魔法少女育成計画とかどうでもいいから平凡に暮らしたい   作:ちあさ

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魔法少女は鍛えます

青い魔法少女、長いので青い子と呼ぼう。

なんだか恋愛運が全くなさそうな呼び方だけどこの際置いておこう。

 

 

その青い子が援軍の魔法少女達の所に戻ったときには、ほぼ半壊していたそうだ。

魔法少女たちは森の奥深くまでおびき寄せられ各個撃破されていったらしい。

事前の話し合いも殆どできておらず、お互いの魔法ですら殆ど把握できていなかったので連携など全くできていなかった。

その上、派遣された魔法少女の殆どが森の妖精さんに手の内を知られているように対処をされたらしく、中には同士討ちを誘発されて味方に斬り殺された魔法少女も数人いたそうだ。

青い子は数少ない手の内がばれてなかった魔法少女だったらしく、持ち前の戦闘技術を駆使して善戦していたが、他の魔法少女が全滅したことで情報伝達を優先して離脱したそうだ。

 

 

現在、とっぷなんとかさんと白黒コンビの他にもキマシタワーに来てもらって、現在森の妖精さん以外のN市に残ってる魔法少女は全員集合している。

森の妖精さんには左腕の他にもそれなりの手傷を追わせたので、すぐこちらに来るということは考えにくいが、もしもの場合を考えてバラバラでいるより良いだろうとのことだ。

誰か忘れてる気がするけど・・・ああ、鉄腕少女はN市にはいないから大丈夫か、気のせいだった。

幸い、ここはN市の外でそれなりに離れているし、組の縄張りということもあって監視網はバッチリだ。

現在はモバイルノートに複数のモニターを外付けして交代で監視している。

今のうちに僕たちは森の妖精さんの対策について話し合う。

 

 

森の妖精さんの固有結界と化している森の中で戦うのは自殺行為なので、戦うなら一般人への被害も覚悟して市街地戦だろう。

妖怪車椅子女からの連絡では今回の魔法少女隊全滅について、派遣されてきた魔法少女を選抜する際に強く推薦してきた魔法少女が更迭されたらしく、次の派遣まで時間がかかるらしい。

だが森の妖精さんと謎生物の権限は凍結されたので、いきなり魔法少女の力を奪われて死亡したり、こちらのマジカルフォンにアクセスしたりはできなくなっているので、なんとか耐えてほしいらしい。

ちなみにN市から遠く離れた異国の地とかに逃げるのはどうだろうと提案したら、それをした場合、森の妖精さんがN市から離脱して行方がわからなくなる恐れが有るので許可できないらしい。

ちなみに今僕達が潜伏している隣市にいたはずの魔法少女は全員一身上の都合により引っ越していったのでもしこの事件が解決したら隣市もまとめて縄張り化していいそうです。

うん、ちっとも嬉しくない情報をありがとう。

やっぱり籠城しかなさそうだ。

 

 

そんなわけで、なんとか生き残れる可能性を少しでも上げるべく、バトル物の王道である修行をしている。

例え付け焼き刃でも竹光よりはマシである。

ぬりかべさんと黒いのは青い子に近接技術を仕込んでもらっている。

 

 

そして僕は…

 

 

魔法の使い方を教えてくれだって?

 

 

何故か一番自分の魔法を上手く使いこなしているのは僕と評判になっているらしく、

白いのに魔法の使い方をレクチャーすることになってしまった。

どうやら白いのは自分の魔法を使いこなせていないそうなのだ。

どんな魔法かと聞いてみたら困っている人の声が聞こえる能力だそうです。

ほうほう、読心系能力ですか。

 

 

んなわけねーだろ。

 

 

白いのがただ困っている人の思考を読むだけの単純な能力の訳がない。

おまえ、今まで何をやってきたのか思い出してみろ。

車に轢かれそうになった子供とか助けてるだろう。

それに僕が水着を焼却した時だって、あれお前何処で困った声を聞いた?

ほう、家で宿題をしていたら聞こえてきたのですか。

これでも僕は魔法少女でね、300メートルぐらいの距離なら走って10秒もかからないんですよ。

それを言うに事欠いて家で宿題してたら声が聞こえたので助けに来ただと。

更に僕が到着する前に数人助けましただと。

もしかして光の速さで動けるんですか。

そうじゃないとしたらどう考えてもお前の能力は未来予知系だ。

近い未来で起こりうる困った人の声をあらかじめ受信する能力だろう。

だとしたらだとしたらお前の能力をきちんと理解して成長させれば、どういう動きをしようとしたら相手が困るかを事前に察知できるようになるはずだ。

これによって常に相手が不利になる行動で先手を取り続けて気がついたら詰みとなっている恐ろしい魔法だ。

となるとその能力を開花させる最適な修行といったらこれしかないだろう。

 

 

僕はその修業道具を倉庫から引っ張り出して事務所に設置した。

 

 

そう、その修業とは…

 

 

 

 

 

 

 

 

麻雀だ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして白いのは修羅雀姫への道を歩み始めた。

 

 

 




白いの「お姉さんの当たり牌・・・これでしょう?カン!」
トップなんとかさん「なん・・・だと・・・」


白いの「ジャラジャラジャラ(うん、このタイミングで洗牌を終えれば・・・みんなの最大限の困った声が聴こえる)・・・・・・・・・パタッ。天和です」
お花畑さん「なん・・・ですって・・・」


次回からタイトルが『魔法麻雀列伝 白』に変わりません。

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