携帯獣の能力を宿す者の幻想伝   作:幕の内

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今は花映塚編の中盤と言ったところです


四日目:永遠亭と毒人形

~天狗の里~

 

「ちと飲みすぎたかな。少し二日酔い気味だ」

 

昨日は盛大に酒を飲んだので少し二日酔いをしていた。とはいえ、そこまで酷くはない。旅に出ること自体は特に問題なかった。起きるのも結構遅くなってしまった。あまりおいてもらうのも迷惑だし、ここはさっさと出ることにした

 

「じゃあ俺はこれで。昨日はお世話になりました」

「こっちこそ昨日は楽しかったぞ。お前が弾いていた曲はなかなかのものじゃった。お前は今後も入山を許可するから、また気が向いたら来るがよい」

「はい。ありがとうございました」

 

こうして俺は天魔さんや他の天狗達に別れの挨拶をして、旅立った

 

 

~上空~

 

「今日はどこに行こうかな」

 

俺は少し人里が気になったので、俺は人里に向かった

 

~人里~

 

人里は相も変わらず賑やかだったが・・・

 

「ん?あの人だかりは」

 

俺はそこに降り立つとそこは大騒ぎになっていた。どうやら老人が歩いていると突然容体が急変して道端に倒れてしまったようだ。いくらなんでも病気はキズぐすりの類では直すのは難しい。そこで俺はこの人を永遠亭に連れて行くことにした。永夜抄以降はコソコソ隠れる必要がなくなったので、人里に薬を売ったり、治療しに来ているらしい。半年ほど経つが評判はかなりいいようだ。そして俺はテレポートで老人を連れて向かった

 

~永遠亭~

 

 

ガラガラ

「すみませーん!!誰かいますか?急患なんですー!!」

 

俺は中に入って中にいる住人を呼んだ。すると永琳さんがやってきた

 

「あら真聡君じゃない」

「あっ、どうも。人里の道端でこの人が突然倒れていたので連れてきました。人里の人たちが応急処置をしても反応しないそうで危険な状態なんです」

「わかったわ。早くこちらに」

 

俺は診察室に運んだ

 

「どうです?」

「これは相当危険な状態ね。今すぐ手術にかかるわ。それと悪いけど、うどんげを呼んできてくれるかしら?今薬草を取りに行ってるのよ。お願いできる?」

「わかりました」

 

俺は外に出て鈴仙を探しに行った

 

 

~迷いの竹林~

 

俺は波導を頼りに探していく。しばらく探していると

 

「おっと危ない」

 

波導で落とし穴を発見した。よく見たらたくさんある

 

「たく。しょうがないな」

俺はルカリオで「サイコキネシス」を発動して罠を片っ端から壊していく。そうしていると

 

「ちょっと何をしているウサ!」

 

するとてゐがやってきた

 

「まったくまたこんなに罠作って。いたずらはほどほどにしろと前にも言ったろ?何十個しかけてるんだよ!」

 

あれからたまに鈴仙らが人里で薬を売って来るのもあって交流はあった

 

「余計なお世話ウサ。これ作るのも結構大変なんだってのに」

「その労力をもっと役に立つことに使えよ」

 

としばらく言い合いになるが

 

「おっと。こんなことしている場合じゃなかった。鈴仙がどこにいるか知らないか?永琳さんに連れてくるように頼まれているんだ」

「え?鈴仙?確かあっちにいたけど」

「そうか。ありがとう」

 

俺は早速教えてくれた方向に向かった

 

「ふふふ。たまには仕返しをしないとね。本当はでたらめな方角だとは知らずに・・・」

 

と言っていたが

 

「ほう。やはりそうだったか・・・」

「!?」

 

いつの間にか真聡がてゐの後ろにいた。逃げようとしたが「サイコキネシス」で動きを封じられる

 

「波導には、ある程度人の考えも見えるんだよ。一応お前が教えた方向に向かった後に君に強く波導をはなっておいたが。案の定これか」

「う~」

「さあ本当のことを教えろ!」

「知らない知らない。これは本当だってば!!」

 

しばらく波導で確かめたがどうやら嘘はついてはいないらしい。仕方なく俺は「サイコキネシス」を解いた

 

「たく。俺は波導が使えて嘘じゃないことが分かったけど、あんまり嘘ばかり吐いていたらいざってときに周りに信用されなくなるぞ!!」

 

とてゐを叱った

 

「あと急患が出たんだ。お前も戻って永琳さんを手伝ってやれ。お前の人を幸運にする能力はこういった時に使うべきなんじゃないのか?」

 

そう言って俺は探索を続行した

 

「ふう。全くあの人間には本当に敵わないウサ。私の方が遥かに長く生きているというのに」

 

そういいながら、彼女は言われた通りに永遠亭に戻っていった

 

真聡はしばらく探索を続けていると

 

「!?見つけた!でも何かと戦っているのか?」

 

俺はようやく見つけたが、鈴仙は何者かと戦っているらしい。俺は急いで向かった

 

~無明の丘~

 

「くっ。何なのよ!こいつ」

「久しぶりに誰かと出会ったけど、なかなか楽しいものね」

 

推薦は無明の丘で出会った。メディスン・メランコリーとの戦闘を行っていた。大量に咲いているスズランを見つけて積んでいるところに遭遇したようだ。純粋な実力では彼女の方が上なのだが、メディスンは毒を操る力を持っており、彼女が発する毒ガスで普段よりも力が出せないでいたのだ

 

「うっ気分が悪くなってきた」

「楽しかったけど、ここで終わりのようね」

 

と言って止めを刺すために毒液を飛ばしてきた。しかし

 

「しんぴのまもり」

「「!?」」

 

すると鈴仙に不思議なベールが包んで毒を防いだ。そして鈴仙の手に真聡が触れて

 

「テレポート」

「!?」

 

二人はその場から消えた

 

~永遠亭~

 

「大丈夫か?」

「ま、真聡さん!?どうしてここに?」

「今日人里で急に倒れた人を連れてきてな、永琳さんから君を連れ戻すように言われたんだ。それよりお前毒にだいぶやられているようだな。ほらモモンの実だ」

「ありがとうございます。・・・ふう」

「楽になったか?」

「はい。おかげさまで。急患なんですよね。服に毒がついていると困るので今すぐ着替えて向かいます」

「そうか。かなり危険な状態だから頑張れよ。念のために服の消毒も兼ねて「アロマセラピー」もしておこう」

 

そして俺は鈴仙に「アロマセラピー」をかけて鈴仙を見送った。そしてまた「テレポート」を発動する

 

~無明の丘~

 

「よう。待たせたな」

「あなたはさっきの」

「退屈なんじゃないか?少し相手をしてやろうと思ってな」

 

本当は万一の場合に備えてあらかじめおとなしくさせようと思ったのだ。どうもこの異変で毒素を持つ鈴蘭が増えて、毒素が強まって少し狂乱状態になっていた。周りに被害を及ばないようにするためである

 

メディスンは毒を発生させるが「しんぴのまもり」で防がれてしまう

 

「!?」

「今の俺に毒は効かない。悪いけど大人しくなってもらうよ」

 

俺は今宿しているポケモンであるフーディンの力で実念符「サイコショック」を発動した

 

ドドドドドドドドドド

 

実体化したサイコエネルギーの礫が一斉に襲い掛かる。サーナイトと違ってブラックホールはないが、これは威力で勝る。更にこれにはフーディンの持つ圧倒的な頭脳の力が加わる。IQ5000を超えると言われている頭脳によって強烈なサイコパワーを生み、威力の上昇と礫の一つ一つを一瞬で把握して正確無比な操作をすることが出来る。更に演算能力で相手の行先をかなりの精度で予測することも出来る。いうなればフーディンが放つものは純粋に弾幕そのものの精度を極限まで上げる力があると言っていいだろう。そして

 

「きゃああああ」

ズドドドドドドド!!!

ピピチューン!!

 

メディスンはあっさり気絶した。そのあとメディスンを遠くに移動させた。そして俺はあるポケモンの力を宿そうとした。修行により、このクラスなら30秒もかからずに宿すことが出来るようになった。俺はシェイミの力を宿し、そして無明の丘中の毒素を一斉に吸収する

 

「うう。気持ち悪」

 

毒素を吸い取るから気分が悪いが、毒素はあらかた吸い取った。そして

 

「シードフレア!!」

ピカッ

 

するとあたりは緑色の光と衝撃波に包まれる。余計なエネルギーは空に向かって放った。突如緑色の巨大な光の柱が発生して、明日の新聞に載るのは別の話である。そして光が止むと

 

「ふう。完了っと」

 

周りの異常な毒素は消えて、鈴蘭も正常な状態に戻った。そして更に豊かな花畑を生みだした。何とグラシデアの花まで咲いてしまった。俺はここにいる霊たちを回収して、メディスンを花畑の真ん中に寝かせてその場を去った

 

 

~永遠亭~

 

俺は戻ると手術は無事に成功したようだ。しばらくは入院が必要だけど、回復には向かうだろうとのことだ

それを聞いて俺は立ち去ろうとしたが、永琳さんがもう遅いし、今日のお礼ということで泊めてくれた。ここ最近誰かの家に泊まってばかりだなと思いながらも、ありがたくお言葉に甘えさせてもらった

 

永琳さんとてゐに鈴仙、更に輝夜さんともいろいろ話した。何故かテレビゲームがあってそれで遊んだりもした。久しぶりにやったので、だいぶ腕落ちたなーと痛感したが、みんなとやると楽しかった

 

しかし彼には一つ気になることがあった。それは無明の丘にいる間に誰かが俺を見ていたことだ。しかも相当強力な力を持つ者だ。それが少し気がかりだったが、俺は今を楽しく過ごした

 

これから激闘が続くことを知らずに・・・

 




フーディン   NO.65  タイプ:エスパー

ユンゲラーを通信交換することで進化して手に入るポケモン。知能指数は5000という途轍もない頭脳の持ち主で世界のすべての出来事を全て把握していると言われている。人類最高の知能指数を持ったと言われているジョン・フォン・ノイマンが300と言われているので如何にフーディンがぶっ飛んだ数値であることわかるだろう。その頭脳によりあらゆる超能力を扱うことが出来、目を閉じて感覚が研ぎ澄まされたときは最高の力を発揮する。半面筋力は非常に弱く、首だけでは大きくなった頭を支えられないので超能力で支えているらしい。第六世代ではメガシンカを獲得した


シェイミ   NO.492  タイプ:くさ(ランドフォルム時)

劇場版「ギラティナと氷空の花束シェイミ」で登場した幻のポケモン。大気の毒素を分解して、荒れ果てた大地を一瞬で花畑にする力を持つ。花畑の中で暮らしており、体を丸めると花のように見えるため気づかれないらしい。人に抱きしめられて感謝の気持ちを感じると体にある花が開くという。グラシデアの花を使うとスカイフォルムにフォルムチェンジする。タイプも新たにひこうタイプが追加される。特性は「てんのめぐみ」になりアタッカー寄りの能力になる。ただし夜になるか、氷状態になると元の姿に戻ってしまう。尤も後者の状況を引き出すのはゲームだと非常に難しいが。グラシデアの花が咲く季節では感謝の心を届けるために飛び立つらしい





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