今回は、ファイズたちの戦闘回です‼
そして、もう1人のオーズの正体が分かります‼
それでは本編スタートです‼
突然現れたファイズと2人のオーズに、流石の4号も驚いていた。
「ファイズ⁉何故貴様がいる⁉“貴様は蘇らせていない”はずだぁ⁉」
「さぁな?気がついたら、ここにいた」
そう言いながら、ファイズは、進之介の前に移動し、守るように立つ。
2人のオーズも、続くように進之介たちの前に立つ。
「大丈夫か?」
「あ、ああ…………あんたは?」
「俺は、乾巧。仮面ライダーファイズだ…………久しぶりだな、進之介」
「えっ?久しぶり?」
「……そうだったな。マシンが破壊された影響で、記憶が消えちまったんだよな」
「マシン?消えた?」
「とにかく、お前らは休んでろ。俺たちでコイツらをなんとかする。行くぞ、2人とも」
「「はい‼」」
ファイズを先頭に、2人のオーズはショッカーに向かっていく。
その後ろ姿を見た進之介は、どこか懐しさを感じ、頭が痛みだした。
「ぐっ⁉……頭が…………痛い‼」
「父さん⁉」
頭をおさえる進之介に、駆け寄る英志。
すると、進之介の頭に、無くなってしまったはずの記憶が甦る。
「そうだ…………あいつは……」
「父さん?」
「あいつは、仮面ライダーファイズ、乾巧…………世界を守るために、自分の命を犠牲にした、俺たちの…………大切な仲間だ」
そう言った進之介は、巧に、自分たちの仲間に、視線を向けた。
オーズ1side
「何故オーズが2人もいるゲソか⁉」
「教える気はないよ‼ハァッ‼」
「ゲソ~⁉」
オーズの1人は、スペースイカデビルの質問に答えないまま向かっていき、腕部に装備されている【トラクロー】を展開して、スペースイカデビルを引き裂く。
「いつつ……‼おのれ‼よくも引っ掻いてくれたな‼これでも喰らえ‼電気攻撃~‼」
「うわっ⁉」
怒ったスペースイカデビルは、自身の体内から、オーズを狙って電気を放出した。
オーズはなんとか避けるものの、ランダムに来る追撃に苦戦していた。
「くっ⁉このままじゃ近寄れない⁉どうしたら…………そうだ‼」
何か思いついたオーズは、避けながら、ドライバー―――【オーズドライバー】に装填されている、【オーメダル】と呼ばれるアイテムの1つ【コアメダル】を3枚抜きとり、別なコアメダルを3枚、装填し、【オースキャナー】と呼ばれるアイテムで読み込んだ。
《クワガタ・カマキリ・バッタ‼》
《ガータガタガタキリバ、ガタキリバ‼》
メダルを読み込んだオーズは、全身の形が変わっていき、虫のような顔と緑色へと変色し、オーズは【ガタキリバコンボ】と呼ばれる姿へと変わった。
オーズはそのコンボの特殊能力で、自身の精神と能力をそっくりそのまま複製した分身体、【ブレンチシェイド】を50体、避けながら作りだす。
「な、なんだと⁉」
『『『『『驚くのは早いよ‼ハァッ‼』』』』』
「ギャァアアアアアアア⁉し~び~れ~る~⁉」
50体となったオーズに驚いて、電気を放出するのをやめてしまったスペースイカデビルに、クワガタの顎をもした角から電撃を放つオーズ。
電撃をもろに喰らったスペースイカデビルは、体が痺れながら仰向けに倒れる。
「や、焼きイカになるとこだったゲソ~…………」
「よし‼とどめと行くよ‼」
『『『『『ハッ‼』』』』』
50体のオーズは、オースキャナーでメダルを読み込むと、一斉に飛び上がった。
「ま、待てゲソ~⁉早まるな―――」
『『『『『ハァアアアアアア‼』』』』』
「―――ゲソ~⁉」
―ドガァアアアアアン―
50体のオーズは、スペースイカデビルの制止を無視し、飛び蹴りを叩き込む。
叩き込まれたスペースイカデビルは、50発の強力な衝撃に堪えきれず爆発した。
オーズ1sideend
オーズ2
「ハァッ‼テヤッ‼」
「ぐぅっ⁉おのれライダーめ‼コレでも喰らえ‼」
カメバズーカと戦うもう1人のオーズ。
オーズは、パンチやキックで攻めていく。
怒ったカメバズーカは、オーズに向かってバズーカを放つ。
だがオーズは、そのバズーカをなんとか避ける。
「くっ⁉バズーカが厄介だな…………なら‼」
《タカ・ゴリラ・チーター》
オーズはメダルを2枚取りかえ、腕をゴリラ、脚をチーターにしたフォーム、【タカゴリーター】へとなり、チーターレッグの能力で、加速してカメバズーカに近づいていく。
「近づかせん‼」
そう言ったカメバズーカは、オーズに向かってバズーカを放つ。
だがオーズは、チーターレッグの能力で簡単にかわす。
負けじとバズーカを撃ち続けるが、かわされ続ける。
そして
「ハァッ‼」
「がぁっ⁉」
オーズは【ゴリラアーム】で、カメバズーカを殴る。
殴られたカメバズーカは仰向けに倒れ、起き上がろうとするものの、背中にあるバズーカと甲羅が重いせいで、起き上がれないでいた。
「お、起き上がれん⁉」
「よし‼最後はコレだ‼」
《タカ・トラ・バッタ》
《タ・ト・バ‼タトバ、タ・ト・バ‼》
《スキャニングチャージ‼》
「はぁっ‼」
オーズは基本フォームである【タトバコンボ】になると、オースキャナーでメダルを読み込む。
それにより、オーズの脚部がバッタの脚へと形を変え、空高く跳び上がる。
そしてカメバズーカの真上で止まると、オーズとカメバズーカの間に、エネルギーで形成されたリングが3個出現する。
「ま、待て‼話せば分か―――」
「セイヤーーーーーーー‼」
「がぁあああ⁉」
―ドガァアアアアアン―
リングを通って、両脚に蓄積された蹴りを、カメバズーカに叩き込むオーズ。
叩き込まれたカメバズーカは、悲鳴をあげながら爆発した。
オーズ2sideend
ファイズside
「ハッ‼」
「ぐっ⁉ハァッ‼」
「がっ⁉……ラァッ‼」
「がぁっ‼……ダァッ‼」
「「ハァアアアアアア‼」」
ファイズと4号は、互いにパンチやキックでダメージを与えあっていた。
そして、ファイズと4号の拳と拳がぶつかり、周りに衝撃が伝わる。
ファイズと4号は、互いに距離を離す。
「答えろファイズ‼何故貴様もいる⁉」
「分からねぇよ、そんなこと。気がついたらここにいたんだからよ。こっちこそ聞かせろ。テメェらショッカーは、何を考えてやがる?」
「貴様などに教えるものか‼ライダーチョップ‼」
「がぁっ⁉」
ファイズは、4号によるライダーチョップを喰らい、地面を転がる。
そのファイズに、追撃をしようと、追いかける4号。
だがその時
―ダダダダダダダダダダ―
「ッ⁉ちぃっ⁉」
上空から、ファイズの専用マシンである、【オートバジン】が、【バトルモード】と呼ばれる、ロボット形体へと変形した状態で、専用武器である【バスターホイール】で、4号を狙い撃つ。
気づいた4号は、直ぐ様後退し、攻撃を回避した。
そしてオートバジンは、ファイズの側へと降り立つ。
「たく……余計なことしやがって」
《ready》
文句を言うものの、どこか嬉しそうなファイズは、ベルトに装着されている【ファイズフォン】から、【ミッションメモリー】を抜き取り、オートバジンについている左側のハンドルグリップに装填すると、ハンドルグリップを抜き取った。
抜き取ったハンドルグリップの先には、【フォトンブラッド】と呼ばれるエネルギーで形成された刃身ができていた。
ファイズは、ハンドルグリップ―――【ファイズエッジ】を構えて、4号に斬りかかった。
「フッ‼ハァッ‼タァッ‼」
「ぐっ⁉がっ⁉ごっ⁉」
「ラァアアアアアア‼」
「がぁああああああ⁉」
ファイズエッジによる連続攻撃で、その場に倒れる4号。
そのまま攻撃を続行しようとするファイズ。
だが
「ハァッ‼」
「がぁっ⁉」
鞭のような物で、ファイズは吹き飛ばされ、地面を転がる。
ファイズはすぐに起き上がり、攻撃が飛んできた方に顔を向ける。
顔を向けた先で見たものに、ファイズは驚いた。
「テメェ……村上⁉」
「お久しぶりですね、ファイズ…………いえ、乾巧君」
そこにいたのは、かつて、ファイズと激闘を繰り返し、自らの命をオルフェノクの王捧げたオルフェノク、ローズオルフェノクがいた。
ローズオルフェノクは、驚いているファイズを無視し、4号の側に近寄る。
「大丈夫ですか?4号?」
「ローズか…………何しに来やがった?」
「首領の命令で、あなたを迎えに来ました。これからの計画に、あなたは必要不可欠ですので」
「…………分かった」
了承した4号は起き上がり、ローズオルフェノクの肩に手を置く。
「待ちやがれ村上⁉」
「乾君…………いや、ファイズ。いずれまた会えます。それまで、勝負は預けさせていただきます」
「ファイズ‼次あった時は、貴様の息の根を止めてやる‼」
そう言った4号とローズオルフェノクは、ローズオルフェノクの能力の1つである瞬間移動で、その場から姿を消した。
「ちっ‼逃がしたか」
ファイズはそう言いながらベルトを外し、乾巧の姿へと戻る。
すると巧に、2人の人物が近づいてきた。
「巧さーん‼」
「映司、レイナ」
近づいてきたのは、先程までカメバズーカと戦っていたオーズこと、火野映司と、映司の娘で、3代目仮面ライダーオーズの、火野レイナであった。
「お疲れ様です、巧さん。残念でしたね、あと一歩のところだったのに」
「まぁな。それにしてもレイナ、よくやったな。初の怪人戦にしては、上出来だ」
「ありがとうございます‼」
先程の戦いを誉められ、嬉しくなるレイ5。
するとそこへ、変身を解除した進之介たちが近寄ってきた。
「巧…………」
「進之介…………その……なんだ…………久しぶりだな」
「ああ…………また会えて嬉しいよ……巧」
そう言いながら、涙を流す進之介。
「おいおい、大の大人が、なに泣いてんだよ」
「だって俺…………お前のこと……忘れて…………」
「仕方ねぇだろ?マシンを破壊した影響で、あの時の戦いから、俺の存在は消えちまったんだから。お前のせいじゃねぇよ」
「グスッ…………でも」
「父さん、その辺にして。この人も気にするなって言ってくれてるんだから」
「父さん?…………まさかお前⁉進之介の息子か⁉」
「ああ…………俺と霧子の息子だ」
「はじめまして。泊英志といいます。この度は、助けていただき、ありがとうございます」
「い、いや、気にすんな」
進之介に子供ができたこと、その子供が礼儀正しいことに、戸惑う巧。
すると、亜夢とアンがレイナに近づいていく。
「レイナちゃん、久しぶり♪」
「お久しぶりです、レイナさん♪」
「亜夢ちゃん♪アンちゃん♪久しぶりだね♪」
互いに話しかけ、楽しい雰囲気を作り出す3人。
その3人に、英志が近寄る。
「レイナ、久しぶり♪」
「英志くんも久しぶり♪」
そう言って互いに握手をする2人。
何故4人の仲が良いかというと、レイナも永流たちの幼馴染みだからである。
「そういや、戦闘員たちはどうした?」
「4号たちが立ち去ってすぐ、逃げていったよ」
「そうか…………とりあえず、互いに話す必要があるな」
『確かにその通りだ。だがまずは、ここを離れよう。いつ奴等が襲ってくるか分からない』
「「分かった」」
クリムに従い、巧たちはその場から離れ、別の場所で話をすることにした。
to be next stage
今回はここまでです‼
次回は永流たちの話になります。
次回も是非読んでください‼