携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
キャラの登場の順番が逆になってしまっています
終わらぬ冬
今はもう4月の半ばであり桜がそろそろ散る頃だろう
しかし誰も花見をしてないし、桜が咲いているところすら今年は誰も見ていない
なぜなら未だに春は来ず、それどころか大雪が降る冬真っ盛りなのだから・・・
~人里~
人里にも冬の脅威が容赦なく襲っていた。そして俺はあることを思い出す
「前に小傘が言っていたけど霊たちがしていたことと関係がありそうだな」
俺は雪と寒さに苦しむ人々の為に「にほんばれ」で定期的に雪を溶かし、温めている。しかし俺一人だと限界があるし、一向に冬が終わる気配がない
「これは間違いなく異変だな。よ~し!!」
俺は準備を始める。理由はもちろんこの異変を解決するためだ。出る前に「にほんばれ」の効果を長くさせる「あついいわ」を多く設置して俺は出陣する
「まずは調査と聞き込みだな」
こうして俺は異変解決へと向かうのだった
~上空~
俺は今フリージオの力を宿して飛行している。上空から手掛かりを探そうとしており、この天候では氷タイプのポケモンで行く方がいいと思ったからだ。今は雪が降っていて白銀の景色だった
「まず手掛かりを見つけないとな」
しばらく飛んでいると一人の女性を発見する
「あの人に聞いてみるか。そこの方~すみませーん」
と呼び止める。女性は振り向き立ち止まってくれた
「何かご用かしら?」
「あのすみませんがこの異変について何かご存知なことがありませんか?ほんの少しでもいいので」
「・・・それはどうしてそんなことを聞くのかしら?」
「このいつまでも止まない冬をどうにか止めたいからですよ」
「そう・・・」
しばらく女性は黙っていた。すると
「私はレティ・ホワイトロック。・・・冬の妖怪よ」
「!?」
突如攻撃してきたので素早く回避した
「黒幕はおまえか?」
「さあね?ただ私は今の冬を満喫したい。それだけよ!!」
寒符「リンガリングコールド」
すると水色の大きめの光弾を中心に横にある小さな弾幕が横に広がっていく弾幕を展開してきた
俺はそれを素早く動いて交していく
「げんしのちから」
俺は特殊な力で岩を操り攻撃する。しかし相手も冬の妖怪だけあって今はパワーアップしているようでこれは交される。しかしすかさず「こおりのつぶて」で攻撃していく。弾速が速く、透明で雪に分かりにくいのもあってついに被弾させる
「グッやるわね。ならこれはどうかしら?」
白符「アンデュションレイ」
するとレーザがレティの周りをいくつも集回した後そのまま直進して、周りに白い米粒のような弾幕がばらまかれる。俺はしばらく交していたがここで
「オーロラベール」
「これは!?」
すると周りにオーロラが現れるそして
ドカ
と爆発音が響いた
「命中したのかしら?」
と思って不振に思い始める。しかし次の瞬間
ジャラララ
「!?」
ガッチーン!!
「うう。これは氷の鎖?」
俺はあの時わざと弾幕をくらったのだ。しかしそれは爆発を利用して少しだけ体温を上がらせて体を水蒸気に変化させただけである。フリージオはとくぼうが高く、更にあられや雪が降っているときに発動できる「オーロラガード」でガードしていたためダメージはほぼ無いといってよかった。そして水蒸気になっている隙にフリージオの能力である氷の鎖で縛ったのだ。鎖はかなり頑丈だし、氷を凍らすことは不可能。勝負ありである
「さあ。本当に黒幕ならさっさとこの冬を止めてもらおうか」
「ふふ。ごめんなさい。残念ながら私はこの異変の黒幕じゃないわ。ただ私は冬の妖怪だから、もう少し満喫していたかったのよ」
と言ってきた
「冬が来たらいずれは春が来るもの。それをどうにかしようという気はないわ」
「・・・・」
(どうやら本当に黒幕ではないらしい。この場でうそを言っているようにも思えない)
俺は鎖を解こうとしたが
「コラーお前。レティに何してるんだ!!」
といきなり後ろから声がした振り向くと
「おまえ。チルノか?久しぶりだな」
「あー!あの時の人間。レティに一体何してるのよ!!」
「あーちょっと戦ってて少々尋問を」
「いい機会だわ。今はあたいにとって絶好の天候。あれから修行だってしたんだから今度こそやっつけてやる!!」
どうやら今度はチルノと戦うことになったようだ。しかし前にリベンジ宣言されてしまったしここは受けることにした。俺は地上に降り立ち、あの時と同じくアマルルガの力を宿す
「いいだろう。お前が本当に強くなったのか確かめさせてもらおうか」
俺は力を込めると雪はますます激しくなり、猛吹雪になった。
こうしてチルノのリベンジマッチが今始まろうとしたのであった
フリージオ NO.615 タイプ:こおり
とくせい「ふゆう」を持つ氷タイプのポケモン。体温が上がると水蒸気になって姿を消す。氷の結晶で出来た鎖で相手をからめとってマイナス100度の冷気で凍らせて仕留める
とくぼうがとても高いが素早さもなかなかのもの