インフィニット・エグゼイド~意志を継ぐ医者~   作:ルオン

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お待たせいたしました‼

今回は、永流とある3人が学園を出ます。

それでは本編スタートです‼


Stage27:外泊する4人と病院での永流

永流と恋が腕を組ながらアリーナの中に入ると、一緒に来た楯無たちが待っていた。

 

「お疲れ様2人とも♪」

 

「あらカナたちじゃない♪迎えに来てくれたの?」

 

「ええ♪やっぱり凄いわね2人とも♪」

 

「ふふ♪ありがとう♪」

 

「ところで……いつまで腕を組んでるのかしら?」

 

「あら、いいじゃない♪愛し合う2人なら当然のことよ♪」

 

「「「「「「なんですって⁉」」」」」」

 

恋がそう言うと、突然楯無たちから黒いオーラが出てきた。

だが

 

「はいはい、冗談はそこまでにしてね」

 

「ふふ♪ごめんなさい♪」

 

「皆も、恋の冗談でいちいち黒いオーラ出さないで」

 

「「「「「「べ、別に出してないわ(ですわ/です/よ)‼」」」」」」

 

永流がそう言うと、楯無たちは黒いオーラを出すのをやめた。

すると、永流は何かを思い出したかのように、簪に話しかけた。

 

「そういえば簪、専用機の件、考えてくれた?」

 

「うん。一晩考えてみた。幻夢コーポレーションに…………黎斗さんたちに手伝ってほしい」

 

「OK。それじゃあ簪、今から行こうか」

 

「えっ?今から?」

 

「うん。今日と土日は病院に行くから、簪も一緒に行こう」

 

「でも……帰りとかどうしよう。きっと1日じゃ終わらないだろうし」

 

「なら外泊届け出して、家に泊まればいいよ」

 

「えっ⁉」

 

「「「「「なっ⁉」」」」」

 

永流の言葉に、恋以外の女性人が驚きを隠せなかった。

 

「駄目かな?」

 

「そ、それはつまり……永流と一緒に1つ屋根の下で」

 

―ホワンホワンホワンホワンホワン―

(ここからは簪の妄想です)

 

―ドンッ―

 

「え、永流?」

 

「簪……綺麗だよ」

 

月明かり照らされる部屋の中、永流は簪に壁ドンする。

 

「き、綺麗だなんて////私は……別に綺麗じゃ////」

 

「……そうだね、簪は綺麗じゃない」

 

「え…………」

 

永流の綺麗じゃないと自分を否定する言葉に、思考がフリーズする簪。

だが

 

―クイ―

 

「あ……」

 

「簪は綺麗というより、かわいい」

 

「ッ⁉//////」

 

永流に顎を上げられ、かわいいと言われた簪は顔を赤くする。

すると永流は、突然簪を抱え上げ、ベットへと運び、簪に覆い被さる。

 

「え、永流⁉//////」

 

「簪……俺は君と……絆を深めたい」

 

「永流…………私も……永流と絆を深めたい」

 

「簪…………」

 

「永流…………」

 

互いに見つめ合う永流と簪。

やがて2人の顔は段々と距離を縮めていく。

そして―――

 

―ホワンホワンホワンホワンホワン―

(妄想修了)

 

「ぷしゅー////ぷしゅー////」

 

「か、簪⁉大丈夫か⁉」

 

「これは完全に想像しちまったな」

 

「間違いないね」

 

「えっ?何を想像したの?」

 

「永流…………それは野暮ってやつだ」

 

「「「「「「「うんうん」」」」」」」

 

「???」

 

永流の家に泊まることで、永流とシュチュエーションを妄想し、頭から煙を出して赤面する簪と、それを察し、分からない永流に聞かないよう釘をさす紘助たち。

すると、赤面していた簪が妄想の世界から戻ってきた。

 

「永流‼」

 

「は、はい‼」

 

「今すぐ届け出してくるから‼校門で待ってて‼」

―ヒュン―

 

「「「「「「「「「き、消えた⁉」」」」」」」」」

 

簪は目にも止まらないスピードでその場から消え、永流たちは簪が消えたことに驚いていた。

 

「え、えっと…………とりあえず、校門に行こうか永流くん」

 

「そ、そうだね」

 

「ふふ♪永流の医者として姿、見るのが楽しみだわ♪」

 

「ん?ちょっと待って。もしかして恋も行く気なの⁉」

 

「ええそうよ♪もう外泊届けは提出済みだわ♪」

 

「「「「「えぇええええ⁉」」」」」

 

恋の発言に、驚く楯無たち。

 

「ち、ちょっと待ってください恋さん‼簪お嬢様は専用機の関係で、外泊届けがおりますが、恋さんはどんな理由ですか?」

 

「そんなの決まってるじゃない♪永流の側にいたいからよ♪」

 

「えっ?俺?」

 

「そうよ永流♪永流の医者として働きを見てみたいの♪」

 

「まぁ、邪魔にならないようにしてくれるなら別に構わないけど」

 

「ふふ♪ありがとう♪」

 

「で、でもどうやって、申請が通ったの?」

 

「ふふ♪裏技を使ったのよ♪」

 

「「「「「裏技?」」」」」

 

恋の発言に首をかしげる女性人。

すると恋は、どこからか1冊のアルバムを取り出した。

 

「そ、それはなに?」

 

「ふふふ♪コレは紘助の寝顔写真がおさめられたアルバム……紘助寝顔アルバムよ‼」

 

「紘助寝顔アルバム?それが…………まさか⁉」

 

「それを貰って得する人は⁉」

 

「気づいたようね♪コレを将来の義妹に渡して、申請をOKしてもらったわ♪」

 

(((((間違いない‼この人珠美(さん/名護先生/タマミン)を買収した⁉)))))

 

恋が珠美を買収したことに気づいた楯無たち。

 

 

 

 

 

 

その頃、珠美はというと

 

「えへへへ~♪紘助の寝顔かわいいよ~♪」

 

自分の部屋でアルバムを見て、にやけていた。

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ私たちは行くわね♪行きましょう永流♪」

 

「ち、ちょっと⁉腕を引っ張らないで~⁉」

 

「ち、ちょっと待ってくれ2人とも~⁉」

 

恋はそう言いながら、永流を引っ張って行き、たけしは2人の後を追って猛が、アリーナを出ていった。

残された楯無たち女性人は、悔しいのか、ハンカチを口でかみしめる。

紘助は身の危険を感じ、その場から逃げた。

 

 

 

 

 

 

数分後

 

「まさか……恋まで一緒なんて」

 

「ふふ♪よろしくね簪♪」

 

数分後、一度永流たちは荷物を取りに部屋へ戻り、校門に行って簪を待った。

しばらくして、笑顔でやって来た簪だったが、恋が一緒に行くと聞いて、若干ブルーになっていた。

 

「えっと…………とりあえずモノレールで駅まで行って、タクシーで向かおうか」

 

「それなら大丈夫だよ永流くん。迎えを呼んであるから」

 

「迎え?」

 

猛の言葉に首をかしげる永流。

すると、校門に一台の車がやって来た。

そして車から、1人の人物が降りてきた。

 

「え、英志⁉」

 

「やぁ永流。昨日ぶり」

 

車から降りてきたのは、昨日女子生徒を逮捕した英志であった。

 

「英志、なんで」

 

「実は衛生省から依頼があってね。永流を病院に無事に運んでくれと」

 

「そうだったのか」

 

「それじゃあ英志くん、永流くんを頼んだよ」

 

「任せてくれ猛。永流は必ず守る。バイト頑張れよ」

 

「ああ‼永流くん、また明日な」

 

「ああ。気をつけてな」

 

猛はそう言うと、校門に持ってきていたバイクに跨がって、バイト先に向かった。

 

「さて、俺たちも向かおうか」

 

「悪いんだけど、簪を幻夢コーポレーションに下ろしてから、病院に向かってくれるか?」

 

「それについても、衛生省から頼まれてる。だが、今、幻夢コーポレーションは立て込んでいてな、6時以降に来てほしいとのことなんだ」

 

「それじゃあ私も永流の病院に行く」

 

「いいの?」

 

「うん♪」

 

「それじゃあまずは、聖都大学附属病院に行こうか」

 

「「「ああ(ええ/うん)」」」

 

永流たちは英志の車に乗り、聖都大学附属病院へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数十分後

 

「病院よ‼私は帰ってきたぁああああ‼」

 

数十分後、聖都大学附属病院に着いた永流は、車から下りると、どこかの悪夢と同じように叫びだした。

 

「何叫んでるんだ永流?」

 

「いや、父さんが生前、久々に家に帰ってきたりしたら、こう叫ぶんだよって言ってたんだけど」

 

「それ、絶対にやめろよ?いいな?」

 

「わ、分かった」

 

英志の気迫に押され、頷くしかできなかった永流。

そして永流は、恋たち3人を連れて病院内へと入っていった。

中に入ると、受付の事務員が永流に声をかけた。

 

「宝生先生、お帰りなさい」

 

「ただいま♪鏡先生は今どこにいますか?」

 

「ちょっと待ってください…………鏡先生はただいまオペ中です」

 

「分かりました。それじゃあ俺はCRに行きますね」

 

「分かりました。あと、CRには花家先生とニコさんがいますよ」

 

「分かりました。ありがとうございます」

 

永流は受付にお礼を言うと、英志たちを連れてCRへと向かった。

数分後、CRについて扉を開けた永流。

するとCRの中は、ピンクなオーラで染まっていた。

その原因は

 

「はい大我♪あ~ん♪」

 

「あ、あ~ん♪」

 

「ふふ♪おいしい?」

 

「あ、ああ……おいしい////」

 

大我が、ニコが作った愛妻弁当を、ニコに食べさせてもらっていて、まるでまだ恋人のようなオーラを出しながら食べていたのが原因である。

それを見た永流と英志は苦笑いし、簪は顔を赤くし、恋はスマホで写真を撮っていた。

 

「ん?……え、永流⁉」

 

「えっ⁉え、永流⁉それに英志に簪、恋まで⁉」

 

「あ、あははは……」

 

「な、なんというか……」

 

「あ、あうあう////」

 

「ふふ♪ごちそうさまです♪それじゃあ♪」

 

恋を先頭にCRを出ていった永流たち。

CRを出た永流たちは、永流の希望で、自分が担当した入院している患者に挨拶しに行くことになった。

最初、永流が向かったのは、子供たちが入院している階であった。

永流が病室に入ると、子供たちが一斉に近づいてきた。

 

「「「「永流先生~‼」」」」

 

「やぁ皆、久しぶり♪」

 

「永流先生‼一緒にゲームしよう~‼」

 

「永流先生、あやとり教えて~」

 

「永流先生、後ろの人達だぁれ~?」

 

「先生のお友だち?」

 

「そうだよ♪3人とも、先生の大事な友達だよ♪」

 

「はじめまして♪永流先生の友達の、泊 英志です♪よろしくね♪」

 

「はじめまして♪永流の友達で、葛葉 恋よ♪よろしく♪」

 

「はじめまして♪永流の友達の、更識 簪です♪よろしくね♪」

 

永流の紹介で、子供たちに挨拶する英志 たち。

すると、子供たちの1人が質問してきた。

 

「お姉ちゃんたちは、先生の恋人~?」

 

「あら♪」

 

「えっ?」

 

「あはは……残念ながら違うよ。それにね、恋人は1人しかできないんだよ?」

 

「でも先生、バレなきゃ大丈夫なんでしょ~?」

 

「そうそう、バレなきゃ犯罪じゃないんでしょ~?」

 

「ちょっと⁉誰がそんなこと言ってたの⁉」

 

「「「「九条先生~‼」」」」

 

「き~り~や~さ~ん‼」

 

子供たちに、貴利矢が変な事を教えたことに、怒る永流。

その時

 

「はぁ……はぁ……宝生先生‼」

 

「ど、どうしたんですか?」

 

「宝生先生、今すぐ手術室に来てください‼鏡先生と一緒にオペしていた先生が、過労で倒れてしまって‼」

 

「分かりました‼今行きます‼」

 

永流は呼びに来た医者についていき、手術室に入る。

手術室に入ると、飛彩が必死にオペをしていた。

 

「飛彩さん‼」

 

「永流⁉戻ってきてたのか⁉」

 

「患者さんの容体は⁉」

 

「あまりいいとは言えん。手を貸せ」

 

「もちろんそのつもりです‼」

 

飛彩に言われ、永流はオペにとりかかった。

 

 

 

 

 

その頃英志たちは

 

「永流……大丈夫かな?」

 

「大丈夫だよ簪」

 

「そうよ簪♪だって永流だもの♪」

 

「…………うん♪」

 

永流が入った手術室の前で、永流が出てくるのを待っていた。

 

「それにしてもさっきの永流、学園の時と違っていきいきしてたわね」

 

「うん」

 

「やっぱり、永流にとって、一番生きてるって感じるのは、患者さんのために尽くすことなのかもな」

 

「そうね♪…………簪?」

 

「なに、恋?」

 

「私、負けないから。永流が永流のまま、やりたいことを貫く。私はそんな彼を振り向かせて、支えてみせるわ」

 

「わ、私だって、永流を支えてみせる‼」

 

「ふふ♪負けないわよ♪」

 

(相変わらずモテモテだな~永流は。果たして誰が永流と結ばれるのやら。まぁ、近いうちに、そんな問題はなくなるだろうけど)

 

永流をかけて、恋と簪の心に火がともり、英志はそんな2人を温かく見守っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数十分後

 

「はぁ……はぁ……終わった~」

 

「「「永流‼」」」

 

オペを終えた永流が手術室から出てきて、英志たちが永流に駆け寄る。

 

「お疲れ様永流♪」

 

「お疲れ様♪」

 

「ありがとう、恋、簪」

 

「それで?オペは成功したのか?」

 

「当然だ。俺と永流に、救えない命などない」

 

「「「飛彩さん⁉」」」

 

英志の言葉に答えながら、飛彩が手術室から出てきた。

 

「久しぶりだな、英志、恋、簪」

 

「お久しぶりです飛彩さん」

 

「流石は永流と飛彩さんね♪」

 

「名コンビ」

 

「そんなことないよ。俺なんてまだまだ」

 

「だが、先程の手際、なかなか良かったぞ。これからも精進しろ」

 

「はい‼ありがとうございます‼」

 

飛彩はそう言うと、その場から立ち去った。

 

「永流、良かったわね♪」

 

「うん‼」

 

「永流、そろそろ6時になるから、簪を送りに行くけど、永流も行くか?」

 

「ああ。久々に幻夢コーポレーションの皆に会いたいしね。シャワー浴びてくるから、入り口で待ってて」

 

「分かった」

 

そう言った永流は、すぐにシャワーを浴びに行き、持ってきていた私服に着替えて、入り口に向かった。

 

「お待たせ」

 

「それじゃあ行こうか」

 

そして永流たちは、再び英志の車に乗って、幻夢コーポレーションに向かった。

 

to be next stage




今回はここまでです‼

次回は、永流たちが幻夢コーポレーションに行きます。

次回も是非読んでください‼

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