携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
うどんげファンの方々すみません
そしてこれから永夜抄とは全く別の大異変へと発展していきます
~永夜抄内部~
幻波「赤眼催眠(マインドブローイング)」
このスペルは弾幕を広範囲にばら撒き、彼女の能力による狂気の瞳により弾幕を見えなくさせ、その後にいきなり出てきて相手をかく乱させるというものだが
「・・・・・・」
俺は目を瞑り、波導を駆使してかわしていく。流石に自分の波導だけ使って完全に目を瞑って戦うのは不安があるので、今はルカリオの力を宿して更に精度を上げている。俺はやがて「連続はどうだん」で攻撃する。相手は左に飛んで避けるが
「ラスターカノン」!!
ドカーン
俺はそれすら見越していて絶妙なタイミングで「ラスターカノン」を発射した。相手もなかなか戦闘センスがある様で直撃は避けたが、ダメージはしっかり入った
「くっ。目を瞑っているのにまるで動きが鈍ってなくて、しかも的確な攻撃が出来るなんて」
(幻覚を利用して本物の道を隠す時点で永遠亭の住人の中で幻覚を操り、それを駆使して戦うものがいるのは想像がつくからな。幻覚は相手の視覚に作用する。ならば目を瞑ればいい。単純な方法だが、それが一番効果的だろう)
狂視「狂視調律(イリュージョンシーカー)」
これは大量の弾幕が壁のように並び、そして上下を移動して敵を追い詰める技だ。こちらも幻覚を駆使するが、単純に弾幕としても強力な技だ。俺は弾幕の動きを見極めてかわしたり、「ボーンラッシュ」で生み出した棒を振り回して弾いていく。こちらも「連続はどうだん」、「ラスターカノン」、「タメはどうだん」で応戦していく。一進一退の攻防だが、しばらくしてまたうどんげは被弾する
「がはっ。くう、やはりあなたは噂通り、相当強いようね」
「ならばここで降参してくれないか?」
「悪いけどそうはいかないわ。それに直にあなたが使っている能力も役に立たなくなるわよ」
「何!?」
そのセリフには思わず動揺する。ハッタリだといいのだが、おそらくそうではない。俺は警戒しつつ波導で相手の思考を読むことにした。が、
(何だ?相手の思考が読めない。それに何か違和感が・・・)
散符「真実の月(インビジブルフルムーン」
これは大量の光弾を波紋状に広げてそれを全て焼失させた後にまた再び拡散させる技である。これもうどんげの目によるものだが・・・
(なんだ?どんどん波導で捉えきれな・・)
すると俺は直撃してしまう
「があ!!・・・・た、大気の波がおかしくなって波導が伝わりにくくなっているだと!?」
「やはりそういうことだったのね」
~回想~
「うどんげ。ちょっといいかしら?」
「はい。何でしょうか?」
「私の予想だけど、おそらく例に外来人は正しい道を見つけてくると思うの」
「そうなると私は戦うことになりますね」
「ええ。そしてこんな情報があるの。波導という力を操ってそれで目に映らない物でも自由に感知できるみたい。そうなるとあなたの幻覚攻撃は通用しないと思うわ」
「じゃあどうすれば!?ここは真っ向勝負しか」
「いいえ。それよりいい方法があるわ。あなたの能力の神髄はあらゆる波長を操ることにあるわ。だからね・・・」
~現在~
「あなたはその力で読み取るというのならその流れをいじればいいのよ。大気の波長を狂わせたけどそれが正解のようね!!」
「!?」
そして容赦なく弾幕が迫る。もう波導は滅茶苦茶になって使い物にならない
(ちっ。これじゃ目を瞑っても意味がないな)
俺は仕方なく目を開いた。しかし
「それを待ってたわ!!」
ギラ!!
「!?。ぐ、ああああああ」
(し、しまった!!)
俺が目を開けた瞬間にうどんげの目を見てしまった。そしてうどんげはすかさず狂気の光を叩き込んだのだ。俺の感覚や精神が狂い始める。相手は初めから能力で俺を狂わせて自滅を誘っていたのだ。そしてどんどん弾幕が命中してダメージを受け続ける
(まずい!!ここは離脱しないと)
俺は「テレポート」を発動させようとするが発動しない
「無駄よ。師匠はその情報は知っていた。だから予め瞬間移動がつけないようにする特殊な結界を張っていたの」
「なん・・・だと・・・」
「そのまま狂気に呑まれて倒されなさい!!」
更に光を強めて俺は余計狂い始める。苦しみながら技を乱発するが無駄だった。しかし俺はその時頭の中にあるものが浮かんだ。それは俺がネイティオの力で見た未来の光景だ。そして俺に悪寒が走る
(まさか・・そう・・いうこ・・となのか!?)
俺は全身で恐怖が走り必死に叫ぶ
「止めろおおおお!!お、れは・・このままかえるか・ら頼む」
「同情を誘っても無駄よ!!」
「ち、違う!!こ・この・・ままじゃ・・お前も、あ、あぶな、い・・。幻想・・郷・こわ・・したくないんだああああ!!」
しかしその叫びも虚しく相手は解いてくれなかった。そしてこれこそが後に起こる大異変の引き金になったのだ
「ぐああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
ドッカーーーーン!!
「きゃあ!!」
俺はいつの間にか「じばく」が使えるポケモンになっており、爆発した。そして俺はそのまま意識を失った
「痛た・・まさか自爆するなんて。でもこれで邪魔者は消えたわ。これで私の役目も終わったわね」
と嬉々として喜んでいた。しかし
「・・・・・・・・・」
「⁉まだ立てるの!!しつこいわね!これで止めよ!!」
うどんげは光を収束させてレーザーを放つ構えをして、俺の心臓に狙いを定めた。そして発射された。しかし
ガキィィン!!
「!?」
それは謎の力で弾かれた。そして真聡の様子がおかしくなっていた。まるで闇のようなオーラを宿し、胸にはオレンジ色の禍々しい宝石のようなものがついていた。うどんげは体が動かなくなっていた。これまでに味わったことがないほどの圧倒的な恐怖が全身を硬直させた。そして
ギラ、、ブン!!
「!?」
うどんげは咄嗟に後ろに下がったが、よけきれず腹に命中した。そして遥か彼方へ吹き飛んでいった・・・
~永遠亭~
「くっ。こいつは厄介ね」
「ああ、ここまでの妖力を持ってるやつは会ったことがないぜ」
今は八意永琳との交戦中である。2対1だというのに苦戦していた。一方アリスと紫はこの状況に苦渋の表情をしていた
「最悪だわ。まんまと策にはめられた」
「大量の妖精たちが来た時に少し違和感を感じていたのだけど、これは大失態ね」
四人とも永琳の策にはまって偽物の道を通ってしまったのだ
(万が一私がやられてももう封印はおそらく済んでいるし、姫様のいた場所に誰かが来た感覚はない。うどんげがうまくやったようね)
策は全て思い通りにいき、余裕に満ち溢れていた。逆に四人にとって最悪の状況だった。しかし・・・
ピキピキピキピキ
『!?』
バッキーン!!
「な、何!?」
「そんな、封印も結界も全て破られた!?」
突然結界にひびが入りすべて木端微塵に破壊された。そして
ヒューン・・・ドサ!!
「!?う・うどんげ!?」
うどんげがボロボロになって吹っ飛んできた。もう死にそうなほど危険な状態だった
「うどんげ!何があったの?しっかりして!!」
普段は冷静沈着な彼女もさすがに取り乱した。そしてうどんげはこう言った
「す・・・すみま・・せん・・・。とんでもな・・い・・バケ・・・モノをよ・・んでしまい・・ました・。」
「何ですって!?」
するとこの場にいる全員が途轍もない悪寒と恐怖を感じ取った
「に・・・げ、て・・・」
「!?うどんげ?うどんげーーー」
うどんげはそのまま倒れてしまった。そして奥からその張本人が現れた。途轍もなく禍々しく、そして圧倒的な「プレッシャー」が全員を襲った
その姿は大まかには真聡だったが、黒くどす黒い狂気と暗黒のオーラに包まれて、胸にある宝石の輝きは見るだけで狂いそうな光だった
真聡はなってしまったんだ。狂気に呑まれて自我を失い、そしてあるポケモンを宿してしまった・・・
それはポケモン不思議のダンジョンの探検隊に登場した闇に染まって凶暴化した神
『闇のディアルガ』だった・・・
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
禍々しい咆哮は大地と大気、時空すら揺るがした
破滅の「時の歯車」は刻々と回り始めていくのだった・・・
ディアルガ NO.483 タイプ:はがね・ドラゴン
シンオウ地方に伝わる神と呼ばれし伝説のポケモン。全てを創造したと言われているアルセウスによって生み出されたポケモン。ディアルガの誕生により、時間の流れが生まれ、対をなすポケモンのパルキアと共にアルセウスの世界創生の補佐をしたと言われている。セレビィと同じく時間移動もできるがその力はセレビィを遥かに凌ぐ(実際ポケダンでセレビィの時渡りを簡単に破る描写がある)
本編では赤い鎖によって異次元から呼び出されて、危うく既存の世界が消滅しかける事態になってしまった。数あるポケモンの中でも極めて強大な力を持っている存在と言えるだろう
ポケモン不思議のダンジョンの探検隊では未来に起きた星の停止により凶暴化した闇のディアルガが登場した。見た目も皮膚の色は更に濃い青になり、宝石と千もオレンジ色になっている。もはや時間を守護する本能しか残っていない。しかし本来は慈悲深いポケモンであり、歴史の改変によって消滅した主人公を蘇らせてくれた