携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
後登場しなかったキャラもちゃんといずれは登場させます
~九天の滝~
俺と霊夢は滝を越えて川上に沿って進んでいく。すると
「あっみて!あれは」
「・・・ああ。おそらくあれが」
すると階段を発見した。かなり長いが頂上には鳥居が見えた。間違いなくあれが
「とにかく行くわよ」
「おう」
霊夢は神社の存続のために、そして俺は友の再会のためにひた進む。途中から妖怪や妖精が襲ってきた。殺生はしないようにと霊夢に言い、進んでいく。霊夢は許可をもらってないから論外だし、俺はもらっているけど、あまりに被害を出したら天狗たちを怒らせてしまいかねない。それは避けたいので気絶程度に留めて置いた
そして俺たちはついに神社に辿り着いた
~守矢神社~
「ここがあの巫女がいる神社ね。ふーん立派なところではあるじゃない」
「・・・・・・・・・・・」
俺は今驚愕していた。なぜなら目の前の建物には見覚えがあるからだ。俺が現世でまだ元気だったころ、よく遊びに来ていた神社にそっくり、いやそのものだったのだ
(じゃあ、本当にここは守矢神社なのか?でもあり得るのか?現世に生活していた人間がゲームのキャラそのものになるだなんて。じゃああいつは本当に・・・)
とし・・・・真聡!!」
「は!?」
「まったくどうしたのよ。急に黙り込んで。何かあったの?」
「・・・あっ!すまない」
「しっかりしなさいよね!とりあえず私はあっちを探すからあんたは反対方向を探して」
「わかった」
俺は霊夢の反対方向を探した。俺は周りを見回しながらここにいる住人を探す。建物そのものはやはり見覚えがあるものばかりだ。幼いころ俺はここでよく遊んでいた。俺は10年前、早苗と出会った時の記憶を思い出す
~10年前~
俺は普通の小学生男子だった。昼休みが終わって教室に戻ろうとしている時だ。どこか騒がしいところがある。ちょっと様子を見に行ってみると
「やめてください!!」
「うるさい!このみどり頭!!」
どうやらいじめっ子がいじめているらしい。男子3人がかりで女子1人をいじめている。周りから見れば非常に情けない姿である
「おまえが髪をみどり色にしているのが悪いんだろ!!」
「ちがうもん!!これは生まれつきで・・」
「うそつきおんな!!だったらこうしてやる!!」
するといじめグループの一人が黒の絵の具を取り出す。どうやらそれで無理矢理髪を黒くしようとしているようだ。他の子供たちもいけないとは分かってはいるようだが、怖がっていけないようだ。リーダーは多分ガキ大将かなんかだろう。周りの子よりも体格が大きい。まあ俺よりは小さいけどね!!
「こら!!お前ら何やってるんだ!!」
「「「!?」」」
いきなりでかい声で話しかけられて驚いているようだ。しかも自分たちよりも一回り大きい子供にである。俺はいじめっ子が持っていた絵の具を取り上げる
「あ!何すんだよ」
「何すんだよじゃない!!お前これで何をしようとしていた!!」
「だってこいつだけかみのけの色がぜんぜんちがって・・・」
「だからと言って他の子の髪の毛に絵の具を塗ることをしていいと思ってるのか!!君たちはこれがいいことだとでも思ってるのか!!」
と厳しくしかった。しばらくすると先生が来た。どうやら他の子が呼びに来たらしい。その後その三人は連れていかれた。そして
「大丈夫?」
「ぐず。だ、だいじょうぶでず」
と泣きながらお礼を言ってくれた。とりあえず先生が来るまでは一緒にいてあげた。その時はそれで終わったのだが
~空き地~
「あーたまには他の場所で遊びたいな」
「そうだな。何かあるっけ?」
「そういえば真聡お前2年の女子がいじめられていたのを助けたんだって?やるじゃん」
「へん!ちょっとガツンと言っただけだぜ」
というふうに友達と遊んでいた。すると
「あ、あの・・・」
「ん?」
するとあのときに助けた女の子が俺に話しかけてきた
「君はあの時の。どうしたの?」
「その・・おうちに帰ろうとしていたらみかけたから、またちゃんとおれいを言いたくなったの。そのお兄ちゃん!助けてくれてありがとう!!」
と恥ずかしがりながらも笑顔でお礼を言ってくれた
「はは。どういたしまして」
と俺は気が付いたら頭を撫でてあげていた。それには照れ臭そうだった
「あとわたしのおうちは神社なんです。よかったら来てくれませんか?」
「へえ君の家って神社なんだ。こいつらもつれてきていいか?」
「うん。いいよ」
というわけで俺は友達を連れて彼女の案内で神社に辿り着いた。それが守矢神社だった
「わあすっげえ」
「こんなところに神社があったんだな」
「あ、そうだまだお兄ちゃんたちのおなまえを聞いてなかった。わたしは東風谷早苗です」
「早苗ちゃんだね。俺は木戸真聡ていうんだ。よろしくな」
「うん。よろしくね!真聡お兄ちゃん!!」
「おいおいまだ俺たちは言ってないぞ~」
そのあとはここにきてよく遊んでいた。運がいいことに俺の友達の妹が早苗と同じクラスであって、友達がその子を連れて来て一緒に遊んでいくうちに仲良くなって友達になったようだ。いじめっ子たちも先生にこっぴどく怒られて、相手の親まで来て謝罪しに来たらしい。これに懲りたのか、もうすっかりいじめはしなくなったらしい
これが俺と早苗が出会った経緯である
この章はおそらく今までで一番バトル描写がないと思います