今後の話では、専用機についての話が少しと、放課後にあの子と戦う話です。
それでは本編スタートです‼
翌日の朝
永流は猛と一緒に食堂にきて、朝食を食べていた。
「そう言えば、猛に言っとかないといけないことがあった」
「なに?」
「俺、今日と木曜、土日は病院を休むことになったから」
「えっ?なんで?」
「実は昨日、院長から連絡があってさ『話は飛彩たちから聞いた‼来週行われる代表決定戦、絶対に勝て‼そのために、明日と木曜と土日は病院を休んで、訓練しなさい‼いいか?院長命令だ‼』って言われたんだよ。俺、飛彩さんたちに言ってないのに」
「あ~、多分それは俺が原因かも。昨日、日向審議官に報告でそのこと言ったから」
「なるほど、おじさんから飛彩さんたちに伝わった訳だ」
猛の話を聞き、納得する永流。
するとそこに、簪と本音がやって来た。
「永流、猛、おはよう」
「おはよう~♪エルルン♪たけたけ♪」
「おはよう簪、本音」
「おはよう簪ちゃん、本音ちゃん。あと、たけたけはやめてくれないかい?」
「やだ~♪」
「そんな笑顔で言わなくても……」
本音に笑顔で言われ少しへこむ猛。
そんな猛に、永流と簪は苦笑いすることしかできなかった。
その後、4人で食事をし、楽しい一時を終えた永流は、教室へと向かった。
それから数十分後、セシリアが教室に入ってきて永流を睨み付けてくるが、永流は気にせず猛とゲームしていた。それから十分後に千冬と真耶がやって来て、2人より遅かった織斑と篠ノ之は千冬の出席簿による攻撃を喰らった。
その後、2人を座らせ、SHRを始めた。
真耶が進めていき、終わる直後で、千冬が織斑に話しかけた。
「織斑、お前の機体だが、政府から専用機が送られることになった」
「えっ?」
千冬の言ってる意味を理解できない織斑。
すると、千冬の言葉を聞いた周りの生徒たちが騒ぎ始めた。
「専用機⁉いいな~」
「私もいつか、専用機持ちないな~」
「ど、どういうことだ?そんなに凄いのか?」
「「「はぁ~……」」」
織斑が何の理解もしていないことに、呆れて溜め息をつく永流と猛と千冬の3人。
「教科書42ページを読め」
千冬に言われ、42ページを読み上げる織斑。
ISのコアは467個しかなく、専用機は軍人や国の代表候補生、もしくは国家代表や企業のテストパイロットにしか、本来渡されないのだ。
「今回は、男であるお前のデータを取るために、専用機が送られることとなった」
「えっと、千冬ね……織斑先生、永流には専用機は送られないんですか?」
「宝生に関しては、既に専用機を持っている」
『『『『『えぇええええ⁉』』』』』
千冬の発言に驚く生徒たちと、うるさくて耳をおさえる永流と猛。
「宝生さん、専用機持ってたんですか⁉」
「どんな専用機ですか⁉」
「どんな機体かは、当日までのお楽しみ♪」
『『『『『えぇええええ』』』』』
永流の解答に、不満の声をあげる生徒たち。
そこに織斑も参加してくる。
「別に見せてくれたっていいじゃないか永流」
「あのな織斑、試合や緊急事態でもないのに、ISを展開できる訳ないだろ?それに今俺が展開したら、お前やオルコットさん、ファランドールさんに塩を送ることになるしな。あと、呼びすてするな」
「見せるだけなら別に『バンッ‼』あでっ⁉」
「何様だ貴様は?それに、私が許可してないのに、展開などさせるわけないだろ」
「……すみません」
「さて、話は終わりだ。授業に入る」
千冬の言葉を合図に、授業に入る永流たち。
数時間後、何の問題もなく午前の授業を終えた永流たち。
昼休みに入り、永流は猛と簪、亜夢とマドカ、本音を誘って食堂に向かい、昼食をとっていた。
その時、簪が永流に話しかける。
「永流、代表決定戦勝てる?」
「分からない。けど、負けるつもりはないよ」
「さっすがお兄ちゃん♪そう言ってくれると思ってたよ♪」
「しかし兄さん、対策はどうするんだ?」
「そこら辺は考えがあるから大丈夫」
「そうなんだ~」
「頑張ってね永流」
「おう‼」
そこから、永流たちは楽しく話ながら昼食を食べた。
途中織斑が話しかけてきたが、永流たちは無視して、食堂を後にした。
そして午後の授業を何事もなく受けた永流は放課後、猛と一緒に中庭を歩いていた。
「さて、これからどうするんだ?」
「う~ん、3人の“情報”は明日手に入るから、部屋で着替えてからジョギングとイメージトレーニングでもしようかな」
「ジョギングなら俺も付き合うよ」
「ありがとう」
方針を決め、部屋に戻ろうとした永流と猛。
その時、武道館に人がたくさんいるのが目に入った。
「なんだ?」
「どうかしたのか?」
気になった2人は武道館に向かい、近くにいた女子生徒に声をかける。
「ちょっといいかな?」
「えっ?ほ、宝生さん⁉ど、どうしてここに?」
「人がたくさんいたから気になってね。どうかしたの?」
「実は、織斑くんと篠ノ之さんが剣道で勝負するみたいなんです」
「織斑と篠ノ之さんが?」
それを聞いた永流と猛は、武道館の中をのぞく。
すると試合はもう始まっており、互いに間合いをとっていた。
だが
「めぇええええん‼」
「うわっ⁉」
篠ノ之のメンを喰らい、織斑はその場にこけた。
「何故だ?何故こんなに弱い‼貴様、中学の時何をしていた‼」
「帰宅部‼三年間無欠席だったぜ‼」
「鍛え直す‼これから放課後、毎日特訓だ‼」
「そ、そんな~」
「もしかして……織斑くんって弱い?」
篠ノ之に言われ、気を落とす織斑。
そして追い討ちをかけるかのように、周りの生徒たちからの視線が織斑に突き刺さる。
その時、ふと後ろを見た織斑が永流を見つけた。
「おう‼永流‼」
(げっ⁉見つかった‼)
「なんだよ、来てたなら声かけてくれよ」
「……別に。ただ人がたくさんいたから立ち寄っただけだ」
「そっか。なぁ、永流も箒と試合してみろよ」
「はぁ?」
「いいだろ箒?」
「いいだろう…………貴様の実力、私が見極めてやろう」
「はぁ~……」
篠ノ之の上から目線な態度に溜め息をつく永流。
断ろうと思った永流だが、またややこしくなるのも面倒だと考え受けることにした永流は、織斑が落とした竹刀を持ち上げ構える。
「む?防具はつけないのか?」
「合うサイズがないだろうし、君は俺に当てることはできないよ」
「……なに?」
永流の言葉に怒る篠ノ之と、ざわめきだす周りの生徒たち。
「いいだろう‼後悔させてやる‼部長‼審判を‼」
「はぁ~……篠ノ之さんあなたね「早くしてください‼」はぁ~……分かったわ。宝生さん、準備いいですか?」
「いつでも」
「それじゃあ、一本勝負でいいわね?」
「大丈夫です」
「はい‼」
「それでは………始め‼」
「めぇええええん‼」
部長の開始の合図と共に、面を打ち込もうとしてくる篠ノ之。
猛以外が篠ノ之の勝利だと思った。
しかし
「どぉおおおお‼」
─バンッ‼─
「なっ⁉」
「ど、胴あり‼」
『『『『『えぇええええ⁉』』』』』
永流は素早く篠ノ之の胴に竹刀を打ち込み、一本を取って勝利した。
まさかの永流の勝利で、周りの生徒たちは驚いていた。
「これで俺の勝ちだな。じゃ、俺は帰るよ」
「ま、待て‼もう一度戦え‼」
「はぁ?なに言ってるの?一本勝負だって部長さんが言ってたろ?それを君も同意した。だから俺の勝ちで終わりだよ」
「ま、待て‼逃げるn「あー‼」ど、どうしたんですか部長⁉」
「思い出したわ‼宝生永流‼最年少中学生で、中学の剣道部を優勝に導いた助っ人‼」
『『『『『えぇええええ⁉』』』』』
「な、なに⁉」
「マジかよ⁉」
部長の言葉に、周りの生徒はもちろん、篠ノ之と織斑は驚く。
「そういえば、そんなこともあったな」
「まさか、あの宝生さんに会えるなんて…………感激です‼」
「そ、そう?とりあえず帰っていいかな?友だち待たせてるから」
「どうぞどうぞ‼」
永流は部長にそう言って、猛の元に近づく。
「お疲れ様。ナイス一本だったよ」
「ありがとな」
互いに拳を軽くぶつける永流と猛。
この後、2人は部屋に戻り、一緒にトレーニングをし、簪たちと一緒に夕飯を食べた。
その頃、幻夢コーポレーションでは、社長である壇黎人が、社長室でパソコンのキーボードをうちまくっていた。
するとそこに、社員である小星が資料を持って、社長室に入ってきた。
「社長、頼まれていた資料、持ってきましたよ‼」
「ありがとう。テーブルに置いておいてくれ」
「はい」
黎人に言われた通り、資料をテーブルに置く小星。
テーブルには既に、他の資料がたくさん置かれていて、天板が見えなくなるくらいだった。
「しかし社長、急にどうしたんですか?昔、世の中に売り出そうと候補に上がったゲームの資料を持ってきてくれなんて」
「ん~?」
黎人はキーボードをうつのをやめ、小星の顔を見る。
「理由は簡単さ。永流くん用の新しいガシャットを作るためさ」
「新しいガシャット?」
「ああ。流石に来週の試合までには完成しないだろうが、今後のために作っておこうと思ってね」
「今後のため……」
「ああ」
黎人の顔は、恐怖を覚えるような笑顔となり、再びキーボードをうち始める。
小星はいずらくなり、社長室から出て、バガモンとハンバーガーを食べた。
to be next stage
今回はここまでです‼
次回はついに代表決定戦です‼
ついに永流がセシリアと戦います‼
その永流を応援するために、あの方々が駆けつけます‼
そして‼次回はエグゼイドのオリジナルフォームが出ます‼
次回も是非読んでください‼