携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
今はデオキシスとの戦いを繰り広げていた。周りは神奈子さんと諏訪子さんによる結界が張られていた
デオキシスは三つのフォルムを巧みに使い分けて攻めたててくる。しかし欠点がある。フォルムごとで長所はずば抜けているが、短所もまたずば抜けているだ。例えば、アタックフォルムでは防御面、ディフェンスフォルムは攻撃面、スピードは他の能力が低い。一つの個としての総合能力ではこちらが上だ。つまりミュウツーは高性能の万能型と言ったところだろう。今はスピードフォルムになっている。俺はそこで
「トリックルーム」
すると特殊な空間が発生する。この中では素早さが逆転して、スピードでは劣る俺の方が早く動ける。俺はすかさず「サイキックスプーン」による猛攻で攻める
しばらく受け続けてるとデオキシスはディフェンスフォルムで防御態勢をとる。ディフェンスフォルムではスピードが大幅に落ちて、あちらの方が早くなる。すると「どくどく」で猛毒にしてこようとしてくるが俺は波導による先読みでかわす。トリックルームは早さが逆転するだけでかわせなくなるわけではではない。そして再び「トリックルーム」を発動して元に戻した。そうなると今は俺の方が早い。俺は一気に近づいてフルパワーの「シャドーマシンガン」を至近距離で叩き込んだ
「めいそう」でとくこうが上がっており、弱点のタイプの技を至近距離でくらえば大ダメージは必須だった。そしてとどめに
「はかいこうせん!!」
ズッドオオオオオオオオオオオン
極太の光線が相手を飲み込んだ。手ごたえも確かだ。しかし突如紫色の光が発生する
「あれは!!」
デオキシスはアタックフォルムになっていた。そしてこの凄まじいエネルギーは間違いなくデオキシス専用技にしてエスパータイプ最強の技、「サイコブースト」だろう。かわしてもこいつの威力なら結界が破壊されかねない。それにこの技は使うととくこうが二段階下がるが、相手に当てないとそれは起こらない。なので
(二人とも持ち堪えてくれることを信じるしかない!!)
「‘‘*。@@、・#$%&#”!!」
するとデオキシスは「サイコブースト」を発射した
ズッガアアアアアアアアアアアアアアン!!
一瞬紫色の光に包まれて、極大のエネルギー体が発射された。それは俺が発射した「はかいこうせん」とぶつかり合ったら、俺のはあっさりかき消されたであろうほどの威力だ。俺はそれに飲み込まれた
「くっなんて威力だ!!」
「持ち堪えるんだよ、神奈子!!あいつならきっと大丈夫だ!!」
「わかっている!!」
二人は力を合わせて懸命に抑え込む。そして結界の向きを変えて上にエネルギーをいなすことで何とか防ぎきることに成功した。しかし真聡はこれを直撃してしまった。こうかはいまひとつとはいえ、くらえばひとたまりもない。しかし
「!?」
デオキシスが見たのは人形だった。それは「みがわり」の人形だ。しばらくしたら消し炭になっていったが
「シャドーボール!!」
「!?」
ズドーン!!
俺はデオキシスにフルパワーの「シャドーボール」を発射した。今はアタックフォルムで防御面がずば抜けて低い状態。その状態でくらったのだ。今までよりもはるかにダメージが多いだろう。あちらも「シャドーボール」で反撃してくるが、「とくこう」が二段階下がっていて威力も大したことがなく、簡単に弾いた。デオキシスは「じこさいせい」をしようとするが
「サイコキネシス!!」
そんなことはさせまいと「サイコキネシス」でデオキシスを拘束して思いっきり地面に叩きつけた。そしてそれを上空に打ち上げた
「これで終わりだ!!」
俺はミュウツーの専用技で止めを刺す
「サイコブレイク!!」
すると「サイコショック」よりも更に強力な実体化した念波の礫がデオキシスの全方向を取り囲んで発射された。そしてとどめに特大の実体念波のエネルギー体を生みだして発射した
ドッカアアアアアアアアアアアアアアアン!!
空一面を覆い尽くし、幻想郷を揺るがす巨大な爆発が起こった
「やったか?」
と思わずフラグが経つ定番のフレーズを言ってしまったが、油断は一切しなかった。しかしそれは杞憂で終わったようだ。デオキシスの水晶体が落ちてきたからだ。おそらく肉体は消滅したのだろう。しかし水晶体があればいずれは復活する。何にせよ、俺はこの勝負に勝利を収めたのである。しかし・・・
ピカアアア!!!
「!?」
すると空に七色の光が立ち昇る。俺は上空に上がるとそれは紅魔館の跡地からだった。それは隕石からの光だった
「馬鹿な!!フランの能力で木端微塵になったはずじゃ」
しかしいつの間にか元の形に戻っていた。その光には何となく見覚えがあった。あれはメガシンカの時に輝く光と同じだった
(まさかあれはキーストーン!?)
するとその光は俺に向かってきた。光に当たるとミュウツーの力を失った。代わりに体力も傷も回復しだした。そして俺には別のポケモンの力が宿り始めた
黄金の粒子を身に纏い、幻想郷中を巨大な乱気流が発生する。そして俺は萌葱色の光で輝いていた。これは間違いなくあのポケモンの力だった
すると別のところにも光が落ちた。どうやらそれはデオキシスの水晶体に落ちたようだ。すると肉体は再生され、新たな姿に変わっていく。それは誰も見たことのないデオキシスの新形態だった
それはデオキシスのような異形の体だった。まるで3つのフォルムが一つになったかのような姿だった。デオキシスがキーストーンの力を取り込んだ姿。「パーフェクトフォルム」とでもいうのだろうか
すると俺のいる高さまで浮上してきた。そして「はかいこうせん」を放とうとしていた。俺も「はかいこうせん」で迎え撃った
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
二つの極太の破壊光線がぶつかり合って凄まじい衝撃波が起こった。何とか神奈子と諏訪子が押さえているが、もしなかったらどうなっていたかは想像したくもない。すでに八雲紫も動いており、霊夢と式神の藍と橙と共に幻想郷を覆う結界を強化していた
そしてやがてデオキシスは宇宙へと飛んでいった。しかし放っておけば必ず災いが起こる。俺も大急ぎで追いかけていった。二人はロケットを遥かに凌ぐ速度だった
エピソードデルタでメガレックウザVSデオキシスがありましたけど、デオキシスには何も強化がなかったので、今作では強化させてみました。次回は宇宙でバトルです