今回はあの人物と永流が戦います。
そして最後、とんでもない知らせが
それでは本編スタートです‼
永流が目を覚ました翌日、IS学園の校門前に、1人の女性が来ていた。
「ふふ♪やっと休暇がとれましたわ♪」
女性はニコニコしながら、IS学園を見上げた。
「さぁ♪愛しのあの人に会いに行きましょう♪」
そう言って女性は、受け付けへ向かって歩きだした。
その頃、永流たちはというと
「……………………」
「うふふ♪」
((((((…………イライラ(怒)))))))
「こ、怖ぇよ⁉怖すぎるぞコイツら⁉」
「え、英志くん、なんとかして。警察官だろ?」
「無理だ。警察官でも、太刀打ちできない」
「永流のバカ」
「お兄ちゃんのアホ」
「兄さん…………ドンマイ」
食堂で、鈴が永流に抱きつき、永流に惚れてる組が怒りのオーラを全壊にし、紘助たちが止められない程の、カオスな状況になっていた。
何故こんなことになったかと言うと、鈴に原因がある。
永流たちはいつも通りに午前の授業を終え、いつものメンバーに鈴を加えて、食堂へ向かった。
普段なら、永流の隣に恋か楯無、虚が来ていたのだが、鈴に場所を取られてしまった。それだけでなく、鈴は永流が食事を終えると同時に永流に抱きつき、永流の腕に頬ずりした。そして、それを見た永流に惚れてる組は、嫉妬と怒りのオーラを出していたのだ。
何故鈴が永流に抱きついていたのかというと、鈴が永流に惚れてしまったからである。永流が目を覚ました夜、鈴は永流のことを思いだし、心臓が高鳴るのを感じ、自身が永流に惚れたことを自覚した。
で、あるからして、鈴は永流に抱きつくという行動に移ったのだ。
対して永流は、鈴の好意にも、恋たちの怒りのオーラを出していることに気づいてはいるが、どうしたらいいか悩んでいた。
するとそこに、千冬と真耶がやって来た。
「ここにいたのか宝生」
「織斑先生?どうかしたんですか?」
「実はな……」
理由を話そうとした千冬だったが、永流の状態を見た途端、怒りのオーラを出した。
それは真耶も同じだった。
「鳳……何をしてる?」
「私も織斑先生たちと、同じってことです♪」
「ほう…………小娘がいい気になるなよ?」
「大人の魅力…………見せてあげます」
「ふふ♪…………小娘の力、見せてあげますよ」
そう言った千冬たちは、さらにどす黒いオーラを出し、火花を散らした。
それに不味いと感じた永流は、話題をそらす。
「そ、そういえば織斑先生?何か用があったのでは?」
「そうだったな。正確に言えば、宝生と風文字、葛葉姉弟に泊警部、名護にだがな」
「俺らに?」
「誰かしら?」
「今そこで待ってもらっている」
「どうぞ、入ってきてください♪」
真耶がそう言うと、先程まで校門にいた女性が入ってきた。
その女性を見て、名を呼ばれた永流たちはもちろん、楯無と簪、虚に本音、亜夢が驚いた。
『『『『『アン⁉』』』』』
「はい♪お久しぶりです皆さん♪深海アン(ふかみあん)、ただいま参りました♪」
やって来たのは、永流たちの幼馴染みの1人である深海アンであった。
永流たちは立ちあがり、アンの側に駆け寄った。
「久しぶりだねアン‼」
「元気そうで良かったわアン♪」
「相当ぶりだねアン」
「いや~懐かしいねぇ♪」
「ふふ♪このあいだぶりねアン♪」
「アンお姉ちゃん久しぶり♪」
「はい♪永流さん、恋さん、猛さん、紘助さん、珠美さん、亜夢さん、皆様お変わりないようで良かったです♪」
「アンちゃん久しぶり♪」
「お久しぶりですアンさん♪」
「アン、久しぶりだね♪」
「アンアン久しぶり~♪」
「楯無さん、虚さん、簪さん、本音さん、お久しぶりです♪」
久しぶりに会った永流たちと、挨拶をかわすアン。
しかし1人だけ、英志だけは反応が違った。
「アン…………」
「英志さん…………」
「…………アン‼」
「英志さん‼」
『『『『『なっ⁉』』』』』
英志とアンは互いの名前を呼ぶと、勢いよく抱きあった。
それを見ていた、永流たち幼馴染み組以外のメンバーと、生徒たちがまさかの行動に驚きを隠せなかった。
「え、永流⁉なんで英志とあの人抱き合ってるのよ⁉もしかして恋人⁉」
「恋人……以上かな」
「恋人以上とは?」
「…………まさか⁉」
「そっ‼彼女は、英志の婚約者だ」
『『『『『こ、婚約者ぁああああああ⁉』』』』』
紘助の言葉を聞いた、幼馴染み組以外の食堂にいた全員が驚いた。
「ま、まさか英志さんに婚約者がいたとは」
「互いに一目惚れでね。会うたびにピンク色の空間を発生させていたよ」
「そうそう♪その度にブラックコーヒー飲んでたよな?」
「必需品だったな」
「そ、そんなに?」
「ええ」
「あの空間を見たら最後、ブラックコーヒーがしばらく必需品となって、しょっぱいお菓子も甘く感じたわ」
「お、恐ろしいわね」
「だね」
セシリアたちの疑問に、苦笑いしながら説明する永流たち。
すると永流が、ふとあることを思い出した。
「ところでアン。今日はどんな用事で来たの?」
「そうでしたね。…………永流さん、私と戦ってください」
「えっ⁉」
「戦う⁉」
急な申し出に驚く永流と英志。
その時、千冬が会話に割り込んできた。
「すまないが、部外者にISを使用させるわけにはいかん」
「大丈夫です。私が望んでいるのは、ISでの勝負ではなく、別な力での勝負ですので」
「ッ⁉……アン、君も力を?」
「はい♪父上から受け継ぎました♪」
「……分かった。織斑先生、放課後にアリーナの使用許可をください」
「分かった。申請書はこちらで出しておく」
「ありがとうございます。アン、放課後になるまで英志と待ってて」
「分かりました♪」
「了解だ永流」
永流はそう言うと、席から立ちあがり、教室へと向かった。
数時間後
「ごめんね、待たせてしまって」
「お気になさらず♪」
あれから数時間後、永流は放課後になるとすぐにアリーナへと向かい、グラウンドで待っていたアンと英志の2人と合流し、アンと向き合う。
一緒にいた英志は、永流についてきた恋たち幼馴染み組とセシリア、ユリシアに鈴の3人と一緒に、観客席に移動した。
そして観客席に移動した英志たちは、永流とアンを険しい顔で見ていた。
「……どう思う?」
「……分からない」
「永流も強いが、アンも強かったからな。俺らが会わない間、どんな特訓をしてたか」
「そうね。見た感じだと永流が勝ちそうな気がするけど」
「アンもかなり強くなってるからね」
勝負の行方が予想できない英志たち。
その英志たちに、セシリアが質問した。
「あの、深海さんは、そんなにお強いのですか?」
「強い強い。永流を負かした1人だからな」
「永流を負かした⁉ホントなの恋⁉」
「ええ、ホントよ。永流、中学時代とか色んな武術やっててね、私たちも一緒にやってたの。その時、永流を負かすことができたのが、紘助と猛、英志とあそこにいるアンよ。私と珠美は引き分けにしか持ち込めなかったわ」
「そんなに強いのあの人⁉」
紘助たちの話を聞いて、驚くことしかできないセシリアたち。
そして、グラウンドでは、永流がゲーマドライバーを腰に装着し、今朝、パラドが持ってきてくれたマイティアクションXのガシャットを構えた。
対してアンは、左腕に黒い物体を取り付け、右手に小さな物体を持った。
「……やっぱり君だったんだアン」
「気づいてましたか♪」
「そりゃあね?…………行くよ?」
《マイティアクションX‼》
「はい♪」
《スタンバイ》
《イエッサー‼》
永流はガシャットのスイッチを押して、ゲームエリア展開し、アンは左腕に取り付けた黒い物体―――【メガウルオウダー】に小さな物体―――【ネクロムゴースト眼魂】を装填した。
それにより、メガウルオウダーからパーカーを着たお化け―――【パーカーゴースト】と呼ばれる存在の1体である【ネクロムゴースト】が出てきて周りを飛び回る。
「いくよ‼大変身‼」
《ガシャット‼》
《ガッチャーン‼レベルアップ‼》
《マイティジャンプ‼マイティキック‼マイティマイティアクションX‼》
永流はガシャットをドライバーに挿入してレバーを引き、エグゼイドレベル2へと変身した。
そして
「行きます‼変身‼」
《テンガン‼ネクロム‼メガウルオウド‼》
《クラッシュザインベーダー‼》
アンは、目薬を模した滴下ユニットのスイッチを押すと同時に、【トランジェント】と呼ばれる状態へと変わった。そのままネクロムゴーストを羽織、顔の部分にレンズのような物が装着され、アンは【仮面ライダーネクロム】へと変身した。
「いくぜアン‼仮面ライダーエグゼイド‼ノーコンティニューでクリアしてやるぜ‼」
「はい永流さん‼仮面ライダーネクロム‼深海アン、参ります‼」
永流とアンは同時に駆け出し、拳と拳をぶつけあう。
直ぐ様永流は、拳から足に代えて蹴りをいれようとするが、アンも同じように代え蹴りを相殺する。
それから永流とアンは、拳と蹴りを何度も何度もぶつけあい、アリーナ全体にその衝撃が響き渡る。
その衝撃を感じたセシリアたち代表候補生は、驚きを隠せなかった。
「な、なんですのこの衝撃は⁉」
「コレが……ライダー同士の戦い⁉」
「どんだけ凄いのよあの2人⁉」
それぞれ驚く代表候補生たち。
対して英志たち幼馴染み組は―――
「予想通り……かな?」
「ああ」
「でも、流石にここまで響き渡るとは思ってなかったよ」
「ここ…………壊れたりしないわよね?」
「大丈夫よ…………多分」
さも、当然かのように2人の戦いを見ていた。
その見られている永流とアンは、ぶつけあうのをやめ、互いに距離をとった。
「ハァ……ハァ……相変わらずやるねアン?」
「ハァ……ハァ……永流さんも、相変わらずお強いですね?でも…………負けません‼」
《ダイテンガン‼ネクロム‼オメガウルオウド‼》
アンはそう言うと、滴下ユニットのスイッチを押した。
すると、アンの背後に目のような紋章が現れ、紋章から複数の丸いエネルギーが出てきた。
それを見た永流は、警戒を強める。
「コレが私があちらの世界で生み出した必殺技‼その名も‼『情熱タコ焼きボンバー』です‼」
「えっ?…………タコ焼き?」
「はっ‼」
「うわっ⁉」
永流が呆けていると、無数のエネルギー弾が永流へとくっついていき、ある1つの形へと変化していった。
「な、なんだコレ⁉」
「それはエネルギー弾を集束した、エネルギータコ焼きです‼」
「エネルギータコ焼き⁉」
「そしてコレが‼」
するとアンは、両手を上に上げて、ハート型のエネルギーを形成した。
そしてそのハート型のエネルギーには、『英志LOVE』と書かれていた。
「そ、それは…………」
「コレは私が、英志さんに対する愛で作り上げたエネルギー体…………LOVE英志弾です‼」
「LOVE英志弾⁉」
「私の英志さんに対する愛を、感じてください‼ハッ‼」
「いや、ちょっとま―――ぎゃぁああああああ⁉」
―ドガァアアアアアアン―
永流はLOVE英志弾を喰らって爆発した。
煙がはれると、永流は地面に倒れていた。
「私たちの愛は、永遠に不滅です」
そう言ったアンは、永流に背中を向けて立ち去ろうとする。
だが
「待てよ…………アン」
「ッ⁉まさか⁉」
自身の名を呼ぶ永流の声に反応し、立ち去るのをやめて振り返る。
そしてそこには、立ち上がっていた永流がいた。
「まさか⁉私のタコ焼きに対する情熱と、英志さんに対する愛の必殺技のコンボが、効かなかったんですか⁉」
「正直痛かったけど、耐えられない程じゃないさ」
そう言った永流は、1つのガシャット―――【ハリケーンニンジャガシャット】を取り出した。
「そのガシャットは⁉」
「影成さんから受け取った力さ…………いくぜ‼」
《ハリケーンニンジャ‼》
《ガシャット‼ ガッチョーン》
「大・大・大変身‼」
《ガッチャーン‼レベルアップ‼》
《マイティジャンプ‼マイティキック‼マイティマイティアクションX‼アガッチャ‼ニンニン忍者‼ハリケーンニンジャ参上‼》
永流はハリケーンニンジャガシャットを挿入し、レバーを引く。
それにより、ピンク色の部分が白く変色していき、ボディに風魔のアーマーと忍者刀が装着され、永流は【仮面ライダーエグゼイド ニンジャアクションゲーマーレベル3】へと、レベルアップした。
「新たな姿ですか⁉」
「今の俺は、仮面ライダーエグゼイド ニンジャアクションゲーマーレベル3だ‼いくぜアン‼」
そう言った永流は、忍者刀を構え、アンとの距離を一気につめた。
「ッ⁉(速い⁉)」
「ハァッ‼」
「くっ⁉」
「フッ‼タァッ‼」
「ぐっ⁉がっ⁉」
「デリャア‼」
「きゃぁあああ⁉」
アンは、永流の素早い攻撃に対処しきれず、永流に斬り飛ばされ、地面を転がる。
「ぐっ⁉……つ、強くなってる……⁉」
「アン‼コレで終わりにするぜ‼」
《ガッシューン》
《ガシャット‼キメワザ‼》
《HURRICANE CRITICAL STRIKE》
永流はハリケーンニンジャガシャットを、ドライバーから抜きとり、キメワザスロットホルダーに挿入してボタンを押し、右足にエネルギーを蓄積する。
「ならば私も、必殺技でお相手します‼」
《ダイテンガン‼ネクロム‼オメガウルオウド‼》
アンは滴下ユニットのスイッチを押し、背後に現れた目のような紋章から右足にエネルギーを蓄積する。
「ハッ‼…………ハァアアアアアアア‼」
「ハッ‼…………タァアアアアアアア‼」
2人は同時に跳び、永流は回転して竜巻を纏いながら、アンはそのまま互いに必殺技をぶつけあった。
必殺技同士のぶつけあいで、激しい衝撃が、アリーナ全体へと広がる。
そして
「ハァアア…………ダァアアアアアアア‼」
「ぐっ⁉……きゃぁあああああああああ⁉」
《会心の一発‼》
《GAME CLEAR》
永流の必殺技が勝ち、アンはそれを直撃で受けて地面へと倒れてしまい、ダメージが大きかったため、変身が解除されてしまった。
そのアンに、永流は変身を解除して近づき、アンを起き上がらせた。
「ふふ♪負けてしまいましたね♪」
「でも正直危なかったよ。あそこで踏ん張らなければ、負けてたのは俺だったよ」
「なら次は、私が永流さんより踏ん張り、勝ってみせます‼」
「次も負けないよ‼」
そう言った永流たちは、互いに握手をし、再戦することを約束した。
それを見ていた英志たちは、2人に拍手を送った。
「凄かったですわお2人とも‼」
「最高のバトルよ‼」
「とくに最後のがね‼」
「よっしゃ‼次は俺がアンと勝負だ‼」
「いいえ、アンと戦うのは私よ?」
「ふふ♪どうするの英志?」
「紘助くんたちに、アンがとられるよ?」
「そんなことさせるもんか‼」
そう言って楽しい雰囲気を作り出す英志たち。
その時
「みんな~‼」
「楯無?」
生徒会の仕事をしていた楯無が、慌てた様子でやって来た。
「どうしたの楯無?そんなに慌てて?」
「どうかしたのか?」
「た、大変よみんな‼あの2人が‼」
「あの2人?」
「あの2人……織斑一夏と篠ノ之箒が、学園に戻ってきたわ‼」
『『『『『なっ⁉』』』』』
楯無の知らせを聞いて、その場の全員が驚き、嫌な予感がした。
to be next stage
今回はここまでです‼
次回は、何故あの2人が戻ってきたのかの説明と、永流たちのGW編に入ります。
次回も是非読んでください‼