携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
今幻想郷に大きな揺れが起こっている。大地も空も時空すらも・・・
「何だこの揺れは!?」
「何かはわからないけど、やばいのは確かね。何として止めるわよ!!」
「「ええ!!」」
ギュイ~ン・・・・・
「何だこの揺れは!?」
「何かはわからないけど、やばいのは確かね。何としても止めるわよ!!」
「「ええ!!」」
『・・・・・え?』
全員違和感を覚え始めた。それは無意識に全く同じやり取りを二回していたということに
「どうなってるの!?」
「おそらくあの男の影響ね。時間の流れが滅茶苦茶になっているんだわ」
ドッカァーン!!!
「今度は何!?」
「あ、あれは!!」
なんと妖怪の山が突然大噴火したのである。火山灰と噴煙が立ち昇る
「どうして急に噴火したのよ!?」
「あれもあいつの影響ね。過去か未来かはわからないけど」
妖怪の山が噴火した時の時間軸に山だけがタイムスリップしたのである。火山は限りなく猛っていた。更に噴煙から火山雷が発生して荒れ狂った
「これ以上やらせるか!!」
妹紅が突っ込んでいった。しかし瞬時に攻撃が妹紅を襲い、直撃するが
「!?」
「死なないんだよ。不老不死だからなぁ!!」
蓬莱「凱風快晴-フジヤマヴォルケイノ」!!!
するとまるで火山の爆発のような巨大な炎が襲い掛かった。真聡はそれに飲み込まれたが
「・・・・・」
「ちっ。防ぎやがったか」
「まもる」でダメージを防がれる。そして「ドラゴンクロー」で切り裂いた。妹紅はバラバラに引き裂かれるが、不死身なのですぐに復活する・・・筈だった
「何だと!?」
「嘘!?どうして再生しないのよ!!」
「まさか・・」
そう。妹紅をバラバラにした状態でその肉体だけ時を止められたのだ。意識はあるが、攻撃すらできなくなってしまう。そして更にばらばらに引き裂かれる
「ぐあああああ!!」
「妹紅!!」
「やつには不死の力すら意味がないらしいわね」
パッ
『!?』
すると真聡が咲夜の時間止めの瞬間移動の要領で、少女たちのど真ん中にいきなり現れて「りゅうのはどう」で薙ぎ払ってきた。しかし全員これはかわす。なおも攻撃を続けるがそれでもかわしていく。そして霊夢が突っ込んで放つ
「夢想天生」!!
霊夢の究極奥義が発動する。あらゆるものからの干渉を許さない無敵の奥義だ。その弾幕は真聡に直撃する
「今よ!!」
「ブレイジングスター」!!
「デフレーションワールド」!!
「待宵反射衛星斬」!!
「グランギニョル座の怪人」!!
「スカーレットディスティニー」!!
「西行寺無余涅槃」!!
「日出づる国の天子」!!
「天綱蜘綱捕蝶の法」!!
「蓬莱の樹海」!!
全員のラストワードを一斉に放った。もはや回避は不可能である
「グオオオオオオオオオオ!!!!」
しかし相手も必死の猛攻で迎え撃つが物量が違いすぎる。どんどん被弾していき、完全に防戦一方になった。少女たちは勝利を確信した。だが現実は非情だった・・・
パッ!!と弾幕が全て一瞬で消えたと思いきや、全員がいつの間にか位置が変わっていた。否、正確には戻っていたのだ。そして胸の宝石が光り出すと・・・
『!?』
何と少女たちが放った弾幕がすべて自分たちに向かって来たのだ。そう初めから真聡の狙いはそれだった。相手に大技を撃たせて、ある程度経ったら巻き戻しを利用して弾幕を消し、場所を変えさせて、そして過去の時間から発射された弾幕を引き出して、一網打尽にするつもりだったのだ。自分たちが生み出した回避不可能な同時攻撃が今は放った本人たちに牙を剝いたのである。霊夢は「夢想天生」により影響を受けていないが、他の少女たちは策にはまってタコ殴り状態だった。更にダメ押しとしてこんな技も披露してきた
「また来るわ!」
霊夢が叫ぶと天から隕石が再び降ってくる。しかも今までで一番数が多かった。霊夢はそれを防ぐためにとびっきり丈夫な結界を張るが・・
ヒュンドォーーーン!!
いきなり何かが落ちてきて今までの隕石を遥かに凌ぐ強烈な衝撃波が轟いた
「何なの今のは。空から光線のようなものが・・・」
何が何だか戸惑う一同の中で咲夜は呟いた
「ま・まさか。私がナイフを時間の流れを早めることで、ナイフの速度を上げる様に、あいつは隕石の速度を速めているというの!?」
「い、隕石の速度を上げるだと」
ピカッ
「あ、危ない!!」
ヒュン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『!?』
ズドドドドドドドドドドドーン!!!!!!!!!
光速にも迫る速度の隕石の雨が降り注ぎ、結界はあっという間に砕け散った。彼女たちの意識はここで消えていった・・・
~数分後~
「グオオオオオオオオオオ!!」
禍々しい雄たけびが響き渡る。そして幻想郷は完全に崩壊して、幻想郷を覆っていた結界が破壊され始めて、時空ごと少しずつ消滅していった
もはや消滅も時間の問題。しかし
「・・・・・」
尚も立ち上がり、やってくる少女たちがいた
実はを言うとこれでもかなり抑えてたりしています