携帯獣の能力を宿す者の幻想伝   作:幕の内

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花映塚にはキャラごとに四字熟語か格言が用意されているので、うちの主人公は
「千変万化」にしておきます

ポケモンは現在802種類ですが直に1000を超えるでしょうね。何年後になることやら


一日目:幽霊集めと再会の面々

~霧の湖~

 

俺は旅に出た。しかし一応行先というか目的は決めておいた。それはこの異変を起こしている霊たちを集めることだ。あらかた集めて死神に出会ったら引き取ってもらおうというものである。しかし霊はたくさんいるから、普通に連れていくと集めれば集めるほど大所帯になるし、第一逃げてしまう。そこで俺はこんなものを作ってみた

 

「20人ほど手に入れたな。さっさとこの袋にしまおう」

 

俺は手に持っている袋に入れた。その道具は俺は「れいかいのふくろ」と名付けた。俺は本来はサマヨールを進化させる道具であり「れいかいのぬの」で作ったものである。俺はサマヨールを宿した状態で布を縫い合わせて袋を作った。そしてゴーストタイプとサマヨール自身の能力を込めて作ると、魂や霊ならいくらでも入れられる袋が出来上がった。どうもその袋の中はちょっとした霊界になっているらしい。俺はとりあえず見かけたらその袋に入れていった。しかし幽々子さんが言っていたけど本当にたくさんいて大変だなと思った

 

今俺は霧の湖の上空を飛んでいる。相変わらず霧が立ち昇っている。一年ほど前に元に戻したが、ちゃんと今でも特に問題は起こってないようで何よりである。するとやがて花が集中している場所を見つける。俺は一旦地上に降りて霊を探した

 

「ひい、ふう、みい・・30人か結構いたな」

 

と俺は袋に入れる。すると人影が見えたそこには

 

「あ、あなたは・・・」

「君は・・大妖精、だったよね?」

「はい。覚えていてくれてうれしいです」

「久しぶりだな」

 

俺は大妖精と出会った。会ったのは随分前だが、向こうも覚えてくれていたようだ

 

「何してるんですか?」

「ん?ちょっと旅してるんだ。そのついでに霊を集めている」

「霊をですか?」

「ああ。ここ最近いろんな花が咲き出しただろ?それはどうやら霊たちのせいらしい」

「そうだったんですか」

「まあほっといても大丈夫らしいけどな。まあせっかく旅を始めたんだし、いつまでも彷徨っているのは哀れだからな。死神と出会えたら渡すつもりだ」

 

とまあこんな感じで雑談を続けていると。人影がまた見えた

 

「大ちゃん誰と話してるの?って、あーお前は!!」

「よう!久しぶりだなチルノ!!」

 

するとチルノがやってきた。相変わらず元気そうである。続いて三人やってきた

 

「チルノ、知ってるの?その人間?」

「うん!あたいのしゅくてきだ」

「まあそんなとこかな。俺は木戸真敏。よろしくな」

「リグルです。リグル・ナイトバグといいます」

 

すると初対面の少女と出会った。緑色のショートボブに昆虫の触角のようなものが頭についていた。虫の妖怪だろうか?服装は白いブラウスと外側は黒く、内側は赤いマントをしていた。すると遅れて残りの二人がやってくるが

 

「「あー!!あんた(あなた)は!!」」

「ん?」

 

すると二人の少女が俺を指さして叫んだ。すると俺は二人のことを思い出した

 

「えーと君は永夜異変の時の子と、この湖で出会った闇を操る妖怪だね?」

「ええそうよ」

「あんたには恨みがあるわ!!」

「「よくも私を」」

「「ひどい目に合わせてくれたわね!!(主に耳)」」

「・・・そういえばそうだったな」

 

そうだ。二人とも音の攻撃で止めを刺したんだった。あとどっちも視界を奪うから能力も似ているなと思った

 

「この恨み」

「晴らさずに置くべきかーーーー!!」

「!?」

 

すると二人掛かりで俺に弾幕を撃ってきた

 

「覚悟しなさい!!」

 

するとルーミアは俺を闇に包んできたが

 

「待って!!そいつの視界を奪っても意味ないわよ!!」

「え?」ピチューン!!

 

俺は水で作ったショットをルーミアに命中させた

 

「くっ鳥符「ミステリアスソング」!!

 

視界を奪っても意味はないのはわかってはいるので弾幕で攻めたてようとしたが・・・

 

「君たちは津波というものを見たことあるかい?」

荒波符「なみのり」!!

 

するとルーミアの作った闇ごと飲み込むほどの巨大な津波が発生した

 

「うわ!!」

「きゃあ!!」

 

二人は急いで上空に逃げて何とか回避したが

 

「あれ?」

「あいつはどこに?」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオ・・・

 

「何あれ!?」

 

すると湖を覆い尽くさん程の巨大な渦潮が発生。しかもそれが水面から浮かび上がってくる。更に津波も尚も荒れ狂う。そして俺は水面や渦の中を高速で泳いでいた。俺はエンペルトの力を宿していたのだ

 

「アクアジェット」

 

俺は水を纏って更に高速で水中を移動する。今の光景には戦っている二人はもちろん、戦いを見ている三人も驚いていた

 

「!!??」

「前に会った時もすごかったけど、今度はもっと凄い」

「あの人本当に人間なの?」

 

この連続攻撃で撹乱していき、とどめに膨大な水のエネルギーを溜める。そして

 

「ハイドロポンプ!!」

バッシュウウウウ!!

「!?」

「きゃあああ」

ピチューン

 

もはやビームと見間違うほどの極太の強烈な水流が二人を飲み込んだ

 

 

~夕方~

 

「う~ん・・・」

「あたしたちは一体・・・?」

「あっ、気づいたんだね」

 

とリグルがルーミアとミスティアに声をかけた

 

「あの後どうなったの?」

「そこを見たらわかるよ」

「「!?」」

 

二人の目の前には

 

「くそーーー!!当たれーー!!」

「おっと。危ない危ない」

「がんばれチルノちゃーん!!」

 

目の前にはチルノが真聡と弾幕ごっこで修行しているところだった

 

凍符「コールドディヴィニティー」

霊雹符「シロガネ山の亡霊」

 

チルノは大量の氷柱の弾幕で攻撃していく

対して真聡は巨大影の玉を上空に落とした後に分解させて落としてくる。自身で発生させたあられに身を隠しながら氷の弾幕とレーザーで攻めたてる。チルノは懸命に抗ったが最後は後ろから弾幕をくらってしまった

 

ピチューン

「くそ~。また負けた~!」

「はは。でも前よりも更に腕を上げていたぞ。あの時みたいな激しい冬でもないのに更に強力になっていて驚いたよ」

「お疲れチルノちゃん」

 

とまあこんなふうに仲良くやっていた。ルーミアとミスティアも復讐は諦めた。どうやっても自分たちでは勝てそうもないからである

俺は霊を見つけ次第、どんどん回収した。それと同時にみんなと交流を深めていった

 

 

~夜~

 

「うまい!!」

「そうだろ?ミスティアの料理はうまいんだ!!」

「どんどん食べてね~」

 

今はみんなで仲良くミスティアの屋台で料理をご馳走になった。ミスティアの料理はおいしいとチルノたちから聞いていたけど、確かにどれもとてもおいしい料理だ。特にこの八目鰻という幻想郷に生息する鰻のような生物の串焼きは絶品だった

 

「これならまた食べに来たいな。もちろんお金を払ってでもな」

「ありがとう。うちは夜のはやってるいるからいつでもどうぞ」

「そうさせてもらうよ」

 

見た目は子供なのに酒飲んでいる光景は少々奇妙ではあるが、もう慣れた光景だ。ミスティアやルーミア、リグルと言った子たちとも更に打ち解けて楽しく飲み明かした。俺たちは最後まで料理と酒と雑談を堪能した

 

「ご馳走様。実に美味かったよ」

「お粗末様」

「じゃあ私たちはこれで」

「じゃあね?真聡。いつか必ず倒してやる!!」

「はは。ああ期待している」

 

こうして俺たちは別れた。俺は適当な岩場で「ひみつのちから」を発動して空洞を作った。引っ越すわけではないので寝袋だけ敷いた

 

「今日は楽しかったな。こんなに笑ったのはいつぶりだろうか・・・」

 

今日は久しぶりによく笑った一日だったし、酒も料理も実においしかった。今日はいい一日だった

こんな世界を壊さないためにも俺はこの悩みを解決してみせると心に決めて、俺は眠るのだった

 




サマヨール   NO.356  タイプ:ゴースト

ヨマワルの進化形。体の中身は空洞で人魂が一つだけ燃えていると考えられているらしいが、まだ誰も確かめたことがない。口を開けるとブラックホールのようになんでも吸い込んでしまい、吸い込まれるとどうなるかは謎である。「しんかのきせき」を持たせると強力な耐久力を発揮できる


エンペルト   NO.395  タイプ:みず・はがね

シンオウ地方の水タイプの御三家、ポッチャマの最終進化形。タイプに鋼タイプが追加された。ジェットスキーに匹敵する速度で泳ぎ、翼の縁は流氷を両断するほど鋭い。無駄な争いはしないが群れの安全を脅かすものには容赦しない。嘴から伸びている角は強さの象徴で、一番大きい個体が群れのリーダーらしい。とくこうは水と鋼タイプの中でもトップクラスの火力を持つ


れいかいのふくろ

今作のオリジナルアイテム。「れいかいのぬの」をサマヨールとゴーストタイプの力を込めながら縫って袋にしたもの。霊や魂をたくさん入れることが出来る。中はちょっとした霊界のようになっているようだ

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