携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
俺はしばらく「ねむる」をした後に体力も傷も完全に回復した。自分で言うのもなんだが、凄まじい回復力だ。前はここまでの戦いをしたら数日眠っていたのに成長したものだと俺は思った
その後俺は倒れている勇儀に「まんたんのくすり」を使って回復させた。その後ディアルガの力で元通りに戻した。当然霊夢にも怒られた。あのまま結界を張っていなかったら大変なことになっていたとのことだ。俺は倒れている勇儀を地底の旧都にある自宅まで運んだ。そしてまたいつか宴会の時にでも会いましょうと伝えておくようにと鬼たちに言って俺は帰っていった
そしてあれから一週間たった。また文々。新聞の記事を飾った。見出しには「鬼の四天王を倒す!彼に限界はないのか?」というものだった
思えば俺は仕事をしながらも毎日修行に明け暮れていた。いろんなことがあったものだ。最初はルーミアから始まり、そこら辺の妖怪、吸血鬼に死霊、月人や鬼や閻魔など様々な相手と激しい戦いをしてきた。その度に俺は強くなってますます修行にも精を出してきた。そして最終進化形のポケモンや伝説のポケモン、メガシンカに共鳴バースト、数々の漫画やゲームの技を再現した技たち。いろいろな力を手にしてきた
そしてたくさんの友人も出来た。かつて現世でいた大切な友人とも巡り合えた。それもまた俺を強くしてきたのも間違いなかった
「俺は大切な人を守ることが出来るようになったのかな・・・」
でも慢心はしないようにした。こうなったらどこまでも強くなってみたい。ここは幻想郷。どんな強敵がやってくるかわからない。それに見てみたい気がするのだ。強くなった果てを。我ながらどこかの戦闘民族みたいな考えになってきた気がするが、やることはちゃんとやる。今日も仕事をするのであった
しかし戦いはまた始まろうとしていた
ズッドオーン!!
「!?」
「キャー」
「何だ!?何が起こった!?」
「これは!!」
突然近くの山が消し飛んで更地になったのだ。何者の仕業なのか。俺は部下たちに市民をいったん博麗神社に避難するように伝えた。そして俺が見てくると伝えて現場へと向かった
~更地~
山はすっかり消えていた。とりあえず俺は一通り調査したが何も見つからない。波導も使ったが犯人はわからなかった。ならば最後の手段としてネイティオの過去を見る能力を使用した。そして過去を見てみると
「これは!!風見幽香!?」
そこには風見幽香が映っていた。どうやら彼女がこの山を破壊したらしい。普通の人間どころか妖怪すら気絶してしまいそうなほどの威圧感を出していた。「いったい何が目的で?」と思ったその時
「!?な、なんだ!?」
周りの空間が歪み始める。そして周りの景色が別物になっていった
~夢幻世界~
俺は見たこともない世界についてしまった。周りは暗いがまるで星空のよう所々が輝いていた。俺はとりあえずパルキアの力で脱出しようとしたが
「・・・何の御用ですか?」
すると後ろに2人の人影が現れた。一人は長い金髪で彼女の身長よりも大きそうな翼を持った少女。もう一人は赤い服に大きな白い帽子に死神を思わせる大きな鎌を持った少女がいた。二人とも人外であることもだが、ただ者でないことも一目で分かった。それに・・・
「どうやらあと二人いるようですね。隠れてないで出てきたらどうです?」
「「!?」」
すると前の二人も少し驚いた様子だった。そしてどこからともなく声がした
「あらあら。私たちに気づくとわね」
すると金髪のショートヘアーに赤いリボンをした大きな純白の翼を持った少女が現れた。しかし俺が言ったのは二人だ。そのもう一人は
ブォン!!ヒュン
「!?」
もう一人は突然姿を現して背後から攻撃してきた。しかしそれを「かげぶんしん」でかわす。その後俺はルカリオの力を宿し、相手は弾幕を放ってきた。威力も密度も凄まじいが、俺は「ボーンラッシュ」で弾丸を弾きながらかわしていく。そしてグミ撃ちの要領で「はどうだん」を連発する。しかし相手もそれを躱したり、弾幕で相殺していく。そして相手はレーザーを放とうとしていた。俺も「はどうだん」を連射型からため型にして迎え撃つ
ドッカーン!!
技が激突して爆風が発生する。しかし俺はそれを「しんくうは」で払った。別にこのまま波導を活かして攻撃してもよいのだが、まずは話をしたい。それに残りの三人の警戒しなければいけないのもあった。今のところはどうやら何もしてこないようだが・・・
「こら夢月!!私がせっかく我慢しているのに勝手に戦わないでよ。あいつからも言われてるでしょ?」
「ごめん姐さん、つい。しかし噂通りやるじゃない」
「もう一度聞きますが、あなた方は俺に一体何の用があるのですか?」
「えーとそれはねえ」
「あなたをおびき寄せるためよ」
「あらあらお出ましね」
「!?あなたは」
すると風見幽香が現れた。髪が長くなっているが間違いなかった
「久しぶりね。木戸真聡」
「幻想郷で山を一つ破壊したのは俺をおびき寄せるためだったんですか?何のために?」
まあ予想はついてはいるが、一応聞いてみた
「決まっているでしょう」
するとレーザーを放とうとしてきた。しかしそれは読んでいた。おれは「ラスターカノン」で迎え撃った
ドカーン!!
すると爆煙が発生するが俺は一気に突っ込んだ。そして映姫戦でも使用したケルディオの力を宿して「しんぴのつるぎ」を縦に切り裂いた。しかし紙一重でかわして傘で攻撃してきた。俺は「せいなるつるぎ」を生みだして、それを地面に突き立てて防御した。その一撃だけでも威力はすさまじかった。そして俺は聖剣の二刀流で果敢に挑みかかる。幽香も傘でそれを迎え撃つ
ガキーン!!キーン!!
しばらく互角の打ち合いが続く。そして俺は力を込めてそれを交差して✖を描いた斬撃を飛ばした。しかし幽香も魔力を込めて傘の威力を強めた強烈な一撃で相殺した
ドッカーン!!
衝撃波は周りを揺るがした。そして俺は一旦距離を置いた
「こういうことよ。あの時はお互い痛み分けという形で戦いを中断してそれ以降はしばらく我慢していたけど、もう暇だし戦いたくてうずうずしているの。だから今度こそ決着をつけるわよ!!」
どうやらやるしかないらしい。俺は少しの間目を瞑った後ににらみつけた。了承の意味を込めてだ
それに幽香はにやりと不敵な笑みを浮かべるのだった
幽香は旧作で夢幻世界にいる設定なので使ってみました