携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
もちろん自機組の出番もあります
~冥界・道中~
「はあ~。まさか冥界に行くことになるとはね」
「たくっ。お前がめんどくさがってなかなか出ないから、もうほとんどの敵がやられちまってるじゃないか」
「あいつは行くのが早すぎるのよ。まあ余計な戦闘しなくて済むから助かるけど」
現在遅れて霊夢と魔理沙が冥界に到着してやってきた。そしてもう一人
「真聡さんのおかげでスムーズに来れて助かったわ。霊夢も見習ったら?あといきなり冬妖怪を攻撃しだしたときは、流石にあれはどうかと思ったわ」
「いちいち聞いてられないわよ」
「おまえな・・。まああいつはお人よしだからな」
「あと、まだあまり信用していないわよ。咲夜。仮にでも前の異変に関わったやつなんだし」
今回は新たに紅魔館のメイド長の十六夜咲夜も来ていた。燃料が尽きそうになり、レミリアの命で異変を解決に来たのだ。偶然三人とも最初にレティを訪ねに向かっていた。先に霊夢と魔理沙がたどり着き、咲夜はその様子を近くで見ていたのだ。そしてそのあと声をかけて同行しているのである
しばらく進むと・・・
「おっ広い場所に出たぜ」
「そうね。でも・・・」
「立ちはだかろうとしてくる敵もいるみたいね。尤ももう戦うまでもなさそうだけど」
それは先ほど真聡と妖夢が戦っていた場所である。斬撃による跡や飛び散った土砂、周りも倒れていたり切られている木々があった。しかし妖夢は目を覚まし、何とか立ち上がって三人を迎え撃とうとしていた
「はあ、はあ・・。こ・・これ以上侵入者を・・通・すわけにはいきません」
「おいおい、無理するなよ。ボロボロだぞお前」
「悪いけど私たちは先に進まないといけないわ。立ちふさがるのなら叩き潰すけどどうするの?」
そうこうしていると
「!!あれは」
咲夜が何かを見つける。何かがものすごいスピードで空を飛び回っており、やがて空が光り始める
「うそでしょ!?」
「お、おい!空から隕石みたいなのが大量に降ってきたぜ!!しかもそのまま飛んでるやつも急降下しようとしてるぞ」
「まずい。二重結界!!」
そして四人の周りに結界を張った。そしてその数秒後強烈な衝撃波が襲うことになる
~真聡がたどり着いた頃~
「やっぱり冥界となると死霊ばかりだな。まあ俺はゴーストタイプのポケモンの力を宿せるから多少は楽しめるが」
「そうね。人間なのにどういうわけか同じ霊の力も多少感じるわ。しかも外にある結界からではなくてその霊の力の一種でここに直接来てしまうのだから驚いたわ」
「・・・お前がこの異変の首謀者の西行寺幽々子か?」
「ええそうよ。あなたの活躍は聞いているわ。木戸真聡」
「単刀直入に言うぞ。今すぐに春を集めることをやめろ。あの木を満開にしてはならない」
「!?どうしてそんなことが言えるのかしら?西行妖を満開にするためにしているとは言った覚えはないのだけれど」
「西行妖・・・それがあの木の名前か。俺は未来を見ることが出来るのでね、少し見させてもらった。そしたら幻想郷は今の異変より更に凶悪な危険に襲われる未来が見えた。滅んでしまうほどのな・・」
「そんな妄言を信じるとでも?」
「妄言と取るかはお前の自由だ。でもこれは真実。俺はその真実に従うだけ。そして何よりも人里や幻想郷での友人たちを守るために戦うだけだ!!」
「・・・・・・」
しばらく黙りこんでいたが俺は口を開く
「悪いが時間がない」
「そのようね。でもそれは私も同じかもね」
「幻想郷を危機から守るためにお前を止めるぞ、西行寺幽々子!!」
「この冥界の地で本物の死霊になるがいいわ、妖獣を宿らす人間よ!!」
こうして最後の戦いの火ぶたが切って落とされた
亡郷「亡我郷 -自尽-」
すると、黄緑、水色、黄色の弾幕に赤いレーザーが同時に放たれる。俺はカイリューの力を宿して回避していく。
「りゅうのはどう」
俺はエネルギーを貯めて巨大なドラゴンの形をした波導を発射する。しかし弾幕が濃くて途中で相殺されてしまうが。それでもまた発射していく。そしてその一つがとうとう幽々子を捉えようとしたがいきなり扇子が光り、それは防がれてしまう
「霊力でバリアのようにして防いだか」
「ふふ、甘いわよ」
そしてまたスペルカードを取り出す
亡舞「生者必滅の理 -魔境-」
すると青い弾幕が大量に表れる。俺はそれをかわすが
「!?これは」
すると今度は大きな青い弾幕が一斉に俺を追尾してきたのだ。俺は必死で回避したり相殺するがとうとう被弾してしまう
(くっ。今までの弾幕使いの中だとこの人が一番強いな)
「あらあらここまでかしら?」
しかし弾幕はどんどん濃くなって襲ってくる。隠れ特性の「マルチスケイル」のおかげでそこまでダメージは大きくないが、それは傷が全快している時のみ。回復手段はあるが、そう簡単にさせてもらえるとは思えない
(ならば接近戦ならどうかな?)
俺は周囲を飛びながら一瞬の隙間を探す。それを見極めるために集中する。そして
「今だ!!「しんそく」!」
俺は姿が見えなくなるほどの超高速で一瞬の隙間を一直線に突っ込む
「!?」
「おおお「ドラゴンクロー」!!」
ガキーン
幽々子は慌てて扇子で受け止めるがパワーが違いすぎる。故に一撃で弾き飛ばされてしまう。俺はすかさず「りゅうのはどう」を至近距離で叩き込んだ
ドッカーン!!
巨大な爆発が発生する。これは的確に入った。俺はその隙に「はねやすめ」で回復と更に「りゅうのまい」で強化した
「くう、やるわね。ちょっと甘く見すぎてたわ。ここまで強いとわね」
「ならば今すぐこの戦いをやめて、春を戻してくれないか?事態は急を要する」
西行妖はすでに8割を超えて9割に達しようとしていた。このままでは本当にまずい
「悪いけどそうはいかないわ。ここは全力で行かせてもらう」
桜符「完全なる墨染めの桜 -開花-」
すると桃色の弾幕や青白い丸い弾幕が現れる。大きさは小さいがその代わり数は半端じゃなかった。俺は交していくが徐々にかすり始める。しかも幽々子の前に巨大な扇子が立ちふさがる。強度は先ほどとは比べ物にならないほどだ。かといって接近戦で破壊しようとしても、その間に弾幕に被弾してしまうだろう。おそらく「げきりん」や「はかいこうせん」でも時間がかかるだろうし、例え壊せてもリスクが大きすぎる技だ。こうなるとやることは一つ
「強烈な一撃で一瞬で粉砕すること。それが出来るのはあれしかない」
そう。それは紅魔郷の時に放った。流星のように突撃する「ドラゴンダイブ」だ。しかしそれでも足りるかわからない。だから俺はその強化版を叩き込むことにした。俺はまず
「ぼうふう」!!
巨大な暴風で一気に吹き飛ばす。俺はその隙に強烈なエネルギーを貯めて天空に放った。そして俺は天を舞う。更に「しんそく」を発動させる。これにより一気に最高速度以上のスピードを出すことが出来た。姿はもはや見えず、ソニックブームが発生する。そして
カッ!!
と真っ黒な冥界の空が光る。すると
「!?」
ゴォォォォォォォ
天から隕石が大量に降り注いできたのだ。正確には隕石並の威力を持った巨大なエネルギー体の集まりなのだが
「りゅうせいぐん」からの~
俺は猛烈な勢いで天へと昇り、そして急降下した。そして周りの隕石を取り込みながら、どんどんドラゴンエネルギーを増大させた
「これが俺の全力だ!!」
「名付けて「流星のドラゴンダイブ」!!!」
俺は周りの隕石と共に巨大なエネルギー体となり猛烈な勢いで突撃した。そのエネルギーは幽々子の弾幕をたやすく蹴散らしそして
「いっけーーーー!!!」
ピキピキピキ
そしてあっという間に結界は破壊されていき
パリーーーン!!
「!?」
そして凄まじい衝撃波と轟音が冥界中に響いた・・・
最後のドラゴンダイブはポケモントレッタの「ガリョウテンセイ」を参考にして作ってみました。(ポケモントレッタでは小さな隕石がいくつも降ってきます)
ポケモントレッタはやったこと無くて動画のみですが、エフェクトは気に入っているものが多くて参考にしてみたいと思います。基本的にポケダンやポッ拳などの要素も取り入れていく予定です