携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
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朝起きて朝食をとった後に、午前中は三人と打ち合わせや練習をして過ごした。昨日作ったソロ曲も更にいい仕上がりになっていった。そして正午を少し過ぎたのち
「それじゃあまたな」
「ええ」
「またねー!」
「またよろしくね」
俺は三姉妹と別れを告げて、また再び旅立った。俺は今は山の方を目指していた。あっちは一度も言ったことがないからだ。俺はのんびりと空を飛んで向かった。すると一際大きな山を見つけた
「あそこにするか。そろそろ昼時だ」
俺はあの山の頂上で昼食をとることにした
~妖怪の山~
「ここにするか」
俺は頂上付近に座って昼食をとっている。なかなかにいい景色だ。今回の異変で花々が咲き誇っていた。せっかくだしここの霊も回収していくことにした。しかしここは山だから種類は多いし、道も険しい。もうすでに100は軽く超えていた。しばらくすると
グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
人里では見ないくらいの大きさの妖怪が俺に襲い掛かってきた。でも狙われていたのは波導で把握していた。俺は空を飛んでそいつをつかんで持ち上げた
グオウ!?
1トン以上はあったけど、ウォーグルの力を宿しているので楽に持ち上げられた。俺はそのまま急上昇して
「フリーフォール」
そのまま猛烈な勢いで急降下して妖怪を地面に叩きつけた
ドッゴォーン!!
周辺が大きく揺れた。これでも手加減して殺さない程度にはしている。今は気絶しているが直に目を覚ますだろう。俺は再び探索と霊集めを再開した。しかし5分も経たないうちに俺は大勢に囲まれてしまった
「ここで何をしている!」
「何が目的なのか話してもらうぞ」
思いっきり敵対心を俺に向けてきた。そういえばここに住んでいる妖怪である天狗たちは仲間意識が強くてよそ者には容赦しないって「幻想郷縁起」に書いてあったことを思い出した
「ちょっと旅の途中にここに寄って昼食をとっていただけです。あと霊の回収をしていました」
「霊の回収?貴様は死神なのか?」
「いえ、違いますが・・・」
俺は今していることを一通り話した
「ですから俺は別にこの山を荒らしたりはしません。今すぐ立ち去れというのなら今すぐに立ち去ります」
「しばし待て」
しばらくの間俺はここに待機させられた。上司に連絡をしているようだ
「お前に害がないことはわかった。いま天魔様からの伝達が来たが、しばらくは入山を許可するそうだ。ただし監視下の元でな」
「わかりました」
こうして俺は監視されてはいるが、入山の許可は出た。とりあえず俺はしばらく霊集めを続行した。しかし一日ではさすがに全部は終わらず今日のところはここで帰ろうと思っていたところに
「あやや。本当にあなたが来ていたんですね」
「文さん」
射命丸文が俺の元にやってきた
「天魔様から聞きましたけど、霊を集めているそうで」
「はい。最初俺が花に霊が取り憑いていることに気づきまして、幽々子さんから真相を聞いたんです。丁度旅をすることにしていて、ここには来たことなかったのでここに寄ったんです」
「そうだったんですか」
俺は文さんとしばらく話した
「60年に一度くらいにこの異変は起こりますけどそういうことだったんですね。特に害はないので気にしませんでしたし、新聞のネタにするほどでもなかったのですが」
「ええ。では俺はそろそろ戻ります」
と言って戻ろうとしたが
「ちょっと待ってください」
「何でしょうか?」
「一つお願いがあります」
「何でしょうか?」
「私と弾幕ごっこで手合わせを願えませんか?」
「!?」
急に予想外なことを言ってきて俺は戸惑った
「あなたは今や幻想郷中に名前を轟かせる方です。人里の人間たちにとっては博麗の巫女をも遥かに上回る信頼されています。実際多くの難事件を解決していきましたし」
「それが何か?」
「ですから一度確かめてみたいんですよ。あなたの実力がどれほどなのかを」
「・・・・・」
「申し訳ないですが、この勝負は受けてもらいますよ」
「・・・わかりました」
こうして俺は弾幕ごっこを受けることにした
~九天の滝~
近くには大きな滝が流れておりその川上に来ている。広くてなかなかいい場所だ
「準備はいいですか」
「ええ。先手はお譲りします」
(とりあえず小手調べといくか)
大炎符「だいもんじ」
俺は巨大な大の字型の火炎を発射した。そして俺自身も火竜の形をした弾幕と「ひのこ」を応用した高速の火球を連発する。しかし文はそれを難なく避けていく
岐符「サルタクロス」
大量の白い光弾が放射状に広がったと思いきや突然跳ね返って襲ってくる。そしてやがてそれは止まってゆっくりと俺に迫り、その間にまた最初の弾幕が放たれた。しかし、俺も軌道をすぐに見破ってかわしていく
「さすがにこれでは駄目みたいですね」
すると文は扇子を使い、風を放つ。そして幻想郷最速と呼ばれるスピードで移動してくる
「ならばこちらも速さで挑むか」
俺はピジョットの力を宿した。音速の倍の速度で移動する驚異的な飛行速度に、さらに「おいかぜ」でスピードを上げて「かぜおこし」を応用した風の弾幕で迎え撃つ
「あの文様と速度で張り合うとは」
「噂には聞いていたが本当に奴は人間なのか?」
いつの間にか周りには天狗たちが観戦に来ていた
(っ・・この私と飛行速度で張り合うなど天魔様くらいしかいなかったのに、つくづくとんでもない人間ね)
風神「二百十日」
すると自身を覆いつくすほどの木の葉のような大量の光弾が周りを高速で飛び回る。更に竜巻も放ってくる
(やはり手ごわいな。ならば)
荒波符「なみのり」
俺はエンぺルトにチェンジして大津波で迎え撃つ。津波は弾幕を飲み込むがそれは風と弾幕で押し切られる。俺は「アクアジェット」で移動しながら竜巻に合わせて「うずしお」を発生させた。これを地上に浮き上がらせるのでいわば水の竜巻と言ったところか。文の苛烈な弾幕を搔い潜り、「ハイドロポンプ」を発射した。そしてとうとう弾幕の障壁を撃ち破った
「くっ」
文は素早く退散する。そして俺は水流に乗って空中に飛び出してピジョットにチェンジして放つ
風潮符「ぼうふう」
すると強烈な暴風により巨大な竜巻を発生させる。更にそれに乗りながら「エアスラッシュ」と「エアカッター」で攻め立てる。更に「でんこうせっか」で超高速移動をしていく
「こちらも本気で行きますよ」
「無双風神」
すると文も超高速で移動して、凄まじい勢いで大量の光弾を放ってくる。その速度は凄まじく赤い流星が大空を飛び回る様だった。更に彼女も巨大な竜巻を生み出す。二つの風と速さの激突はスペルカードによる弾幕ごっことはいえ、周りがすべて暴風で吹き飛んでいった
(この技で決める!!)
俺は文さんの高速移動と真正面から迎え撃つ。お互いがすれ違うと
ボウ!!
「!?これは!!」
なんと俺が通り過ぎたところにやや小さめの竜巻が発生したのだ。高速移動中のため急な方向転換が出来ずに、その風に巻き込まれてしまう。これは俺がとあるモンスターゲームのモーションをもとに編み出した技だ。目に映らない電光石火の速度で動くと同時に暴風を発動させて竜巻を設置させたのだ。実戦においては電光石火の突進にあたればそれでよし、外しても風が邪魔をする二段構えの技なのだ
俺はそれを見逃さずに
「とどめだ!」
破壊符「四色はかいこうせん」
俺はとどめに極太の破壊の光線を放つ
「やれやれ。本当に恐ろしい人間ですね・・・」
ピチューン
文はなす術もなく被弾した
「ふう。さっきは危なかったな」
文さんは俺とすれ違った時に風の弾幕を放っていたのだ。あとほんの数センチずれていたら直撃してこちらが負けていただろう。非常に手ごわい相手だったが何とか勝利を収めた
正直なことを言うと「トリックルーム」と「じゅうりょく」で一気に有利になることも考えてはいたが、あくまで今回は弾幕ごっこ。俺は補助技による勝利よりも、攻撃技で勝利を収めたかったのである
しばらくすると文は起き上がり
「いやー久しぶりに全力でやりましたけど、やはりお強いですね」
「いやいや。あなたは本当に手ごわかったです。楽しかったですよ」
「見事であるぞ。木戸真聡よ。噂に聞いていたが、弾幕ごっことはいえ文を倒すとはな」
「天魔様!?いらしていたんですか?」
「この方が?」
どうやら天狗たちのボスである天魔が俺たちの弾幕ごっこを観戦しに来ていたようだ
「彼の戦いぷりは私も見てみたかったのでな。私も来たんだ」
「そうだったんですか」
俺はその様子を見ながら立ち去ろうとしたが
「あーちょっと待ちなさい」
「何ですか?」
「もう暗いし、今日はここで止まっていかないか?酒でも飲んで話を聞かせてもらおうじゃないか」
「え!?天魔様。部外者ですけどいいんですか?」
「かまわん。久しぶりに楽しい物を見せてくれたからな、その礼じゃ」
「俺は構いませんが。いいんですか?」
「いいと言っておる」
「・・・じゃあお言葉に甘えて」
というわけで俺は今日は天狗の住処で一泊することになった。酒を飲んでいくうちに他の天狗たちと仲良くなっていき、天魔にも気に入ってもらった。普段の宴会とはまた違った楽しい宴会だった
ウォーグル NO.628 タイプ:ノーマル・ひこう
イッシュ地方に生息するワシボンの進化形。レベル54まで育てないといけないので、入手するには苦労する。大きなワシの姿をしている。力は強く自動車をつかんだまま大空を舞うことが出来る。死さえ恐れない非常に勇猛なポケモンで、仲間の為なら傷つくこともためらわない。傷が多いほど仲間のウォーグルたちから尊敬されるらしい。太古のアローラ地方の人々は空の勇者と呼んで尊敬していた。かつて住処を脅かした人間たちに一丸になって抗ったという記録もあるらしい
ピジョット NO.18 タイプ:ノーマル・ひこう
初代序盤鳥ポケモンのポッポの最終進化形。飛行速度はマッハ2という驚異的な飛行能力を持つ。1000メートル上空からでもはねるコイキングを見ることが出来る視力を持ち、力いっぱい羽ばたけば大木をしならす強風を生み出す。羽は美しい光沢をもち、その美しさに魅せられて育てるトレーナーも少なくないらしい。第6世代ではメガシンカを獲得した
アニメでもサトシの手持ちとして登場したが、と誅森の仲間を守るために群れに残って聡と別れた。この時に「用が済んだら帰ってくる」と言われているが未だに再登場していない