イナズマイレブン ~『必殺技』に憧れて~   作:@ドラゴン

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一応ちょこちょこ加筆してたりするけど、活動報告とかで書いた方が良いのかな?

後、主人公の設定とかを纏めて投稿した方が良いのだろうか…?

目下最大の問題はヒロインをどうするか、居た方が良いのか…でも灰色の青春を送った私にそんな物が書けるとは思えん…。

……こんな事考えるより文の上達とか投稿頻度とか改善しなきゃいかん事ばかりなんだけどネ!

必殺技をガンガン出していきたいって考えて書き始めたのに
まだ1試合しかやってないという……


第11話 染岡の苛立ち

場所は部室、ホワイトボードを背にして円堂がミーティングを始めた。

 

「帝国戦で俺達の問題は分かった、それで――」

 

「問題点も何も、まず体力無さすぎ」

 

円堂の言葉に食い込む形でマックスが横槍を入れる。

それを聞いた皆の気分が沈んだ、うむ…俺にとっても全くの他人事という訳ではない。

 

「あ、ゴメン。今のへこんだ?」

マックスは思った事をそのまま口に出してしまうのかな?前世のトラウマが刺激されて胸が苦しい…!

 

「…円堂、話を続けてくれ」

場の澱んだ雰囲気に耐えかねたのか、風丸が円堂に促す。

「まあ、体力作りは勿論なんだけど、こんなフォーメーションを考えたんだ。」

「えぇー!?僕フォワード……ていうか、そもそもスタメンですらないのぉ!?」

 

「交代すらせずに逃げた奴が何言ってんだか。」

呆れた様子で反論する半田に

 

「戦略的撤退と言って欲しいね」

眼鏡を掛け直しつつ開き直る様子の目金に呆気にとられる。

 

うん、あれ普通の人だったら逃げると思うよ?寧ろ、あの惨劇を見て「こんなもんだよな」とか言ってる観客に引いた。

 

「あの~キャプテン、こないだの豪炎寺さん呼べないんですかね?」

宍戸が言いづらそうにしながらも問い掛け、それを皮切りに

 

「そうだよね、何と言っても帝国を退けたのは、結局の所豪炎寺君のシュートだったんだからねぇ」

 

「天願さんは兎も角、今の俺達じゃあんな風にはなれないっス」

 

他の面子もそう続けると、

 

「あんなっつうのは何だ…?俺が本当のサッカーを見せてやる!」

 

「「染岡(さん」?」」

 

染岡の急な激昂に皆は呆気にとられている。

 

「豪炎寺はもうやらないんだろ?」

 

「それは……分からないけど。」

 

「円堂までアイツを頼り過ぎだ」

 

「そ、そんな事は「俺達だって出来るさ!もっと俺達を信じろよ!」

 

染岡の剣幕に円堂が押されている。

そんな時、扉が開けられ

 

「皆~!お客さんよ……何かあったの?」

 

木野は入って来るなり、部内のギスギスした空気を感じたのだろう、そう聞いてきた。

 

「ああ、ちょっとな…………ゑ?」

 

木野の後ろに見えた人影に、円堂は戸惑いの声を漏らす。

 

「…臭いわ。」

 

コイツは…ウチの学校の生徒会長だったか?

第一声がそれって…運動部の部室の匂いなんて大体こんなもんだろ…え、違うの?

 

「こんな奴、何で連れて来たんだよ?」

 

「話があるって言うから…」

 

「染岡、気が立ってるのは分かるが、そう当たるな」

実際、染岡の言いたい事も分からんでもないからな。

 

「帝国学園との練習試合、廃部だけは逃れたわね」

 

「お、おう!これからガンガン試合していくからな!」

 

「次の対戦校を決めてあげたわ」

嫌な予感しかしない。

 

「次の試合…?」

 

「凄いでやんすね!もう次の試合が決まるなんて!」

 

「やったな、円堂」

 

「ああ!夢みたいだよ、もう試合が出来るなんて」

 

「今度こそ、僕の出番だろうね」

 

「俺も…次こそ目立つよ」

 

コイツら皆浮き足立ってるが…

 

「それで…生徒会長サマ?次の対戦相手は何処なんだ?」

 

先日まで廃部にしようと画策していた奴が善意でこんな事をやるかね?

何か裏がありそうだ。

 

「尾刈斗中、試合は1週間後よ」

 

その発表を聞いても、ピンと来てそうな奴は居ない。またどっかの強豪校って訳じゃ無さそうだ。

 

にしてもオカルトねぇ…?探索者や狂信者の集う学校じゃないよな?

試合中に詠唱や発狂してきたら逃げて良いかな。

 

「勿論、ただ試合をやれば良いという訳ではないわ。

 

今度負けたらこのサッカー部は直ちに廃部、但し勝利すればフットボールフロンティアの参加を認めましょう。

 

精々頑張ることね」

 

言う事はもう無くなって帰って行ったが、たった其だけを伝える為に態々出向くとは…意外と律儀な奴だな。

 

少し遅れて最後の言葉を意味を理解し始め、さっきまでの揉め事が嘘の様に、だんだんと活気付いていった。

 

 

 

練習が始まってもまだ、染岡の苛立ちは途絶えていないようだ。

少し離れて観察しているが、ファウルギリギリなラフプレーの連続や、全身に力が入り過ぎて一つ一つの動作にキレがない。

常にあれほど力んでいれば、直ぐに疲れきってしまうだろう。

アイツが何を考えているのか、大体の想像はつく。

帝国との試合の前までは俺を除けば、一番シュートが強かった染岡がストライカーになっていた。

 

たが、あの試合中に豪炎寺が現れた。豪炎寺は染岡と同じストライカーであり、あの強敵相手にしっかりと得点を決めたのだ。

 

俺も同じく得点を決めたが、普段はMFでオールラウンダーとして動いている以上、FWの染岡とは求められている役割が違う事もあり立場を脅かす事は無かった、それが豪炎寺には同じ立場で有りながら全てに於いて上を行かれている。

 

その上、仲間達も豪炎寺を求めているとなればその劣等感は凄まじいものだろう。

 

フォローするにも何と声を掛ければ良いものか…。

 

そうやって悩んでいると、木野のいる辺りから気になる会話が聞き取れた。

 

「尾刈斗中について、何か知って「わあっ!?」…驚かせたようで悪いな…」

 

気配を殺してた近付いたつもりはないんだが、さっきまで練習してた奴が急に声を掛ければ驚くよな。

 

……にしてはやや反応が過剰だった気もするが。

 

「…あ!こちらこそ、ごめんなさい。私、新聞部の音無です」

 

「初めまして音無さん、天願 想叶だ。さっき尾刈斗中って聞こえた気がしてな、気になって話に割り込んじまった」

 

「いえ!気にしないで下さい、それと、音無で大丈夫です。(あれ?さっき見た時は結構距離が有ったような…?)」

 

「そうだった!音無さん、尾刈斗中について何か知ってるみたいなの!(天願君については余り気にしない方が良いわよ)」

 

「……お前ら、聞こえてるからな?

取り敢えず皆を集めてくる。染岡があの調子じゃ、続けても効率は悪そうだしな」

 

 

 

「天願さんって色々聞いてたけど、本当に凄いんですね」

 

「今の内だけよ、その内慣れて気にならなくなるから…」

 

 

 

 

音無から聞いた噂は、高熱で寝込む、負けそうになると強風や動けなくなるといった、俄には信じがたいものばかりだった。

 

他の奴等の反応も、偶然だと思ったり、呪いなんて怖がったりとバラバラだった。

 

俺も信じている訳じゃないが、この世界の事を考えるとなぁ…。もしかすると、そういう類いの必殺技なのかもしれない。

 

「何だお前ら!豪炎寺なんかに頼らなくても俺がシュートを決めてやる、FWならここに居るぜ!」

 

あれ、また誰か豪炎寺の話でもしたのか?

 

「おお!その意気だ。

なんか豪炎寺豪炎寺ってそりゃ染岡も怒るって」

 

「半田の言う通りだな。それにだ、もし豪炎寺が仲間になったとしても、豪炎寺が試合に出れなかった時はどうする?

一人欠けたから負けましたって、そう言うのか?」

 

「そうだな…

皆!誰かに頼ってたって、強くなんかなれないぞ。

さあ、練習だ!」

 

どうにも上手く取り成せないな、尾刈斗中よりも染岡にビビってチームの纏まりが良くない、どうしたもんか…

 

 

~鉄塔広場~

いつもの場所に今日は風丸もいる、練習は中断して目下の問題について風丸から切り出した。

 

「染岡、焦ってるんだろうな」

 

「アイツの性格から予想出来なかった訳じゃないんだが、此処までとは酷くなるとはな…」

 

「え……天願は、こうなるのが分かってたのか…?」

 

「一応はな。風丸だって、理解は出来るだろ?」

 

「ああ、あんなの見せられたら誰だって負けられないって思う。もっと頑張って力をつけなきゃって」

 

話を聞く内に、とある疑問が浮かび上がったのだろう

 

「なぁ、点を決めたのは天願も同じじゃないか。ならどうして豪炎寺だけが「弱さだよ」天願?」

 

「そうだな、天願には悪いけど同じ得点を決めた者同士でも、その弱さを目の当たりにしたお前と豪炎寺じゃどうしても、な…」

 

「そんでもって、豪炎寺が見せたあの技、あれは完成されていた。俺は強い技こそ持っていても、それら全てが洗練されているとは言い難い。

アイツらはそれに気付いたのかもしれねぇな」

 

「でもさ円堂、お前だってこのままじゃ駄目な事は分かってるんだろ?」

 

「俺と風丸はさ、今この状況を改善させは出来ても、アイツらの意識を変えるまでには至らない。

それが出来るのは、キャプテンであるお前だけなんだよ」

 

それを聞いて少しの間黙っていたが

 

「皆、今は豪炎寺さえ居れば簡単に勝てると思い過ぎてる、サッカーは11人でやるって事を忘れてるんだ」

 

「俺、豪炎寺の事は、もう無理に誘おうとは思ってないんだ。今の俺達で強くなれたら良いなって、そう思うんだ」

 

「キャプテンだからって全部一人で背負うなよ、でねぇと、いずれお前が潰れるからな」

 

「俺達に手伝える事があったら言ってくれ、出来る限りフォローするからさ」

 

「その時は宜しく頼むよ。よし!明日からも頑張って行くぞ!」

 

円堂の意識は何とか出来た、これなら仲間達の考えも徐々に変えていけるだろう。

 

俺自身抱えている問題がない訳じゃない、その辺の課題をこれからどうするか、だな。




主人公と豪炎寺で何故こんなにも差がついているのか

その最大の理由は帝国の行動にあります。

主人公が得点を決めても、試合は継続したのに対し、豪炎寺が得点を決めると試合放棄した、というのが大きいです。

そこに、主人公は帝国の様子から目をつけられていなかった為、油断している隙をついた、豪炎寺は帝国の目的であり、警戒された上でゴールを奪った、という印象を持たれているのもあります。

前にも書いた気はしますが念のため。

主人公の原作知識はあってないようなものです。
例に出すと、子供の頃見ていた特撮物が一番近い感じです。
主人公側の主要キャラ……円堂や鬼道、豪炎寺辺り
一番インパクトのあった敵の親玉……影山
大体こんな感じで覚えてます。
必殺技も同様です。

ヒロインや敵キャラとなると大分薄れています
夏美を覚えていなかったのはその辺によるものです。

回想にてエイリア学園の事を覚えていたのは、エイリアン学園編が長かった事、共通して妙なコスチュームを来ていた事等により、他の敵より印象が強かった為です。

position

主人公はその多様な必殺技による万能性を生かすためMFのポジションとなりました。
シュートブロック、敵FWのカットにも対応する為、基本的にはセンターハーフかセントラルMFをやります。

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