「……まじかよ。」
俺はAクラスを見てびっくりする。1クラス50人が普通に授業受けるにはかなり広い。しかもノートパソコンや冷蔵庫がある。他のクラスもここから見れるがかなりいい施設だ。
正直ここまでする必要があるのかと聞きたくなるような設備だ。
クラス代表は霧島、次席は久保だろう。
BクラスCクラスはどちらかと言うと普通のクラスよりも良い設備、D、Eクラスはは普通のクラスだった。
ほんとうに教室に格差があるな。
EクラスとDクラスは教室に違いがあるわけではないが、旧校舎にあるか本校舎にあるかの違いだろう。
とりあえず一通り見ていると
「おい、楽なにしてるんだ?」
後ろから雄二がやってくる。
「あぁ戦争の準備を」
「はぁ?お前まさかDクラス代表か?」
「まさか。」
俺は雄二に破れた紙を投げる。
「……はぁ!?お前ならD〜Cのクラスまでできたはずじゃ。」
「クズな教師をぶん殴ったらこうなった。お前もFだろ。」
「……バカにしてるのか?」
「事実だろうが。ついでに俺はAクラス並には点数あるぞ。しかも上位並のな。一年のときは理数系は全教科学年トップだぞ。保体も学年2位だし。」
「はぁ!?」
雄二は固まる。
「数学、化学、物理、生物については600オーバー英語と保体は500点オーバーだぞ。そのぶん国語、社会がBクラス下位並だから学年5位が最高だけど。」
「……今お前の総合点数は?」
「振り分け試験の翌日受け直してある。総合4300点ってところだな。」
すると苦笑して雄二は
「ならメイン戦力になるな。ついでに俺はFクラス代表だから。」
「つまり俺と雄二で作戦を組み立て明久たちが駒だな。まったくおもしろそうなクラスじゃねーか。」
「まったくだ。」
悪い顔になる俺と雄二。そういえば
「ついでに姫路もこっちのクラスだ。あいつ俺と一緒に途中退席してる。」
「それ、本当か?」
「嬉しい誤算だろう。多分明久も同じクラスだろうし。操作技術でもかなり有利だな。どうせ仕掛けるんだろう試験召喚戦争。」
この学校には試験召喚戦争っていうシステムがある。一時間の上限なしのテストを受けて点数に応じた強さの召喚獣を呼び出し戦うことができ、そのシステムによって戦争ができる。
そのシステムでAクラスを倒すとそのクラスの設備を手に入れることができるのだ。
「もちろんだろ。ってかもしかしておまえ一年の時実力隠してたのかよ。」
「もちろん。こっちの方が面白いし。」
「はぁ、全く良い性格してるな。」
「だろ。いままでバカにしてたやつに反撃できるしな。」
「ところで」
と雄二が俺たちが目をそらし続けていた事実に触れようとしていた。
「ここ本当に教室か?」
「……らしいな。一応2ーFって書いてあるしな。」
ボロボロの教室だからな。だれもが現実逃避したくなるよな。
中に入るとかび臭い教室に綿が入っていない座布団、ほぼ壊れたかけた卓袱台
勉強させる気なさすぎるだろ。
「さて、クラスメイトが来るまで作戦会議といこうぜ。こんな教室嫌だし。」
「あぁ、そうだな。」
俺と雄二は作戦会議に移った。
「んでここに誘い出して。」
「それなら、こっちの教室なら誘い出せるんじゃないか?」
俺と雄二が教卓で話し合いをしてると。
「すみません、ちょっと遅れちゃいましたっ♪」
「「早く座れウジ虫野郎」」
聞き覚えのある声がしたのでつい反射的にいってしまう。
そこには見た目はいいのだが鈍感、たらし、バカという最悪な要素を持っている俺の幼なじみの明久だった。
「……雄二、楽、何やってるの?」
「作戦会議に決まってるだろうが。」
時間を見るともう始業のベルはなっている時間だった。
「結構話してたんだな。まぁもういいか。最初に攻めるクラスは決まったし。」
と適当な席に座る。なんとなく先生が来そうだったのでおとなしくする。
すると教室を寝癖のついたよれよれのシャツを来たおっさんが入って来る。
まぁすごくどうでもいいことなので欠伸をする。
担任は福原ってことか。チョークはさっき見たけどまったくなかった。
本当にろくなものがねーな。
とりあえず不備だらけの教室は改善されないだろうし自己紹介まであまりきかなかった。
「では、自己紹介でも始めましょうか。」
するとすごく女の子ぽい男子がたちあがる。
「木下秀吉じゃ。演劇部に所属しておる。」
俺が知っている友達の一人だ。女子ぽい容姿から女子に間違えられやすい。バカ五人集の一人だ。
「……土屋康太。」
またしてもバカ五人集の一人の康太が挨拶する。他にドイツの帰国子女の島田美波、バカの吉井明久が自己紹介
する。
なんか見知ったやつばっかりだな。
すると教室のドアを開き急いで来たのか息を切らした少女が現れる。
「あの、、遅れて、すみま、せん……」
クラス中がざわざわと騒ぎ出す。
やっぱり知らないやつはいないのだろう。
「丁度よかったです。今自己紹介しているところなので姫路さんもお願いします。」
「は、はい!あの姫路瑞希といいます。よろしくお願いします。」
とりあえず一通り全員集まっていたので少し寝るか。
早起きしてたん眠いし少し寝ようか。
目を閉じると眠りに落ちた。
楽
少し小さな声が聞こえ目を開く。
「おい、楽次お前の番だぞ。」
雄二の声を聞き思い出す。
おれはゆっくり立ち上がり教卓へ向かう。
「大沢楽、一応ここの副代表に任命されてる。姫路より理系科目、保健体育に限ったら姫路より点数は上だ。ちょっとした事故でFクラスにはいった。理数系で教わりたいことが聞いたら聞いてこい。以上」
すると教室がざわざわしている。
「どうせ、雄二が最後だろ。代表さんちゃんとしめろよ。」
「全く楽は。ついでにようがあるからのこれ。」
とりあえず教卓にたっておく。
雄二が教卓へ向かって来る。ふざけた雰囲気はなく空気が張り詰めている。
さすがに元神童ってところか。
「Fクラス代表のの坂本雄二だ。俺のことは代表でも坂本でも好きなように呼んでくれ。さて、皆に一つ聞きたい。」
雄二は全員の目を見て雄二に集まった後クラスの設備に視線を向ける。
「Aクラスは冷暖房完備のうえ、座席はリクライニングシートらしいが……不満はないか。」
『おおありじゃぁっ!!』
クラス中の魂の叫び
まぁ振り分け試験で点数を取れって話なんだけどな。
「みんなの意見はもっともだ。そこでこれは代表としての提案だが、FクラスはAクラスに『試験召喚戦争』を仕掛けようと思う。」
不敵な笑顔の雄二が戦争の引き金を引いた。