彼女がとうとうやってしまいます。
おかしく無いよね?
「知らない天井だ。
じゃねぇよっ!何処だっココはぁぁぁっっっ!!!!!」
気が付けば、妙な閉塞感に囚われていた。
そしてドライアイスの煙らしきモノが立ち込める。
何だ?何だ!?訳が解らないよっ!!?
暫くして、プシューッと言う音と共に?天井が開いた。
オレはカプセル、
SFに出て来る?冷凍睡眠カプセルのようなモノの中で眠っていた。
カプセル?から出る。
「………マジか?」
カプセルを出ると、ソコには?
オレが眠っていたカプセルと同じようなモノが、墓標のように並んでいた。
まさか本当に冷凍睡眠?いつから?何でだ!?
カプセルが並ぶ部屋は、
剥き出しの無機質な部屋で?オレは霊安室を連想した。
気味が悪い。部屋を出よう。
だがソコで、オレは苛酷な現実を知る。
「オイオイ、何処の旧いゲームのOPだよ?」
世界は死に瀕していた。
大地は荒廃し、海は汚染し尽くされ、空からは酸の雨が降り続ける。
自然破壊の酷さは聞いていた。だか此処までじゃ無かった!
ソレに循環閉鎖地下都市って何だ?此処は地下なのか!?
オレは、あのユグドラシル最終日から眠り続けていたらしい。
目を覚ませば?明らかに時代が悪化している。
異世界転移ならぬ、未来転移か?ソレとも並列世界転移とか?
だが重要なのは、ソコでは無い。
オレは、ユグドラシル時代のアバターの能力が使えるようになっていた!
オレは歓喜した。世界転移はクソだが?コレはオレTUEEEEEでは!?
最強系転移モノか?オレが主人公的な!?
オレは直ぐ自分の力を試す事にした。
オレは底辺の貧民だ。日々働くしか芸の無い独り者だった。
オレは愛するシズを造る事を、当然決めた。
幸いユグドラシルでは、時計技師の職業LvをMAXで取っている。
コレで行けるだろう。
初めてのリアル人形製作だったが?スキルはユグドラシル時代と同じく、
使えるのが当たり前のように使えた。材料確保の方が難しかったくらいだ。
やがて待望のシズが完成。データ通りのシズだ。
「CZ2128Δ御身の前に。
初めまして、です。ヨグ=ソトース様」
新規に作成した所為か?シズはオレを覚えていなかった。
勿論ユグドラシルで、苦労して手に入れた指輪もしていない。
シズはオレの嫁だ!
シズに、ユグドラシル時代に苦労して手に入れた結婚指輪を渡した。
ユグドラシル時代の手持ちアイテムも、
アイテムボックスごと実体化していた。
ソコには自分の分の結婚指輪も含まれていた。
もう一つ指輪は、ユグドラシル時代のシズに渡したままで?此処には無い。
オレの為に生まれたシズは?
オレのプロポーズを受け入れ、オレの嫁になった。
ソコからは消化試合のようなモノだった。
オレはシズと過ごす時間を守る為、世界を救ってやる事にした。
偉大なる神たるオレには余裕ゥッ!!
オレの時計技師たる力を利用して、滅び逝く世界を歯車で再構築する事にした。
だが世界一つの再構築だ。ソレなりに手間は掛かる。
疲れた時は、シズで疲れを癒す。
愛する女との繋がりは、何とも心地が良い。
世界の再構築が、予想以上に手間取っている。
計画は完璧だ。だが現状を理解デキナイ阿保が多すぎる。
説得などしない。神の裁きを下してやる。
オレがついでに救ってやろうと言うのだ。黙って従えよグズが!
無能な人間共を、多忙なオレに代わって管理する存在を創る。
忙しいのに余計な事をさせる!
無能の相手はオレの娘達、Yシリーズに任せた。
コレで良い。作業に戻る。
最近シズの笑顔を見てイナイ気がする。何故だ?
そんな時は強くシズを求める。求めの時のシズは何も変わらない。
世界を再構築した。歯車の新世界だ。
だがオレの心は晴れない。シズの笑顔を、もうずっと見てイナイ。
シズは………壊れてしまったのか?
シズを見るのが辛い。シズと居るのが辛い。シズが異物のようで辛い。
オレはシズを………。
「………シズ。オマエを解体する。
別命が在るまで、オレの前に立つ事を禁じる。良いな?」
「…はい。命令をお受けしました。
さようなら、ヨグ=ソトース様」
シズは無抵抗だった。
オレは、この手でシズを解体した。
その時オレは、ようやく理解した。壊れたのはオレの方だと。
いつの間にか?心まで異形種に成り果てていたのだと!
「………シズ」
オレは、最後に残ったシズの歯車を追放した。
捨てるでも無く、破壊するでも無く、追放した。
セメテ、オマエヲアイシテクレルモノノモトヘ。
ソレからの事は良く覚えてイナイ。
オレはアバター。ヨグ=ソトースとしての力を行使し続けた。
ヨグ=ソトースは、クトゥルフ神話に登場する門を司る存在だ。
異世界転移も可能に違い無い。
そしてオレは!回収していた結婚指輪の効果で、
ついに異世界に居るシズの存在を捉えた。門を繋げる。
ソコは中世系ファンタジー世界だ。直ぐにナザリックも見つけた。
モモンガさん、いやアインズさんや、シモベ達が快くオレを歓迎してくれる。
シズとも再会した。結婚指輪を嵌めた、オレが愛したシズだ。
だがオレは、シズを悲しませた。歯車世界での出来事を話したからだ。
そうだな?オレは間違った。良し!オレは決意した。
歯車世界に戻って、シズを回収して来よう!
今度は三人で幸せに暮らそう!良く考えれば?シズが二人とか何てオレ得☆
「おう、デミウルゴス!
確か牧場経営してるんだよな?
ちょっと生きのイイヤツを、何匹か回してくれ」
今回の帰りには、シズを連れた二人だ。
異世界転移に何か問題が出ないか?検証する必要が在る。
オレはデミウルゴスから、
二足歩行の羊を何匹か受け取り、検証を済ませる。
「くそぉぉぉっっっ、キサマラ絶対殺してやる!
コロスコロスコロスコロスコロスッッッ!!!!!」
「良く喋る元気な羊だ。はいはい、解った解った」
検証を済ませて、いざ歯車世界へ!
デミウルゴスは護衛を連れて行けないか進めて来たが?
やはり不用意に人数を増やすのは?門の維持に支障が出る。
二人が限界。帰りはシズも居るから、護衛は連れて行けない。
だがソレは間違っていた。デミウルゴスの杞憂は当った。
「………アル、ベド?」
オレは転移門を開いた処で、アルベドに貫かれていた。
その金の瞳は狂気に彩られていた。
「貴方が悪いのよ!今更現れてアインズ様の御心を奪うから!!
解体した、もう一人のシズを迎えに行く?
そんなモノ!もう生きてる訳ないでしょう?
貴方が殺したのよ!シズはもう、とっくに死んでるの!!
そんなにもう一人のシズに逢いたいなら?
私が送って差し上げます。あの世とやらにねっっっ!!!!!
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。死になさいっ!!」
オレは死に続け、やがて自分を構成する全てが消えて行くのを自覚する。
そして束の間の浮遊感。
どうやら消え欠けの身体を、門に捨てられたらしい。
スマナイ。どうやらオマエを迎えに行けない。
あの時回収した結婚指輪が、消え逝く指から零れ墜ちる。
オレの全てがロストした。
オリキャラ設定紹介1
アンクルのマスター
オバロ世界出身のモブキャラ。運悪くデミウルゴス牧場に囚われる。
スクロールの材料は勿論、異種○配にも参加させられた。
ソコでクトゥルフ神話TRPG風に言って、SAN値直葬されている。
また、キメラ計画の被験者でも在る。
キメラとは?自我の強い生物をエクスチェンジボックスに入れて、
生産した金貨を使って、傭兵モンスターを召喚すると?
金貨の元となった生物の能力を、傭兵モンスターに継承する!と言うモノ。
この復讐者は運悪く、人間としての自我をミノタウロスに継承してしまった。
普段は人間の姿を保っているが、
力を解放すると?本来のミノタウロスの姿になる。
最期に人間の姿に戻ったのは?ミノタウロスとして致命ダメージを負い、
その姿を維持出来なくなった為で在る。
作中で人間を殺せば殺す程、力が~と言っていたのは?
経験値を得て、Lvが上がっていた為。
だが傭兵モンスターと融合する事で、ユグドラシルの設定に縛られていた。
経験値を得る対象が人間ダケだったのは?ユグドラシル縛りで、
歯車世界にユグドラシル産のモンスターが居ない為で在る。
またキメラ計画は、本作オリジナル設定となります。
最後はオリ至高ヨグ=ソトースに、
異世界転移検証のモルモットにされて、歯車世界に!
突然異世界に転移させられ、言葉も常識も異なり、
まともに生きてイケナイ生活を強いられました。復讐心はより深く。
この復讐者は、オリ至高。
ヨグ=ソトースの名を、歯車世界で出す為にキャラメイクしました。
シズ覚醒のフラグ要員です。
当初はアンクルのマスターとして、改心イベントも構想しましたが?
アンクルを盛大に泣かせたくて、死亡させました。
また、三重の八束脛の製造工場で?
乗員と研究員を皆殺しにしており、八束脛は起動前にその存在を露見。
政府と軍の介入の切っ掛けを作りました。
オリキャラ設定紹介2
ヨグ=ソトース
アインズ・ウール・ゴウンのギルメンの一人。オリ至高。
シズをこよなく愛する男。
ユグドラシルサービス終了後?
モモンガ様とは異なり、後の歯車世界へと転移する。
モモンガ様と同じく、ユグドラシル時代のアバターの能力や、
手持ちアイテムなどが実体化するも、
精神までもが異形種と化し、やがてシズへの愛も零れ落ちる事に。
職業Lvで時計技師を取っており、
滅び逝く世界を、歯車で再構築した。
この作品におけるYは、このヨグ=ソトースの事で在る。
Yはヨグ=ソトースのY!
原作でYの名前を聞いた時、私はヨグ=ソトースの名が浮かびました。
そしてオバロ設定の、異世界転移時のスキル実体化なら?
Yになれるのでは?と言う構想がこの作品の始りです。
最期は嫉妬に狂ったアルベドに殺され続けて、キャラロストしてしまいます。
ですが?ソレを結婚指輪のスクショ効果で、
シズに証拠を撮影されたアルベドは?アインズ様の怒りを買い、処刑されます。
流石にギルメン殺害を知れば、処刑しますよね?
オリキャラ設定紹介3
シズ(歯車製)
後の歯車世界に転移したヨグ=ソトースが、
歯車世界で造った二人目のシズ。
Yで在るヨグ=ソトース作なので?
Yシリーズに違いは無い。
原作のシズは?歯車世界に転移する事無く、
原作通り、オバロ世界に存在する。
よってこの作品では、二人のシズが存在する事になります。
二人目のシズを直視出来なくなったヨグ=ソトースに解体され、
目覚める事も、名乗る事も禁止された。
番外機と名乗ったのも、名乗る事を許されてイナイから。
だがコア・ムーブメントだけは残され、ランダム転移される。
後にこの歯車はナオトの元へ!
因みにナオトは?原作同様の謎リーディングスキル(3巻参照)で、
コア・ムーブメントしか無いにも関わらず、
シズの以前の姿を読み取り、シズを完全再現した。
ソレは惚れ込んでも仕方無い☆と私は思う。
コレでクロス設定は全解放です。
オリキャラ設定も出しました。
後はクロプラ世界の物語です。
ですが今月のゲームも購入したので?コレから更新も遅くなります。