魔法少女育成計画とかどうでもいいから平凡に暮らしたい   作:ちあさ

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本当は冒頭だけで、のこりは戦闘シーンの続きを書こうと思ってましたが
あの娘が最近出てきてないのでどうしたのかなって思われているようなので
閑話として出してみました。

時系列的には前回の後です。

あとアクセス数を見るとここ最近になってもはじめて読んでくれる方がいるみたいなので、
作品説明のところに色々注意書き書いておきました。

では楽しんでください。




ジェバンニが一晩でやってくれました

「イッヒ フンバルト デル ウンヒ!」

 

 

鉄腕組、トイレの個室にて旧ドイツ軍服を着た女性が踏ん張っている。

 

 

「ハイル! フンデルベン! ミーデルベン! ヘーヒルト ベンデル!

フンバルト ヘーデル! ベンダシタイナー!

フンデルト モレル ケッツカラデルド! フンベン モルゲン!

モーデルワ イッヒ アーデル ゲーベン! ワーデル」

うほっ!僕のケツからニュルンベルクと立派なブツが排出された。

 

 

いかに魔法少女がトイレに行かなくても良いからと言っても、変身解除時に食べたものが消えてなくなるわけではない。

アニメも佳境に入ってきたので少し気分をリフレッシュしようと変身を解いた僕は溜めに溜め込んだブツが催してしまった。

それにしても本当に立派なブツだ。

たしか前回変身を解いたのは半年前だったっけ。

あの時はたしかラザニア食い放題で元を取ろうともう死にそうになるまで食べまくったんだよな。

実際腹が膨れすぎて動けなくなったので変身したんだった。

あれからずっと半年間も腹の中で熟成されていたわけだ。

そのためか、そのブツは色、形、硬度、量のどれもが理想的だが、何よりも匂いが凄かった。

発酵に発酵を重ねたその臭いはもはや人の身で嗅いで良い代物ではなかった。

言うなれば天国の臭い、いや嗅いでいると天国に行きそうになる臭いだ。

これを砲弾に詰め込んで撃てば化学兵器として使用できるのではないだろうか。

今直ぐに学会に提出すべきだろうか本当に悩んでしまう。

あまりの凄さに僕はお尻を拭くのも忘れて見入ってしまっていた。

おっといけない、パンツぐらいは履いておかないとお尻が丸見えではないか、ぐちゅ。

そして僕はためつすがめつ色々な角度から鑑賞し、スマホで撮影してインスタにあげて、ツイッターで呟いて。

とりあえず味は酷かったことを確認して、さて流そうかといった段階で「流す」ボタンを押そうとした時、その隣に新しいボタンが外付けされているのに気付いた。

 

【注意!N2M発射ボタンです。危ないので押さないでくださいね。絶対押しちゃダメですよ。とっても可愛い小雪ちゃんより】

 

注意書きが書かれた付箋がボタンのところに張ってあった。

 

「ふむ」

 

とりあえず深く考えず僕はその新しいボタンを押してみた。

………建物の外でなんか爆発音とか飛んでいくような音がした気がするけど、特に何も起きないな。

なら問題ないだろうと僕は納得してトイレから立ち去った。

なんかお尻がぐちょぐちょして気持ち悪かったけど変身したら感じなくなったし気のせいだろう。

 

 

+++++

 

 

さて部屋に戻ってアニメの続きを見るかというところで、ただいまぁ、っすー、と二人分の声が聞こえてきた。

娘の華乃と青い子が帰宅したようだ。

 

 

華乃と青い子は今年から高校に通っている。

もともと華乃は大検を受けて大学進学しようと考えていた。

そして僕が華乃の勉強について現役高校生の白いのに相談してみたら、翌日に入学通知を用意してくれて、華乃は折角だしと言って通うことになったのだ。

入試もしていないし今年成人なのに問題なく入学できるなんて白いのは一体どんな魔法を使ったのやら。

そういえば僕の口座から1億ほど消えていたけど、高校の入学金って結構高いのね、世間の親御さんの苦労が分かってしまいました。

 

 

高校入学について華乃はずいぶん喜んでいたが、でも僕も最初は渋っていたんだ。

なんでも通う学校がちょっと遠いのだ。

冬木市の穂群原学園というところで電車でも数時間かかるということで、何か会った時に

救助にいけなくなる。

華乃は魔法少女の中では特殊なロボットタイプ。

なので他の娘みたいに変身してコスチュームの上から服を着て誤魔化すという手が使えない。

魔法少女と人間の身体能力の差は激しく、仮に敵が目の前で変身しようとしたって変身が終わる前に僕なら10回は殺せる自信がある。

なので鉄腕組では基本的に変身解除は私生活中でも極力しないように通達している。

黒いのだって変身したまま通学しているぐらいだからな。

変身もせずに歩き回れる剛の者なんて白いのぐらいだ。

華乃も変身後の目立ち加減はよく分かっていて、変身せずとも戦えるように透明エロフや青い子に戦闘方法や武術を習ったり、足繁く尻の穴に通ったりしている。

だがそんなのはベテランの戦闘魔法少女相手では誤差範囲だろう。

 

 

なので危険ではないかと白いのに相談したら、翌日青い子の入学通知と私服登校許可を用意してくれた。

前回と同じく一晩でだ。

白いのさん、なんて優秀なんだ。

これはあれだな、ジェバンニだ。

「ジェバンニが一晩でやってくれました」

まさにその現象を僕は見たね。

白いのに今度からジェバンニって呼んでも良いかを聞いたら、ふふふって笑って何かの乱数調整をし始めたので土下座して謝りました。

ちなみに後日口座を確認したら更に1億減っていました。

青い子の入学料ぐらい経費で落としてよ…。

 

 

そんなわけで、華乃は毎日冬木市まで通っている。

高校入学とともにバーニアを強化したらしく、加速装置を併用すると本気のトップなんとかさんを振り切る速度が出るようになったので冬木市まであっという間らしい。

そのうち自衛隊にUFO扱いされるんじゃないかな。

華乃が現地まで青い子の宝石を持っていって、青い子がそこまで転送するという通学方法を取っている。

なので行きも帰りも二人一緒だ、ゆるゆりだ。

だけどキマシタワーはこの作品では死亡フラグらしいので建築しないでほしいね。

ちなみにどうしても遅刻しそうな時はアッシー君を使っている。

最初はわがままだったアッシー君も白いのが毎日お話をすることで従順になった。

白いのには新人教育も素質があるらしい、まさに多才だな。

 

 

そんなわけで華乃と青い子は毎日楽しそうに青春している。

学校では白いのの薦めで弓道部に入ったらしく、毎日遅くまで練習している。

友達も増えて充実しているらしく、母としても嬉しい。

だけど1人、同じクラスのなんとかっていう女子が入学時から華乃と青い子のことを敵視しているらしく、ずっと殺意の籠もった視線を向けてきて困っていると相談を受けた。

僕の可愛い華乃にガンたれるとはいい度胸じゃないか。

いくら華乃が優秀で美人で優しくて、そして世界で一番可愛い娘だといっても嫉妬して華乃に嫌な思いをさせるなんて許せるわけがない。

それを聞いた僕は瞬間湯沸かし器の如く一瞬で激高し、

「戦争だ!蹂躙だ!全魔法少女出撃!冬木を灰に変えろ!」

と叫んでいた。

華乃が止めていなかったら今頃冬木市は存在していなかっただろう。

みんなもノリノリで出撃準備していたしな。

 

 

そんな事を思い出していたら華乃がやってきた。

 

 

「母さん、ただいま。

なんか事務所に誰もいなかったけど何かあった?」

 

 

はて?なにかあったっけ?

僕はずっとアニメを見ていただけだし、仕事なんて見習い魔法少女を数人可愛がるっていう簡単な物しかなかったはず。

あんなの透明エロフあたりを派遣すれば直ぐ終わるだろうし関係ないか。

 

 

「うーーーん、今日ってノー残業デーだったっけ?

それともプレミアムフライデー?」

 

 

「どっちもうちには導入されてないよ、それ」

 

 

「失敬な、鉄腕組は健全なホワイト企業だぞ。

完全フレックスタイム制だし、残業もしっかりお金出るし、ハローワークで求人もだしてる。

しかも初任給30万だ!

大学を卒業したら華乃もうちに就職すればいいさ」

ドヤァと胸を張る僕。

 

 

「たしかうちって36協定も入ってないよね。

それに30万って人小路グループ内だけで使える独自通貨の30万ペリカのことじゃなかったっけ。

流石にそんなところに就職するのちょっとね…」

華乃が呆れた顔で突っ込んできた。

 

 

「うぐ…だが今度のN市市長選でヤスが当選したら、N市内ではペリカが使用可能になるし問題ないさ」

そう、鉄腕組は地方行政にも積極的に参加しているのだ。

鉄腕組初期メンバーの三馬鹿マサ・サブ・ヤスの1人、ヤスを市長選へと出馬させているのだ。

僕が書類を書いて出したので、本名が分からず名前は「犯人はヤス」としておいた。

たしか出身地にはナメック星とか書いたっけ?

それでも車椅子が改名手続きしてくれたしすんなり立候補できた。

そんなかんじで人小路家も全面バックアップしてくれている。

車椅子には秘策があるようで当選確実だと言われた。

その秘策のためにうちからも人を手伝いで出しているのだ。

たしかえっと、の、の、のんちゃん?名前忘れたけど白いのが連れてきたメイドちゃんが街頭演説や投票会場でお手伝いするんだって張り切っていたっけ。

 

 

その事を話すと

「不正の匂いしかしないよ、母さん」

とこれまた失敬なことを言われた。

 

 

華乃がそういえばとついさっき帰ってくる時にこっちからなんか飛んでいったけど何か知ってるか聞いてきた。

何かって何が飛んでいったんだ?

 

 

「ミサイルみたいに見えたんだけど…またなにかやらかしてるんじゃないの?

マスターに怒られたって知らないよ」

 

 

いやいやミサイルって華乃さん何を言っているんだい。

そんなものうちにあるわけないでしょうが。

どこの軍隊の話をしているんですか。

鉄腕組は極々一般的な平凡な企業ですよ。

 

 

「そもそも僕は何事にも慎重に石橋を叩いて渡るタイプだからね。

だから車椅子に怒られるようなそんな迂闊な真似なんてしないよ」

 

 

華乃が疑わしげな目で見てくるけど、僕だって成長しているのだ。

常に社員の行動に目を配って、危険なことはないか、辛い目にあっていないか、無茶なことをしたりしていないかと日々観察している。

福利厚生にだって気を配ってるし、それに「私にとってリップルさんはとっても理想的な社長です」って白いのだって太鼓判を押していた。

きっと今頃、みんなは楽しく飲みにでも行って僕のことを賛美しているに違いない。

 

 

「やっぱり平和が一番だよな」

 

 

さてアニメの続きでも見てくるかな。

 

 

+++++

 

 

後日、当選したN市市長・犯人はヤス氏はその後国政にも打って出て、寿命を迎える80年後まで、痴呆症になろうが寝たきりになろうが、それでも当選する謎の政治家として日本政治史に名を残すことになる。

 




華乃「くっさ!なにこれくっさ!母さん!なんかトイレがすごく臭いんだけど!」
青い子「ぶくぶくぶくぶく(他界中)」


そんな感じで箸休め編です。
コピペを考えた原案者に畏敬の念を籠めて。


あと白いのって優秀ですね。

そして作者は無能なので回収できるかどうかわからないのにどんどん話を広げていきます。
生暖かく見守ってください。

では次回もまたいつか何処かで会えることを願って気長に待ってください。



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