クロックオーバー・プラネット   作:LW

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コレで3巻もラストです。
普通のオチですが?平穏ってこんなモノだと信じて投稿します。

タイトルは北○道銘菓のアレのパロです☆


14 白い花嫁

「綺麗だよ、リューズ。

 コレ以外の言葉は、無粋だろうね?」

 

 

「//////」

 

 

白いウェデングドレス姿のリューズを見る。

 

綺麗だ。と、ソレ以外の言葉は必要無いだろう。

 

リューズもただ、頬を赤く染める。

 

 

今日はオレとリューズの結婚式!

 

例の皇居を包囲した、軍の部隊を排除した分の報酬だ。

 

参列者は信用の在る蓬子の部下。

 

ソレと式典用に飾った警備のオートマタが、ヴァージンロードを作っていた。

 

蓬子は、オレとリューズのキスシーンを目撃している。

 

ソレで花嫁がオートマタなら?

 

参列者がオートマタでも、失礼には当たらないと判断したのだろう。

 

コイツ、シズと談笑していた時に?

 

既にリューズ達がオートマタだと、勘付いていたフシが在る。

 

本当に勘が良い。

 

 

ソレと僅かだが、皇居外の者の姿も?

 

何処かで見た事の在る?金髪とヤクザ面だ。

 

特に金髪は?蓬子と個人的な友人らしい。世の中狭いモノだ。

 

 

更に意外だが、オレの知り合い枠で?

 

何故か違法パーツ屋の店主が、式に参列している。

 

実は店主には八束脛を攻める際に、配達を頼んでいた。

 

いつぞやリューズの為に買った、対電磁兵器用の防御装備を?

 

シズとアンクルちゃんの分も注文して、皇居まで届けさせていたのだ。

 

で、無事事態が終息した後?そのまま式に参列した、と。

 

 

「………良いのか?今は対電磁兵器の売り時だろ??

 オレの結婚式に参列する暇何て在るのか?」

 

 

「なぁ、クレイジーイヤー?

 俺はな?金が稼ぎたくて、パーツ屋をやってる訳じゃねえんだ。

 面白そうだからだ。面白そうな事に遭遇しそうだから、パーツ屋をやってる」

 

 

「で、だ。目の前にガチでオートマタと結婚しよう何てバカが居る。

 しかもソレがテメエ、クレイジーイヤーだと来た。

 コレは参列するしかネェだろ?

 ココで小遣い稼ぎを優先したら、

 もう面白いイベントに遭遇デキ無くなるだろ?」

 

 

と、独自理論を展開して居た。

 

まぁ前向きに?オレの結婚式を優先してくれたのだと言う事にする。

 

 

「では、結婚の儀を執り行います」

 

 

結婚式が始る。

 

神父役を務めるのは、蓬子だ。流石に神父の資格は無いらしい。

 

だが心配はイラナイ。

 

そもそも日本の法律に?オートマタと結婚デキる法は無い。

 

法律が無い以上?法的に結婚デキナイ為、

 

式を執り行うのが神父で在る必要は無い。

 

コレはオレ達の気持ちの問題だ。

 

オレ達は今日、結婚する。ソレが全てだ。

 

誰かに認められたい訳では無い。法的保護を受けたい訳でも無い。

 

リューズと結婚式を上げたいダケだ。

 

共にヴァージンロードを通って見たいダケだ。

 

ソレ以上は必要無い。

 

オレはリューズを愛していて、リューズもオレを愛していると信じている。

 

ソレで良い。

 

 

「では、誓いの口付けを」

 

 

お約束の件が終り、お約束のイベントへ!

 

ヴェールを開いて、花嫁を開放する。

 

白く白く彩られたリューズは、只々綺麗だった。

 

 

「リューズ。

 オレと結婚して欲しい」

 

 

「はい、ナオト様☆

 私は、永遠にアナタのモノです///」

 

 

そして交わされる誓いの口付け。

 

喝采。ヴァージンロード。ブーケトス。その全てを体験した。

 

因みにブーケを手にしたのは?

 

バスケシューズまで用意したマリーでは無く、シズだった。

 

 

「ナオト様」

 

 

結婚初夜。

 

オレが借りている皇居内のホテルの一室。

 

ソコに居るのは、結婚式のドレス姿のままのリューズだ。

 

改めてリューズを見る。やはり綺麗だ。ただソレしか浮かばない。

 

 

「ナオト様。

 余り見詰ないで下さい///」

 

 

「………ソレは無理な注文かな?」

 

 

白く白く彩られたリューズは、

 

ソレとは対照的に?頬を赤く染め続ける。

 

リューズは可愛いなぁ、と。本当にいつも思う。

 

 

「リューズ。良いよね?」

 

 

「はい。結婚式でも誓いました。

 私は、アナタのモノです///」

 

 

熱く長い夜が明けて翌日。

 

此処、庭園のテラスでも?熱い戦いが行われていた。

 

 

「うっしゃあぁぁぁっっっ!!!!!

 私の勝ちねっっ!!!」

 

 

勝利の雄叫びを上げたのは、マリーだ。

 

そして、ソレを微笑ましく見届けるのは蓬子。

 

たった今、マリーはオークションに勝利した。

 

流石は結婚式にバスケシューズを用意する女!勝負師で在る。

 

出展の品は?星時計の設計図/クロックワークプラネットだ。

 

 

オレはいろいろ面倒そうだがら?設計図を手放す事にした。

 

だが、ただ捨てるには価値が大き過ぎる代物だ。

 

悪用もされ易い。ガチで世界が震撼する☆

 

と言う訳で?マリーか蓬子に売る事にした。

 

このふたりなら、設計図を正しく使い?

 

かつ代金を出せる金持ちだと判断したからだ。

 

 

「………そうね?

 設計図は貴方のモノよ?マリー」

 

 

だがマリーは知らない。

 

蓬子のポケットマネーは?

 

オレに依頼した八束脛討伐の依頼で?とっくにカラになっていた事を!

 

そして、ソレでも足りない分の穴埋めに?

 

このオークションに参加して、値段を吊り上げる役を担っていた事を!

 

マリーは何も知らない。

 

 

そして八束脛の件は?

 

表向き?テロリストが神の杖の起動に気付き、コレを撃墜。

 

その後八束脛は暴走し、運良く海上で爆散。ソレで片付けた。

 

裏では疑われて当然だが?この発表を覆す情報が無い。

 

コレでオレの、イチャコラライフは護られた!

 

 

「ナオト様?

 守銭奴サマ方の御相手は終りましたか?

 結婚したばかりだと言うのに?私を置いて、仕事の話ばかり………」

 

 

酷いです。とばかりに、オレの腕にギュッと抱き付いて来る。

 

押し当てられる胸の感触が、柔らか気持ちイイ☆

 

もっと私に構って下さい。

 

と言わんばかりの?リューズの拗ね甘えた表情は、とても萌える!

 

 

「ナオト」

 

 

もう片方の腕にも、シズが抱き付いて来る。

 

コチラは細かい事は何も言わず、ピタリと抱き付いて来る。

 

やはりシズは、小動物的な処が在ると思う。コレもイイ☆

 

 

「あぁ、コッチの話は終った。

 じゃあ行こう」

 

 

こうしてオレ達は皇居を出る。

 

コレからどうするのか?ソレはまだ決めてイナイ。

 

今回の件で金は大分稼いだし、大抵の事はデキるだろう。

 

海外旅行にでも出る処か?

 

因みにアンクルちゃんは、本当に旅に出た。

 

もっといろいろ経験したいらしい。まぁ、気を使われたダケかもしれないが?

 

 

「どうかなさいましたか?ナオト様」

 

 

「ナオト?」

 

 

両サイドから疑問の声。

 

いや、この両腕を掴んで離さないふたりが居れば?

 

オレはきっと満足だ。

 

 

「いいや、何でも無い」

 

 

そうしてオレは、

 

幸せな感触を堪能し続けた。




きっとナオトは後悔しないだろう。
だが失ったモノも在る。
だからせめて、この作品では平穏に過ごして欲しい。
そんな願いを込めたいと思う。

14 ED3 この素晴らしい平穏に祝福を!

ネタがツキました☆
事実上コレで完結させて頂きます。
奇跡的にネタが湧いたり、
原作が続刊したら?またイクかもしれません。
此処までお付き合い頂き、ありがとうございました☆

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