魔法少女育成計画とかどうでもいいから平凡に暮らしたい 作:ちあさ
前回のお話。
拙者忍者ハッ○リくん、白いのの陰謀により今まで愛と平和のために魔法少女たちをストーカーしたり、水着を焼却したりしていた事がトップなんとか氏にバレたでござるよ、おかげで拙者のケツは真っ赤に燃え上がっているでござるよニンニン。
水着の事については確たる証拠はないが馬鹿の双子と主体性のない犬には無理なので消去法的に女王様暗殺を主導していたであろうこと、魔法アイテムを積極的に購入していたことにより対処が必要だったとなんとか納得はしてもらった。
一緒に準備していた組員達の証言やフォローもあり、いわゆる執行猶予ということで、今後トップなんとかさんにしっかり報連相するようにとのご命令。
ともあれ、今後どうするかだが。
僕の事前計画では、この後随時届くタンクローリーを犬、双子、絡み組に撃ち込んで、最後森の妖精さんに関しては米軍基地辺りからナパーム弾を数発拝借してきて森ごと焼却するしかないだろうと考えていたのだが。
どこのテロリストだと却下されました。
ちなみに話し合いの過程で僕の魔法が実は包丁以外にも作用すること、重量やサイズなどに一切制限を受けないことなどを説明することに。
なになに?大きいものを飛ばすとその分魔力を多く使うんじゃないのかって?
なんで魔法がそんな物理的束縛をうけるのだ?
元々魔法なんて物理的要素が全くない、リリカルマジカル不思議ちゃんの謎現象であって物理学者に全力で喧嘩売っているようなもので、質量保存の法則なにそれな代物だ。
物理世界という紙に書かれたグラフのx軸とy軸に新たに魔法というz軸を足すのではなく、まったく新しい魔法世界という紙を用意して自由にそれぞれの個性的な絵を書くのが魔法だと僕は認識している。
なので本来その効果は個人の精神性に依存していて、重量やサイズ、距離などの物理的現象について束縛されることはないと考える。
あえて束縛されるとしたら僕の魔法の"投げる"という魔法の発端となる行為は僕の常識では"投げる"のは手で行うことであって、それを足で行ったら投げるのではなく蹴る行為になってしまうし触らないとそもそも投げられないから手で触れた物じゃないと発動しないという魔法の内容に対する自身の常識や認識が足かせ、というより制約になっているのではないかと思う。
つまり本来なら投げることは物理的に無理な重さやサイズでも、魔法という物理的要素に束縛されない物なら、関係なく投げることができるだろうと僕は今までそう思っていたので魔法が発動しているのではないだろうか。
難点は僕の魔法はあくまで「投げたものが標的まで飛んで行く」という効果であるため、威力を強化したりはできず、火力は投げたものに依存してしまうということか。
また水着へのタンクローリー狙撃のことで、対象を視ていて、いる場所が分かればモニター越しでも発動して観測し続ける限り目標まで誘導することが可能だと伝えたら反則だと言われた。
いや、そもそも視界が悪かったり隠れられたりして対象が見えないと当たらないのでそんなに便利じゃないし、当たる前に破壊されると容易に誘導が解除されてしまうんだよ。
なので絡みたいさんや森の妖精さんあたりだと余裕で迎撃されちゃうし、ぬりかべさんや穴を掘る犬みたい視界を遮られるとあっさり誘導切れちゃうんですけどね。
飛ばすものに威力を依存していたり誘導能力も確実性がなかったりと、やっぱり使えねーなこの魔法。
奇襲を駆使してなんとか騙し騙し使っていくしかないみたいだ。
とりあえず今後の方針的にはなるべく戦闘を回避すべく、まず話が通じそうなキマシタワー、そしてリーダーが欠けて脅威度の下がった犬と双子を交えて話し合うことになった。
白いのについては魔法が不明なのとマジカルフォンを使うことによって謎生物に気取られるのを危険があるので、たまり場や家に僕の魔法で直接手紙を投げ込むという連絡手段を使う理由から現在のたまり場や家がわからない以上今回は外してもらうことにした。
それに今届いたメールによると、なんとか時間さえ稼げばあと1週間かそこらでこの試験は中止されそうだしな。
もう開き直りました。
私の魔法少女育成計画SSのSSはサイドストーリーやショートストーリーではなく、更に短いショートショートです。
一日に一度、ほんの5分ぐらい何かの作業の合間に読める小説に似た何かです。