携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
~宇宙~
俺は今メガレックウザの力を宿していた。今までメガシンカは成功しなかったのに、あのキーストーンと思われる隕石の力で今メガレックウザの力を宿すことが出来た。宇宙空間だというのに巨大な乱気流、「デルタストリーム」が発生していた。宇宙には大気がないので普通は天候を操ることは出来ない。正にメガレックウザだからこそできる芸当と言ってもいいだろう
しかしデオキシスにも異変がおきた。本来は存在しないはずの新たなフォルムを手に入れたのだ。そしてデオキシスは周りにオーロラのようなものを纏っていた。それは小さな星雲のようなものに見えた。外見の特徴は主にアタックフォルムとスピードフォルムが主でディフェンスフォルムの特徴はそれらに比べるとかなり少ない。おそらくあのオーロラがディフェンスフォルムの防御力の役目を持っているのではないかと仮定した
両者は途轍もない力を手に入れた。今は宇宙空間。戦えるのはほぼ俺だけと言ってもいいだろう。生まれて初めて見る宇宙とそれから見る地球、そして月があった。じっくり鑑賞したいが、今はそんなことを言ってられる状況ではなかった。なぜなら今にも相手は俺に攻撃を仕掛けようとしているのだから。そしてお互いの姿は一瞬で見えなくなり
ドガガガガガガガガガガーン!!
両者は「しんそく」を発動した。速度と手数はあちらが上回るが、こちらは風と一撃の重みで勝っていた。両者とも一瞬の合間にほぼ攻撃を捌いていた
「おおおおおおおおおおおおお!!」
「”#%‘‘@@&#%&’$&‘!!」
お互い雄たけびのようなものを上げる。宇宙では音がないはずだが、俺のメガレックウザの生み出す大気の影響で音が出るようになったのだろう
相手は「れいとうビーム」を発射した。しかし俺の「デルタストリーム」の力で威力は半減しており速度も遅くなっていたので簡単に避けれた。俺はお返しとばかりに「りゅうのはどう」を放った。その威力は今までの中で一番強力なものだった。巨大なドラゴンの形の波導が迫るが、それをたやすく避けて「サイコショック」で反撃してきた一つ一つが小型の隕石並の大きさで速度も非常に速い。しかし俺は「りゅうのはどう」を全体に放って相殺した。攻撃の速度も桁違いだった。爆煙が生まれて視界が悪くなる。そしてデオキシスは爆煙の向こうから「しんそく」で反撃してくるが
ブォン・・・
「!?」
ドドドドドドドドドド!!ズバーン!!
俺はスマブラルカリオのカウンター式の「かげぶんしん」を発動した。今やもう「かげぶんしん」が使えるポケモンなら全て使用できるようになった。そしてカウンターの「しんそく」にとどめに「ドラゴンクロー」で切り裂いたが、あのオーロラの力で威力を吸収されてあまり大きなダメージが入らなかった。しかも
「う・・・やはり一筋縄じゃいかないか」
時折、相手も「しんそく」でカウンターの要領で反撃してきた。アタックフォルムの攻撃力とディフェンスフォルムの防御力、そしてスピードフォルムのスピードを兼ね備えた形態の力は伊達ではない
俺は生み出した大気を操作して巨大な竜巻をいくつも生みだした。宇宙に竜巻という普通はあり得ない世にも不思議な光景だが、それを行えるのが伝説のポケモンなのだ。ついでに雷も発生させた。相手も超能力で操って対抗しようとするが、簡単に阻止される。天候の操作にかけては俺の方が遥かに上手だ。相手もそれを悟ったのか。「サイコキネシス」で強引に破壊してきた。俺は竜巻の流れに乗って「しんそく」を発動して回転する。そしていくつもの竜巻を一つにして超巨大竜巻へと還元させた。デオキシスはそれに呑まれて閉じ込められる
俺はそのなかに飛び込んで連続攻撃を決める。竜巻から飛び出して閉じ込めているデオキシスを攻撃する。攻撃したらすぐに竜巻に戻り、身を隠すヒットアンドアウェイで攻め立てる。単純だが、抜群の効果だった
しかしデオキシスも黙っていない。デオキシスはオーロラを混ぜた堅固なバリアを身に纏い、更にスピードフォルムのスピードで竜巻の流れに沿って移動し始めた。そして俺の後ろに回り込んでバリアを纏ったタックルを決めた。堅固なバリアに超スピード、更にアタックフォルムのパワーが合わさった一撃の威力は凄まじく俺は吹き飛ばされた。その吹き飛ばされた先は・・・
~月面~
「く・・・ってここは!?」
どうやら俺は月まで飛ばされたらしい。やはり三つのフォルムが組み合わさった力は怖ろしい。欠点がまるでない。俺は急いで「りゅうのまい」を発動した。そして次の瞬間デオキシスは俺に攻撃してきた
ドォーーーン!
俺は腕を交差させて防御したが、相当な威力だ。パワーとスピードが兼ね備えた一撃は単純に強力だ
でも俺も黙ってはいない。俺はお返しに「ドラゴンテール」で攻撃した
ドゴオオオ!
デオキシスは月面まで吹き飛ばされる。俺はすかさず「じしん」で追撃するが、かわされる。そして「サイコショック」で反撃してくるが、俺はこれをかわしていく
ドカーン!!ゴオオオオ・・・ビュオオオオオ!!!ドドドドドドドドドド
それからは接戦が続いた。超高速で移動して光線、暴風、冷気、雷などが入り乱れる大混戦となった。月が次々とクレーターが出来、地割れが起こる。一部に留まらず、月中で暴れまわった。やがて隕石まで降ってきた。どうやらデオキシスが超能力でどこかの小惑星を移動させていたらしい。俺はかわしたり、攻撃で破壊したりして応戦した。更にこちらも「りゅうせいぐん」で反撃した
お互いの隕石が雨のように降り注ぐ。まさにこの世の終わりのような状況だった。戦いの影響で月中にメガレックウが生み出す乱気流とデオキシスのオーロラが出ていた。やがて戦っているといつの間にか不思議な場所に着いた。なんと月なのに海があるのだ。しかもここは元から大気があるという不思議な場所だ
(ここは一体?月にこんな場所があったのか?・・・そういえば永琳さんたちって月から来たと言っていたな。ということはここがその故郷なのか?)
すると俺に悪寒が走る。風の力だが、相当嫌な風だ。こちらに向かってくるのを感じる。俺はその方角に強烈な気流を発生させた。案の定俺たちに向かってきたが、気流の力は強くてどんどん押し返してやがて打ち消した。デオキシスも超能力とバリアでうまく凌いだようだ。しかしここで思いもよらない暴挙に出る
「!?おい!!嘘だろ!!」
なんとあいつは風が吹いてきた方向に「はかいこうせん」を発射したのだ。止めようとしたがもう遅かった。しかし
ズバン!!
「「!?」」
極太の光線は何かに真っ二つにされた。おそらく月の住人には光線でも斬ることが出来る力を持つ者がいるのだろう。だがデオキシスはくいっと触手を動かしてなんと分裂した光線を二つとも曲げた。そして
ドッカアアアアアアアアアン!!
流石にこれは相手も予想できなかったようで直撃したらしい。大きなキノコ雲が出ていた。俺はただでさえデオキシス相手に手を焼いているのにいるのに月の人まで相手にしたらたまったものじゃない。俺はデオキシスを「ドラゴンテール」で月の外まで吹き飛ばした。それ以降はデオキシスも攻撃するべきではないと判断してそれからは攻撃しなかった
戦いは再び宇宙空間で行うことになる
~宇宙空間~
しばらくまた乱戦が続いた。お互い体力は限界になって。最後の勝負に出ることになる
デオキシスは再び「サイコブースト」を放とうとする。しかも先の物よりもさらに強力で且つ、フルパワーでだオーロラの光はさらに強くなり、膨大なサイコパワーの影響で周りが歪み始める
対して俺も大技の構えをした。それに呼応するように「デルタストリーム」はどんどん強くなり、一つにしなっていく。そしてメガレックウザの黄金の粒子の光と萌黄色の輝きが混ざって乱気流も染まっていく。その威力は世界を滅ぼす規模の超巨大隕石を軽々と破壊するメガレックウザの必殺技である
そしれお互いの全力の一撃を一気に解き放った
「
「ガリョウテンセイ!!」
両者の最高の一撃が今この宇宙で激突したのである
その行く末は・・・
次回でデオキシス戦は終わりです。パーフェクトフォルムの解説はまた次回でします