イナズマイレブン ~『必殺技』に憧れて~   作:@ドラゴン

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1日が24時間じゃ足りない、なんて思う今日この頃

あ゛あ゛あ゛週一更新したぁぁあああい!!!

回想回です、遅くてすまない……すまない……

原作がある話はまだしも、オリジナルで話考えるのはやっぱ難しいな……





エイリア学園編
第32話 その日、俺は宇宙人と出会った


―――――八神玲名

 

つい先程、「FFスタジアム周辺の■■まで来い。今すぐだ。」というメール(命令)を送ってきた者の名前だ

(彼女と共にいた者からは別の名前で呼ばれていたので、もしかしたら偽名かも知れないが)

 

青いロングヘアーに白いモミアゲ、その髪と同じ色に染まった瞳をしている少女である。

 

時期こそ覚えていないが、この少女を含めた、嘘か誠か自らを異星人と自称し、原作でエイリアン学園……?とやらの組織下にいる彼ら彼女らが突然襲来してくるその日迄、出会う事はないと思っていた………のだが、何の因果か俺は原作が始まるよりも先に邂逅を果たしている。

 

しかも、偶然街で見掛けたとかではなく、多くの人数に、よりにもよって敵認定までされてんだよな…。

 

何故そんな事になってしまったのか、今でも鮮明に思い出せるその日まで遡らせて貰おう。

 

あれは天馬少年とのなんやかんやを終え、サッカー部を立ち上げた後に円堂が染岡と半田を引っ張って来てからそう間もない頃――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだ、富士登山に行こう」

 

 

 

 

 

 

 

「――――――あ、円堂君。そこの問題間違ってるよ」

 

「えーっと……あっ、ホントだ」

 

一瞬の停滞の後、何も無かった様に動き出す木野と円堂

対照的に呆気に取られたまま未だにフリーズし続けているのが染岡と半田

 

「つー訳で悪ぃけど明日の練習休んで良いか?」

 

「明日は兎も角、明後日は久々に休日にグラウンド借りれるんだから、それまでに戻って来いよー」

 

「気を付けて行って来てね~」

 

「おう、そんじゃ――――

 

 

 

 

 

 

「ちょっと待てやあああああ!!!!!」

 

再起動と同時、勢い良く立ち上がった染岡のシャウトが昼休みの教室に響き渡る。

 

「どうしたよ、急に大声出して」

 

「は、え、何コレ?俺達がおかしいの?」

 

遅れて動き出した半田は絶賛混乱中だ。

 

「落ち着けよ二人とも。とりあえず染岡は座れ、皆見てんぞ」

 

時間帯と窓際という場所もあり、屋内・外を問わず多くの生徒からの視線を集めている。

俺の発言受け周囲を見回し、状況に気付いたのだろう、赤い顔で納得いかねぇなんて溢しながら渋々といった様子で座り

 

「誰のせいでこうなったと思ってんだゴラァ……!」

 

怒りに身体を震わせながら、睨み付けてくる染岡。

その顔立ちもあいまって、最早ヤ◯ザの領域だ。

おお、こわいこわい

 

「天願お前……

今全然関係無いこと考えてるだろ」

 

「HAHAHA!まさかそんな事ある訳ないじゃまいか!」

 

 

 

 

 

あれ?

 

俺の発言が終わると同時に染岡を除く3人が露骨に距離を取ってヒソヒソと話し始めた。

 

 

「……なぁ、隠す気あるのかアレ」

 

「たまにあるけど、もしかしてわざとやってるのかな?」

 

「天願って本当に隠したい事でもなきゃ、あんな風にバレバレだかんなー」

 

「それより、お前らもなんであんな突拍子も無いことスルー出来るんだよ…」

 

「天願の突然の奇行は今に始まった事じゃないからなぁ」

 

「なんていうか、慣れちゃったのよね」

 

「苦労、してるんだな…」

 

アイツら、そんな風に思ってやがったのか……

 

ふと視線を戻せば、そこには般若もかくやという程の表情の染岡が――

 

「ま、待て、冷静になれ。えーと、登山に行くワケだったか?

ちゃんとした理由があるんだよ」

 

そう言うと、少し落ち着いた様で話を聞く態勢に入った

「納得のいく理由なんだろうな……?」

 

ただ、表情がそのままなのは心臓に悪いから止めて欲し……いや、なんでもねっす。

だからな、その、表情を般若化させないで貰いたい。

 

「以前本で読んだのをふと思い出したんだが、高地トレーニング、なんてものがあってだな、それによると標高の高い過酷な環境で運動する事によって、より身体を鍛えられるらしい」

 

まあ、昔斜め読みしたのをうっすらと思い出しただけで詳しくは知らんのだが。

それに必殺技とか特訓なら山籠りだよな、なんて考えが先にあったし。

 

半田のまだ身体を鍛えんのかよ、なんて戦慄の声は聞こえない。

 

「……確かにテレビでそういうのを見た事はある

言ったタイミングとか理由を先に言えとか、他に言いたい事はあるが、納得は出来た」

 

おお!これは怒りを静められ――

 

「だけどよ、なんで富士山なんだ?」

 

……うん?

 

「なんでって……そりゃあ、富士山が最も過酷そうだと思ったからだが……?」

 

「発想がおかしい。やっぱ馬鹿だコイツ……って、いや。そうじゃなくてだな……」

 

なんだ、何処か話が噛み合ってないな?

この世界でも日本で最も高いのは富士山だった筈だが。

 

 

「ねぇ天願君、富士山って()()()()()()()()なんだけど…」

 

 

「えっ」

 

「えっ」

 

「えっ――――マジ?」

 

 

「嘘なんか言う訳ないじゃない

前に富士山頂の原因不明の岩崩れで日本の観光名所が閉鎖されたって……知らないの?」

 

し、知らねぇ…。

木野の発言から回りも見渡すも、誰一人としてその言葉に違和感を覚えている者はいない。

 

 

「どーせまた必殺技にかまけてたんだろ」

 

言葉を詰まらせている俺にじっとりした目を向けつつ、呆れを多分に含ませた声で言ってくる円堂―――――ぐうの音もでねぇや。

 

「納得いかねぇ…こんなのより成績下なんざ……!」

 

「世の中不思議だよなあ……これで生徒会長と首席争い出来んだから」

 

「もうやめよーぜこの話、悲しくなるばっかで誰も得しねーよ」

 

「ア、アハハ……」

 

円堂らが愚痴を溢し合い、それを見た木野は苦笑いを浮かべる。―――天願が奇行を行った後で割りとよく見受けられる光景だったりする。

 

 

「じゃあ……俺はどの山で特訓すりゃ良いんだ……!」

 

「「「(あ、山に行くのは決定実行なんだ)」」」

 

 

……しかし、日本有数の観光名所をそのままにしておくかね?

好奇心ついでに少し見てくるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――という訳で、やって来ました富士山へ!

 

封鎖は一切されて無かったが、本当に人居ない。写真家とかなら居そうだと思ったのだが。

 

取り敢えずは山崩れの痕跡がある所まで行って、その状態を見てから特訓するか決めようと思っていたのだが、登れど登れどそんな事があった様な光景は見当たらない。

 

もう息が白くなる位の所まで登って来たってのに。

……にしても毎度無茶苦茶な事試す度に思い知らされるが、この身体ホントどうなってんだ?

ガキの身体で大した装備や休憩も無しにここまで来たにも関わらず、高山病の兆候はおろか、息切れすら起こっていない。

やっぱあれか。気やら波紋やらを修得したからか。

 

自分の身体の異常さを再認識し、どんな事まで出来るのか、これも良い機会だと色々試し、白い息を出さない呼吸法を修得した辺りで

 

――――人の、声?

 

若い、明らかに子供の物であるそれが、複数。それも相当な人数が足音から察するに走り回っているときた。

まず間違いなく、迷い込んだ、人目を忍んで登山に、なんてものではない筈。

カルデラっぽい感じの大きめの窪地でやってるのか、ここからは見えない。

どれ、ちょっと覗いてみようか。

 

そろりそろりと足音・気配を隠して接近していくと突然、目の前に何かがドゴッ!と相当な重量感のある音と共に飛来した。

 

眼前に落ちてきた()()()()()()()()()を目にして、俺の思考はある一言で埋め尽くされた。

 

―――――なんでさ。

 

思わず某正義の味方志望の口癖が出てしまったが、それくらいショックの衝撃だった。

確かに何かが跳ねる様な音がしていた気はするが、ズシンやらズドンやらサッカーボールに似つかわしくない音だから予想がつかなかった。

にしても何故こんな高所まで来てやる事がサッカーなのか…。

 

え、俺?俺は鍛練目的だからセーフ。

 

それは兎も角、どうやらコレには落下時の音からしてかなりの重さがあるようだ。

 

―――さて、平時であればこのボールの持ち主が取りに来る、当然の帰結に頭が回るのだろう……が、ボールへの好奇心で、持ち主が来るから隠れるなんて考えは、その時の俺には浮かんでいなかった。

 

おっ、予想以上に重いなーなんて呑気にボールへ夢中になっていた俺は、前方から近付いて来る

ソイツに気付けなかった!

 

「あ、あったあった!

おーい!そのボール此方に……………誰?」

 

「(しまった!ボールに夢中で……どうする!?)」

 

「(お日さま園にこんな奴いたっけ?それに()()()()()()を着てないし……)

えっと……新しくウチに来る人かな?

あれ、そうすると連れ添いの人は………?」

 

抹茶色の髪をした少年に、良い感じで勘違いされてるようだ。

少し危ういが、下手に嘘を吐いてボロを出すより真実で上手く誤魔化していくか。

 

「あ、いや。俺はちょっと登山に来たんだよ」

 

「え?でも園長がここには人が来ない様になったって……」

 

園長だって?

この言い方からすると自然現象じゃなく故意に封鎖したのか?

 

「あー、そうなのか?

よそから来たもんでそういう情報知らなくてさ

悪かったよ、直ぐ降りるから他の人には秘密に―――

 

 

 

 

 

「おーい、そんなに遠くまで飛んでったのかー?」

 

「もしかしてどっか怪我したのかな」

 

「んん?アイツ誰だ?」

 

「新入りかな?何やってるんだろ?」

 

 

…………この場から上手くフェードアウトしようとした矢先にコレだよ!

中々戻って来ない目の前の少年を探しに姿の見えなかった者達が次々と出てくる。

 

「あちゃー、見つかっちゃったね。どうしよう……って、おーい。どうしたの?」

急に固まって動かなくなった俺を訝しんだ彼が、顔の前で手を振っているが、とてもそんな事を思考を割ける状況では無かった。

 

一瞬前までは見つかった事をどう誤魔化そうかと余裕が無かったのだが、冷静になった今、彼らの服装に、容姿の奇抜さに気付いた―――気付いてしまった。

 

「……………………へ」

 

「へ?」

 

変態だーーー!!!

 

「「「………は?」」」

 

思わず叫んでしまったが、俺は悪くぬぇえ!

 

だって想像してくれよ。目の前に全身タイツみたいなピチピチのコスチュームを身に付けたのが少なくとも30人以上居る光景を。

よく見りゃ人としての骨格がおかしそうな奴とか、まず人間なの?って奴まで居るし、何なんだコイツr――ズドン!

 

………へ?

 

「………誰が、変態だぁッ!!!」

 

何かを蹴ったかのように足を振り切った青髪の少女から音のした方へ目を向けると、土煙を上げている出来立てホヤホヤのクレーターが…………ヒェッ。

 

「「「ぶっころ」」」

 

感情を無くした様な声の重なりが聞こえ、前を向けば、そこには俺に向かって飛んでくる数々のボールが!

 

スドドドドドドッッッ!!!

 

「うおおおおおお!?」

 

あ、危ねぇッ!

 

「な、何だと!?」

 

「アレを、全て避けきるか………!」

 

「ただ者ではないらし―――「何の騒ぎかしら」

―――瞳子さん!」

 

……また人が増えたな。あんだけ音が鳴り響いちゃ当然か。

 

新しく現れた面子は一人を除いてやはり、意匠こそ違えど例の全身タイツ染みた服を身に付けていた。

(恐らくは)唯一の大人らしい普通の服装の女性に、先程まで話していた抹茶髪の少年が駆け寄って行く。

どうやら今までの経緯を説明しているらしい。

 

「……成る程、事情は分かりました。

ここに立ち入った事に関しては不問します、速やかに下山なさい。」

 

お、なんかお咎め無しで帰れそう?

 

「すみません、以後気を付け――「待って下さいッ!」

俺の発言を遮ったのは、先程真っ先にシュートを撃って来た少女だった。

 

「せめて、私達の事を変態と侮辱した、その理由と謝罪をヤツの口から聞かねば気が収まりません!」

 

そう言って俺をキッと睨みつける。

 

ウゲ……マジかよ。

勢い余って酷い事言った覚えはあるから謝罪は元々やる予定だったが、理由か……。

何て言う?馬鹿正直に、屋外で全身タイツ似の衣装を素面で着てるなんて、コスプレ野郎か痴女か、そういう性癖の人か、いずれにせよ一般常識でいえば変態でしかない、なんて……言えんな。

言ってしまえばさっきみたいに俺の命が危ういかやもしれん……」

 

どう誤魔化そうか考えを巡らせていると、周りがやけに静かな事に気付いた。

 

発言(謝罪等)を求められて、黙している俺が言えた事ではないが、誰も何も言わないのは何故だ?

俯いている奴らは皆心無しかプルプル震えてる様に見える。

そういや寒くなってきたか?特に背筋辺りが。

 

「…………私は、痴女でも、おかしな性癖持ちでもないッ!!!!」

 

……What?

なんで俺の思考が!?

「考えが口に出て……いや、そんなまさか…!」

 

「思いっきり口に出してた……」

 

「そのまさかなんだけど……姉さん、彼が言った事は本当なのか……?」

 

赤い髪が特徴の少年に問い掛けられた女性の方はすっと目線を逸らして

「……何度か、デザインの変更を上申しているわ」

 

あっ(察し)

 

周りから、嘘だぁとかうわぁぁやら絶望の呻きが上がっている。

 

「製造元のセンスが無かったのか……悪かった、変態なんて言って。

これからデザインが変わる事を祈ってるよ、それじゃ――ズドォッ!…………なんでぇ……?」

 

上手い事帰ろうとしていた矢先、俺の進行方向にさっきよりも威力のあるボールが撃ち込まれた。

 

「私達の―――この、やり場のない憤りをぶつけさせてもらう!」

 

 

 

え、ソレって要は

 

 

「………………八つ当たりじゃねーか!?

ちょっ、そこの人ー!そっちからも何とか言ってやってー!!」

 

俺が呼び掛けたその人は、顔ごと逸らし

 

「無意識とはいえ、流石に女の子相手に痴女や変態は……ちょっと、ね。

………大丈夫、本当に危ない時は止めるし、怪我した時の責任は負うわ」

 

止まらない前提で話進めてんじゃ……あれ、なんか囲まれてる?

 

「「「喰らえぇぇええ!!!」」」

 

――――どひゃあぁぁあああ!!!

 

複数のボールが360°から同時にシュートが迫る、避けた先からも回り込んで撃ち込む奴が居る、気を抜く暇もねぇ!

 

「アレを避けるのか……!」

 

「空中で身を捻って、なんて奴だ」

 

「避け方というか、動きが人のソレじゃない――変態ってアイツの方じゃね?」

 

――――酷い謂われようである。

 

「チッ、やられっぱなしは性にあわねぇな、ここだッ!」

 

俺が初めて覚えたシュート技の強化型!

 

「気を付けろ!アイツ、撃ってくるぞ!」

 

「『バーチカル・アーク』!」

 

………なんじゃこれ、重ぉッ!?

いや知ってたけどッ!奴らのシュートが合わさって尋常じゃなく重いッ!

 

それでも何とか蹴り返せたボールは、ポスッと、ボールの重量を感じさせない軽い音を立てて黒髪の少年の胸に収まった。

 

「………何だ今のは、俺達のシュートを悉く避けたからと期待してみれば、ショボすぎて話にならん!」

 

「弱いな、弱過ぎる」

 

「こんな雑魚にムキになってたのかよ」

 

「その程度の威力で必殺技……恥を知らんのか?」

 

「あれだけ動けるのは評価出来るけど……それだけだね」

 

「えっと……シュート練習、してく?」

 

もうやめて!俺のライフはとっくに0だ!

 

キック力の足りなさに、絶望から四つん這いになった俺の目の前にボールがコロコロと転がってきた。

見た目は普通のサッカーボールだが、持ってみるとアイツらの使うのと同じ位の重さがある。

 

「興が醒めた、さっさと帰れ。

特別にくれてやる、ソレを使ってシュートを少しはマシにしておくんだな」

 

気付けば、あれだけ居たにも関わらずいつの間にか誰も居なくなっていた。

 

これが、後に異星人を名乗り、サッカーを仕掛けてくる集団との邂逅であった。

 

 

 

 

因みに、その悔しさから、翌日特製ボールを使ってのシュート練習やシュート技に1日を費やし、翌々日に円堂の言っていた練習の事を忘れてしまった事でかなり絞られたのは別の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――もっとも、冒頭で名を出した少女に関しては、それからも何度か会っていたりする。

 

あれは確か、下山してから2,3週間程経った頃か。

突如として奴は、前置きもなく――

「どうだ!これが私本来のセンスだ、もう痴女などとは言わせない!」

―――あの日とは違ったしっかりとした服を身にまとい、ふんす!と胸を張って自信に満ちた笑みでそう告げに現れたからだ。

 

 

俺の居場所がわかった理由は、例のボールにある謎仕様より位置情報が筒抜けとのこと………プライバシーェ……。

まあ、ボールを渡した真意はこうして現れ、俺を見返す為らしく、その際回収する予定だったそうなのだが。

 

さて、ここで困るのは俺だ。

確かにボールの仕様こそアレだが、その重さからトレーニングとサッカー練習を同時に出来るなど、あれほど有用な物もなく、失うのは痛い。

 

どんな技術を使っているのか、スポーツ店に持っていってもあれと同等の重量のボールを複製してもらうのは不可能だった。

 

と、ここで彼女が周囲を興味深そうに見回している事に気付いた。まるでここにある全てを初めて目にしたかのように。

 

もしかして、山に居っぱなしで娯楽を知らない…?

後に聞いた話だが、自由行動が許されている者は余り居らず、ここまで自由に動けるのはマスターランクという上位チームかつ、その中で更にトップクラスの能力を持っている者くらいだそう。

 

あれ……………実はこの娘ってラスボスクラスなんじゃあるまいか?

 

話が脱線した。

まあ、ここまで語れば大体察する者も居ると思うが……

 

ある時は、スイーツ店に連れて行き

 

「甘い!?これが噂に聞いたパフェ……!」

 

ある時は、本屋に連れて行き

 

「園の図書館よりも広い、多い……」

 

ある時は、呉服店に連れて行き

 

「これが、今の流行のファッション……!」

 

と、要は物で釣った訳だ。等価交換ともいう。

 

そんなこんなで、時折ふらっと現れては俺()連れ回している。

ボールの回収なんて完全に忘れている気がしないでもないが、そっちの方が都合が良いから何も言わない。

 

 

――――おっと、そろそろ待ち合わせ場所に着くな。

 

にしても、ふらっと目の前に現れるアイツが、前以て連絡、しかも場所指定だなんて、どういう風の吹き回しなのだろう。

 

最後の曲がり角を通り、漸く見えた待ち合わせの場には

 

 

輝ける頭(スキンヘッド)に燈色のレンズの水眼鏡っぽいゴーグルが目につく男が3人佇んでいた。

三つ子?鼻、唇の形くらいしか見た目の差異がない。

 

何かを探す様に周囲を見渡している奴らの1人と目が合ったかと思えば、ずんずんと近付いて来て……へ?

 

「天願想叶だな?貴様を待っていたぞ。」

 

 

ふむ…………え、本格的に誰?

 

 

 






捕捉


・主人公の成績
前世持ちのINT:17 EDU:21 ならこーなる
ただしニュースとかあんまり見ないから、時事問題等で落として基本的に次席


・白くならない呼吸法
「トリコ」のセンチュリースープ編のアレ


・サッカーボールの機能
原作でもオーバーテクノロジーだったし多少はね?


・マスターランクの上位者位しか自由行動権がないってのは独自設定



・黒ボールを主人公に蹴ってる?
エイリアメンバーはアレ使って練習してる思うから、感覚麻痺してる感じで
瞳子先生は主人公が帰った後で、もし当たってたら……!とガクブルして、あのシュートの嵐避けきったアイツ、人間じゃねぇ!とさらにガクブルしてる

因みに主人公がシュートを撃った後のセリフは、各チームキャプテン+八神のつもりで書いてたり





・富士山の侵入禁止の件
放置してたら、登山家・写真家が絶対気付くからしゃーない
エイリア石の利用価値に気付いた国の上層部とか仏爺が手回してくれてると信じて……!



・主人公の金銭
株とかやってるとか特典で黄金率持ってるとかテキトーに流していただければ――――というか流してください

仮に黄金率あっても多分ランクはE-以下
生活に必要最低限の金が手に入る位
それでも子供なら余程な浪費でもしなきゃ充分


↑書いてこそいるけど、見も蓋も無い事言えば"ご都合主義です"で片付ける気満々な作者

許してヒヤシンス








原神さんとの相違点

お土産として本や菓子やゲームやらを持ち帰ったり、主人公と接して雰囲気とかが柔らかくなり、皆から姉御・オカンと皆から慕われている模様
色んな娯楽を知ったり、皆との交流が増えたからか、ハイライト先生が仕事再開
お父様の忠誠に全振りしていた心が、他の事も知った事でやや分散している



『バーチカル・アーク』

引用「ソードアート・オンライン」

使用者「キリト、他片手剣使い」

垂直に踵を振り落とし、その流れで後ろに振り切った足ですかさず垂直に蹴り上げと、計2回蹴るシュート技




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