そして永流は、戦いの最中にあの姿になり、あの技を放ちます‼
それでは本編スタートです‼
紘助と恋の2人が転校してきた放課後、永流は鈴と勝負するために、アリーナへと向かっていた。
その永流と鈴の戦いを見るために、亜夢とマドカ、ユリシアとセシリア、紘助と恋が永流に同行していた。もちろん、護衛の猛も一緒である。
「永流、鈴との勝負勝てそうか?」
「さぁな。彼女のISがどんなのか分からない以上、油断はできない。でも、負けるつもりはないよ」
「流石は俺と猛の親友‼期待してるぜ‼」
「ああ‼」
紘助は言葉に返事をし、アリーナへ向かう足を進める永流。
その時、真耶が慌てた様子で走ってきた。
「ほ、宝生さん‼」
「山田先生、どうしたんですか?」
「ほ、宝生さんにお客さんです‼怖い顔のお客さんです‼」
「怖い顔?」
「そんなに俺の顔は怖いだろうか?」
「あ……グラファイト」
永流の客人とは、グラファイトのことであった。
グラファイトの手には、黒いケースが握られていた。
「久しぶりだな、永流」
「久しぶり、グラファイト」
「永流さん、此方の方は?」
「彼はグラファイト。黎斗さんのボディーガードをしてる人なんだ」
「グラファイトだ。よろしくな」
「セシリア・オルコットですわ」
「ユリシア・ファランドールです」
「久しぶりだなグラファイト‼」
「お久しぶりですグラファイト♪」
「紘助に恋か。久しぶりだな」
「それでグラファイト、俺に何か用か?」
「実は、お前に渡す物があってな」
そう言ったグラファイトは、黒いケースを永流へと渡した。
永流は渡されたケースを開ける。すると中には五つのガシャットが入っていた。
そのガシャットを見て、見覚えのあった永流は驚きを隠せなかった。
「このガシャットは⁉父さんたちが使っていた⁉」
「ああ。ようやくIS用のが完成してな。届けにきた」
「ありがとうグラファイト‼この後の戦いで役にたちそうだ」
「この後の戦い?」
「実はこの後、中国からきた代表候補生と永流くんが戦うんです」
「なるほどな。ならその戦い、俺も見させてもらおう。お前がどれ程成長したか見せてもらうぞ」
「了解‼」
新たなガシャットを受け取った永流は、グラファイトを加えてアリーナへと向かった。
数分後、アリーナへついた永流たち。
猛たちは観客席に行き、永流はフィールドへと向かった。
フィールドに出ると、鈴がISを纏って待っていた。
「待たせてしまったね鳳さん」
「いえ、大丈夫です」
「それが君のIS?」
「はい‼中国で開発された甲龍(シェンロン)です‼さぁ、ISを展開してください‼」
「それじゃあ、やりますか‼」
《マイティアクションX‼》
「大変身‼」
《ガシャット‼》
《ガッチャーン‼レベルアップ‼》
《マイティジャンプ‼マイティキック‼マイティマイティアクションX‼》
永流は腰にゲーマドライバーを装着し、ガシャットを挿入してレバーを引き、エグゼイドレベル2へと変身した。
「それが宝生さんのIS」
「ああ。行くぜ鳳‼」
《ガシャコンブレイカー》
「はい‼」
鈴の返事を合図に、永流はガシャコンブレイカーを、鈴は甲龍の専用武器である双天牙月を構えて、同時に動き出した。
「はぁ‼やぁ‼」
「ほっ‼よっと‼」
「くっ‼やぁああああ‼」
鈴は素早い動きで永流に双天牙月で斬りかかるが、永流に当たらずかわされてしまう。
鈴はかわされて悔しくなるが、諦めず斬りかかる。
だが、永流に当たることはなかった。
「はぁ……はぁ…………なんで当たらないのよ⁉」
「終わりか?なら今度はこっちの番だ‼」
永流はそう言ってガシャコンブレイカーを構えて、鈴に向かって飛んだ。
「フッ‼ハァ‼」
「ぐっ⁉くっ⁉」
「ラァアアアア‼」
「がはっ⁉」
永流は素早くガシャコンブレイカーを振るい、鈴に攻撃を当てて吹き飛ばした。
吹き飛ばされた鈴は、なんとか体制を立て直し双天牙月を構える。
「すごい力…………でも‼」
「まだまだ行くぜ‼」
永流は鈴に向かって飛びかかる
しかし
「フッ‼」
「ッ⁉がぁっ⁉」
突然、鈴に向かっていた永流が、何かにぶつかったかのように吹き飛ばされた
それを見ていた猛たちは
「なっ⁉永流が吹き飛ばされた⁉」
「今のは…………衝撃砲だね」
「気づきましたか亜夢さん。今のは中国で、開発が進められていた物です」
「空間自体に圧力を砲身を作り、衝撃を砲弾として打ち出す物ね」
「コレを見切るのは永流さんでも難しいかと」
「いや、永流なら避ける」
セシリアの言葉を、グラファイトが否定した。
「何故分かりますの?」
「あいつは、一度受けたら見切る奴だ」
「ああ。奴なら……永流なら避けるさ」
「永流くんは負けない」
永流を信じ、永流は負けないと断言するグラファイトと紘助、猛の三人。
対して永流は、先程の衝撃砲の事を驚きながら体制をたて直していた。
「今のは…………衝撃を乗せた砲弾か何かか?」
「初見で見破るとは、流石は天才ゲーマーL。そうです。今のは空間自体に圧力を砲身に作り、この左右にある翼から衝撃を砲弾として打ち出した衝撃砲です」
「なるほど…………どうやら一筋縄じゃいかないみたいだ(さて、どうしたものか。ここは爆走でけりを――ッ⁉)ちぃっ⁉」
鈴をどう攻略するか永流が悩んでいると、鈴が衝撃砲を撃ってきた。
それに勘づいた永流は、直ぐ様避ける。
「流石は天才ゲーマーL‼でも、この見えない砲弾はクリアできませんよ‼ハァ‼」
「あぶね⁉」
「まだまだ‼」
「おわっ⁉」
永流は必死に鈴の衝撃砲を避けながら、衝撃砲への対策を考えていた。
「(どうする⁉このままじゃマジでやられちまう⁉タドルで高速化の斬り技いくか?いやダメだ。戦って分かったが、鳳は反応速度が決行早い。さっきはあたったが、受けるごとに少しではあるがガードできてた。何かないのか⁉衝撃砲を砕く……いや、気を引ける方法は‼…………ん?気を引ける方法?)コレだ‼」
「?」
永流は避けるのをやめ、鈴の目の前に立つ。
対して鈴は、急に避けなくなった永流を警戒して、双天牙月を構える。
「分かったぜ鳳‼お前を攻略する方法がな‼」
「攻略する方法⁉」
「グラファイト、さっそく使わせてもらうぜ‼」
《シャカリキスポーツ‼》
永流は先程グラファイトから貰ったガシャットの一つ、【シャカリキスポーツガシャット】を取り出し、スイッチを押す。
すると、永流の後ろに画面が出現し、画面からライダーをサポートするユニット【ゲーマ】の1体である【スポーツゲーマ】が出てきて、永流の周りを走る。
「じ、自転車⁉」
「驚くのはここからだぜ?」
《ガッチョーン ガシャット‼》
「大・大・大変身‼」
《ガッチャーン‼レベルアップ‼》
《マイティジャンプ‼マイティキック‼マイティマイティアクションX‼アガッチャ‼シャカリキ‼シャカリキ‼バッドバッド‼シャカッとリキッとシャカリキスポーツ‼》
永流はシャカリキスポーツガシャットをベルトに挿入した後にレバーを閉じ、再びレバーを引く。
すると、音声が鳴ると同時に、スポーツゲーマが永流にアーマーとして装着され、永流の頭部にヘルメットが装着される。
こうして永流は【仮面ライダーエグゼイド スポーツアクションゲーマーレベル3】へとレベルアップした。
その姿を見たライダーをあまり知らないユリシアやセシリア、亜夢にマドカは
「な、なんなのですかアレは⁉」
「じ、自転車が永流にくっついたわよ⁉」
「お兄ちゃん‼自転車は着る物じゃなくて、乗る物だよ⁉」
「いや、ツッコムとこそこじゃないだろ⁉」
4人はあまりのことにパニックになっていた。
対して鈴は
「な、なんですかそれ⁉じ、自転車がアーマーみたいにくっついた⁉」
セシリアたち同様、パニックになっていた。
「エグゼイド スポーツアクションゲーマーレベル3だ‼さぁ、鳳‼こっからが本番だ‼」
「ッ⁉望むところです‼」
鈴は双天牙月を構えて、永流に向かって突っ込んだ。
「予想通り‼ハッ‼」
永流は鈴に向かって、左右にあるスポーツゲーマの車輪部分である【トリックフライホール】を投げる。
投擲により、表面が刃のように変わったトリックフライホールが、鈴を左右から襲いかかる。
鈴はトリックフライホールを衝撃砲で撃ち落とそうと、体を止めて狙いを定める。
しかし
《ジャ・キーン》
「そらっ‼」
「えっ⁉キャア⁉」
永流がガシャコンブレイカーをソードモードにして、トリックフライホールに気を取られた鈴を斬り飛ばした。
斬り飛ばされた鈴は、なんとか体制を立て直し永流がいる方向を見る。
するとそこには、今にも自分が放ったトリックフライホールに当たりそうな永流がいた。
だが
「よっしゃ‼アイテムゲット‼」
《鋼鉄化》
先程まで鈴がいた場所の近くにチョコブロックがあり、永流はチョコブロックを破壊してエナジーアイテムの一つ【鋼鉄化】で、トリックフライホールの攻撃を防ぎ、鈴がいる方向をへと弾き飛ばした。
「えっ⁉ち、ちょっと⁉キャァアアア⁉」
あまりの出来事に混乱した鈴は、ガードするのを忘れ、トリックフライホールの攻撃をまともに喰らう。
「どんなもんだ‼」
「くぅ……ま、まさかタイヤを弾き飛ばして当てるなんて…………」
「さぁ‼フィニッシュは必殺技で決まりだ‼」
《ガッシューン》
《ガシャット‼キメワザ‼》
《SHAKARIKI CRITICARSTRIKE》
「ハッ‼」
永流はエネルギーが蓄積されたトリックフライホールを、鈴に向かってブーメランのように投擲する。
対して、狙われていた鈴は
「(どうする⁉あの車輪がエネルギー纏ってこっちに投げられた⁉両方を双天牙月で防ぐのは無理だし…………こうなった衝撃砲を……ダメだ。この後の事を考えると衝撃砲は残したい。でも、受けるわけには…………なら‼)」
何かを思いついた鈴は、双天牙月を構える。
そして
「(今だ‼)ハァッ‼」
「なにっ⁉がぁあああ⁉」
「キャァアアア⁉」
鈴は左の翼にある【龍砲】から、右からきたトリックフライホールを防ぐと同時に、最大出力で衝撃砲を撃つ。
まさかの事に、永流は衝撃砲をもろに喰らい、壁まで吹き飛ばされた。
だが鈴も、右からのトリックフライホールを防いだが左からのトリックフライホールをもろに喰らい、地面へと転がった。
「グッ‼ま、まさか……捨て身で来るとは」
「グッ‼こ、これこそ『肉を切って、骨を断つ』ですよ」
「はは……まいったな…………でも‼」
「なっ⁉(最大出力の衝撃砲を受けて、まだ立つの⁉)」
「諦める訳にはいかねぇ…………観客席で、俺を鍛えてくれた一人が……面倒を見てくれた一人が……兄のような人が見てくれてるんだ‼ここで諦めたら、顔向けできねぇ‼」
「永流…………」
永流の言葉を聞いて、ほんの少し涙が出るグラファイト。
「だから……負けるわけには、いかねぇんだぁあああ‼」
永流が立ち上がりながら叫んだ瞬間、永流の目が光だし、永流の目の前に【ドラゴナイトハンターZガシャット】が現れる。
しかしその色は、金色ではなく赤黒い色だった。
それを見たグラファイトは
(ドラゴナイトハンターZだと⁉バカな⁉アレは渡してないはずだ⁉それに、何故金色ではなく赤黒い色になっている⁉…………まさか⁉九条が言っていた永流の特殊能力か⁉)
永流の目の前に現れた色違いのドラゴナイトハンターZガシャットに、驚きを隠せなかった。
「こいつで決める‼」
《ガシャット‼キメワザ‼》
「ドドドドドドドドドドド‼紅蓮爆龍剣‼ハァ‼」
「何よ…………これ⁉キャァアアア⁉」
《会心の一発》
《GAME CLEAR》
永流はガシャコンブレイカーに謎のドラゴナイトハンターZガシャットを挿入し、エネルギーを蓄積した。
そして永流は、グラファイトの必殺技である【紅蓮爆龍剣】を鈴に放った。
鈴は双天牙月でガードするが、あまりの威力に負け、攻撃が直撃してISが解除された。
それを見ていた猛たちは
「よし‼永流くんの勝ちだ‼」
「よっしゃ~‼流石俺らの親友だ‼」
「わーい‼お兄ちゃんが勝ったー‼」
「流石だ兄さん‼」
「鳳さんも凄かったですわ‼」
「負けてられないわね‼」
「ふふ♪永流ってば素敵♪」
それぞれ、今の戦いを見て盛り上がっていた。
しかし、グラファイトだけは違った。
(何故永流が紅蓮爆龍剣を使えたんだ⁉一度しか見せていないはずだ⁉あのガシャットが関わってるのか?)
グラファイトは永流が紅蓮爆龍剣を使えたことに、驚いていた。
そしてその永流は、鈴に近づいていき、鈴に手をさしだす。
鈴は永流の手を握り立ち上がる。
「ナイスファイトだったよ鳳さん」
「私も、いい経験になりました。でも、次は勝ちます‼」
「次も負けないよ鳳さん」
「あの、宝生さん。私のこと、名前で呼んでもらえませんか?」
「いいのかい?」
「はい‼あんな気持ちいい勝負できた人に、名字を呼ばれるのは、なんか嫌で」
「分かった。なら俺も、名前でいいよ」
「えっ⁉いいんですか⁉」
「もちろん‼俺も鈴と同じで、あんな気持ちいい勝負できた人に名字を呼ばれるのは、なんか変な感じがしてね。あと、タメ口でいいよ。これからはライバルであり友人だからさ」
「友人……いいんですか?」
「もちろん」
「……うん‼よろしく永流♪」
「よろしくな鈴♪」
互いに握手し、友情を育む永流と鈴。
そして二人は、ピットに戻ろうと歩き出す。
だがその時
「ッ⁉鈴しゃがめ‼」
「えっ?うわっ⁉」
―ドゴォオオオン―
永流は殺気を感じとり、鈴の頭を抱えて地面にふせる。
すると永流たちが歩いて行こうとしたところが、爆発音と共に土煙をあげた。
「大丈夫か鈴?」
「え、ええ……大丈夫。でも、今のはいったい」
「あ~あ、はずしちゃった」
「ッ⁉誰だ⁉」
その場にいた者以外の声が後ろから聞こえ、後ろを振り返る永流。
そこにいたのは、打鉄やラファールを纏った女子生徒が30人いた。
to be next stage
今回はここまでです‼
次回は永流があの2人と共闘し、あの力を使います‼
次回も是非読んでください‼