それでは本編スタートです‼
ショッカーとの戦いを終えた後に、正体を明かした7代目仮面ライダーイクサこと名護珠美を見て、永流と猛は驚いていた。
「た、珠美⁉なんで⁉」
「なんでって言われても、お父さんから受け継いだからよ♪」
「まさか、珠美までライダーになってるとは……」
「私的には、永流と猛がライダーになってるのが驚きよ」
「あ、あはははは」
「あの、永流先生、此方の方は?」
驚くのと同時に楽しそうに話す永流に、陽太郎が珠美が何者なのかたずねる。
「えっと、彼女は名護珠美。俺たちと同い年の幼馴染みなんだよ。珠美、彼は鬼崎陽太郎くん。異世界から来た仮面ライダーで、俺の患者だった人さ」
「そうなの。改めて、私は名護珠美。仮面ライダーイクサでIS学園の教師よ。よろしくね♪」
「鬼崎陽太郎です。異世界から来た仮面ライダー隷汽です。よろしくお願いします名護教輸」
そう言って互いに握手する珠美と陽太郎。
そこに千冬と真耶、楯無がやって来た。
「宝生‼大丈夫か⁉」
「大丈夫です。危機はとりあえず脱しました」
「お久しぶりです。織斑先生、山田先生」
「な、名護⁉」
「名護先生⁉」
「珠美ちゃん⁉」
「はぁい楯無♪お久しぶり♪」
駆けつけた3人は、珠美を見て驚いていた。
「戻ってきたのか名護」
「旅行は終わったんですね」
「ええ。帰ってきたらショッカーがいてね、永流たちと一緒に戦ったの」
「ショッカー?財団Xではないのか?」
「何故織斑先生が財団Xを知ってるの?」
「それについては俺が説明するよ」
そう言って、永流は珠美に説明する。
「成る程ね。IS学園に財団Xが。それで織斑先生たちが財団Xを知っていたのね」
「名護が知っているということは、名護お前も」
「ええ。私は7代目仮面ライダーイクサです」
「そうだったのか。それで、ショッカーとは何者だ?」
「それについては自分が説明するよ」
そう言い、千冬たちにショッカーについて説明する貴利矢。
話を聞いて、驚きを隠せない千冬たち。
「バカな⁉人間を改造して怪人にするだと⁉」
「しかも、昭和の時代からなんて⁉」
「残念ながら事実だぜ。奴さんたちはここの生徒や教師を改造人間にするために、ここに来たらしいぜ」
「そうだったのか。警戒レベルを上げなくてはな。とにかく、生徒たちを守ってくれてありがとう」
「ありがとうございます‼」
「お気になさらず。俺たちは当然のことをしただけですから」
「そう言ってもらうと助かる。さて、教室に戻るか」
「ちょっと待ってください織斑教諭」
教室に戻ろうとした千冬を陽太郎が止める。
「どうかしたのか鬼崎くん?」
「貴女の弟さんの呼んでください」
「一夏を?何故だ?」
「勝負の続きをしたいんですよ」
「勝負?何故勝負していたんだ?」
「貴女の弟さんの永流さんに対する無礼を規制するためです」
「どういうことだ?」
「実は……」
陽太郎の言ってる意味を、千冬に説明をする永流。
話を聞き終わった千冬を、ため息をつきながら頭を抱える。
「なんか…………すまない宝生」
「織斑先生が謝ることじゃないですよ。とりあえず、織斑を呼んできてもらっていいですか?」
「分かった。待っていろ」
そう言って千冬は織斑を呼びに向かった。
数分後、織斑を連れて千冬が戻ってきた。
「連れてきたぞ」
「ありがとうございます織斑教諭。そして戦乙女の愚弟、お前に提案がある」
「なんだよ?」
「俺が勝ったら、先程言った条件にプラスして、今後人の許可なく名前を呼ぶな」
「なっ⁉そんなの認められるか‼」
「と、言うと思った。だからお前が勝ったら、このベルトをやるよ」
「なっ⁉」
「陽太郎くん何を⁉」
陽太郎の発言に、その場の全員が驚く。
「お前はさっきの奴等を倒す力が欲しいんだよな?コレを使えば、奴等を倒せるぞ?」
「…………分かった‼その話乗ってやる‼来い‼白式‼」
そう言うと、織斑の体に白式が装備される。
「それじゃあ始めるか。皆さん、離れててください。本気出します」
「分かった…………負けるなよ」
「分かってます」
陽太郎に言われ、側から離れる永流たち。
永流たちが離れたのを確認した陽太郎は、ガシャコンバグヴァイザーをチェンソーモードにして構える。
対して織斑も雪平弐型を構え零落白夜を発動させる。
「うぉおおおおおお‼」
「ふっ」
「なっ⁉消え「ハァッ‼」があっ⁉」
突然消えた陽太郎に一瞬驚く織斑。
その織斑が驚いたと同時に陽太郎が織斑の目の前に現れ、ガシャコンバグヴァイザーで斬り裂く。
「な、なんだよこのはy「セイッ‼」がはっ⁉」
「フンッ‼ハァッ‼ダァッ‼ラァッ‼」
「がぁああああああ⁉」
織斑に驚いて言葉を発する隙を与えず、連続で斬り裂く陽太郎。
斬られた織斑は、地面へと転がる。
「な、なんだよこれ…………さっきまでと全然違うじゃねぇか」
「当たり前だ。今の僕は本気で君を潰しにかかってるだけさ」
「じ、じゃあ……さっきまでは本気じゃなかったのかよ⁉」
「そうだよ…………決めるぞ」
《FULL CHARGE》
「ッ⁉うぉおおおおおお‼」
陽太郎はベルトにパスをかざし、ガシャコンバグヴァイザーにエネルギーを蓄積する。
それを見て恐怖を感じた織斑が、陽太郎に斬りかかる。
しかし
「はぁああああ‼」
「がぁああああああ⁉」
織斑が雪平弐型を振り下ろす前に、陽太郎が横一閃に斬り裂いた。
斬られた織斑は、再び地面を転がり、エネルギーが底を尽きて、白式が解除された。
陽太郎は変身を解除し、地面に倒れた織斑に近づく。
「僕の勝ちだ。約束通り、永流先生を今後呼び捨てにせず、勝手に名前を呼ぶな。そして、今まで非礼を謝れ」
「くっ‼…………悪かったよ」
「舐めてるのか?僕は永流先生に謝るように条件を出したんだ。永流先生に謝れ」
そう言った陽太郎は、織斑を立ち上がらせ、永流の元に連れていこうとする。
だがその時
「一夏から離れろぉおおおお‼」
「ッ⁉チィッ‼」
打鉄を纏った篠ノ之が、ブレードを持って陽太郎に斬りかかった。
陽太郎は直ぐに回避行動を取るが、回避が遅れ腹を斬られ、血を大量に出す。
「ぐ、グフッ‼お前……」
「一夏大丈夫か⁉」
「ほ、箒……お前生身の相手に何してるんだよ⁉」
「一夏を助けるためだ‼一夏を助けるためなら、あんな奴どうなっても「このクソガキがぁああああああ‼」がぁああああああ‼」
「ほ、箒⁉」
陽太郎を斬った篠ノ之に、永流が生身で飛び蹴りを喰らわせる。
着地した永流は直ぐ様、陽太郎に駆けつける。
「陽太郎くん‼」
「え、永流先生…………す、すみません……また…………迷惑をかけて」
「何を言ってるんだ君は‼君は、俺のために戦ってくれたんだ。謝ること何もない‼待っててくれ、必ず助ける‼」
「アハハ……お願いします…………」
そう言うと、陽太郎は瞳を閉じた。
「猛‼貴利矢さん‼二人は担架を持ってきて‼」
「「分かった‼」」
「珠美‼陽太郎くんのここを押さえて止血してくれ‼」
「分かったわ‼」
「亜夢‼今すぐ聖都大にドクターヘリ要請してくれ‼」
「り、了解‼」
「楯無‼今すぐここら一帯侵入禁止にしてくれ‼誰もいれるな‼」
「分かったわ‼」
「織斑先生と山田先生は、理事長に連絡してアリーナのシールド解除の要請をしてください‼」
「わ、分かった‼」
「は、はい‼」
「兄さん、私はどうすればいい⁉」
「…………マドカは陽太郎くんの手を握って話しかけ続けてくれ」
「分かった‼」
「織斑‼」
「は、はい‼」
「お前はそこのバカを押さえつけてろ‼」
「で、でも…………」
「…………いい。俺がやる」
その場にいたメンバーに指示を出した後、永流は立ちあがり篠ノ之の方に向かって歩き出した。
「き、貴様不意打ちとは卑怯だぞ‼」
「黙れ‼何故関係のないお前が陽太郎くんを斬った‼」
「私は一夏の幼馴染みだ‼故に関係ある‼それにそいつを斬ったのは、一夏を傷つけたからだ‼」
「…………るな」
「なに?」
「ふざけるな‼」
「ッ⁉」
永流の怒りのこもった怒鳴り声を聞き、一歩下がる篠ノ之。
「そんな身勝手な理由で彼に…………陽太郎くんに…………俺の患者に手を出してんじゃねぇよ‼このクソガキがぁああああああ‼」
永流が怒りのまま叫ぶ。
すると、永流の目が光る。
光がおさまると、永流の目の前にないはずの《パーフェクトパズル》と《ノックアウトファイター》の2つのゲームデータが収録されている《ガシャットギアデュアル》が現れ、永流が手に取る。
「な、なんだそれは」
《ノックアウトファイター‼》
「……大変身」
《ExplosionHit!KNOCK OUT FIGHTER》
篠ノ之を無視し、永流はガシャットギアデュアルのダイヤルを左側に回す。
すると音声が鳴ると同時に、永流の姿はエグゼイドとは違い、赤を強調した姿へと変わり、永流は【仮面ライダーパラドクス ファイターゲーマーレベル50】へと変身した。
永流がいつも変身するエグゼイドじゃないことに、篠ノ之は勿論、その場を見ていた全員が驚いた。
「エグゼイドじゃない⁉」
「アレって……確かパラドが変身した」
「兄さん…………」
「な、なんだその姿は⁉」
「……………………」
《キメワザ デュアルガシャット‼》
《KNOCKOUT CRITICARSMASH》
「ふっ‼」
「がっ⁉」
永流はガシャットホルダーに入れていたギアデュアルガシャットを抜きとり、90度回転した後に再びダイヤルを左側に回しホルダーに差し込む。
すると永流は、音声が鳴ると同時に篠ノ之に一瞬で近づき、左手で殴りあげる。
そして
「はぁああああ‼」
「がぁああああああ⁉」
炎を纏った右手で篠ノ之の腹に拳を叩き込む。
叩き込まれた篠ノ之は壁に激突し気絶した。
「お前が人を傷つけ、俺の心を滾らせた罪だ。反省してろ」
「ほ、箒~‼」
織斑は気絶した篠ノ之に駆け寄り、永流は変身を解除して陽太郎の元に駆け寄る。その時、永流が使っていたガシャットギアデュアルが光、消えてしまった。
その後、ドクターヘリがきて、貴利矢たちが持ってきた担架からストレッチャーに乗せ換え、付き添いとして永流とマドカが乗り、聖都大学附属病院に向かい、着いた後、永流が陽太郎のオペを行った。
余談だが、篠ノ之は貴利矢たちの報告により、千冬に拘束され、懲罰室へと入れられた。
次の日
「本当に大丈夫なんですか?」
「大丈夫だってマドカちゃん。傷はふさがったし、家で安静にすれば大丈夫だから。永流先生だって言ってたでしょ?」
「兄さんの判断だから間違いないんでしょうが、やはり心配です‼」
「こりゃあ困ったな」
篠ノ之に斬られた陽太郎は、永流のオペにより助かり、動ける程までに回復して、自分の世界に帰ろうとしていたのだが、マドカに引き止められ、帰れないでいた。
何故こうなったか、それは先日の夕方頃に遡る。
先日、マドカは陽太郎が目を覚ますまで手を握り続け、陽太郎が目を覚ますとマドカは陽太郎に抱きついた。
抱きつかれた陽太郎は顔を赤くし、マドカは勢いによって陽太郎に告白した。陽太郎は顔を更に赤くし、マドカも同じくらい顔を赤くした。暫くの間沈黙が続き、陽太郎はマドカの告白を受け入れ、2人は付き合うことになった。
そして、現在に至る。
するとそこに、永流がやって来た。
「マドカ、陽太郎くんを困らせちゃ駄目だよ」
「兄さん…………でも」
「彼女として心配なのは分かるけど、ここは陽太郎くんを信じてあげて」
「…………分かりました」
永流に言われ、渋々納得したマドカ。
ちなみに永流が2人が付き合うことを知ったのは、永流が陽太郎の病室に来た時である。聞いた永流は、驚きのあまり気絶してしまい、病室の前を通りかかった大我が腹を殴り、永流は目を覚まして2人を祝福した。
「陽太郎くん、昨日はすまない」
「何故謝るんですか?永流先生は何も」
「俺のことで織斑と戦うことになったんだ。そのせいで、君は篠ノ之に斬られた。医者として失格だ」
「そんなこと言わないでください‼あれは僕が好きでやっただけですから‼」
「だけど…………」
「それに、永流先生はまた俺を助けてくれました。そのおかげで僕は生きてます。だから、気にしないでください」
「…………ありがとう、陽太郎くん」
そう言って、互いに握手する2人。
「陽太郎くん、家に帰っても無理はしないようにね?絶対安静にしないとダメだからね?もし、マドカを泣かせるようなことをして、俺の心を滾らせた時は…………容赦しないから」
「き、肝に銘じときます」
永流の脅しまがいな発言に、顔を縦にふる陽太郎。
するとその時、幽霊列車がきて陽太郎の後ろに止まった。
「それじゃあ行きます。永流先生、マドカちゃん、風文字氏によろしく伝えてください」
「ああ。元気でね?陽太郎くん」
「陽太郎さん、私待ってますから」
「うん。必ず行くよ…………じゃあまた」
そう言った陽太郎は幽霊列車に乗り込み、自分の世界へと帰っていった。
「陽太郎さん…………」
「大丈夫だよマドカ。また会える」
「兄さん…………」
「さぁ、俺たちも行こう。授業に遅れるぞ」
「はい‼」
永流は爆走バイクガシャットを機動させ、仮面ライダーレーザーバイクゲーマーレベル2を召喚し、マドカを後ろに乗せて、IS学園へと向かった。
その頃、幻夢コーポレーションでは、黎斗とパラド、グラファイトの3人が、貴利矢の話を聞いて驚いていた。
「それは本当なのか九条貴利矢⁉」
「自分も珠美ちゃんから聞いた話だからいまいち分からないが、永流の目の前にガシャットギアデュアルが現れて、エグゼイドじゃなくパラドクスのファイターゲーマーレベル50に変身して戦ったんだと」
「まさか、永流がパラドクスに変身するとはな」
「でも、俺のガシャットギアデュアルは、俺がずっと持ってるぜ?」
そう言って、ガシャットギアデュアルを取り出すパラド。
「ならばどうして、永流の元にガシャットギアデュアルが?」
「もしかして、一時的にガシャットギアデュアルを生み出したとか?」
「だとしたら、永流には特殊な力が宿ってるってことになるぜ?」
「とにかく、この事は4人だけの秘密にしておこう。九条くん、永流くんの血液を調べてくれて何か分かるかも知らない」
「分かった‼」
例のたちは秘密にすることにし、その場を解散した。
to be next stage
今回はここまでです‼
次回は、永流が暴走し、最後にあの中華娘が現れます‼
次回も是非読んでください‼