携帯獣の能力を宿す者の幻想伝   作:幕の内

88 / 123
バトルがメインの章になります。ガチバトルが主です


戦章:強敵たちとの戦い編
意外な来客


人里は今日も平和だ。俺は普段通りの警備の仕事をしている

実のところを言うと所長に昇進しないかという話が何回もあった。しかし俺は断ったのだ。理由は所長になると自由に行動しにくくなるからだ。これは所長になるとどうしても本部にいる時間が主になってしまう。それにもしもの事態になったら真っ先に動くわけにもいかない。所長が本部にいないことが多いという状況を作るべきではないだろう。だから俺は比較的自由に動ける今の地位に落ち着いている。その代わり所長に条件があった。それは有事の際には所長と同等以上の権利を持たせ、町中を指示せよということだ。要は有事には臨時所長というわけだ。それならいいかと思って了承した

 

木の実の栽培も盛んになった。最近では新しい品種を作り出す試みをするものが増えてきた。モモンの甘みとクラボの辛さを混ぜたものや苦いラムを甘みが非常に強いカイスで甘くして、しかもラムの状態異常回復をさらに改良したものなどが誕生した。他にも様々な日用品にも導入されている。ポケスペのカガリが木の実で様々なものを作っていたのと同じようなものだろう。今人里では木の実の更なる発展に力を注いでいた。最近では妖怪たちにも広がり、河童たちの間でも話題になっているという

 

プリズムリバー楽団の活動も参加している。最近は歌とダンスも取り入れている。それを担当するのは俺だ。どうやっているのかというとそれはメロエッタの力を宿しているのだ。ボイスフォルムの美声にステップフォルムの華麗なダンスで客を盛り上げらせる。最近は花形のスターになった。ただそのせいで三姉妹の影が薄くなり出しているようで、彼女たちもいろいろと試行錯誤中とのことだ。まあ基本的に三人と一緒に仲良くやっているけどな

 

そして普段の修行も欠かしていない。最近はとうとう精〇と〇の部屋もどきを完成させた。しかし原作みたいに酸素が薄いとか気温の変化が激しい、重力が通常の10倍などは全てなくしている。しかし特殊な環境にしたい場合は俺が自由に作っている。そこで様々な修行を行う毎日だ。しかし俺だけではない。最初は早苗と魔理沙にここで修行させてほしいと頼まれて快く提供した。最近は紅魔館組や妖夢にあの霊夢などまでやってくるようになり出した。俺はそれぞれ独自の空間を作り出しているのだ。まあ強くなることは大切だしいいだろう。ちなみに時間軸が違うので元の時間軸に戻るときに寿命の残りが短くなってしまうという問題を解決するために頑張って部屋から出る際、強化した力はそのままで寿命の消費は入る前と同じになるようにする特殊な空間を完成させた。妖怪ならともかく人間には死活問題だからな

 

俺自身は基礎訓練を中心に行った。能力や技の威力の強化や制御に応用、新技開発、メガシンカ、複合応力の強化などを行っている。また自身の身体能力や波導の強化も行っている。最近では素でもルカリオくらいの波動が出せるようになった。伝説のポケモンを宿したときによる体力の消耗も減り、今では瞬時に発動できるようになった

 

そんな毎日が続いていった

 

 

~守矢神社~

 

今日は守矢神社の手伝いだ。それと一応ニ柱の監視もしている。何だかんだ信仰は増え続けているようで全盛期の力を取り戻しつつあった。早苗の成長を温かく見守っているようで、たまに修行部屋に来ることもあった。地底での間欠泉センターの様子も良好のようで、お空も力を制御することが出来る様になったようだ

今日も平和に終わると思っていると・・・

 

「すみません!真聡さんはいませんか?」

「おや、文さん」

 

すると射命丸文が神社にやってきた。かなり慌てているようだ

 

「どうしたんですか?」

「すみませんが、天狗の里まで来てくれませんか?あなたに会いに来た方がいるんです」

「俺にですか?」

 

誰かが俺を尋ねに天狗の里に現れたらしい。とりあえず俺はそこへ向かった

 

~天狗の里~

 

里に着くと天狗たちは緊張した様子だった。おびえている者もいた。一体何事だろうと思っていると

 

「来てくれたか。真聡よ」

「おお。来た来た」

「天魔さん。それと・・あなたはどなたですか?」

「お前さんとは初多面だったね。私は星熊勇儀。地底に住む鬼さ」

「あなたがですか!?」

 

何とそこには星熊勇儀がいた。妖怪の山では上位関係が厳しい。そして天狗たちの上司にあたるのがかつてこの山を治めていた鬼たちなのだ。しかも勇儀はその中でも特に強い山の四天王の一人だ。天狗たちが緊張しているのはそのためだろう。天魔さんからの話によると椛さんの千里眼で俺を探して文さんが迎えに行ったというところのようだ

 

「俺に用があるとのことですが、いかがなされましたか?」

 

まあ目的はすでに分かっていた

 

「もうわかっているだろ?あんたと戦いに来たんだよ」

 

やはりか。まあ彼女の正体を聞いた時点で分かっていた

 

「異変の時は我慢してあげたけど、もう我慢できないんだよ。これでもだいぶ気を長くしたつもりなんだよ。力ずくでも受けてもらうよ」

 

完全に戦闘モードになっていた。その威圧感で他の天狗たちも思わずひるむ。俺も少し圧倒されていた

 

「いいでしょう。しかしここでは場所が悪いです。この山で戦って荒らすわけにもいかないでしょう。ですから別の場所に移動してもらいますけど、よろしいですね?」

「ああ。場所くらいどこでもかまわないよ」

「わかりました。・・・では」

 

俺と勇儀はテレポートで移動した

 




メロエッタ   NO.648  タイプ:ノーマル・エスパー

第五世代に登場した幻のポケモン。メロエッタの奏でる旋律には周りのポケモンを喜ばせたり、悲しませたりなど感情を自在に操る力がある。このポケモンにインスピレーションを受けて生まれた名曲は多いらしい。普段はボイスフォルムと呼ばれる形態だが、専用技の「いにしえのうた」を使うとステップフォルムに変化し、タイプもエスパーからかくとうタイプになる
映画では「キュレムVS聖剣士ケルディオ」と同時上映された「メロエッタのキラキラリサイタル」で初登場した。アニメ本編ではしばらくの間サトシ一行と同行するという幻のポケモンの中でも破格の扱いを受けている

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。