インフィニット・エグゼイド~意志を継ぐ医者~   作:ルオン

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今回は陽太郎と織斑が決着をつけ、永流がある力を発揮し、あのライダーへと変身して、陽太郎と別れます。

それでは本編スタートです‼


Stage20:決着と力と別れ

ショッカーとの戦いを終えた後に、正体を明かした7代目仮面ライダーイクサこと名護珠美を見て、永流と猛は驚いていた。

 

「た、珠美⁉なんで⁉」

 

「なんでって言われても、お父さんから受け継いだからよ♪」

 

「まさか、珠美までライダーになってるとは……」

 

「私的には、永流と猛がライダーになってるのが驚きよ」

 

「あ、あはははは」

 

「あの、永流先生、此方の方は?」

 

驚くのと同時に楽しそうに話す永流に、陽太郎が珠美が何者なのかたずねる。

 

「えっと、彼女は名護珠美。俺たちと同い年の幼馴染みなんだよ。珠美、彼は鬼崎陽太郎くん。異世界から来た仮面ライダーで、俺の患者だった人さ」

 

「そうなの。改めて、私は名護珠美。仮面ライダーイクサでIS学園の教師よ。よろしくね♪」

 

「鬼崎陽太郎です。異世界から来た仮面ライダー隷汽です。よろしくお願いします名護教輸」

 

そう言って互いに握手する珠美と陽太郎。

そこに千冬と真耶、楯無がやって来た。

 

「宝生‼大丈夫か⁉」

 

「大丈夫です。危機はとりあえず脱しました」

 

「お久しぶりです。織斑先生、山田先生」

 

「な、名護⁉」

 

「名護先生⁉」

 

「珠美ちゃん⁉」

 

「はぁい楯無♪お久しぶり♪」

 

駆けつけた3人は、珠美を見て驚いていた。

 

「戻ってきたのか名護」

 

「旅行は終わったんですね」

 

「ええ。帰ってきたらショッカーがいてね、永流たちと一緒に戦ったの」

 

「ショッカー?財団Xではないのか?」

 

「何故織斑先生が財団Xを知ってるの?」

 

「それについては俺が説明するよ」

 

そう言って、永流は珠美に説明する。

 

「成る程ね。IS学園に財団Xが。それで織斑先生たちが財団Xを知っていたのね」

 

「名護が知っているということは、名護お前も」

 

「ええ。私は7代目仮面ライダーイクサです」

 

「そうだったのか。それで、ショッカーとは何者だ?」

 

「それについては自分が説明するよ」

 

そう言い、千冬たちにショッカーについて説明する貴利矢。

話を聞いて、驚きを隠せない千冬たち。

 

「バカな⁉人間を改造して怪人にするだと⁉」

 

「しかも、昭和の時代からなんて⁉」

 

「残念ながら事実だぜ。奴さんたちはここの生徒や教師を改造人間にするために、ここに来たらしいぜ」

 

「そうだったのか。警戒レベルを上げなくてはな。とにかく、生徒たちを守ってくれてありがとう」

 

「ありがとうございます‼」

 

「お気になさらず。俺たちは当然のことをしただけですから」

 

「そう言ってもらうと助かる。さて、教室に戻るか」

 

「ちょっと待ってください織斑教諭」

 

教室に戻ろうとした千冬を陽太郎が止める。

 

「どうかしたのか鬼崎くん?」

 

「貴女の弟さんの呼んでください」

 

「一夏を?何故だ?」

 

「勝負の続きをしたいんですよ」

 

「勝負?何故勝負していたんだ?」

 

「貴女の弟さんの永流さんに対する無礼を規制するためです」

 

「どういうことだ?」

 

「実は……」

 

陽太郎の言ってる意味を、千冬に説明をする永流。

話を聞き終わった千冬を、ため息をつきながら頭を抱える。

 

「なんか…………すまない宝生」

 

「織斑先生が謝ることじゃないですよ。とりあえず、織斑を呼んできてもらっていいですか?」

 

「分かった。待っていろ」

 

そう言って千冬は織斑を呼びに向かった。

数分後、織斑を連れて千冬が戻ってきた。

 

「連れてきたぞ」

 

「ありがとうございます織斑教諭。そして戦乙女の愚弟、お前に提案がある」

 

「なんだよ?」

 

「俺が勝ったら、先程言った条件にプラスして、今後人の許可なく名前を呼ぶな」

 

「なっ⁉そんなの認められるか‼」

 

「と、言うと思った。だからお前が勝ったら、このベルトをやるよ」

 

「なっ⁉」

 

「陽太郎くん何を⁉」

 

陽太郎の発言に、その場の全員が驚く。

 

「お前はさっきの奴等を倒す力が欲しいんだよな?コレを使えば、奴等を倒せるぞ?」

 

「…………分かった‼その話乗ってやる‼来い‼白式‼」

 

そう言うと、織斑の体に白式が装備される。

 

「それじゃあ始めるか。皆さん、離れててください。本気出します」

 

「分かった…………負けるなよ」

 

「分かってます」

 

陽太郎に言われ、側から離れる永流たち。

永流たちが離れたのを確認した陽太郎は、ガシャコンバグヴァイザーをチェンソーモードにして構える。

対して織斑も雪平弐型を構え零落白夜を発動させる。

 

「うぉおおおおおお‼」

 

「ふっ」

 

「なっ⁉消え「ハァッ‼」があっ⁉」

 

突然消えた陽太郎に一瞬驚く織斑。

その織斑が驚いたと同時に陽太郎が織斑の目の前に現れ、ガシャコンバグヴァイザーで斬り裂く。

 

「な、なんだよこのはy「セイッ‼」がはっ⁉」

 

「フンッ‼ハァッ‼ダァッ‼ラァッ‼」

 

「がぁああああああ⁉」

 

織斑に驚いて言葉を発する隙を与えず、連続で斬り裂く陽太郎。

斬られた織斑は、地面へと転がる。

 

「な、なんだよこれ…………さっきまでと全然違うじゃねぇか」

 

「当たり前だ。今の僕は本気で君を潰しにかかってるだけさ」

 

「じ、じゃあ……さっきまでは本気じゃなかったのかよ⁉」

 

「そうだよ…………決めるぞ」

 

《FULL CHARGE》

 

「ッ⁉うぉおおおおおお‼」

 

陽太郎はベルトにパスをかざし、ガシャコンバグヴァイザーにエネルギーを蓄積する。

それを見て恐怖を感じた織斑が、陽太郎に斬りかかる。

しかし

 

「はぁああああ‼」

 

「がぁああああああ⁉」

 

織斑が雪平弐型を振り下ろす前に、陽太郎が横一閃に斬り裂いた。

斬られた織斑は、再び地面を転がり、エネルギーが底を尽きて、白式が解除された。

陽太郎は変身を解除し、地面に倒れた織斑に近づく。

 

「僕の勝ちだ。約束通り、永流先生を今後呼び捨てにせず、勝手に名前を呼ぶな。そして、今まで非礼を謝れ」

 

「くっ‼…………悪かったよ」

 

「舐めてるのか?僕は永流先生に謝るように条件を出したんだ。永流先生に謝れ」

 

そう言った陽太郎は、織斑を立ち上がらせ、永流の元に連れていこうとする。

だがその時

 

「一夏から離れろぉおおおお‼」

 

「ッ⁉チィッ‼」

 

打鉄を纏った篠ノ之が、ブレードを持って陽太郎に斬りかかった。

陽太郎は直ぐに回避行動を取るが、回避が遅れ腹を斬られ、血を大量に出す。

 

「ぐ、グフッ‼お前……」

 

「一夏大丈夫か⁉」

 

「ほ、箒……お前生身の相手に何してるんだよ⁉」

 

「一夏を助けるためだ‼一夏を助けるためなら、あんな奴どうなっても「このクソガキがぁああああああ‼」がぁああああああ‼」

 

「ほ、箒⁉」

 

陽太郎を斬った篠ノ之に、永流が生身で飛び蹴りを喰らわせる。

着地した永流は直ぐ様、陽太郎に駆けつける。

 

「陽太郎くん‼」

 

「え、永流先生…………す、すみません……また…………迷惑をかけて」

 

「何を言ってるんだ君は‼君は、俺のために戦ってくれたんだ。謝ること何もない‼待っててくれ、必ず助ける‼」

 

「アハハ……お願いします…………」

 

そう言うと、陽太郎は瞳を閉じた。

 

「猛‼貴利矢さん‼二人は担架を持ってきて‼」

 

「「分かった‼」」

 

「珠美‼陽太郎くんのここを押さえて止血してくれ‼」

 

「分かったわ‼」

 

「亜夢‼今すぐ聖都大にドクターヘリ要請してくれ‼」

 

「り、了解‼」

 

「楯無‼今すぐここら一帯侵入禁止にしてくれ‼誰もいれるな‼」

 

「分かったわ‼」

 

「織斑先生と山田先生は、理事長に連絡してアリーナのシールド解除の要請をしてください‼」

 

「わ、分かった‼」

 

「は、はい‼」

 

「兄さん、私はどうすればいい⁉」

 

「…………マドカは陽太郎くんの手を握って話しかけ続けてくれ」

 

「分かった‼」

 

「織斑‼」

 

「は、はい‼」

 

「お前はそこのバカを押さえつけてろ‼」

 

「で、でも…………」

 

「…………いい。俺がやる」

 

その場にいたメンバーに指示を出した後、永流は立ちあがり篠ノ之の方に向かって歩き出した。

 

「き、貴様不意打ちとは卑怯だぞ‼」

 

「黙れ‼何故関係のないお前が陽太郎くんを斬った‼」

 

「私は一夏の幼馴染みだ‼故に関係ある‼それにそいつを斬ったのは、一夏を傷つけたからだ‼」

 

「…………るな」

 

「なに?」

 

「ふざけるな‼」

 

「ッ⁉」

 

永流の怒りのこもった怒鳴り声を聞き、一歩下がる篠ノ之。

 

「そんな身勝手な理由で彼に…………陽太郎くんに…………俺の患者に手を出してんじゃねぇよ‼このクソガキがぁああああああ‼」

 

永流が怒りのまま叫ぶ。

すると、永流の目が光る。

光がおさまると、永流の目の前にないはずの《パーフェクトパズル》と《ノックアウトファイター》の2つのゲームデータが収録されている《ガシャットギアデュアル》が現れ、永流が手に取る。

 

「な、なんだそれは」

 

《ノックアウトファイター‼》

 

「……大変身」

 

《ExplosionHit!KNOCK OUT FIGHTER》

 

篠ノ之を無視し、永流はガシャットギアデュアルのダイヤルを左側に回す。

すると音声が鳴ると同時に、永流の姿はエグゼイドとは違い、赤を強調した姿へと変わり、永流は【仮面ライダーパラドクス ファイターゲーマーレベル50】へと変身した。

永流がいつも変身するエグゼイドじゃないことに、篠ノ之は勿論、その場を見ていた全員が驚いた。

 

「エグゼイドじゃない⁉」

 

「アレって……確かパラドが変身した」

 

「兄さん…………」

 

「な、なんだその姿は⁉」

 

「……………………」

 

《キメワザ デュアルガシャット‼》

《KNOCKOUT CRITICARSMASH》

 

「ふっ‼」

 

「がっ⁉」

 

永流はガシャットホルダーに入れていたギアデュアルガシャットを抜きとり、90度回転した後に再びダイヤルを左側に回しホルダーに差し込む。

すると永流は、音声が鳴ると同時に篠ノ之に一瞬で近づき、左手で殴りあげる。

そして

 

「はぁああああ‼」

 

「がぁああああああ⁉」

 

炎を纏った右手で篠ノ之の腹に拳を叩き込む。

叩き込まれた篠ノ之は壁に激突し気絶した。

 

「お前が人を傷つけ、俺の心を滾らせた罪だ。反省してろ」

 

「ほ、箒~‼」

 

織斑は気絶した篠ノ之に駆け寄り、永流は変身を解除して陽太郎の元に駆け寄る。その時、永流が使っていたガシャットギアデュアルが光、消えてしまった。

その後、ドクターヘリがきて、貴利矢たちが持ってきた担架からストレッチャーに乗せ換え、付き添いとして永流とマドカが乗り、聖都大学附属病院に向かい、着いた後、永流が陽太郎のオペを行った。

余談だが、篠ノ之は貴利矢たちの報告により、千冬に拘束され、懲罰室へと入れられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

「本当に大丈夫なんですか?」

 

「大丈夫だってマドカちゃん。傷はふさがったし、家で安静にすれば大丈夫だから。永流先生だって言ってたでしょ?」

 

「兄さんの判断だから間違いないんでしょうが、やはり心配です‼」

 

「こりゃあ困ったな」

 

篠ノ之に斬られた陽太郎は、永流のオペにより助かり、動ける程までに回復して、自分の世界に帰ろうとしていたのだが、マドカに引き止められ、帰れないでいた。

何故こうなったか、それは先日の夕方頃に遡る。

先日、マドカは陽太郎が目を覚ますまで手を握り続け、陽太郎が目を覚ますとマドカは陽太郎に抱きついた。

抱きつかれた陽太郎は顔を赤くし、マドカは勢いによって陽太郎に告白した。陽太郎は顔を更に赤くし、マドカも同じくらい顔を赤くした。暫くの間沈黙が続き、陽太郎はマドカの告白を受け入れ、2人は付き合うことになった。

そして、現在に至る。

するとそこに、永流がやって来た。

 

「マドカ、陽太郎くんを困らせちゃ駄目だよ」

 

「兄さん…………でも」

 

「彼女として心配なのは分かるけど、ここは陽太郎くんを信じてあげて」

 

「…………分かりました」

 

永流に言われ、渋々納得したマドカ。

ちなみに永流が2人が付き合うことを知ったのは、永流が陽太郎の病室に来た時である。聞いた永流は、驚きのあまり気絶してしまい、病室の前を通りかかった大我が腹を殴り、永流は目を覚まして2人を祝福した。

 

「陽太郎くん、昨日はすまない」

 

「何故謝るんですか?永流先生は何も」

 

「俺のことで織斑と戦うことになったんだ。そのせいで、君は篠ノ之に斬られた。医者として失格だ」

 

「そんなこと言わないでください‼あれは僕が好きでやっただけですから‼」

 

「だけど…………」

 

「それに、永流先生はまた俺を助けてくれました。そのおかげで僕は生きてます。だから、気にしないでください」

 

「…………ありがとう、陽太郎くん」

 

そう言って、互いに握手する2人。

 

「陽太郎くん、家に帰っても無理はしないようにね?絶対安静にしないとダメだからね?もし、マドカを泣かせるようなことをして、俺の心を滾らせた時は…………容赦しないから」

 

「き、肝に銘じときます」

 

永流の脅しまがいな発言に、顔を縦にふる陽太郎。

するとその時、幽霊列車がきて陽太郎の後ろに止まった。

 

「それじゃあ行きます。永流先生、マドカちゃん、風文字氏によろしく伝えてください」

 

「ああ。元気でね?陽太郎くん」

 

「陽太郎さん、私待ってますから」

 

「うん。必ず行くよ…………じゃあまた」

 

そう言った陽太郎は幽霊列車に乗り込み、自分の世界へと帰っていった。

 

「陽太郎さん…………」

 

「大丈夫だよマドカ。また会える」

 

「兄さん…………」

 

「さぁ、俺たちも行こう。授業に遅れるぞ」

 

「はい‼」

 

永流は爆走バイクガシャットを機動させ、仮面ライダーレーザーバイクゲーマーレベル2を召喚し、マドカを後ろに乗せて、IS学園へと向かった。

 

 

 

 

 

 

その頃、幻夢コーポレーションでは、黎斗とパラド、グラファイトの3人が、貴利矢の話を聞いて驚いていた。

 

「それは本当なのか九条貴利矢⁉」

 

「自分も珠美ちゃんから聞いた話だからいまいち分からないが、永流の目の前にガシャットギアデュアルが現れて、エグゼイドじゃなくパラドクスのファイターゲーマーレベル50に変身して戦ったんだと」

 

「まさか、永流がパラドクスに変身するとはな」

 

「でも、俺のガシャットギアデュアルは、俺がずっと持ってるぜ?」

 

そう言って、ガシャットギアデュアルを取り出すパラド。

 

「ならばどうして、永流の元にガシャットギアデュアルが?」

 

「もしかして、一時的にガシャットギアデュアルを生み出したとか?」

 

「だとしたら、永流には特殊な力が宿ってるってことになるぜ?」

 

「とにかく、この事は4人だけの秘密にしておこう。九条くん、永流くんの血液を調べてくれて何か分かるかも知らない」

 

「分かった‼」

 

例のたちは秘密にすることにし、その場を解散した。

 

to be next stage




今回はここまでです‼

次回は、永流が暴走し、最後にあの中華娘が現れます‼

次回も是非読んでください‼

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