クロックオーバー・プラネット   作:LW

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再び幕間はオバロサイド、そして後の歯車世界へ!

彼女がとうとうやってしまいます。
おかしく無いよね?


10 幕間/コボレオチタアイノカケラ

「知らない天井だ。

 じゃねぇよっ!何処だっココはぁぁぁっっっ!!!!!」

 

 

気が付けば、妙な閉塞感に囚われていた。

 

そしてドライアイスの煙らしきモノが立ち込める。

 

何だ?何だ!?訳が解らないよっ!!?

 

 

暫くして、プシューッと言う音と共に?天井が開いた。

 

オレはカプセル、

 

SFに出て来る?冷凍睡眠カプセルのようなモノの中で眠っていた。

 

カプセル?から出る。

 

 

「………マジか?」

 

 

カプセルを出ると、ソコには?

 

オレが眠っていたカプセルと同じようなモノが、墓標のように並んでいた。

 

まさか本当に冷凍睡眠?いつから?何でだ!?

 

カプセルが並ぶ部屋は、

 

剥き出しの無機質な部屋で?オレは霊安室を連想した。

 

気味が悪い。部屋を出よう。

 

だがソコで、オレは苛酷な現実を知る。

 

 

「オイオイ、何処の旧いゲームのOPだよ?」

 

 

世界は死に瀕していた。

 

大地は荒廃し、海は汚染し尽くされ、空からは酸の雨が降り続ける。

 

自然破壊の酷さは聞いていた。だか此処までじゃ無かった!

 

ソレに循環閉鎖地下都市って何だ?此処は地下なのか!?

 

 

オレは、あのユグドラシル最終日から眠り続けていたらしい。

 

目を覚ませば?明らかに時代が悪化している。

 

異世界転移ならぬ、未来転移か?ソレとも並列世界転移とか?

 

だが重要なのは、ソコでは無い。

 

オレは、ユグドラシル時代のアバターの能力が使えるようになっていた!

 

オレは歓喜した。世界転移はクソだが?コレはオレTUEEEEEでは!?

 

最強系転移モノか?オレが主人公的な!?

 

オレは直ぐ自分の力を試す事にした。

 

 

オレは底辺の貧民だ。日々働くしか芸の無い独り者だった。

 

オレは愛するシズを造る事を、当然決めた。

 

幸いユグドラシルでは、時計技師の職業LvをMAXで取っている。

 

コレで行けるだろう。

 

初めてのリアル人形製作だったが?スキルはユグドラシル時代と同じく、

 

使えるのが当たり前のように使えた。材料確保の方が難しかったくらいだ。

 

やがて待望のシズが完成。データ通りのシズだ。

 

 

「CZ2128Δ御身の前に。

 初めまして、です。ヨグ=ソトース様」

 

 

新規に作成した所為か?シズはオレを覚えていなかった。

 

勿論ユグドラシルで、苦労して手に入れた指輪もしていない。

 

シズはオレの嫁だ!

 

シズに、ユグドラシル時代に苦労して手に入れた結婚指輪を渡した。

 

ユグドラシル時代の手持ちアイテムも、

 

アイテムボックスごと実体化していた。

 

ソコには自分の分の結婚指輪も含まれていた。

 

もう一つ指輪は、ユグドラシル時代のシズに渡したままで?此処には無い。

 

オレの為に生まれたシズは?

 

オレのプロポーズを受け入れ、オレの嫁になった。

 

 

ソコからは消化試合のようなモノだった。

 

オレはシズと過ごす時間を守る為、世界を救ってやる事にした。

 

偉大なる神たるオレには余裕ゥッ!!

 

オレの時計技師たる力を利用して、滅び逝く世界を歯車で再構築する事にした。

 

だが世界一つの再構築だ。ソレなりに手間は掛かる。

 

疲れた時は、シズで疲れを癒す。

 

愛する女との繋がりは、何とも心地が良い。

 

 

世界の再構築が、予想以上に手間取っている。

 

計画は完璧だ。だが現状を理解デキナイ阿保が多すぎる。

 

説得などしない。神の裁きを下してやる。

 

オレがついでに救ってやろうと言うのだ。黙って従えよグズが!

 

無能な人間共を、多忙なオレに代わって管理する存在を創る。

 

忙しいのに余計な事をさせる!

 

無能の相手はオレの娘達、Yシリーズに任せた。

 

コレで良い。作業に戻る。

 

最近シズの笑顔を見てイナイ気がする。何故だ?

 

そんな時は強くシズを求める。求めの時のシズは何も変わらない。

 

 

世界を再構築した。歯車の新世界だ。

 

だがオレの心は晴れない。シズの笑顔を、もうずっと見てイナイ。

 

シズは………壊れてしまったのか?

 

シズを見るのが辛い。シズと居るのが辛い。シズが異物のようで辛い。

 

オレはシズを………。

 

 

「………シズ。オマエを解体する。

 別命が在るまで、オレの前に立つ事を禁じる。良いな?」

 

 

「…はい。命令をお受けしました。

 さようなら、ヨグ=ソトース様」

 

 

シズは無抵抗だった。

 

オレは、この手でシズを解体した。

 

その時オレは、ようやく理解した。壊れたのはオレの方だと。

 

いつの間にか?心まで異形種に成り果てていたのだと!

 

 

「………シズ」

 

 

オレは、最後に残ったシズの歯車を追放した。

 

捨てるでも無く、破壊するでも無く、追放した。

 

セメテ、オマエヲアイシテクレルモノノモトヘ。

 

 

ソレからの事は良く覚えてイナイ。

 

オレはアバター。ヨグ=ソトースとしての力を行使し続けた。

 

ヨグ=ソトースは、クトゥルフ神話に登場する門を司る存在だ。

 

異世界転移も可能に違い無い。

 

そしてオレは!回収していた結婚指輪の効果で、

 

ついに異世界に居るシズの存在を捉えた。門を繋げる。

 

 

ソコは中世系ファンタジー世界だ。直ぐにナザリックも見つけた。

 

モモンガさん、いやアインズさんや、シモベ達が快くオレを歓迎してくれる。

 

シズとも再会した。結婚指輪を嵌めた、オレが愛したシズだ。

 

 

だがオレは、シズを悲しませた。歯車世界での出来事を話したからだ。

 

そうだな?オレは間違った。良し!オレは決意した。

 

歯車世界に戻って、シズを回収して来よう!

 

今度は三人で幸せに暮らそう!良く考えれば?シズが二人とか何てオレ得☆

 

 

「おう、デミウルゴス!

 確か牧場経営してるんだよな?

 ちょっと生きのイイヤツを、何匹か回してくれ」

 

 

今回の帰りには、シズを連れた二人だ。

 

異世界転移に何か問題が出ないか?検証する必要が在る。

 

オレはデミウルゴスから、

 

二足歩行の羊を何匹か受け取り、検証を済ませる。

 

 

「くそぉぉぉっっっ、キサマラ絶対殺してやる!

 コロスコロスコロスコロスコロスッッッ!!!!!」

 

 

「良く喋る元気な羊だ。はいはい、解った解った」

 

 

検証を済ませて、いざ歯車世界へ!

 

デミウルゴスは護衛を連れて行けないか進めて来たが?

 

やはり不用意に人数を増やすのは?門の維持に支障が出る。

 

二人が限界。帰りはシズも居るから、護衛は連れて行けない。

 

だがソレは間違っていた。デミウルゴスの杞憂は当った。

 

 

「………アル、ベド?」

 

 

オレは転移門を開いた処で、アルベドに貫かれていた。

 

その金の瞳は狂気に彩られていた。

 

 

「貴方が悪いのよ!今更現れてアインズ様の御心を奪うから!!

 解体した、もう一人のシズを迎えに行く?

 そんなモノ!もう生きてる訳ないでしょう?

 貴方が殺したのよ!シズはもう、とっくに死んでるの!!

 そんなにもう一人のシズに逢いたいなら?

 私が送って差し上げます。あの世とやらにねっっっ!!!!!

 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。死になさいっ!!」

 

 

オレは死に続け、やがて自分を構成する全てが消えて行くのを自覚する。

 

そして束の間の浮遊感。

 

どうやら消え欠けの身体を、門に捨てられたらしい。

 

 

スマナイ。どうやらオマエを迎えに行けない。

 

あの時回収した結婚指輪が、消え逝く指から零れ墜ちる。

 

オレの全てがロストした。

 

 

 

 

オリキャラ設定紹介1

 

アンクルのマスター

 

オバロ世界出身のモブキャラ。運悪くデミウルゴス牧場に囚われる。

 

スクロールの材料は勿論、異種○配にも参加させられた。

 

ソコでクトゥルフ神話TRPG風に言って、SAN値直葬されている。

 

また、キメラ計画の被験者でも在る。

 

 

キメラとは?自我の強い生物をエクスチェンジボックスに入れて、

 

生産した金貨を使って、傭兵モンスターを召喚すると?

 

金貨の元となった生物の能力を、傭兵モンスターに継承する!と言うモノ。

 

この復讐者は運悪く、人間としての自我をミノタウロスに継承してしまった。

 

普段は人間の姿を保っているが、

 

力を解放すると?本来のミノタウロスの姿になる。

 

最期に人間の姿に戻ったのは?ミノタウロスとして致命ダメージを負い、

 

その姿を維持出来なくなった為で在る。

 

 

作中で人間を殺せば殺す程、力が~と言っていたのは?

 

経験値を得て、Lvが上がっていた為。

 

だが傭兵モンスターと融合する事で、ユグドラシルの設定に縛られていた。

 

経験値を得る対象が人間ダケだったのは?ユグドラシル縛りで、

 

歯車世界にユグドラシル産のモンスターが居ない為で在る。

 

またキメラ計画は、本作オリジナル設定となります。

 

 

最後はオリ至高ヨグ=ソトースに、

 

異世界転移検証のモルモットにされて、歯車世界に!

 

突然異世界に転移させられ、言葉も常識も異なり、

 

まともに生きてイケナイ生活を強いられました。復讐心はより深く。

 

 

この復讐者は、オリ至高。

 

ヨグ=ソトースの名を、歯車世界で出す為にキャラメイクしました。

 

シズ覚醒のフラグ要員です。

 

当初はアンクルのマスターとして、改心イベントも構想しましたが?

 

アンクルを盛大に泣かせたくて、死亡させました。

 

 

また、三重の八束脛の製造工場で?

 

乗員と研究員を皆殺しにしており、八束脛は起動前にその存在を露見。

 

政府と軍の介入の切っ掛けを作りました。

 

 

オリキャラ設定紹介2

 

ヨグ=ソトース

 

アインズ・ウール・ゴウンのギルメンの一人。オリ至高。

 

シズをこよなく愛する男。

 

ユグドラシルサービス終了後?

 

モモンガ様とは異なり、後の歯車世界へと転移する。

 

モモンガ様と同じく、ユグドラシル時代のアバターの能力や、

 

手持ちアイテムなどが実体化するも、

 

精神までもが異形種と化し、やがてシズへの愛も零れ落ちる事に。

 

 

職業Lvで時計技師を取っており、

 

滅び逝く世界を、歯車で再構築した。

 

この作品におけるYは、このヨグ=ソトースの事で在る。

 

Yはヨグ=ソトースのY!

 

原作でYの名前を聞いた時、私はヨグ=ソトースの名が浮かびました。

 

そしてオバロ設定の、異世界転移時のスキル実体化なら?

 

Yになれるのでは?と言う構想がこの作品の始りです。

 

 

最期は嫉妬に狂ったアルベドに殺され続けて、キャラロストしてしまいます。

 

ですが?ソレを結婚指輪のスクショ効果で、

 

シズに証拠を撮影されたアルベドは?アインズ様の怒りを買い、処刑されます。

 

流石にギルメン殺害を知れば、処刑しますよね?

 

 

オリキャラ設定紹介3

 

シズ(歯車製)

 

後の歯車世界に転移したヨグ=ソトースが、

 

歯車世界で造った二人目のシズ。

 

Yで在るヨグ=ソトース作なので?

 

Yシリーズに違いは無い。

 

 

原作のシズは?歯車世界に転移する事無く、

 

原作通り、オバロ世界に存在する。

 

よってこの作品では、二人のシズが存在する事になります。

 

 

二人目のシズを直視出来なくなったヨグ=ソトースに解体され、

 

目覚める事も、名乗る事も禁止された。

 

番外機と名乗ったのも、名乗る事を許されてイナイから。

 

だがコア・ムーブメントだけは残され、ランダム転移される。

 

後にこの歯車はナオトの元へ!

 

 

因みにナオトは?原作同様の謎リーディングスキル(3巻参照)で、

 

コア・ムーブメントしか無いにも関わらず、

 

シズの以前の姿を読み取り、シズを完全再現した。

 

ソレは惚れ込んでも仕方無い☆と私は思う。




コレでクロス設定は全解放です。
オリキャラ設定も出しました。

後はクロプラ世界の物語です。
ですが今月のゲームも購入したので?コレから更新も遅くなります。

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