携帯獣の能力を宿す者の幻想伝   作:幕の内

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章のタイトルを改めました。今回は緋想天もやります
この章もポケモンの力が炸裂です


災いの感知

デオキシスを倒してまた再び幻想郷に平和が戻った

 

俺はいつものように人里で自警団の仕事をし、木の実を育てる。にとりが量産したポロックキットは店だけでなく民衆にも広がった。今となってはすっかり人気の商品で名物、いや一つの家庭の味になりつつあった。木の実の調合次第で味がいろいろ変わるため、個人個人の好みがわかれるからだ。最近俺から木の実を買って畑で育てる人も増えてきた。そして俺はいつものように時間が出来たら修行である。最近は早苗との訓練にも付き合っている。前よりも俄然が出ているようでみるみる成長している。そして俺は今新たな課題に向き合っている。それは

 

「メガシンカ!!」

キュイイイイイイイイン

「ふう、成功だ」

 

俺は新たにメガシンカの特訓をしている。どうやらレックウザと同じ理論で俺には体内でキーストーンがあるから「~ナイト」とかは必要としないようだ。そしてその状態での修業を行っている。最近はパルキアの空間操作能力で生み出した修行部屋で特訓している。その気になればディアルガの力も使って精〇と〇の部屋のような部屋を作れるのだがそこまではしていない。代わりに壊れてもしばらくしたら時間が巻き戻って、元に戻るようにはしたけど。そんな場所で今日も修行である。今日はこのポケモンを試した

 

「つじぎり」

ザン!!

 

黒い闇の刃で切り裂くと前方を大地ごと両断した。これがメガシンカの力である。俺が宿しているのはメガアブソルである。いつ使うかわからないのでいろんなポケモンを宿して修行している。メガシンカは強力ゆえに制御が利かなくなって暴走したら大変なことになる。アニメでもコルニのルカリオがその力を制御できずに暴走していた。図鑑を見ても例えばメガギャラドスは「全てを焼き尽くす破壊の本能しか残ってない」やメガルカリオも「戦いぶりは非情の一言」と言ったように凶暴になるケースも結構多い

一歩間違えれば危険な力にもなりかねないこの力を制御できるようにするには修行あるのみだ。今日はメガアブソルで特訓している。しかし突然俺の脳裏に不吉な予感がした

 

「!?博麗神社が大地震にあっているだと!!」

 

博麗神社に大地震によって崩壊している様子が映し出された。おそらく今宿しているメガアブソルの力だろう。メガシンカしても進化前本来の力もしっかりあるのだろう。気になるのはそれが博麗神社のみに起こったということだ。自然で起こる地震ではこんなに局地的に来ることはまずあり得ないだろう。そうなるとこれは人為的なものなのだろうか。いずれにせよ俺は博麗神社へと向かった

 

 

~博麗神社~

 

俺はすぐに「テレポート」で博麗神社に向かった。すると他にも誰かがいた。魔理沙ではない。全く違う格好をしていた

 

「だからあんた何なのよ!!」

「ですからこの先ここで大地震が来るのでそれを伝えに来たんです」

「初対面のやつにいきなりそう言われても困るわよ!!だったらあんたを・・・」

「おい!霊夢どうしたんだ?」

「あっ!真聡」

 

どうやらもめているようだ。とりあえず何なのか聞いてみる

 

「いきなりこの永江衣玖というやつが私に大地震が来るから注意しろって言ってくるのよ!!」

「何!?」

 

なんとこの人も同じ理由で来たとは驚きだ。とりあえず俺も霊夢に言った

 

「霊夢。実は俺もそのことを伝えるためにここに来たんだ」

「何ですって!?」

「!?」

 

霊夢も隣にいる永江という女性も驚いているらしい

 

「それは本当なの?」

「ああ。修行中にたまたま災いを察知するポケモンの力を借りて修行していてな。そのことに気づいて知らせに来たんだ」

「本当に!?」

「ああ。ところであなたもどうして気づいたんですか?そもそもあなたは何者なんですか?」

「私は永江衣玖。展開に住む竜宮の使いです」

「竜宮の使い!?」

 

そして彼女の話を聞いた。彼女は「空気を読む程度の能力」というのを持っており、普段はその力を使って初めて会う人の輪でも簡単になじむことが出来るらしい。しかしその応用で緋色の雲の空気を読むことで地震発生を予測することで地震が来ることが分かったらしい。最初はこの博麗神社を選んだという

 

しかしここで疑問が残った。何故最初にという言葉を使うのかだ。俺が見たのは博麗神社のみに起こる局地的なものだ。それなら博麗神社だけに直行するだけでいいはずだ。ということはこの後別の場所にもいく予定なのではないだろうか?そしてそれは局地的に起こることまでは気づいていないという推理になる

 

そして俺がそのことについて聞くと案の定彼女はそこまではわかっていなかった

 

「ということは誰かが大地震を起こそうとしているわけね」

「そうなるな。心当たりはあるか?」

「確か守矢神社の神は坤を司るとかいう神がいたわよね。もしかして・・・」

「おいおい。諏訪子さんを疑うんじゃないよ。お前とは分社を置くことで問題は片付いたろ?今更お前の神社を壊そうと考えるか?」

「でも私が知っている奴だとそれくらいよ」

「まあ待てって・・・どこ行くんですか?衣玖さん」

「!?」

「あっ!いつの間に!!」

 

俺はどこかへ去ろうとする彼女を見つけていった

 

「私の役目は終わりましたし・・・」

「まあそういわないでくださいって。あなたにも聞きたいですからね。正直に答えてくださいね・・・嘘は通じませんよ・・・!!」

 

俺はメガアブソルが持つ相手を威圧するオーラを相手に叩き込んだ。そして漆黒のあくタイプのエネルギーを纏った刃を少しだけみせた。嘘をついたらどうなるかという警告も兼ねてだ。脅迫のようだが、これが一番効果的だ

 

「・・・あなたが言う人為的なものというのにピンと来たんです。おそらく総領娘様の仕業だと」

「総領娘?」

「どういうことか説明してもらうわよ!!」

 

そして彼女はおとなしく白状した。どうやら天界に比那名居天子という人がいてその人は「大地を操る程度の能力」で地震を起こせるらしい。局地的なものであってもだ。彼女は俺の話を聞いて彼女だと思ったらしい。そして居場所も彼女から聞いた。まあ半分は霊夢からの脅迫に近いが

 

「じゃあ行こうか」

「ええ。どういうつもりか知らないけどとっちめてやるわ!!」

「まあまだ犯人が確定したわけではないがな・・・」

(まあでもほぼ間違いなさそうだが)

 

こうして俺たちは天界へと向かうのだった

 

 

 

 




アブソル   NO.359  タイプ:あく

ホウエン地方に住むあくタイプのポケモン。地震や津波などの災害を察知すること能力を持つポケモン。めったに山のふもとに降りてこないが、災害の度に人前に姿を現したため災いを呼ぶポケモンと勘違いされてしまい忌み嫌われていた。しかし実際は災害を察知して人間たちに知らせるために来ていたことが最近分かった。性質は穏やかで寿命は100年を超えるらしい。アニメで映画も含めて初期からよく登場していたので伝説のポケモンと勘違いする人が多かったという。(作者もそれの一人だった)
第六世代でメガシンカを獲得した。メガシンカの時は羽のようなものが生える。空は飛べないが、メガシンカのエネルギーで逆立つ体毛を羽をばたかせることによって相手を威圧するオーラを迸らせるという

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