イナズマイレブン ~『必殺技』に憧れて~   作:@ドラゴン

30 / 43
時停め対抗になんで法皇の緑(ハイエロファントグリーン)?みたいな感想が浮かんだ方が多い様で……デスヨネー。

まあ、そんな展開見れば、誰だってそー思う、私だってそー思います。

一応理由があるにはあるんですが…………その理由以上にあのシーンが大好きでやりたかったんだ………!

後悔はない………。
こんな駄作とはいえ私は、『自分のやりたい事』を書いていたい!

これからもパロディ?オマージュ?(こういうの)やるかもしれないから、一応ソレっぽいのは付けたけど………このタグで良いのかしらん?

弓王引けたヤッター!と思ったのにね……

FGOテメェェェ!!!!

あの47?枚から選べるのが1枚とか巫山戯ろやぁぁぁ!!!
選べる訳ねーだろ!(# ゜Д゜)

後、ガチャが闇鍋過ぎて怖い……クラス別ならアサシン選んだのにぃ………!

シャーロックは兎も角、あの概念礼装は絶対引きたい。
あの3人は卑怯だぜ………( ;∀;)


さて、心情を吐露した所で本編どうぞ!
いつも通りの駄文ですがね……。

お気に入り登録・誤字報告・感想・アンケート回答、ホントにありがとうございます!

アンケートの方は、出すタイミング測っててあんまり出せてなくて………本当にごめんなさい!


第29話 覚醒

アフロディのシュートを受け、遂に円堂までもが倒れたまま、立ち上がらない。

 

他の皆は、その様子からすると俺が気付く前から倒れたままらしい。

 

<FF決勝、世宇子中が雷門中を圧倒しています!>

 

 

 

 

 

 

……………この世界に来てから、俺の身体は前世を考えると信じられない程に強くなった。

 

他の選手よりも身体能力が優れているのは気付いたが、それでも、皆と比べれば隔絶する程の差はないだろうと思っていた。

 

影山に警戒されている分、他の皆よりも俺へのラフプレーは一層過激だったにも関わらず俺自身は()()()()()()()()為に、ここまで酷くなる(誰も立ち上がれない)程では無いのだろうと、楽観し過ぎていた。

 

負傷で退場していった仲間達の事を考えれば、予想は出来た筈なのに。

 

 

 

 

 

アフロディが倒れ伏したままの円堂に問い掛けている言葉が耳に届く。

 

「では質問を変えよう、チームメイトが傷付いていく姿を、まだ見たいのかい?」

 

………一切怪我をしていないし、技を使ってから時間が経った今、スタミナなんざほぼ全快だ。

 

俺だけなら続行しても問題ない。

 

だが、このまま続行した所で一体俺に何が出来る?

 

完璧に抑え込まれている現状を無理矢理に打破して得点―――――それをした結果、世宇子のラフプレーが過激になれば………

 

 

 

「円堂、天願、何を迷っている!

俺は戦う………そう誓ったんだ!」

 

豪炎寺………!

 

「豪炎寺の言う通りだ………もし俺達の為に、なんて考えてるなら、大間違いだ!」

 

「最後迄諦めない、それが俺達のサッカーだろ!」

 

風丸、鬼道……………クソッ、俺は何をしていた?

 

アイツらも各々の覚悟を以てこの試合に臨んでいる―――――それなのにこの体たらく。

 

不山戯るな……これは皆の覚悟を踏み躙ったと同義だろ!

 

 

 

 

 

 

気付けば、身体が勝手に動いていた。

 

さっきまで心が折れたかのように呆然としていた俺が動くとは思っていなかったのだろう、対応が遅れた世宇子のマークから外れ、アフロディの前に立ち塞がる。

 

「………まさかあの厳重なマークを振り切って来るとは、見直しが必要かな?

だけど、それに何の意味がある?

君の持つ化身の力は通用しなかった、それを知って尚挑むのかい?」

 

「そっちこそ、あの一度だけで俺の底を見抜いたつもりかよ。」

 

「君はもう少し賢い人間だと思っていたんだけどね…………ここで引導を渡してあげよう。」

 

 

「勝利への道を……ここで切り拓く!

星の白金(スタープラチナ)】!」

 

青銅色の逞しい身体に所々装飾のある人型の化身が現れる。

 

「さっきとは違う化身か……だが、手段を変えようと神には届かない『ヘブンズタイム』」

 

アフロディが指を鳴らした直後―――この瞬間!

 

世界が灰色に染まって見える、そして………()()()()()()()()()()

 

「な、何故だ…………何故動けな―――!

どうして、どうしてお前が動いている!?」

 

どうやら動けないだけで意識はあるらしいアフロディは、その表情を驚愕で歪ませている。

 

「時間を停める技は、何もお前だけの特権じゃねぇ。

お前が時を停めたその直後に『スタープラチナ・ザ・ワールド(俺が時を停めた)』ただそれだけだ。」

 

「馬鹿な……あり得ない!

もし時を停められるなら、何故あの時ソレを使わなかった!?」

 

「あの時に言った筈だぜ、()()()()と、法皇結界(あの技)はヘブンズタイムの正体を見抜く為の捨て石だ。」

 

 

 

ヘブンズタイムには時間停止の他に空間転移・高速移動・幻覚の候補があった。

 

空間転移又は高速移動で抜かれた際の距離次第では『スタープラチナ・ザ・ワールド』で停めた時間では間に合わない可能性があり、幻覚に至っては本体の位置を把握出来なければ正に無駄打ちで終わってしまう。

 

時間停止だった場合は、此方も時間停止でなければ対抗すら出来ない可能性が高いが、俺が時間を停めていられる時間は短い上に消耗も激しい。

 

今はアフロディの時を停めた状態(ヘブンズタイム)に便乗した事で使いやすくなっているが、俺から始動する場合、どれ程の消耗になるか………。

 

タイムという言葉から時間に纏わる技の可能性は高かったが、もしもそうでなく、挙げ句止められなかったら…………無駄打ちを防ぐ為にも、ヘブンズタイム(この技)が本当に時を停める技なのかを明確にする必要があった。

 

そしてその何れであっても正体を見抜ける、見抜けずとも止めれる技が『法皇結界』だった。

 

結界が一切反応せずに抜かれれば、空間転移

 

破られた結界にほんの僅かでも時間差があれば、高速移動

 

アフロディの位置と結界の反応地点が噛み違えば、幻覚

 

そして、結界の破られた瞬間に一切の時間差が無ければ――

 

 

破られる事を前提としても【法皇の緑(ハイエロファントグリーン)】と、その化身技である『法皇結界』は他と比べ格段に燃費が良く、最小のリスクで最大の成果を得るには最適だった。

 

「技を見抜く、ただそれだけの為に……!?」

 

「そろそろ時間停止(これ)を維持するのも辛いんでな―――――オラァッ!」

 

星の白金(スタープラチナ)】が腕を振るい、アフロディを吹き飛ばした瞬間、時間が動き出す。

 

<い―――一体何が起こったーーー!?

ここまで圧倒的な力の差を見せ付けたアフロディが吹き飛ばされたかと思えば、ボールは天願が奪っているぞ!?

流石は『ビックリ箱(ジャックボックス)』!予想がつかない!>

 

………ジャックボックス、なんだそれ?

 

 

 

 

「キャプテン!?」 「一体どうなって………!?」

 

「それは後だ、今は奴を止めろ!」

 

俺を止める為に世宇子イレブンが集まって来るが

 

「さっきまでの礼だ―――【星の白金(スタープラチナ)】!」

 

化身技を使った為か、既に薄れかけている【星の白金】。

しかしそんな状態でありながら、腕が複数に見える程に速い殴打で一蹴………それも束の間、他の奴等が迫って来るのを確認次第――――直ぐ様鬼道へパス。

 

俺が直接シュートに行くと予想していたのか、動揺で動きが止まったその隙を突いて抜き去り、鬼道の元へ走る。

 

「よし……天願、豪炎寺、いくぞ!」

 

口笛を吹いた鬼道の足元から5匹のペンギンが顔を出すと、()()()ボールを蹴り上げる。

 

<あれは『皇帝ペンギン2号』………いや、違う!

シュートチェインだぁぁぁーーー!!!>

 

それを炎の渦を纏った豪炎寺と俺が交差しながら蹴り落とす!

 

「「「『皇帝ペンギン―――FD(フレアドライブ)』!!!」」」

 

渦炎を宿した5匹のペンギンは、螺旋の軌道を描く様にボール周りの空を泳ぎ、ゴールへ突貫する。

 

「『ツナミウォール』!」

 

分厚い水壁にぶち当たった瞬間、ペンギン達がボールを後押し、ペンギンが纏っていた炎の渦がボールへ移り、貫通力を増したシュートは――――

 

<ご、ゴーーール!!!

雷門、あの世宇子から得点をもぎ取ったーーー!!!

これで2vs1、さらにここで前半終了のホイッスル!

この勢いで雷門が逆転するのか、それとも再び世宇子が差を見せ付けるのか、勝負はまだまだ分からない!!!>

 

 

 

 

俺達が支え合いながらベンチへ戻ると、そこにマネージャー達の姿は無かった。

 

一体何処へ行ったのか、監督やベンチに居る皆に聞くと、夏美の携帯が鳴り、通話を終えれば急用があると告げ、木野と音無の3人で何処かへ走って行ったとの事。

 

余程重大な事態が起きない限り、あの3人がマネージャーの仕事を放り出すとは考えられない。

 

まさか電話の相手は影山で3人に何か仕掛けて来たのか……不吉な考えを誰かが呟き、緊迫した雰囲気になったその時、息を切らしながら建物から3人が飛び出して来た。

 

「嘘っ、もうハーフタイム!?ちょっと待ってて!」

 

「わああっ!ごめんなさい!直ぐに水の用意をしますっ!」

 

「ちょっと時間が掛かり過ぎたかしらね……。」

 

タイムボードと此方を見て前半が終わった事に気付き、慌てて準備を始め出す3人。

 

「落ち着けよ、水の用意位なら怪我してたって出来るから問題ねぇ。」

 

「そうです!僕だって雷門の一員、皆の為にサポート位ならこなせますよ!」

 

それを、染岡と目金が落ち着かせ

 

「怪我の処置なら、豪炎寺と俺で十分対応出来る。それよりも―――」

 

「春菜、怪我は無いか!?一体何があった、まさか影山に何k――」

 

「………鬼道、少し落ち着け。」

 

シスコン全開の鬼道を俺と豪炎寺の2人で止める、夏美達の方も漸く呼吸が整ってきたのを見て、円堂に話を訊くよう目で促す。

 

「それで、一体何をしてたんだ?」

 

「実は――――」

 

 

 

 

 

夏美が言うには、影山の事を探っていた鬼瓦刑事が世宇子イレブンの圧倒的過ぎる強さに疑問を抱き、手当たり次第に捜査していたらしい。

 

そして、丁度試合をしている俺達だからこそ気付ける事が無いかと電話を掛けた所、俺の話から神のアクアを思い出し、世宇子の全て試合で開始直前に飲んでいる水を怪しいと睨んだ鬼瓦刑事が調査に赴こうとした折り、夏美達の方から協力を申し出た……とのこと。

 

 

 

鬼瓦刑事と合流後、スタジアムの中を探索する内に1ヵ所だけ極端に警備が厳重な(あからさまに怪しい)場所を発見、付近で待機し様子を窺う最中、警備員の会話等から神のアクアである可能性が高いと見て、警備員へ変装した鬼瓦刑事と一芝居、夏美らを囮にして警備員を扉から引き離し、後は鬼瓦刑事に任せて警備員を撒く為に走り周り――――そして今に至る、との事だ。

 

 

 

神のアクア、皆にはアフロディが練習中に割り込んだ時にも話している。

 

既に事情を知っている円堂だが、何度も聞こうとサッカーを汚す行為を許せず、怒りに身体を震わせている。

 

「円堂君……。」

 

夏美が円堂へ声を掛けるも、そこから先の言葉が出てこない。

 

言葉こそ発していないが、その表情からはこのまま試合をさせたくない、そんな想いが透けて見える程に良く分かる。

 

そんな夏美に対し、

 

「大丈夫!俺はやれる、いや、やらなきゃならない。

世宇子(アイツら)のサッカーが間違っている事を示す為にも。」

 

覚悟を決めた顔でそう言う、その言葉にある者は頷きで、毅然とした態度で、揺らぎなき眼差しで応える。

 

チーム全員の強い決意を感じた響監督は、顔を上げ

 

「よし、行け!

最後までお前達のサッカーを貫いて……勝って来い!」

 

「「「はい!!!」」」

 

 

 

 

 

 

後半戦が始まると同時にボールを持ったディオに豪炎寺・鬼道・一之瀬の3人が力を合わせて挑むが、それでも押し負けメガクエイクで吹き飛ばされる。

ボールはデルメルに渡り、ダッシュストームで宍戸・風丸・半田が、その次にアフロディのヘブンズタイムで土門・壁山・影野がやられてしまう。

 

前半で受けたダメージが響き、開始して間もないが皆は倒れ伏したまま立ち上がらない。

 

 

 

前半の様に円堂とアフロディの1vs1になる

 

「君が倒れれば、天願()も諦めがつくだろう。

終わらせてあげるよ。」

 

 

技こそ使っていないが、かなりの威力を秘めたシュートが円堂に突き刺さり、そして倒れ込む。

 

 

横たわった円堂を確認したアフロディは

 

「これで終わりだ、君も諦めて「サッカーは……」何………!?」

 

俺の方を向こうとした途中に聞こえた円堂の声に、ゴールへ向き直る。

 

「馬鹿な………。」

 

「大好きなサッカーを汚すなんて…!」

 

何度も、何度も円堂にシュートを繰り出す、その中には先程よりも威力の高いものがあるが………今度は倒れなかった。

 

「そんな事は………許しちゃいけないんだ!」

 

その叫びに呼応し、倒れていた仲間達が立ち上がる。

 

円堂の気迫を受け、無意識的に後退り、それを自覚しアフロディは

 

「神たる僕が、恐怖したというのか?

そんな事………あるものか!」

 

 

「これは、大好きなサッカーを守る為の戦いだ。」

 

「「「円堂(キャプテン)!!!」」」

 

「神の本気を知るが良い『ゴッドノウズ』!」

 

激昂したアフロディがゴッドノウズの構えを取ると同時に、自分の両手に視線を落とした円堂はハッとして

 

「『この技(マジン・ザ・ハンド)に必要なピースは出揃っている』………俺が見落としていたのは心臓(この事)だったんだな、天願!」

 

――――身体を捻り、背を向ける。

 

一見、臆病風に吹かれた動作に見えるが、次の瞬間に円堂から湧き上がる凄まじい力が、そうでない事を物語る。

 

 

アフロディに負けたあの日から、特訓ノートにある唯一のポイントを焦りで忘れている様だったが………漸く気付いたか。

 

しかし、俺がノートからイメージして作り上げた『マジン・ザ・ハンド』は左手で出す技だったが―――――

 

 

「これが俺の『マジン・ザ・ハンド』だあああ!!!」

 

()()()()()()()()とはな………利き手で行使する分、より強力になっているのが分かる。

あれは円堂大介の技(オリジナル)を越えた――――――()()()()()()()()()()()()()だ。

 

マジン・ザ・ハンドはゴッドノウズをものともせず受け止める。

 

「天願、いっけぇぇぇ!!!」

 

円堂からボールを受け取り前を向くと、世宇子イレブンが前半同様に立ちはだかるが―――

 

「そうはさせない……!」 「ここは俺達が抑えます!」

 

「行ってこい、天願!」

 

影野・宍戸・半田が身体を張って止めている。

 

「お前ら…………ああ、任せろ!」

 

地力の差か、体に残るダメージか、3人が持ち堪えていられる時間はそう長くはない………が、それだけあれば十分だ。

 

 

 

 

闇を思わせる色合い・流線形の体躯・外套の様に靡く翼膜、亡霊の如き様相で不吉を抱かせる盲目の竜、その化身の名は―――

 

「【黒蝕竜 ゴア・マガラ】!」

 

世宇子イレブンが集まって止めに来る前にその速さを以て鬼道と合流し

「鬼道―――――やれるな?」

 

「ああ、やってやろうじゃないか!」

 

 

俺と鬼道、2人で化身の力を引き出していく、が…………練習の時と同じく、増幅していく化身の力を制御(コントロール)しきれない。

 

「やっぱキツイか………鬼道、いつも通り化身の制御は俺がやる、出来る限り力を引き出して「待て、天願。」

………どうした?」

 

かといって他の策がある訳でもない、仕方無しに今までの方法を取るつもりだったが、それを鬼道が止める。

 

「上手く行くかは分からん、だが試したい事がある。」

 

どうやら他の考えを思い付いたらしい、このやり方だって何度も失敗している、それならば―――

 

「俺は何をすれば良い。」

 

「即答か………お前は普段通りに化身の力を扱ってくれ。」

 

それは初めて試みた時に失敗した方法だ、それを鬼道が分かっていない筈がない。

 

「…………分かった、任せる。」

 

鬼道を信じて、1人で化身を出す時と同じ流れで化身の力を引き出していく。

 

鬼道の方を見ると、化身の力に圧し負けない様に苦悶の表情を浮かべ、必死に抑えている………すると―――

 

 

 

突然、化身の力の流れに新たな動きが加わった。

最初は探る様だったが、次第に本格的な介入になり、それに比例して化身の状態が安定していく。

 

 

「ああ、そうだ!

化身の力を引き出せて(操れて)いるんだ、その力を制御出来ない道理は無い!」

 

化身使いでない鬼道が化身の力を制御しているのか……!

 

2人で並列してコントロール出来る様になったからか、化身が暴走する兆しは見えない、寧ろこれは―――

 

()()()()()()()()()()()()()()()

 

「鬼道!」

 

「言われずとも分かっている!」

 

「「うおおおおお!!!」」

 

最初は紫色だった翼の裏は、気付けば濃い青色に――

 

「凄い、技を使ってもいないのに……。」

 

「溢れ出すパワーがビリビリ伝わってくる……!」

 

「―――!何だ?化身の様子が……!?」

 

 

 

やがて赤紫に変化したその時、頭部に1対の角が展開し、肩にあった翼脚を拡げ6本足になり、天に向かって咆哮―――より禍々しい姿となる。

 

「な、何だ、アレは……!?」「まるで悪魔だ……。」

 

 

「……悪魔が、化身がなんだ!神である我等に敵う筈がない!

『メガクエイク』!」

 

臆さずにディオが必殺技をぶつけてくる、メガクエイクで発生した地割れが迫り、足元の地面が隆起するが

 

「「『パワーofグレア』!!!」」

 

力を溜めながら上体を起こした【ゴア・マガラ】はその反動と溜めた力を用い、翼脚を迫り上がる地面に叩き付ける!

 

それは隆起した地形に留まらず、周囲の大地すらも破壊し、世宇子イレブンを蹴散らしていく。

 

「豪炎寺!」

 

豪炎寺へパスしながら鬼道は

 

「化身技の練習で感じた、あの力を思い出せ!」

 

「あの時の、力…………!

天願、お前の化身()、使わせて貰うぞ!」

 

豪炎寺へアドバイスを出す、それを受けて僅かな瞬巡の後ハッとして―――

 

「あの光、それにあのオーラ!」

 

「馬鹿な………化身使いは天願(ヤツ)だけじゃないのか!?」

 

「ああ、存分に使え………ソイツはもう、お前の化身()だ!」

 

「ありがとう天願――――来い!

【琰魔竜 レッド・デーモン】!」

 

豪炎寺の背後の空間が爆発したかと思えば、悪魔を想起させる角と翼、煉獄という言葉を体現させた様な姿の竜が、爆炎を撒き散らして顕れる。

 

 

「行くぞ【レッド・デーモン】お前の力、見せてみろ!

極獄の裁き(アブソリュート・ヘル・ジャッジ)』!」

 

【レッド・デーモン】が放つ獄炎のブレスが重なった豪炎寺のシュートは、空を灼きながら―――。

 

「『ギガn――――」

 

ポセイドンが技を放つ余裕すら与えずにゴールに突き刺さった。

 

<ゴーーーール!!!

瞬きする時間すら惜しい程のもの凄い攻防!

 

あのアフロディの『ゴッドノウズ』を止めたのは、かの円堂大介が使ったという伝説の『マジン・ザ・ハンド』!

 

次は鬼道と天願による2人の化身技で世宇子DF陣を圧倒したかと思えば、豪炎寺が今まで見た事が無い程に強力な化身技のシュートが炸裂!

これで2vs2、試合時間もまだまだ残っている今、この勝負がどう転ぶのか、全く目が離せない!>

 

 

 

 

 

「やったな円堂、『マジン・ザ・ハンド』遂にモノに出来たか。」

 

「天願こそ!化身技の強化、凄かったじゃないか!」

 

円堂はそう言うが………

 

「いや、あれは鬼道の機転あってこそだ………俺は何も出来てねぇよ。」

 

「だがその機転も、お前の発想やそもそもの化身が無ければ出来なかった。」

 

「ああ、それに俺も化身の力に目覚める事が出来たのも、今までの練習があったからだ。」

 

鬼道、それに豪炎寺も………。

 

「そうだって!天願のやってきた事は無駄にはならない、もっと自信持てよ!」

 

「そうか………そうだと良いな………。

――――ああ、お前達も、あの時フォローしてくれて助かった、ありがとな。」

 

宍戸・影野・半田が居なけりゃ化身出せたか分かんねーしな。

 

「いやいや、そんな礼言われる程の事じゃないですよ!」

 

「………全員サッカー、お互いが助けあって行けば良い。」

 

「天願には今までの試合で何度も助けらた部分はあったんだ、なら今度は俺達が助ける番だ、次も任せろって!」

 

「ああ……ありがとう………!」

 

やっべ、なんか涙腺ぐっときた………しっかりしろ俺!

せめて試合が終わる(エンディング)迄、泣くんじゃない。

 

「ほらお前ら、まだ試合は終わってないんだ!

漸く同点に持ち込んだんだ――――勝つぞ!」

 

「「「おお!!!」」」

 

 

 

 

 

 

持ち場に戻る途中―――

 

「そういや天願、アイツら何かあったのか?」

 

―――半田?

 

「?どうした、何かあったのか。」

 

「なんていうか………前半よりも動きが悪くなってる様な気がして……いや、気のせいかも知れない、忘れてくれ。」

 

そう言って走り去って行ったが………ほーう?

これはもしかしたら………。

 

 

 

 

 

世宇子のキックオフで始まるが………同点になったからか、全体の士気がガタ落ちだ。

 

ボールを受け止ったアフロディも俯いて――

「……らない」――ん?

 

「僕達が負けるなんて事…………あってはならない!」

 

アフロディから途轍もない圧力を感じ……あのオーラは!?

 

 

 

「おいおい、お前も覚醒すんのかよ………そう簡単には勝たせて貰えない、か。

流石に冗談キツイぜ………!」

 

 

これから巻き起こる波乱の予感に、冷や汗がタラリと流れ落ちて行った。

 




(茶番)

影山「だが、世宇子が此処で終わる筈がない!」

BGM『空色DAYS』

(音楽のタイトルってそのまま載せて良いのかな?念の為少し変えたけど)






化身・技設定


オリ技
『皇帝ペンギンFD(フレアドライブ)

口笛を吹き、ペンギンを喚んだ鬼道が上方へ蹴り上げたボールを、豪炎寺と天願の二人がファイアトルネードDDで蹴り落とす『皇帝ペンギン2号』と『ファイアトルネードDD』のオーバーライド

ペンギン達は炎の渦を宿し、ボールの周囲を竜巻の様に回転して突き進み、ゴール直前で『皇帝ペンギンX』(1号かも?)の様にボールへ突撃、その時にペンギンが纏う炎の渦をボールに付与し、貫通力と威力を向上させる。


―――――――――――――――――――――――――――

化身

星の白金(スタープラチナ)

引用「ジョジョの奇妙な冒険」

使用者「空条 条太郎」


青銅色の逞しい身体、所々に装飾を付けたの人型(等身大)の化身

パワー・精密性・敏捷性に優れているのが特徴で、この化身を出している間は、使用者もその能力や動体視力が向上する他、相手が使う時属性の技を無効・被害を抑える事が出来るなど、化身技を使わなくとも十分なポテンシャルを持っている。




必殺技

『スタープラチナ・ザ・ワールド』

スタープラチナの動きは特に無いが、発動すると時間を停める事が出来、ドリブルで抜く・ボールを奪う・シュートを止めるor撃つ、と応用の利く便利な技。

しかしその強さに比例するかの如く、消耗の激しさもまた尋常でない上、停めれる時間自体がそこまで長くはない事もあり、乱用は厳禁。

相手が時属性技を使っている際、それに便乗して使う事で消耗や効果時間が改善される。

―――――――――――――――――――――――――――

化身


【黒蝕竜 ゴア・マガラ】

引用「MONSTER HUNTER」


闇を思わせる色合いに流線形の体躯、外套の様に靡く翼膜と亡霊の様な姿をした竜の姿をした化身

力が強まる程、翼の裏側が紫→濃い青→赤紫へと変化

赤紫になると、肩に乗せて使わなかった翼脚を拡げ6本足となり、頭部から2本の触角を展開、天に向かって咆哮すると同時に黒い瘴気を撒き散らして、狂竜化へと移行する。

この黒い瘴気にはとある効果がある様だが………

今回、鬼道と天願が力を合わせる事で【狂竜化】状態へ移行したが、本来は1人でこの状態まで持っていける事もあり、実は不完全。

籠める属性により、進化先に2つの分岐がある。

フロンティアじゃ、武器が闇属性だから闇属性にしてます。



必殺技



『パワーofグレア』

【ゴア・マガラ】が上体を上げ、その反動と全体重を翼脚に乗せて勢い良く地面を叩き砕く技。

今回はボールを持った状態で放ったが、ドリブル技ではなくブロック技である。

名前はハンマーから




―――――――――――――――――――――――――――

化身

【琰魔竜 レッド・デーモン】

引用「遊戯王」

使用者「ジャック・アトラス」


悪魔を想起させる角と翼に、煉獄を体現したかの如き赤の黒に染まる身体を持つ竜の姿を取る化身

顕れ方が特殊な化身の1つで、突如背後の空間が爆発、そこへ残り続けた巨大な火球の爆炎を掻き消しながら顕れる。

レモンにするか、スカーライトにするか非常に迷った…。

「ガザードが仲間(化身)にして欲しそうに豪炎寺を見ている!」


必殺技

極獄の裁き(アブソリュート・ヘル・ジャッジ)

空中に飛び上がり放つシュートと【レッド・デーモン】の放つ業火の息吹が重なってゴールに突き進む。








この試合の捕捉

・『切り札(ジョーカー)

主人公の異名、みたいなもの


どんなポジションでも実力を発揮、無理矢理でも得点を決めにいけたり、試合の流れを変えれたりするが、使い所を誤れば効果が薄い、下手をすれば不利になる事から。


7並べ・大富豪のジョーカーから。
基本的にはあると有利だが、考え無しでいると…………と、デメリットも含む為。

他に『司令塔絶対殺すマン』『情報・偵察班の天敵(データキラー)』等



・この試合で影山は主人公を容赦なく潰す様に指示してます。

しかし規格外過ぎる主人公の耐久力は世宇子イレブン渾身のラフプレーでもノーダメージと、試合映像(ディスプレイ)を見ていた影山は開いた口が塞がらなかったり。




・この試合で主人公が受けた3人マークについて。

雷門がFW2人、DF1人でボロボロに出来る事を確認してからは6人体制ですが、それでも神のアクアありきのプレーです。


主人公の言う全力疾走は50~100m走でやる様な速さです。
それを一切の休み無しで、更に急停止や方向転換を織り混ぜて、必殺技で下手に消耗していなければフルタイムでやってきます。

世宇子は神のアクアで身体能力が主人公に匹敵するレベルまで引き上げられ、更にスタミナ制限が無いからこそ成立しています。

一応、同様に3人で抑える事も出来ますが、普通の選手なら主人公のスピードに追い付くのもやっとで、止めれません。
故に、()()()()豪炎寺・鬼道レベルの選手が要りますが、そんな動きについていけば前半だけでスタミナ切れ、後半にまた3人………試合の勝敗を左右するレベルの選手を計6人使い潰す事になります。

必殺技を使わせていれば、勝手に疲れ、疲れた主人公なんて脅威にならないので、必殺技によるリスクを考慮しても、放置安定です。

鬼道は勿論、他校の監督もソレに気付いているので、この手法は取りません、というか、それだけの人材が揃えば普通に勝てますし。


・化身のコントロール

二人で横に長い荷台の両端を持ち上げるイメージをして下さい。

化身の力を引き出す=荷物が増える

制御に力を入れる=持ち上げる力が増える

これが、鬼道だけ化身の力を引き出して、主人公は制御だけ、右だけに荷物が偏っているのに、左だけを全力で持ち上げている………って感じです。

頑張ってみたけど………うーん。

まあ、敢えて説明するならって話で、捨て置いて良い設定です。



おかしいな、2話で終わる予定だったのにどうしてこうなった?








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