携帯獣の能力を宿す者の幻想伝   作:幕の内

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冥界の道中

~冥界~

 

俺は今階段に沿って進んでいる。途中で妖精たちが俺に襲い掛かってくるが

 

「シャドーパンチ」  ドッゴーン

「あくのはどう」  ゴオオオ・ドカーン

 

といったように次々と蹴散らしていく。しばらく進んでいくとあるものを見つける

 

「空間に歪みから桜が飛んできている?」

 

その穴から桜の花びらが入ってきている。そして上を見上げると屋敷のようなものが見えた。どうやら犯人はここにいるらしい

 

「犯人の居場所は確定したな。なら急いで向かうとしよう」

 

俺は再び前に進もうとするが

 

「待ちなさーい!!」

 

と誰かが俺に待てと要求してきた。とりあえず俺が振り返るとそこには赤いベストのようなものを着ており、薄い茶色のショートヘアーの少女だった

 

「あの。何か・・・」

 

と言おうとしたらいきなり攻撃してきた

 

「あんたは絶対許さない!!」

鍵霊「ベーゼンドルファー神奏」!!

 

すると赤と黄色の弾幕がそれぞれ違う方向に大量に発射された。妙に力が入っていて、俺に恨みがあるようだが

 

「待ってくれ!!せめて話くらいはしてくれーー」

と大声で呼びかけるが一向に聞く耳に持たないようだ。このままじゃ埒が明かない

 

仕方なく俺は回避行動をやめて

 

「あやしいひかり」

 

俺は謎の光を放つ。相手はそれにひるむが

 

「何・・これ・・」

 

すると相手は様子がおかしくなる。どうやら効いてきたらしい。すると滅茶苦茶な方向に弾幕を放ってとうとう自爆してしまう。そして

 

「かげうち」ドゴ

「カハ」

 

 

俺は腹部に攻撃して気絶させた。しばらくすると俺はネイティオの力を宿した。そして少女のの頭に触れて過去を見た

 

「・・・そういうことか」

 

どうやらこの少女は三人姉妹であって紅魔館の近くの廃洋館に住んでいたらしい。俺も修復作業をしているときに発見して、爆発の範囲内で周りが更地だったのに、なぜかその館はしっかり残っており、不思議に思っていたことを思い出した。この廃洋館は三姉妹にとってとても大切なものだったらしい。あの時の爆発に飲まれかけたときに、三姉妹達は協力して必死に守ろうとしていたようだ。しかしその途中で姉二人は弱っていたこの子をかばって、何とか屋敷は守り切ったが、二人は大けがを負ってしまったようだ。そして新聞で俺の存在を知り、比較的軽傷だったこの子は傷が癒えたら俺に復讐を果たそうとしていたらしい

 

「これじゃ恨まれても仕方ないか・・・」

 

しかしこの異変は早く戻さないと大変なことになってしまいかねない。過去を見るのと同時に未来も見たが、このままだと大変なことになるようだ。とはいえこの子たちの償いもしないといけないのも事実で俺は非常に悩んだ

 

長考した末、俺はこの子のポケットに手紙を書いて入れた

 

「この異変は早く終わらせなくてはならず、償いを後回しにしてしまうことをお許しください。この異変が解決したらすぐにそちらの屋敷に向かいます  木戸真聡」

 

俺はそのあと安全な場所にある近くの木に寝かせて、先に進む。本当はすぐに償うべきなのだろうが、幻想郷そのものが危機に陥ってしまっては償う以前の話になってしまう。今は異変解決の方を優先することにした

 

 

~道中~

 

俺は立ちふさがる敵を次々と蹴散らしながらひたすら進む。だんだん攻撃が激しくはなるが大した問題ではない。やがて広い場所に出た。周りには大量の桜の木があり咲き誇っていた。そして中央には巨大な木があった。どうやらあそこに春が集まっているようだ。俺はエルレイドの力を宿して進む。なぜそれにしたかというと

 

ビュン

フゥ・・・

「何!?消えた!?」

「スマブラ式・かげぶんしん」  ドカ

「ガハ!」

 

俺は誰かが襲ってくることを事前に分かっていた。俺はエルレイドの敵の思考を敏感にキャッチする能力と自分の波動で相手の位置を察知していたのだ。そして俺は絶妙なタイミングでスマブラにあるカウンター式の「かげぶんしん」を発動させたのだ。本来はルカリオの技だが修行して他の格闘ポケモンにも使えるように訓練したのである。俺は強烈なカウンターで敵を蹴り飛ばした。そしてすかさず追撃する

 

「サイコカッター!!」

 

俺はサイコパワーの斬撃を飛んで行った方向に放った。斬撃は岩や木を切り裂きながら進んでいって、やがて消えていった。しかし相手はギリギリ回避したようだ

すると黒いリボンをした白髪のボブカットをした少女が現れた。長さが違う二本の刀を携えており、白いお化けのようなものが彼女の周りを周回していた

 

「言っておくが先に仕掛けようとしたのはお前だ。辻斬りをするのならこんな風に返り討ちに合うリスクが伴うことを考えておくべきだぞ」

「くっ。やはり噂通りただ者ではないようですね。木戸真聡!」

「へえ俺も有名になったものだな」

 

彼女は刀を抜いて構えた

 

「私は白玉楼の剣術指南役兼庭師の魂魄妖夢。我が主の幽々様の命によりここを通すわけにはいきません」

「その幽々子という人がこの異変の首謀者か。どっちにしろここで戦うしかないらしいな」

 

俺は腕をブレードに変化させて構える

そして周りは緊迫した雰囲気に包まれた

 

 




エルレイド   NO.475 タイプ:エスパー・かくとう

キルリアのオスを「めざめのいし」を使って進化した姿。居合いの名手であり、肘を伸ばして刀のように変化させて戦う。また相手の考えを敏感にキャッチする能力を持ち、相手より先に攻撃することが可能らしい。エルレイドの登場でメスはサーナイト、オスはエルレイドというイメージが強くなった

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