ネタが湧いて来たから☆
そしてゲンナイ救済ルートとか☆
誰得なの!?って感じです。
と言う訳で?3巻スタートです。
「爺さん、生きてんの?
怪我人なら病院。犯罪者なら軍か警察。
痴呆の徘徊なら、家族を呼べば良い」
普段なら、こんな事はしないだろう。
オレは三重を脱出する電車を待つ僅かな時間に、
見ず知らずの老人に声を掛けていた。
老人は怪我を負っていた。恐らく銃創。出血している。
オレはお優しい善人では無いので、ケガの手当などしない。
手当など望んでイナイ事も察している。
ただ同じベンチに腰掛けるダケだ。
老人がオレを見る。何か珍しいモノを見る目をしていた。
「………変わった少年だ。まぁいい。
少年。一つ、この老人の質問に答えてくれないか?」
老人は語る。オレは暇潰しに聞く。
要は、この老人は研究者か何かで?
この歯車世界が気に入らない。気味が悪い。理解デキナイ。
この歯車世界そのモノが、夢/幻のようで気に入らない。気味が………
Yはバケモノだ。バケモノが造った世界は、気に入らない気味が………
と、延々と愚痴が続く。老人らしいグダグダの愚痴だ。
だがオレは、珍しくその愚痴を聞いた。
歯車が鬱陶しいのは?大いに共感デキるからだ。
「ソレで少年。どう思う?」
「最初に言うケド?
爺さん、アンタ引き籠りのニートだろ?
たまには外に出ろよ?答え何て、ソレで解るだろ?」
「どう言う事だ?」
「外を見ろよ?
客足が遠のいて、赤字になれば店が潰れる。潰れてまた、次の店が出る。
爺さん見たいな年寄りが死ねば、人が居なくなって、家が潰れる。
で、空いた場所にまた家が建つ。
爺さんの悩みなんて、ソレと同じだろ?
若い者に、んな事聞くなよ?爺さんの方が経験して来た事だろ?」
「………ありふれた出来事って事だよ。
世界が歯車に取って変わられた事も、な?
新しい時間潰しの趣味でも見つけろよ?オレの趣味は、嫁との戯れだ☆」
「………ありふれた出来事か。
若いな。そして、適わんな。コレが若さと言うモノか」
爺さんは、何処か憑き物が落ちたような顔をする。
そして老人らしく、どっと年を取った顔になった。
で、鍵を渡された。アンティーク風の凝ったデザインの鍵だ。
「ナニコレ?」
「少年は未来在る、時間の在る若者だ。
宝探しの鍵だよ。話の礼にソレをやろう。
ソレで宝箱が開いたら、中身は少年のモノだ」
今度は孫に小遣いをやる、暇な老人の顔をする。
で、オレの乗る電車の発車連絡が聞こえた。もう時間だ。
「じゃ、もう行くから?ソレなりに暇潰しになったよ」
「あぁ、楽しかったよ少年」
爺さんに別れを告げる。
爺さんの出血が、酷くなっている事に気付いていた。
だがオレは、嫁が待つ電車に乗る。
流れる風景の中、さっきの駅の方に?
軍用車が向かって行くようだが、別にどうでも良い。
「………オレは寝る。リューズ?」
「はい。私の膝でお休み下さい。
良い夢を、ナオト様」
こうしてリューズの膝で眠って、
目を覚ませば?シズやアンクルちゃんも居る。
コレが既に、夢のような現実!ってヤツだけどな?
「ナオト」
事の発端は?三重を脱出する際の事。
灯台管理施設の警備用オートマタのメンテを即処理して、
さっさと三重を出よう!と言う時、
管理施設に戻ると、シズにクィクィと服の袖を引かれる。
振り返るとシズは、朝にはニュースをやっていた情報端末を指差していた。
「皇居の公開イベント?
あぁ、修繕費稼ぎのありがたいイベントだな?
何々?Yの遺産と言われる数々の貴重な品を展示する博物館??
パチモン臭いなぁオイ?で、もしかしてコレ行きたいのか?」
コクコクと頷くシズ。
マジですか?このパチモン臭い展示がそんなに見たいのか!?
ソレとも意表を付いて、凄い本物とかなのか?
「………………」
切なそうな上目遣い!
しかもコレ?詳しい説明は無し!と言う態度です☆
「………解った。
どうせ三重を出る処だしな?行ってやろうじゃないか!皇居に!!」
「ありがとう。ナオト」
本当に解り難い。解り難いが、シズは僅かに微笑んでいる。
ソレなら良い。シズの微笑みが、オレへのご褒美だ!
「で、やって参りました。皇居です!
ですが閑散としています。本当にイベント開催中なのでしょうか?」
「ナオト様?
何故レポーター調なのでしょうか?」
「いや、少しでもテンションを上げようと思って?
大体こんなモノだろ?休日の父親的な?
勿論、リューズはオレの妻的な?」
「ナ、ナオト様///」
ギュッと、リューズの手を恋人繋ぎで握る。
そして距離を詰めて、もう片方の手で顎クィを決める。
「違うだろリューズ?
ダンナ様を呼ぶ時の、正しい呼び方が在るだろう?」
「は、はい。ア、アナタ///」
リューズの頬が、観察しなくても解るくらい赤く染まる。
あぁ、いつでもリューズは可愛萌えだ☆
シズやアンクルちゃんも居るケド?キスくらいイイよね?
オレの気持ちが伝わったのか?リューズがキス待ちの顔になる。
迷わずオレは、リューズにキスをした。
「まぁ☆このような場所で、
いぇ、ジャマをするつもりでは無かったのですが」
リューズを追い詰めて萌えていると、
品の良い声が聞こえて来る。ギャラリーが居たらしい。
オレは唇を放して、声の主を見る。
所謂、大和撫子系の黒髪さんだ。オレは別に、興味無いケド☆
黒髪は蓬子と名乗った。
オレ達が皇居の公開イベントに来た旨を伝えると、
イベント会場の案内を買って出て来た。先程のお詫びだと言う。
蓬子は皇居で働く職員らしい。
で、今はシズと何やら談笑している。
メインターゲットがシズだと察したのだろう。察しの良い奴だった。
「ナオト様?」
「………余り気を抜かない方が良いかも、
アイツ、勘が良さそうだ」
蓬子の案内でイベント会場を進む。
実際に皇居の中に入ると、ソレなりに人は居た。
だが大半は皇居の建物を見たり、庭園を散策したりで、
オレ達のように、博物館へ行く来場者は少ない。
「………シズ?」
博物館を、割と早いペースで進む。
既に何を見るつもりなのか?決めているペースだ。
案の状、足はYの遺産コーナーで止まった。
そしてシズは展示品を見渡して、その一つに目を止めた。
ソレは一つの指輪だった。
指輪にYの刻印。
紋章らしきモノが在り、ソレがYの遺産の証らしい。
そう蓬子は説明しているが?シズはソレを聞いている様子が無い。
只々、指輪を食い入るように見つめていた。
「ソレで、説明は在るのか?」
夜。近くの工房付きホテルに宿を取る。
皇居を出て、
ホテルにチェックインして部屋に入っても、シズは静かなままだった。
「………アレは私のモノ、だった」
シズは語った。
あの指輪はYから与えられたモノだった、と。
だがYの不評を買い、シズは解体されて?指輪も取り上げられた。
「シズは、あの指輪を取り戻したいのか?」
「解らない。
もうあの指輪は?私の物じゃない、から。だから………」
シズはソレ以上、何も語ら無かった。
今はアンクルちゃんと一緒に、隣の部屋に移っている。
「リューズ。行ける?」
「行けるか?
と訊かれるなら、行けます。と答えましょう」
リューズの切り札を切れば?
皇居の警戒網に捉われる事無く、指輪を強奪デキるだろう。だが?
「シズ自身がソレを望んでいるか?は別、か」
微妙なラインだ。
しかもシズを解体したヤツとの指輪だ。正直渡したくも無くなる。
「ナオト様。私はシズに、指輪は必要だと思います。
話を聞く限り、シズは一方的に離婚させられました。
心の整理が、ついてイナイのでは無いでしょうか?」
「………サブマスターの件も、ソレか。
メインのマスターは、未だにその旦那だと」
「はい。ですから?
今回の指輪の件で、何かのキッカケになるのでは?と」
ソレが+に傾けば良い。
だが何もしないのは、オレには似合わない。やるか!
「良し、なら………。何だ?」
ホテルの情報端末が?自動で起動。
コレは緊急時の緊急特報だ。災害発生や、テロ勃発時に起動する。
その内容は?巨大機動兵器が区画/秋葉原に突如出現。
巨大機動兵器は、そのまま秋葉原に陣取って占拠!
軍が出動するも撃退され、軍民双方に甚大な被害が出ている模様。
コレは先日、三重で発見された製造禁止兵器で在るらしい事。
犯人は反乱を企てた、滋賀の元研究員だと思われるモノの?
犯行声明の類は?特に無い事が報道されていた。
「うわぁ、しかも電磁兵器とか☆
近場に居ないで助かった。本当に」
コレで実際に、ゲンナイが納得するかどうかは謎ですが?
今回は歯車が嫌いな者同士、語り合わせて見ました。
そして出番を潰す予定だった八束脛再臨!
アニメで八束脛の雄姿を見たから☆
ソレと、アッサリΩが八束脛を諦めるかな?と思った次第。
最後にアンクルですが?
ナオトとマスター認証してイナイので?
姉の恋人的態度を取っている設定です。
この作品のアンクルは?恋愛ゲーの後輩キャラくらいの精神年齢です☆