんないのか?」

「このクソガキ」

と殴りかかってきた。それを見て俺は腰の隠しポケットから自家製のスタンガンを取り出し不良の首筋にあてる。

俺は雄二や明久みたいに力は強くないけど親の仕事を見ていたせいで色々なものを作れる。だからスタンガンや電動ガンなどの機械は簡単につくって護身ように持っているのだ。

「はぁまったく」

ため息をつきながら首筋に電流の流す。雄二の攻撃に比べては全く相手じゃない。

ドスンと音がして不良は崩れ落ちた。

「なっ!!やすお」

俺は素早く電動銃を取り出す。

「お前ら最後の通達。さっさとそこの奴つれて逃げろ。んじゃねーとこの不良と同じめにあわすぞ。」

「ひぃ!!」

不良たちは逃げて行く。おれは近くにあったカバンをってかばんが財布込みで三つ落ちていた。金だけ抜き取ってと

「大丈夫か?」

見ると色の薄い髪をショートカットした、ボーイッシュな女の子だった。しかもふつーに可愛いし。こんなところ入ったらまず声をかけられるだろう。

「うん。ありがとう。助けてくれて。えっと、同じ学校だったよね。」

「2ーFの大沢楽。同じ学校だろ。」

「うん。Aクラスの工藤愛子です。趣味は水泳と音楽鑑賞で、スリーサイズは上から78・56・79、特技はパンチラで好きな食べ物はシュークリームだよ。」

「スリーサイズとパンチラは言う必要ないだろ。一応聞かなかったことにしとくけど…あとあんまこんなところ歩くなよ。こんなところにかわいいやつがいたら襲ってくるにきまってるだろ。ここ不良の溜まり場だし。」

「へ?」

すると急に工藤は顔が真っ赤になる。

「とりあえずここから出るぞ。ちょっと失礼。」

「えっ?」

手の引いて大通りに出る最短距離を走る。ここのあたりは慣れているので楽に決まっている。

そして2分ほどで大通りに抜ける。

「ここまで来たら大丈夫かな。」

「えっと、大沢くん?」

すると顔が真っ赤になっていた。もしかしてこいつかなりのウブなのか

「悪い。手を離すから。」

俺は工藤の手を離す。そういえば工藤って去年の3学期に両親の都合で転校してきて保健体育で康太の次の猛者だったはずだ。そいつがこいつなんてかなり意外だった。ちょっと興味あるし、少し話しておきたいな。

「そういえば、大沢くん時間ある?お礼もかねてシュークリーム食べにいかない?」

「別にいいぞ。どうせ買いに行く途中だったし。」

クーポンを見せる。

「うんじゃあ行こう!」

「そうだな。」

しばらくは雑談しながら店に向かった。まぁ先生の愚痴とか勉強の話とかだけど。

 

「やっぱりうまいな。ここのシュークリーム」

「うん。このカスタードクリームとパイ生地のサクサク感。本当においしい!!」

工藤と席でシュークリームを食べる。

「そういえば今日Fクラス試召戦争Dクラスにしかけたよね。どうなったの?」

話は試召戦争の話になる。明日にはわかることだし別にいいか。

「結果的には勝ったぞ。結果的に姫路のおかげで楽になったからな。」

本当のことはいわないでおく。これはDクラスとの和平条約の締結の一つに俺の成績のことは他のクラスには漏らさないという条約を含ませておいたのでBクラス戦で初めて俺の成績を公表することになるだろう。

「でも二つの隊をさせたのって君だよね。」

「姫路の隊と同じだったからな。」

「やっぱり姫路さんはFクラスにいるの?」

まぁバレているだろうしいいか。

「あぁいるな。」

「ついでに坂本くんがFクラスの代表なんでしょ。代表がいってたよ。」

「霧島か。」

俺は足を止め立ち止まる。

霧島翔子全クラスの憧れの的であり成績優秀、才色兼備の学年主席が雄二の幼馴染って霧島から聞いたことがある。

「そっちのクラスは霧島、久保、工藤、木下、佐藤、羽田、松田、杉村、鈴木の成績上位トップ10が9人いるんだよなぁ。」

正直Aクラスの50人中40人はBクラスとさほど差があるわけじゃない。その代わり上位10人がすごいって一年生のとき明久が言っていた。負ける気は無いけど。

「なら、保健体育の勉強教えてあげようか?」

「うーん。それよりも古典習いたいな。保体はなんだかんだ言って点数はAクラス並みはあるしな。」

「ふーん。それを私に言っても大丈夫なの。」

「別にこっちには康太がいるから保体に関しての攻撃力はだてじゃねーぞ。」

「ムッツリーニ君か。」

一気に目が鋭くなる。なるほどこれが本性か。Aクラスが真面目なやつばかりじゃなく工藤みたいな奴がいるんなら…手強いな。

工藤の得意教科も保健体育。正直康太の発火材に使えるか。

「そういえば甘いもの好きなの?」

「まぁな。考え事をするときは甘いもの食べるといい案を思い出せるしな。」

などと雑談する。正直にこういったやつは俺の友達にはいないから新鮮だった。クリームをとってあげたときはかなり顔を赤くしているしけっこうおもしろいやつだとわかった。

コーヒーを飲み終えて時間をみるといい時間だった。

「そろそろ帰ろうぜ。」

「うん。今日はありがとうね。シュークリームもご馳走になっちゃったし。」

「別に気にすることでもねーよ。ただちょっと女の子に奢ってもらうのはちょっと抵抗あるし。」

「そういえば。明日の昼休憩の時間空いてる?私まだあまり友達いないから一緒にたべない?」

うーんまぁいいかな。次の雄二の作戦は俺は情報係だしいいか

「いいぞ。昼休み中にそっちのクラスに行くわ。」

「うん。じゃあね!大沢くん」

「またな。」

と言って別れる。

Aクラスの友達が一人増えたかな。そう考えると今日はいいひだった。


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