携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
「昨日はお世話になりました。楽しかったです」
「それはよかったわ。私たちこそあなたには世話になったわ。ありがとう。患者さんの治療は責任をもってするから安心して」
「はい。よろしくお願い致します」
「真聡さん、昨日は助けていただきありがとうございました」
「いやいや気にしなくていいよ。てゐ。お前は嘘は控えるんだぞ」
「わかったウサ」
「本当にそうしてよ。すぐあんたは嘘つくんだから」
「また気が向いたら来て頂戴ね。私も昨日は楽しかったから」
「そうさせてもらいますね。ではまた」
こうして俺は永遠亭の住人たちに別れを告げた。俺はテレポートで竹林を抜け出してまた適当な場所に向かった
~上空~
俺は空を飛んでどこに行くかをぼんやりと考えていた。霊たちももう1000人を超えていた。もうそろそろ死神に出会えないかなと思った。そう思っていると
「あれは。ヒマワリ畑?」
すると眩しいほどに黄色に鮮やかに輝く場所を見つけた。おそらく「幻想郷縁起」に載っていた「太陽の畑」だろう。あそこには強力な古参の妖怪がいるらしいので注意しようと思いながら、そちらへ向かった
~太陽の畑~
「それにしても凄い数のヒマワリだな。しかもこれは霊がついたとかではなくて、元からこれのようだから驚きだ」
俺は今太陽の畑の上を飛行している。どこを見てもヒマワリでいっぱいである。しかし所々に霊がいる。そいつらはすべて捕まえて先に進んでいく。しばらくすると草原が広がった広い場所に着いた。どうやら花畑を抜けたようだ。しばらく進んでいくと突然弾幕が俺に向かって放たれた
「うわ!!」
何とかかわしたが、その先には人影がいた
(まさかあの人が)
俺はテレポートで脱出を図るが、謎の結界で防がれてしまう。どうやらいつの間にか結界が張られていたようだ
「あなたの情報は聞いているわ。だからそれが出来ないようにさせてもらったわ」
「一体俺に何の用ですか?風見幽香」
「あら。名前を知っていたとはね」
目の前にはこの太陽の畑に良く出没するという妖怪、風見幽香がいた。癖のある緑色の髪に深紅の瞳、白のカッターシャツに紅いロングスカートを着ており、見た目は麗しい。しかし強い力を持つ妖怪に興味を持っていて、花を荒らすものは一切の容赦はしないという危険な妖怪である
「花を荒らしたつもりはありませんが」
「そうね。でもそこまで知ってるのなら、別の理由は気づいているのではないかしら?」
「・・・俺と戦うことか?」
「わかっているじゃない。あなたは幻想郷中に名前が轟いているわ。数々の敵を撃ち破り、異変を解決した人間としてね」
一息おいて彼女は言った
「だからね、あなたと戦ってみたいとずっと思っていたのよ。普段は弾幕ごっこで済ますけどあなたとは本気で戦ってみたいわ・・・。だからこちらも全力でいかせてもらうわよ!!」
すると容赦のない弾幕を放ってきた。明らかにスペカの威力ではない。こうなったらこちらも全力で挑むしかないようだ。俺はボーマンダの力を宿して弾幕をかわしていき、「ドラゴンダイブ」で突っ込んだ
ドゴーーーーン!!
幽香は傘で受け止めるが、技の威力を受けきれずに、後退させされる。そして一気に近づいて「ドラゴンクロー」でも猛攻を仕掛けた
ガキィ!!ドゴォ、キィーン!!
両者は接近戦になる。傘をは思えない程の強度を持つ傘で幽香は攻撃を受け止めながら拳打や蹴りを加えて迎え撃つ。真聡も「ドラゴンクロー」を中心に時折「はがねのつばさ」と「しねんのずつき」で攻めたてる。両者は互角の争いだった。しばらくすると俺は得意の戦法を行う。敵の傘の攻撃をかわして
「ドラゴンテール」!!
ドカ!!
幽香に「ドラゴンテール」が炸裂して、後ろに吹き飛ばされる。そして力を溜めて
「はかいこうせん」!!
ゴオオオオオ・・・ドッカーーーーーーーーーン!!!!
容赦なく「はかいこうせん」で攻撃した。スペルカードではない本気の一撃で放った「はかいこうせん」の威力は前方を更地にして、大爆発を起こしてキノコ雲が発生する。しかし相手は相当強力な結界を張っていたようで、結界に直接当てたわけではないが、この爆風と衝撃波では壊れなかった。あわよくばこのまま逃亡も考えたがそうはいかないようだ。現に・・・
「ふふ、流石だわ。想像以上の強さね。久しぶりに思いっきり楽しめる相手が来たわ」
しかし幽香は防御結界を張っていたようでさほど効いていなかった。これは相当手ごわい相手だとすぐに分かった。俺は舞を舞った。「りゅうのまい」である
「踊ると強くなるのかしら?」
「さあ・・・ね!!」
ビュン!グワキィーン!!
「くっ」
更に高くなったパワーとスピードで一気に攻める。幽香はだんだん押され始める
「ふふ、この私が接近戦で手こずるなんてね。でもなめるなぁ!!」
「!?」
ドカ!!
幽香は俺に隙を狙って殴りかかってきた。腕を交差して防御したが、想像以上に重い一撃だった
花符「幻想郷の開花」
すると空中にも関わらず花が咲いて、弾幕として俺に襲い掛かる
「だいもんじ」!!
俺は巨大な炎を放って迎え撃つ。しかし物量は相手の方が上だった。今度は「りゅうのはどう」も混ぜて攻撃するが結果は大して変わらない。しばらくすると幽香が傘に力を溜め始める
(!?まずい!!)
「元祖マスタースパーク」
「まもる」!!
すると極太のレーザーが放たれた。「まもる」で何とか防いだが、威力は魔理沙のものよりはるかに強力だった
(今回は遠距離も近距離も強力なうえに戦闘の経験も豊富だ。これは今までで一番手ごわい相手かもな)
そう思いながら俺は幽香に対峙するのだった
ボーマンダ NO.373 タイプ:ドラゴン・ひこう
ホウエン地方の600族のポケモン。進化前のタツベエとコモルーの頃かあ空を飛びたいと思い続けた末に突然変異して翼が生えた。その嬉しさのあまり炎を吐いて喜んでいるという。非常に凶暴なポケモンでもあり、一度怒ると山を炎で焼き払い、爪ですべてを破壊しまわって手が付けられなくなる。メガシンカも獲得している