携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
空はまるで時空が壊れたかのように禍々しく、闇に包まれていた
「お、おい。こいつ真聡だ・よな?」
「・・・私に聞かないでよ。何がどうなってるのか私にも理解できていないんだから・・・」
「本当にあの真聡なの?」
「なんてことなの・・・」
今目の前にいるのは木戸真聡の形をした何かだった。しかし完全に自我を失い、暴走していた
彼は手をかざした。すると手に強烈なエネルギーが溜まり始める
『!?』
「!!みんな避けて!!」
ズッドーオオオオン!!
すると極太の銀色のレーザーが発射された。全員急いで避けたが、その衝撃だけで吹き飛ばされる
シュウウウウウ・・・
「あ・あぶねぇ・・・」
「何なの、この威力・・・」
放たれたあとは地平線の彼方までずっと抉られて更地になっていた。恐るべき威力で全員背筋が凍り付く。しかし
ギュオオオオオ
「う・嘘だろ!?」
「さっきのを連発する気!?」
そして再び発射される。しかも
「なっ!!」
あろうことかそれを薙ぎ払ってきたのだ。全員必死に回避したが、迷いの竹林はほぼ消滅してしまった。全員上空に逃げたが・・・
「!?また来るわよ」
「急いで離れて!!」
そして俺はまたそれを薙ぎ払った。これほどのエネルギーを誇る技をたやすく連発してくることに全員驚愕していた。しかし彼にとっては造作もなかった。なぜならこれは鋼タイプのポケモンをはじめとした多くのポケモンが使える、ただの「ラスターカノン」なのだから・・・
「グオオオオオオオオオオオオ!!!」
またすさまじい咆哮が鳴り響く。そして胸の宝石が光り出した。すると
ゴォオオオオオオ
「何だ!?」
「う、嘘でしょ・・・」
「い・隕石!!」
「しかもあんなにたくさん!?」
天から大量の隕石が降り注ぐ。これは「りゅうせいぐん」だが、他のドラゴンタイプが行うエネルギーによる擬似的なものではない。本物の隕石を次元の狭間から召還して落としてきたのだ
ズッドォーーーン!!ズズズズドオオオン!!!
『うわあああああああああ』
大量の隕石が降り注ぐ。あらゆる場所に落ちて、地形はもはや完全に原型を止めてなかった。巨大なクレーターがたくさんできて、陥没して地底が露出しているところまであった
「このままじゃ幻想郷は・・・」
「ええ。完全に滅亡するわね」
(やはりあの男は始末するべきだった!!)
「!?」
八雲紫は今まで見せたこともないほどの憎悪の表情だった。自分が何よりも愛する地を一瞬で滅茶苦茶にしたのだから
そして紫はスキマ移動して強力なスキマレーザーで攻撃した。しかし大して効いた様子はなかった
「貴様を生かした私が馬鹿だったわ。さっさと消え去りなさい!!」
紫は自身の能力で消滅させようとするが
「!?」
すると突然攻撃がたくさん来た。「はどうだん」、「きあいだま」、「ラスターカノン」、「りゅうのはどう」を咲夜のザ・ワールドの要領で時を止めて大量に放ち、一気に攻撃してきたのだ
ドッカアアアアアアン!!
エネルギーがぶつかり合って大爆発が起きた。それは紅魔異変のものを遥かに凌ぐ規模と威力だった
「ハア、ハア。危なかったわ」
間一髪でスキマに逃げ込み、上空に移動して事なきを得た紫だった。と思われたが
ドッ
『・・え!?』
ゴォーーーーン!!キィーーーーーン・・・ズドーーーーーン!!
「ゆ・紫ーーーー!!」
突如後ろから現れて「アイアンテール」で紫を攻撃したのだ。すさまじい勢いで吹き飛ばされて大きなクレーターが出来る。紫はかろうじて一命を取り止めていたが・・・
ギュオオオオ・・
『!?』
しかし容赦なく止めを刺そうと「ラスターカノン」を発射しようとしていた
「させるか!魔砲「ファイナルマスタースパーク」!!」
魔理沙は「マスタースパーク」を超える威力の技を発射した。しかし相手もすぐに向きを変えて迎え撃つ
ドオオオオオオン!!
二つの光線はぶつかり合うが・・・
「くう。なんて威力だ」
魔理沙はどんどん押されていっていた。しかし
神霊「夢想封印・瞬」!!
魔操「リターンイナニメトス」!!
霊夢とアリスも加勢して迎え撃つ。しかしそれでも拮抗が限界だった。そして徐々に押され始める。しかし
紅魔「スカーレットデビル」!!
幻葬「夜霧の幻影殺人鬼」!!
死蝶「華胥の永眠」!!
人鬼「未来永劫斬」!!
すると真聡の後ろからレミリア、咲夜、幽々子、妖夢が現れて攻撃してきた。体勢が崩れてダメージを受けたことが原因で押し合いでの力が弱まり、攻撃が直撃する
ドォーン!!
これにはさすがに大ダメージを受けたようだが・・・
「グオオオオオオ!!!」
まだまだ戦うことに関しては問題なかった
「ちっ。あれだけ攻撃してもまだピンピンしているなんて」
「あれが、本当に真聡さんなんでしょうか?」
「まるで別人だわ・・」
「・・・・・真聡・・・」
四人ともそれぞれの気持ちを吐露する。更に
「永琳!!ここはこの者たちと共闘するわよ。じゃないとこの世界は滅ぼされるわ!!」
「はい!!姫様!!」
「私も加わっていいか?」
「!?妹紅。あなたも来たの?」
「こんな状況で指を咥えてみてられるかよ」
「私にも手伝わせてくれ!・・・真聡、私は君を・・・」
蓬莱山輝夜と八意永琳も共闘することを決めた。更に藤原妹紅と上白沢慧音も加わった
次の瞬間、真聡の姿は消えて
「来るぞ!!」
するとまた時間を止めてで攻撃してきた。しかも先ほどよりも遥かに攻撃が激しい。先程の四つの技に加えて「かみなり」、「だいもんじ」、「パワージェム」、更に隕石までも加わった。その超火力ザ・ワールドによる猛攻を全員必死に対応していくが、一つ一つがくらったら致命傷か、最悪即死レベルの威力で大苦戦する。一方地上では
「紫様!!しっかりしてください!!」
「紫様!!」
「う、うう」
地上では式神の藍と橙が必死に紫を助けようとしていた
「クソ!!よくも紫様を!!」
二人は主を一撃でここまでの傷を負わせた相手に向けての憎しみと内心恐怖を抱いていた
他のメンバーは必死に暴走を止めるために戦う。しかし今までのこともただの余興に過ぎなかった。真の力はまだ発揮してはいなかったのだ。そしてそれを今発動し始めたのである
ズズズズズズズズズズズズズズズズ・・・・
今でもハチャメチャですけど、次回は更にカオスになります
ちなみに今回の「りゅうせいぐん」もポケモントレッタのものを参考にしています。ハイパークラスのレックウザが使用していますよ。次元に穴を開けて隕石を召還する感じなのでディアルガとかのシンオウ伝説にピッタリだと思って採用しています