カッコ強い八束脛の雄姿を視聴!
こんなカッコ強い八束脛の出番を潰す私☆
出番作ろうかな?
「あぁ、コレはアレかねぇ?
バケモノを殺す為に………バケモノになっちゃあイケネェ。
そう言うコトかぁ?」
「マスター、マスター!」
勝敗は決した。と言って良いだろう。
怪物は、シズが率いる軍勢に蹂躙された。
今は元の人間の姿に戻っている。
だがその身体はズタボロの穴ダラケで、まだ意識が在るのが不思議なくらいだ。
そんな襤褸雑巾に、アンクルちゃんは駆け寄る。
コチラも黒猫モードを解除して、紅い礼服姿に戻っていた。
「マスター、しっかり。しっかりして下さい。
貴方が居なくなったら、私は………」
「………本当に人間臭くなったな?
もう、良いだろ?オマエは充分、成長した。
オマエはオマエに、アンクルになった」
男はそう言って、アンクルちゃんの頭を撫でる。
アンクルちゃんは納得してイナイように見えた。
あぁアンクルちゃんは、まだアイツと居たいダケ何だな?
と、遠巻きに見るオレにも解った。
「アンクル。
最後の命令だ」
「イイ女に成れ。
オマエなら出来る。ソレで精々イイ男でも、見つけると良い………」
「マスター!マスター!!」
暫しアンクルちゃんの嗚咽ダケが聞こえた。
ソレも終ると?アンクルちゃんは涙を拭い、
オレ達の、いやオレの前に立つ。
「お姉ちゃんのマスターの方ですね?
一つ、貴方に聞きたいんです」
その目は決意を宿すモノの、敵意は無いように思えた。
リューズも動く事無く、オレに付き従う。
アンクルちゃんは、静かに問う。
「問い掛け。私は何者か?」
「!」
リューズの驚く気配が後ろからしたが、
オレはアンクルちゃんから目を離さない。
「私は何者か?」か。この状況下で、如何にも重要そうな問い掛けだ。
話の流れを思うと、例えばあの男なら?
「お前はアンクルだ」とでも言ったのかもしれない。
だがオレの回答は決まっている。
「アンクルちゃんは可愛い女の子だ。
自分で選んだマスターに最後まで従って、
自分のマスターの為に泣ける女の子だ。
そんなアンクルちゃんが、可愛くない筈無いだろう?
だからアンクルちゃんは、可愛い女の子だ」
アンクルちゃんは、もう一度泣いた。
ソレはきっと悲しみの涙では無く、別れの涙だ。
オレはアンクルちゃんが泣き疲れるまで、その小さな身体を抱き締め続けた。
「ありがとう、シズ。
シズのおかげで助かった」
「…大丈夫。
コレは私の意志。だから、大丈夫」
泣き疲れて眠るアンクルちゃんはリューズに任せて、
オレはシズに向き合う。そう!シズはようやく起動したんだ。
シズはオレの言葉に僅かに微笑むモノの、何処か浮かない様子だった。
「…ソレにお礼を言うのは私の方。
ナオトは、私を組み上げてくれた。
私をまた、シズと呼んでくれた」
シズは、尊い何かを口にするようにそう語る。
胸に手を当てる仕草が、何処かそう感じさせた。
「…私はその恩を忘れない。
ナオトが良ければ、私のサブマスターになって欲しい」
「サブマスター?」
シズは申し訳無さそうに俯く。
サブと言うからには、メインが居る筈だが?
「…もう少し時間が欲しい。
………………………」
最後の方は、上手く聞き取れ無かった。
聞こえ無いのでは無く、聞き取れ無い。
シズ自身も、上手く言葉に出来てイナイ。と言う事だ。
どうやらシズを困らせている模様。
「解った。ありがたくサブマスターを努めさせて貰うよ?
よろしくな、シズ?」
オレは友好的態度で、
シズの手を握って、シズの申し出を受け入れた。
「!!?」
のだが?
手を握った途端!シズが赤く沸騰した!!
何を言っているのか、良く解らないかもしれないが?ソレが真実!
シズは恥ずかしがり屋さんだった☆
「うへぁ…」
結局シズは、オレがオブって帰る事になったのだが?
小動物のように?羞恥で震えるシズが可愛い☆
でもオレから離れようとせずに、ギュッと捕まる仕草がまた可愛い。
お持ち帰りしたくなる可愛さです!!←帰る途中ダケど☆
「………申し訳在りません。
結局ナオト様に、カップ麺を御出しする事になるとは」
「良いよ。
元々コレ、オレの好物だから」
むしろ最初から、カップ麺で済ますべきだった。
昨日は結局?
新たにシズとアンクルちゃんを連れて、灯台の管理施設に戻った。
そしてそのまま眠った。
夕食の買い出しは出来無かったし、もう疲れていたからだ。
明けて、今は翌日の朝。
好物のカップ麺が、何とも食欲を誘う匂いを上げている。
「ソレにしても、驚きました。
まさかアンクルが、マスター認証を拒絶するとは」
そう、オレはアンクルちゃんのマスターでは無い。
リューズが言うには、
マスターが死亡すると、自動的にマスター認証は解除されるらしい。
詰りアンクルちゃんはフリーだ。
そしてあの「私は何者か?」と言う問い掛けが、
アンクルちゃんのマスター認証の条件で、
アンクルちゃんの目に適う回答を出せば、マスター認証が結ばれるそうだ。
そして此処からが難しい処だが?
リューズから見てオレの回答は、充分ソレに適うモノだったらしい。
だがマスター認証は結ばれ無かった。
「マリーが居たら?
自我を獲得した~とか、独立した一個の存在に~とか言いそうだが?
一言で言うと………」
「言うと、何でしょう?」
「大人になった。そう言う事だろ?」
「では次のニュースです」
今朝は珍しく朝のニュースを見ている。
昨日の件を確認したかったからだ。案の状、騒ぎになっている。
あの男は例の巨大工場に勤めていた、軍人や研究員を皆殺しにしていたらしい。
だがその工場では、製造禁止兵器を造っていたようだ。
その上政府に対して、叛乱を企てていた証拠まで出る始末。
大量虐殺自体は?仲間割れで処理して、
早々に政府と、無関係を表明した軍の視察が三重に入るようだ。
どうやらギルドの調査も入るらしい。
「どうやらバカンスは終りらしい。
コレではゆっくり出来ないだろう」
視察やら調査やらが入れば、区画の出入りに制限が入るだろう。
リューズやアンクルちゃんの事が、
知れ渡るような事が在れば?面倒事になる恐れが在る。
リューズやアンクルちゃん、勿論シズもだが?
皆に手を出そうとする輩が居るようなら?全面戦争に移行する処だ。
だが争いは不毛だ。そんな事よりリューズを愛でたい☆
シズともっと仲良くなりたいし、アンクルちゃんを可愛がりたい。
「さっさと三重を出よう。
オレ達の(愛と言う名の)戦いはコレからだ!って言うだろ?」
アンクルのマスターが死亡する処を描きたかった。
アンクルが嗚咽する姿を描きたかった。
アンクルの涙はイイ☆とか思いません?
私って、鬼畜ですかね??
はい、2巻終了です。
世間を騒がす電磁兵器製造疑惑!
新たなる騒乱を呼ぶ火種!
しかし更なるオートマタに囲まれ、ナオトは幸せだった☆
09 ED2 オートマタ・パラダイス
次回は幕間。
クロス設定情報全解放と、オリキャラ設定も紹介します。