そして‼クラス代表を決めるための話し合いで、永流が怒ります‼
それでは本編スタートです‼
2時間目の授業
この時間の授業では、ISの基礎理論についての授業であった。真耶は黒板の前に立ち、黒板に授業内容を書いていき、教科書に書いてある内容を読み上げていく。それを聞きながら、黒板に書いてある内容をノートにうつしていく生徒たち。
しばらくして、真耶は書いている手を止め、生徒たちの方を向く。
「宝生先生……ではなく、宝生くんは、何か分からないところは、ありませんか?」
「大丈夫です。とても分かりやすいです」
「そうですか♪良かったです♪」
永流の言葉を聞き、内心ホッとして笑顔になる真耶。
永流は事前に予習していたため、授業の内容に追いつけている。むしろ、分からないところは、真耶が言ってしまったので、分からないところはなくなったのだ。
「織斑くんは、分からないところはないですか?」
「はい‼先生‼」
「はい‼織斑くん‼」
勢いよく手をあげる織斑。
その織斑の勢いに乗り、勢いよく織斑の名を呼び、内心少し喜んでいる真耶。
だが
「殆ど全部分かりません……」
「え゛……ぜ、全部……ですか?」
織斑の発言の固まる真耶と、目を見開き織斑に視線を向ける永流や猛、千冬や生徒たち。
「え、えっと……ここまでで、分からない人はいますか?」
真耶は生徒たちに確認するが、永流を含め誰1人、分からない者はいなかった。
「織斑、入学前に渡した参考書はどうした?」
「古い電話帳間違えて捨てた『バンッ‼』あだっ⁉」
「バカかお前は?必読と書いてあっただろ?再発行してやる。1週間で、内容を覚えろ。いいな?」
「えっ⁉いや、あの厚さを、1週間じゃ‼」
「い・い・な‼」
「……はい」
拒否権を認められず、千冬の気迫に負け、しぶしぶ頷く織斑。
その後、授業はスムーズに進み、休憩時間となった。
永流が猛と一緒にゲームをしようと考えていたその時、織斑がやってきた。
「頼む永流‼勉強教えてくれ‼」
「断る」
「なっ⁉なんでだよ⁉」
「俺だってまだ知識があやふやなんだ。人に教えてる余裕はない。それに、年上に頼む態度じゃないしな」
「今は態度なんて、どうでもいいだろ⁉」
「あのな「どうでもよくないよ」……猛」
永流と織斑の会話に、猛が割ってはいる。
その顔は、明らかに不機嫌な顔だった。
「えっと……あんたは確か……」
「風文字猛、永流くんの親友だ。さっき永流くんも言ったが、君の態度は、年上の人に頼む態度じゃないよ。それに、永流くんだって余裕はないと言ってるだろ?」
「で、でも、助け合うのが友だちだろ?」
「確かにそうかもしれないが、まず君と永流くんは友だちなのか?」
「友だちに決まってる‼なぁ永流?」
「友だちじゃない」
「……えっ?」
自信満々に友だちだと言った織斑だが、永流の返答を聞いて、信じられないというような表情になる。
「な、なんでだよ⁉」
「なんで?呼び捨てにするなと言っているのにも関わらず、呼び捨てするお前を、友だちとは思わない」
「そ、そんな⁉」
「とにかく教える余裕はない。コレ放課後まで貸すから、自分でなんとかしてくれ」
「……分かった」
永流から参考書を受けとり、織斑はしょげながら、自分の席に戻った。
「まったく…………彼には学習能力はないのか?」
「さぁ?」
「それより良かったのか?参考書貸しちゃって?」
「とりあえず内容は覚えてるし、念には念をいれて、知り合いから借りてたから大丈夫だ」
「そっか」
「それはともかく猛、一緒にゲームしようぜ?」
「OK‼」
互いにスマホを取り出し、ゲームしようとしたその時
「少しいいかしら?」
「えっ?」
金髪のロングヘアーの女子が、声をかけてきた。
「君は……確か、アメリカ代表候補生のユリシア・ファランドールさん、だったね?」
「あら、世界最年少ドクターである、あなたに知っててもらえるとは、光栄だわ♪Mr.宝生」
「君は、永流くんのことを知ってるのかい?」
「えぇ知ってるわ、Mr.風文字。Mr.宝生は大統領の命の恩人なのよ」
「だ、大統領の命の恩人⁉」
「そういえばあったな?大統領はその後大丈夫?」
「おかげさまで、毎日ジョギングしてるわ♪それと、大統領からよろしく伝えてくれと言われたわ」
「そっか、ありがとう」
「気にしないで♪これからクラスメイトとして、よろしくね♪」
「こちらこそよろしく」
永流とユリシアは互いに握手する。
握手をし終えたユリシアは、自分の席に戻っていった。
「感じがいい子だったな~」
「ねぇ、大統領の命を救ったって?」
「あぁ、実は、数年前に、アメリカに家族旅行に行ったことがあったんだ。アメリカについて、公園を散歩していた時に、大統領が暗殺者に刺されたんだ」
「あ、暗殺者⁉」
「しー‼声が大きい‼」
「ご、ごめん。それでどうなったの?」
「暗殺者は近くにいたSPに取り押さえられたんだけど、大統領の刺された部分が酷くて、俺が応急措置をして、病院に行って手術して助けたんだ」
「へ~」
「ちょっといいかしら?」
「えっ?」
アメリカでの話をしていると、紅い髪をした女子が話しかけてきた。
「君は?」
「私は3組のリアス・グレモリー。男性操縦者がどんな人か見に来たの」
「そうだったんだ。宝生永流だ。よろしく、グレモリーさん」
「よろしくね?宝生さん。そちらの方も、操縦者なのかしら?」
「いや、俺は永流くんの護衛の風文字猛だ」
「そうだったの。よろしく風文字さん」
「よろしく」
「とりあえず、今日はこれで失礼するわね?」
「うん。またね」
そう言って教室を出ていくリアス。
すると今度は、両側の髪をロールにした金髪の女子が永流たちに近づいてきた。
「ちょっとよろしくて?」
「君は……確か、セシリア・オルコットさんだっけ?」
「あら?私のことをご存じなのですね?」
「一応、同じクラスになる人のことは聞いていたからね。確か、イギリスの代表候補生だったよね?」
「そうですわ。どうやら先程の男とは違うみたいですわね?褒めてさしあげますわ」
「あははは……それはどうも」
セシリアの言葉に、苦笑いする永流。
近くで聞いていた猛も、永流と同じく苦笑いする。
「ところで、何か用があったんじゃないの?」
「そうでしたわ。もし分からないところがあれば、泣いて頼むのでしたら、教えて差し上げようと思いまして。何せ私は、試験で唯一主席だったのですから‼」
「試験って、ISを使っての戦闘試験だよね?」
「それ以外、ありえませんわ」
「へ~、君も生徒会長倒したんだ?」
「……えっ?今なんと?」
「いや、だから君も生徒会長倒したんだって聞いたんだけど?」
「私が戦ったのは、教員の方なのですが……」
「そういえば、生徒会長が立候補して戦ったんだっけ?」
「それに、今の発言からすると、生徒会長を倒したように聞こえたのですが?」
「そうだけど?」
「そ、そんな⁉一体どうやって───」
セシリアが永流を問いただそうとしたその時、予鈴のチャイムがなった。
「くっ‼また後で来ますわ‼逃げないことね‼」
怒鳴りながら席に向かっていくセシリアを見て、唖然とする2人。
それからしばらくして、本鈴が鳴ると同時に、千冬と真耶が教室に入ってきて黒板の前に立つ。
「それでは授業を始める…………と、言いたいところだが、この時間は再来週に行われるクラス対抗戦のクラス代表を決める。クラス代表者は、対抗戦の代表になるだけでなく、生徒会の会議や委員会の出席もすることになる。そしてクラス対抗戦は、現時点でのクラスの実力を測るものだ。こういった催しはクラスの向上心にも繋がる。1年間、しっかり務めてもらうから、そのつもりでいろ。自薦他薦は問わん」
「はい、織斑くんを推薦します‼」
「お、俺⁉」
「私も織斑くんを推薦します‼」
「ち、ちょっと待ってくれよ‼千冬姉『バンッ‼』あだっ⁉」
「織斑先生だ。いい加減学習しろ」
「お、織斑先生、俺はそんなのやらな───」
「自薦、他薦は問わないと言った。推薦された者に拒否権はない」
「だ、だったら俺は永流を推薦する‼」
織斑はクラス代表を逃れるため、永流を推薦した。
しかし
「悪いが、宝生は出られん」
「な、なんでだよ⁉」
「宝生の仕事上、そんな余裕はないからだ。宝生はただでさえ忙しい身なのに、クラス代表までさせたら体を壊す」
「確かに……」
「宝生さんお医者さんだもんね?」
千冬の言葉を聞き、周りの生徒たちは納得する。
だが、織斑は違った。
「そんなの納得いかねぇ‼先生がそんな贔屓していいのかよ‼」
(こいつ‼好き勝手言いやがって『ガシッ』え、永流くん⁉)
「………………」
(永流くん…………)
織斑の発言を聞いて、織斑に飛びかかろうとした猛であったが、永流に止められ飛びかかるをやめた。
するとその時
「そのような選出、認められませんわ‼」
セシリアがその場にたち、声をあらげた。
「本来なら、イギリス代表候補生である私が選ばれるべきなのに、ただ物珍しいからという理由だけで、無知な男が代表になるなど、いい恥さらしですわ‼貴族である私に1年間味わえとおっしゃるのですか⁉大体、無知な極東の猿に代表が務まりますの?実力からいえば、私の方が上でしてよ‼」
「………………」
セシリアの発言に、千冬を始め、真耶と周りの生徒たちがセシリアを睨み付ける。
だが、永流に関しては違った。
「……………………」
(まずい…………俺もそうだが、永流くんがマジでキレそうだ)
セシリアの発言を聞き、目をつぶってはいるものの、永流の体はプルプルと震えだし、それを見ていた猛は冷や汗を流す。
だが、セシリアはそれに気づかず、話を続ける。
「それに、文化なども後進的な島国に……」
(このままじゃ、まずいな)
これ以上、話がエスカレートすると、めんどうなことになると察した猛は、セシリアを制止させようと、立とうとしたその時
「いい加減にしろ‼」
今まで黙っていた織斑が、声をあらげた。
「黙って聞いてれば、好き勝手に言いやがって‼イギリスだって同じ島国じゃないか‼碌な料理も作ることもできないくせに‼激マズ何連覇だよ‼」
「なっ⁉私の祖国を侮辱しますの⁉」
「先に言ってきたのはそっちだろ‼」
(このバカども‼話をややこしくしやがって‼)
これ以上はヤバいと思った猛は、2人を止めるため口を開こうとした、その時
『バンッ‼』
「「ッ‼」」ビクッ
『『『『『ッ‼』』』』』ビクッ
「いい加減にしろ2人とも‼これ以上、人の命を奪う可能性をつくるな‼」
永流が机を思いっきり叩き、2人を黙らる。
それと同時に周りの生徒は、机を叩いた音に驚く。
そして、永流に言われた2人は、我に帰り永流に声をあらげた。
「な、なに言ってんだよ永流‼頭おかしいんじゃないのか⁉」
「そうですわ‼変なことを言って、話をややこしくしないでくださいまし‼」
「いーや変なことは言っていない‼今の発言で最悪戦争が起こるぞ‼」
「「なっ⁉」」
永流の言葉に驚く2人。
周りの生徒たちは、どういうことか分からずにいた。
「ど、どういうことだよ永流⁉」
「訳が分かりませんわ‼」
「まだ気づかないのか…………。セシリア・オルコット、君はイギリスの代表候補生だ。君の言葉は、イギリスの言葉として取られるのを分かっているのか?」
「それがなんですの⁉」
「まだ分からないのか‼君の先程言った日本人を極東の猿呼ばわりをし、日本を後進的な国と言った発言、これらを含め、イギリスは日本に宣戦布告したと捉えかねないんだぞ‼」
「あ…………」
永流に言われ、ようやく自分が言ったことを理解したセシリアは、顔を青ざめる。
「それに、君の発言でISの生みの親である篠ノ之博士や、初代ブリュンヒルデである織斑先生をバカにしたことになる。ここまで国をバカにしたとなっては、日本とイギリスの間に亀裂がしょうじ、最悪の場合戦争になりかねない‼君は背負えるのか?自分の行いで起きた戦争で、亡くなるかもしれない命の重さを、その亡くなった人の家族の悲しみや恨みを背負えるのか‼」
「あ……ああ…………」
セシリアは先程よりも顔を青ざめ、体が震えていた。
そのセシリアを見ていた織斑は、小さくガッツポーズをとった。
「次は織斑だ」
「お、俺⁉俺は別に悪くないだろ⁉」
「悪いに決まってるだろ‼お前だって、戦争を起こしかねない引き金になってるんだからな‼」
「なっ⁉それはオルコットが‼」
「確かにオルコットも悪いが、お前が言い返さなきゃ、戦争になりうる確率は、今より低かったんだぞ‼」
「そ、それは……」
「それに織斑、お前は先程イギリス料理を不味いと捉えかねない発言をしたが、お前はイギリス料理を食べたことがあるのか?」
「い、いや……ないけど」
「ないのに、不味いと言ったのか?」
「だ、だって雑誌とかでは不味いって」
「雑誌に書かれてるから、全員が不味いと思うのか‼その記事を書いた人が美味しくないと言っただけで、全員が不味いと言っていたと、書いていた訳ではないだろ‼」
「………………」
「宝生さん」
永流の言葉になにも言えなくなった織斑と、少しではあるが、自分の祖国の料理を弁護してもらい喜ぶセシリア。
「人によって、その文化の料理を上手い不味いと決めるんだ。自分で食べたこともない料理をバカにするのは、クズがすることだ‼」
「クズ⁉」
「そうだ‼それに今は、クラス代表を決めるために言い争いになっていたのに、食文化を持ち出すのは的外れもいいとこだ‼」
「うぐっ‼」
「そもそも織斑、お前もう15歳だろ?お前の言っていることは、子供の悪口と同レベルだぞ。いい年して恥ずかしくないのか?」
「………………」
「とにかく俺が言いたいのは、自分の立場を考え、後先を考えてから発言しろということだ」
「「………………」」
何も言い返せない2人。
それを見ていた千冬や真耶、生徒たちは唖然としていた。
沈黙がしばらく続く。
そしてようやく、セシリアが口を開いた。
「宝生さん……先程は、祖国の料理を弁護してもらいありがとうございます。それに、先程は言い過ぎました。皆様に不快な思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした‼」
永流にお礼を言い、周りの生徒たちに頭を下げるセシリア。
周りの生徒たちは、『いいよ』や『気にしないで』など、セシリアを許した。
これでようやく静かになると思って座ろうとした永流だったが
「ですが‼ここまできた以上、後戻りは出来ませんわ‼織斑さん‼あなたに決闘を申し込みますわ‼」
静かになることはなく、セシリアは織斑に決闘を申し込んだ。
「いいぜ‼四の五の言うより簡単だ‼「ちょっと待て」な、なんだよ永流?」
「呼び捨てにするな。それと、お前もオルコットに謝れ。オルコットだって謝ったんだ。お前だけ謝らないのは不公平だ」
「ぐっ‼………ごめん」
永流に言われ、渋々頭を下げる織斑。
だがすぐに頭をあげ、永流を睨み付ける。
「永流‼お前はどっちの味方なんだよ⁉」
「どっちの味方じゃない。俺は、お前らの無責任な発言を止めるために、話に乱入しただけだ」
「とにかく‼織斑さん、もしわざと負けたりしたら私の小間使い……いえ、奴隷にしますわよ‼」
「侮るなよ、真剣勝負で手を抜くほど腐っちゃいねぇ‼」
これでようやく丸く収まると思った永流と猛だったが、次の織斑の言葉でまたややこしくなった。
「それで?ハンデはどのくらいつける?」
「あら?さっそくお願いですか?」
「いや、俺がどのくらいハンデつけるか聞いてるんだけど?」
((何を言ってるんだ?こいつは?))
『『『『『アハハハハハハハ‼』』』』』
「織斑くん、それ本気で言ってるの?」
「男が女より強かったのは、大昔の話だよ?」
「確かに織斑くんと宝生さんはISを動かせるかもしれないけど、それは言い過ぎだよ」
「それにオルコットさんは、代表候補生で強いんだよ?」
(この子たちも何を言ってるんだ?)
(理解してないみたいだな)
織斑や生徒たちの言葉を聞いて、理解できず頭を悩ませる永流と猛。
「……じゃあ、ハンデはいい」
((まったく、こいつは呆れたな))
織斑の言葉を聞いて、心底呆れた永流と猛。
「「はぁ~……」」
「お二方、なんですの⁉今の溜息は⁉」
あまりにも呆れて溜息が出てしまった永流と猛に、セシリアが反応した。
「いや……アホらしくて」
「あら、宝生さんも織斑さんをそう思いますか?」
「何を言ってるんだい君は?」
「えっ?」
「俺たちがアホらしく思ったのは、君と織斑、そして織斑を笑った奴等だ」
『『『『『なっ⁉』』』』』
永流と猛の言葉を聞き、セシリアや織斑、そして織斑を笑った生徒たちは驚く。
「まず織斑、お前は先程何て言った?『真剣勝負で手を抜くほど腐っちゃいねぇ』と言ったよな?」
「そ、それがなんだよ⁉」
「お前な、ハンデとは相手に手を抜くことを言うんだぞ?お前、自分で自分を腐ってるって言ってるようなもんだぞ?」
「…………あ‼」
永流の言葉を聞き、自分の言ったことが矛盾していることに気づく織斑。
その織斑に、今度は猛が話しかける。
「それに君の言ったハンデの取り消し、あのタイミングで言ったら、君がオルコットちゃんに恐れをなして、ハンデを取り消したと聞こえるよ?」
「お、俺はそんなつもりじゃ」
「君がそう思っていても、あのタイミングで言ったら、聞いてる側は自然にそう思ってしまうよ」
「くっ‼」
猛に言われ何も言い返せない織斑。
猛は織斑から視線を離し、女子生徒たちに視線を向ける。
「次は君たちだ。君たちは先程、男が女より強いと言ったね?」
「そ、それがなによ‼」
「当たり前のことでしょ‼」
「ふむ……なら、2人とも今から俺と、生身で戦おう」
「えっ⁉」
「君たち女性が強いのなら、生身で戦っても、俺は勝てないはずだ」
「そ、そんなの無理に決まってるよ⁉」
「何故だい?女は男より強いんだろ?それとも…………ISがないと勝てないと言いたいのかい?」
「「ううっ」」
猛の言葉に何も言い返せなくなる女子生徒たち。
そして周りの生徒たちも、今の言葉を聞き、猛から視線をそらす。
そこに、今度は永流が話を始める。
「まさか、男には生身でやらせて君たち女はISを纏って勝負するのか?それはあまりにも不公平だ。それとも、そんな勝負の仕方が君たちの公平な勝負なのか?」
『『『『『……………………』』』』』
永流の言葉に何も言えない生徒たち。
だが、その沈黙をセシリアが破った。
「先程、あなたは私の祖国を弁護してくださり、見所のある方だと思いましたが、私の思い違いだったみたいですわね‼宝生永流‼貴方も私と戦いなさい‼」
「断る」
「なっ⁉逃げますの⁉さんざん説教したくせに‼」
「そうだぞ永流‼あんなに言っておいて、逃げるのかよ⁉」
「なんとでも言え」
「くっ‼この腰ぬけ‼お前の父親も腰ぬけなんだろ‼」
「ッ‼」
今まで何を言われても気にしなかった永流が、織斑の言ったことに反応した。
それを聞いていた千冬が、織斑を止めようとする。
「よせ一夏‼それ以上言うな‼」
「いややめない‼さんざんあんなこと言っておいて、試合はしないなんて腰ぬけだ‼こいつの父親が腰ぬけだから『ブォン‼』ッ‼」
「ッ‼宝生⁉」
「宝生先生⁉」
「永流くん⁉」
織斑が悪口を言っていた時、永流は一瞬で織斑に近づき、織斑の顔に向かって殴りかかるが、当たる寸前で拳を止めた。
「織斑…………テメェは俺の心を滾らせた。覚悟しておけ」
「ッ‼‼‼」
永流に殺気をぶつけられ、動けなくなる織斑。
そして永流は拳をおろし、千冬の方を見る。
「織斑先生、クラス代表を決めるのに試合するのは可能ですか?」
「あ、ああ。織斑とオルコットが勝手に進めていたが、候補が複数いたら、試合で決着をつけようと考えていた」
「なら、俺もその試合に出ます」
「い、いいのか?仕事が……」
「父を……俺の目標となった父をバカにされたんです。参加しなきゃ、父に顔向けできません」
「…………すまん」
「織斑先生が謝ることじゃありません。それより、試合についてですが、一番勝数が多い人が、代表を決めるのはどうですか?」
「いいだろう。オルコットと織斑もそれでいいな?」
「はい‼」
「……あ、ああ」
「では、1週間後、この3人で代表決める試合を「織斑先生」なんだ?ファランドール?」
「私も代表を決める試合に参加します。一応私も代表候補生なので」
「分かった。では宝生、ファランドール、オルコット、織斑の4名で1週間後、クラス代表決定戦を行う。各人、準備するように」
こうして、1週間後永流は、クラス代表決定戦に参加することとなった。
to be next stage
はい‼ということで、クロスキャラは魔装学園H×Hからユリシア・ファランドール、ハイスクールD×Dからリアス・グレモリーが登場しました‼
次回は、永流と猛が懐かしい友達と出会い、あの人から勧誘を受けて、放課後を過ごす話しとなります‼
次回も是非読んでください‼